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運動会へレベルアップ　山梨・長野で一輪車講習会

　静かな湖面とかすかに揺れる緑。山梨県富士河口湖町立精進（しょうじ）小学校（小俣寛校長、児童９人）は、富士五湖のひとつ、精進湖と青木ヶ原樹海に接した学校です。標高は約９２０メートルで、東京が最高気温３０度を超えていた８月１９日の午後１時の気温は、２５度でした。
　一輪車講習会のスタートは、インストラクターの浮谷奈菜さんと豊澤絵里さんの模範演技で始まりました。
　会場は、いまどき珍しい木造の体育館。磨き上げられた床の上で直進、片足走行、タイヤ乗りなど、次々と披露される技に子供たちから拍手、さらに横乗り、跳び乗り、蹴り上げ乗車も加わりました。
　このあと、全員が運動場に出て、２人から指導を受けました。同校は、来年春、町内の勝山小学校と合併、最後の運動会を９月初めに控えており、運動会での演技を想定した練習に移りました。全員が一輪車に乗れるため、手をつないでの縦列走行や両方向から横に並んで走行し、すれ違いざまにくぐって通り抜ける難しい技にも挑戦していました。小俣校長は「運動会が近付いているのでレベルアップに役立てば」と期待していました。
　高地とはいえ、夏の日差しは強く降り注いでいましたが、子どもたちや先生も一生懸命。あっという間に予定の時間が過ぎました。

《写真上から》
・インストラクターの模範演技が披露されたのは、珍しい木造の体育館でした
・地域の人たちもやってくる運動会も間近。暑さに負けずに練習しました＝いずれも８月１９日、山梨県富士河口湖町立精進小学校で
・青木ヶ原樹海に囲まれた精進小学校（上）と民家＝小俣校長撮影

　翌２０日の訪問は、長野県北相木村立北相木小学校（小林愼一校長、児童２７人）。富士河口湖町から大月市を通り、甲府に出て、小淵沢を抜けて長野県小海町へ。町の隣が北相木村です。標高は１０００メートル近くで、村の面積の９０％を山林が占める人口９００人弱の小さな村です。
　浮谷さんと豊澤さんの模範演技は、全校児童が見学しましたが、難しい技に驚き、盛んな拍手を送っていました。このあと、２人は一輪車に乗れない１年生から３年生の１０人を対象に、丁寧に指導。手すりにつかまりながら、一輪車に、乗車することから始め、次は、手すりから手を離して「イチ　ニー　サン」と数え、バランスをとる練習を繰り返しました。上達は早く、しばらくすると、１０秒ほども手を離すことができるようになりました。
　同校には、一輪車に乗れる先生が２人いて、浮谷さんたちの指導で難しい技にも挑戦していました。
　標高の高い村では、夏が短いため、プールは珍しいドーム式。肌寒くなると、ドームを閉めるそうです。