ホーム » 最近の援助から » 2013年 » 転校生といっしょに図工室を大改装

転校生といっしょに図工室を大改装

 児童数5人の小さな学校。ある日、そこに2人の転校生がやってきました。名前は、福島浩二くんと宮川遥弥(のぶや)くん。2人は先生たちに内緒で5人を図工室に呼び、言いました。「みんなでいっしょにこの部屋を大改装して、先生たちを驚かせちゃおうよ!」。いたずらみるみるうちに部屋が銀色になりました好きのみんなは、もちろん大賛成。
 これはへき地学校援助の一つで、12月3日に長野県阿南町立和合小学校(田畑尚子校長)で開催した出前アート教室の冒頭部分です。この日講師を務める美術家の塩川岳さんの企画で、たった1日だけやってきた2人の転校生が、先生たちを驚かせようと、在校生5人にいたずらをもちかけるという筋書きです。転校生役の福島さんは、東京造形大学出身のアーティスト。宮川さんは、多摩美術大学の3年生です。
 塩川さんから作業内容の説明がありました。そして「中で行われている絵を描いてみようことは絶対に言わないように」という注意も。秘密を共有した子どもたちの目がキラキラと輝きました。
 さっそく7人は、力を合わせて作業を開始しました。まずは、部屋中をアルミホイルで覆っていきました。壁や窓、黒板やドア、それに床まで、みるみるうちにギンギラギン。それだけではありません。机やイス、倉庫から持ってきた地球儀や時計も、ありとあらゆるものがアルミホイルで包まれていきました。
 「じゃあ、今度は壁に絵を描こう!」。取り出したのは、光を蓄えて暗い所で光るペンでした。蓄光用マーカーというもので、色は白。スティックのりのような書き心地です。7人は思い思いの絵を描いていきました。でも、明るい室内では何を描いたのかよくわかりません。
 そのとき、突然部屋の電気が消えました。同時に真っ暗な室内に明かりが一つともされました。子どもたちから「うわー」という声が上が電気を消すと、不思議な世界に変わりましたりました。先ほど描いた絵が、暗闇の中に浮かび上がったのです。明かりの正体はブラックライト。図工室が、幻想的な世界に変わりました。
 明るい部屋と暗い部屋、先生たちを二度びっくりさせる作戦を立てました。部屋の電気をつけ、ドアを閉めて、児童5人は職員室へ先生を呼びに行きました。
 いよいよお披露目です。子どもたちが「どうぞお入りください」と図工室のドアを開けました。先生たちは、一歩図工室に入るなり「すごーい、すごーい」と銀色の世界にびっくりしていました。一つめの作戦はみごとに成功したようでした。
 続いて、電気が消えてブラックライトがつけられました。再び先生たちから驚きの声が上がりました。二つめの作戦も成功しました。
 子どもたちは口々に「アルミホイルで、こんなにすごい部屋ができるなんて、びっくりした」「先生たちが驚いてくれてよかった」と話していました。
 この部屋はしばらくこのままにしておいて、保護者が来校したときに見てもらうそうです。
 和合小は、児童5人に教職員を加えても13人です。給食は、ランチルームに全員が集まり、一つのテーブルを囲んで食べています。飯田市内から車で1時間ほどの静かな山あいにあり、学校の脇には清流・和知野川が流れています。夏は格好の子どもたちの遊び場になります。

みんなで記念撮影。左が講師の塩川さん

≪写真上から≫
・みるみるうちに部屋が銀色になりました
・絵を描いてみよう
・電気を消すと、不思議な世界に変わりました
・みんなで記念撮影。左が講師の塩川さん

(2013/12/09)

     あなたの愛が鳴り響きます。
            ベルマークから、ありがとう。

ベルマーク教育助成財団 tel:03-5148-7255