ベルマーク新聞の漫画やお絵かき教室でおなじみの「わらべ絵画家」喜田川昌之さん(69)が12月13〜19日、郷里の津市一志町で「わらべ絵展」を開きました。郷里を離れて50年ですが、ふるさとで作品展を開くのは初めて。会場のJA三重中央郷土資料館にはたくさんの幼なじみや同級生らが訪れ、懐かしさを誘う作品を前に、昔話に花を咲かせていました。 
展示した作品は12点で、ほとんどが幼い日の遊びや年中行事がテーマです。「新米わらで祝いましょう」という絵は、子どもたちが新婚さんの家を回り、「嫁さんは寝とるかな、起きてかな。新米わらで祝いましょう」とはやしたてる様子を描いています。新婚さんの家でお菓子をもらえるのが楽しみだったそうです。訪れた地元の人は「今もやっとるよ」などと話していました。
「感字絵」は、一つの漢字を選び、その意味を感じながら子どもたちの姿を絡ませる作品。「水」や「雨」「魚」など5点を並べました。ほかに地元神社の絵馬やベルマーク財団カレンダーの下絵などが展示され、受付ではカレンダーが当たるくじ引きも行われました。
会場の郷土資料館は、喜田川さんが小学生の頃、1年間だけ教室として使われたことがある懐かしい建物です。「久しぶりに訪れて、周囲の田んぼや垣根に60年前と変わらぬ風景が残っていた」とうれしそうでした。
初日は、ここでJAの催し「むかしフェスタ」が開かれ、昔の遊びコーナーや石臼粉ひき体験、もちつき大会、特産品販売などがあったこともあり、大勢の入場者でにぎわっていました。
《写真》幼い日の懐かしい思い出をしのばせる作品を前にする喜田川昌之さん=津市一志町のJA三重中央郷土資料館で
(2008/12/19)
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