
福岡県春日市の宝幼稚園(冨永順子園長)が創立40周年記念事業で新築した講堂に、ベルマーク預金190万円(消費税別)で購入した緞帳(どんちょう)、一文字幕、袖幕、スクリーンなどの舞台装置が取り付けられました。「コツコツ集めた貴重なベルマーク預金だから、できるだけ良いものをそろえたい」という園側の思いが伝わり、協力会社セノーの担当者も協力し、商業ホールでも十分使える設備になりました。8月25日に開かれた落成式では、紙人形を使った劇「ベルマークものがたり」や園児の演奏など、盛りだくさんのイベントで完成を祝いました。
宝幼稚園は昨年、創立40周年を迎え、記念事業として今年5月から2階建ての講堂棟を建設、8月に完成しました。1階は図書室や調理室など、フレンドホールと名づけられた講堂は2階にあり、床は全面フローリングです。幅約7メートルの舞台に取り付けられた緞帳と幕は紫紺の地に金色の縁取り。幕にはそれぞれ園章、園名、平成20年とベルのマークが金色で刺しゅうされています。
宝幼稚園がベルマーク運動に参加したのは1976年3月、保護者のベルマーク委員会が2カ月に1回、マークを回収していて、累計で228万余点を集めました。ベルマーク預金では、かなり以前に黒板などを購入していますが、「記念になり思い出に残る品物を」と、今回まで買い物は控えていたそうです。
落成式では、3人の先生たちが「ベルマークものがたり」を演じました。物置台の後ろに隠れ、紙人形の子どもや回収箱などを使って、ベルマークの仕組みや集め方をやさしく説明。110人の園児たちは床に座り込んで、熱心に見入っていました。

「ベルマークはどこにありますか」「何に付いていますか」などの問いかけに、園児たちは「そこにあるよ」「お菓子」と、口をそろえて大きな声で答えていました。
武田典子副園長は「小さな園ですが、保護者に支えられベルマーク活動を続けてくることができました。今回の買い物で皆さんに少しお礼ができたように思います。子どもたちには『やればできる』と『物を大切にする心』を伝えていきたい」と、話しています。
《写真上から》
・舞台に取り付けられた幕、ベルマークの刺しゅうも
・先生たちの劇「ベルマークものがたり」。紙人形の子どもが登場し、マーク集めを呼びかけました
・「ベルマークものがたり」に見入る園児たち
・年長組の園児が演奏し、落成を祝いました
=いずれも福岡県春日市の宝幼稚園で
(2008/10/16)
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