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熱心に2時間、秋田で運動の説明会

 秋田市大町のサンパル秋田で1月19日、秋田県公民館連合会(田村信雄会長)のベルマーク運動説明会が開かれ、同市や能代、大仙、横手、由利本荘市などの公民館関係者約30人が参加して、2時間にわたり熱心に耳を傾けました。
  ベルマーク運動は、これまで幼稚園や小、中、高校のPTAが中心でしたが、少子高齢化に対応するため、昨年から公民館で活動している団体なども参加できるようになりました。このためベルマーク教育助成財団としては、全国各地の公民館、生涯学習センターなどに参加を呼びかけています。
  この日は職員2人が説明会に出席、DVDを使いながら財団の歴史や運動の仕組みなどを説明しました。これに対して「参加の手続きをした場合、必要な資料類は、どのくらいの日数で届くのでしょうか」「集めたベルマークを財団に送ると、チェックにどのくらい期間がかかりますか」「集めたベルマークで買った品物を老人ホームなどに寄贈できますか」などの質問が相次ぎました。
  これに対して、財団側は「必要な資料は通常の場合、1カ月ほどでお送りします」「閑散期だと数日ないしは1週間程度でチェックして、結果をお伝えできます。ただし、年度末でマークがいっぱい届いている時期だと2、3カ月かかることもあります」「集めたマークは、自分たちが使っている公民館の備品を購入することも出来ますし、老人ホームや地域の学校などにプレゼントすることもできます」などと答えました。
  財団としては、ベルマークを集めて公民館の備品を購入してもらうことが、へき地の学校や養護・聾・盲学校などへの援助につながると期待していますが、運動を推進することで地域のコミュニケーションの輪が広がっていくことも大いに期待しています。
  秋田市中央公民館の佐藤勇一・副館長も「市内にはさまざまなサークルがありますが、ベルマーク運動をひとつのきっかけとして、それらが一層、連帯を強め、地域のコミュニケーションが深まり、地域づくりに役立っていけばいいと思います」などと話しています。
(2007/1/24)


目標大きく「ベルマークで遊具を」

 「ベルマークで遊具を」の目標を掲げて広島県三次市の酒屋コミュニティセンターを拠点にした育児クラブがベルマーク運動に参加しました。同市では公的施設の管理運営に指定管理者制度を適用しており、公民館もコミュニティセンターの名のもとに住民ニーズに応じた幅広い活動が求められています。
  この育児クラブは「さけや子育てサークル『バンビ』」で、3年前に結成されました。3歳児までの子をもつ母親25人がメンバーで、毎週の定例会、月1回の誕生日会など活動は盛んです。
  参加のきっかけは、ベルマーク担当の山崎浩美さんが自分で集めたマークの処置に困ったためです。近くに運動に参加する学校もなく、財団のホームページを開けたら、公民館も参加できることが分かりました。早速、サークルの仲間に呼びかけ賛同を得ました。
  酒屋コミュニティセンター発行の「酒屋たより」で協力を呼びかけたり、昨年11月19日の酒屋地区のふれあい祭りでベルマーク収集を呼びかけるティッシュペーパー80個を配ったりしました。山崎さんが、夫の会社のティッシュペーパーの余ったのをベルマーク用に150個作りかえました。
  山崎さんらは今後、回収箱を作り、地区内の各種施設に置かせてもらい、仕分け整理も年度内にしたい、と言っています。
  同センターのグラウンドには遊具がないことから、山崎さんは「長い目でみていかないといけませんが、遊具までもっていきたい」と大きな目標を掲げています。
  三次市の指定管理者制度は今年度から。地方自治法改正に伴って創設された制度で、管理運営に民間も参画できるようになりましたが、同市の数多いコミュニティセンターではそれぞれの連合自治会に委ねています。
  従来の公民館は社会教育施設で制限も多いが、コミュニティセンターは運営者の裁量幅も大きく、それだけに多様な住民ニーズに対応する取り組みが期待されています。
(2007/1/12-1)


教育や防災、多彩な活動

 静岡県内に244ある公民館の先陣を切って、袋井市の三川(みつかわ)公民館がベルマーク運動に参加しました。同館は市北部の田園地帯にあり、管内人口は約3100人。市街地だと1万〜1万5千人も珍しくありませんから決して規模が大きいわけではないのですが、その分、地域の中核として大いに期待され、信頼されています。地域教育、健康づくり、防犯・防災など多岐にわたる活動で、2005年度には文部科学大臣表彰を受けました。
  市内の公民館の要員はどこも3人に決まっており、ベルマーク運動に参加するといってもスタッフだけで仕分けや計算をするのには限界があります。しかし、プリンターやコピー機のカートリッジを回収するだけでもベルマークの点数になると聞いた池野美弘館長は「手間がかからないうえにリサイクルに一役買える。集めた点数は地元の小学校に寄贈できる」と、手始めにカートリッジの回収から始めることにして参加を申し込みました。各家庭にベルマークに参加したことを知らせるチラシを配り、公民館に立ち寄るついでに使用済みカートリッジを持ってきてほしいと依頼し、事務所の窓口にエプソンとキヤノンの回収箱を置きました。反応は上々で、集まり具合は順調だそうです。
  同館が力を入れている柱の一つは、管内の小学4〜6年生約80人を対象にした「みつかわキッズ」活動です。地域の子は地域で育てようという狙いで、6月から2月にかけて計18回、農業体験(サツマイモ掘りなど)、料理体験、遊び体験(カヌーなど)、高齢者との交流会などを続けています。さまざまな体験を重ねることで子どもたちに社会を生き抜く力を備えさせたいと、同館の職員だけでなく、学校の先生やPTA、子ども会育成会、老人クラブ、自治会役員らの協力を受けています。
  防災活動も盛んです。自治会の班単位で防災組織を組織したり、雨の中で夜間防災訓練を実施したりしており、池野館長は消防庁から「防災伝道師」の称号を受け、全国で講演活動をしています。防犯活動では、地元の大規模な河川改修・土砂埋め立て事業に出入りする約100台のダンプカーが通学児童を見守るというユニークな「地域安全運動」を組織しました。
  こうした活動の基本になっているのは「地域への還元」です。ベルマーク運動も、その主要な一翼を担うに違いありません。
(2007/1/12-2)