愛知県常滑市の鬼崎公民館から3月27日、ベルマーク教育助成財団に荷物と送り状が届きました。昨年春、大学や公民館もベルマーク運動に参加できるようになり、これまでに全国12の公民館が参加しましたが、そのトップをきっての送票です。送られてきた点数は計2万4030点。集計が間に合わないで残っているマークも、まだかなりあるそうです。
同公民館のベルマーク運動を実質的に取り仕切っているのは、同市教育委員会生涯学習課の久田篤史さんと畑中奈緒子さんです。公民館もベルマーク運動に参加できるようになったことを知った2人は、同課内に設置されている「市青少年体験活動支援センター」のボランティア活動にベルマーク運動を組み込めないかと考えました。中央、鬼崎、青海、南陵の市内四つの公民館を拠点にマークを集め、支援センターに集うボランティアが回収や整理にあたるという方式です。登録の名義は鬼崎公民館を代表にしました。
同市内には9小学校、4中学校、2高校(08年度からは1校)ありますが、ベルマーク運動に参加しているのは2小学校、2中学校だけ。しかも2小学校は活動休止の状態です。そこで公民館だけでなく、活動中の常滑、南陵両中学校を除く市内13の小中高校にも手作りの回収箱を置かせてもらうことにしました。ペットボトルを半分に切った下半分にふたをつけたもので、ベル番号別に三つに分けてあります。ほかにインクカートリッジを入れるものも含め計4箱で1セットです。学校によっては、もっと細かく分類した回収箱を置いているところもあるそうです。
回収箱を設置すると同時に、子どもたちや保護者に「公民館や学校でベルマークを集めています。ちょっとボランティアしてみよう」と協力を求める支援センターのチラシを作って配りました。市の広報でもPRしました。
集まったマークは年末から年明けにかけて回収、小学生以上の「仕分けボランティア」を募集して整理にあたりました。作業日を支援センターの料理教室の日に合わせて募集したところ、保護者も含めて計11人が応募、みんなで楽しく整理にあたったそうです。
学校も巻き込んで集めたベルマークで得た預金の使途は、具体的にはまだ決まっていません。しかし、基本的には「寄付」を考えています。たとえば途上国の教育などを支援する友愛援助に回すとか、車いすなどを買って必要としている施設に贈るなどです。公民館だけの活動にとどまらせず、これまでベルマーク運動に加わっていなかった児童生徒や保護者も巻き込んで援助に役立てたい。それが「常滑方式」です。
(2007/4/5-2)
|