 新日本百名山の一つ、太平山(1170m)は秋田市の東端にそびえ、市内のあちこちから優美な姿が望めることから、市のシンボルのひとつになっています。秋田市立旭川小学校(大山重幸校長、587人)は、JR秋田駅から北東に3キロほどの住宅地で、県立秋田高校の隣にありますが、校区はとても広く、太平山のすそ近くまで広がっています。年に1、2度はクマを見たとの情報が流れ、その時は子どもたちの登下校にも特別に神経を使うそうです。
この学校は、1965(昭和40)年にベルマークに参加しましたが、以来の累積点数が400万点を超えました。秋田県内では8番目の大台達成です。
ベルマーク活動の担い手はPTA総務広報部(高橋尚子部長)のお母さんたちです。クラスごとに8〜10人いて、総勢約150人になります。
年に3回、6、11、1月に子どもたちを通じて各家庭にマーク回収用の封筒を配り、集めます。封筒に添えたベルマーク便りやPTA広報紙などを通じて協力を呼びかけます。封筒の表のデザインなど、子どもたちがベルマークをより身近に感じられるよう工夫を凝らすそうです。
仕分け作業は、学年ごとに作業日を決め、午前中2時間ほどかけてすませます。そして年2回、9月と2月に集計します。6学年の総務広報部員が3学年ずつに分かれ、年に一度は集計作業にあたることにしています。
たまったベルマークでこれまでにデジタルカメラや電子レンジ、加湿器などを買いました。加湿器はまだないクラスもあるので、全クラスに備えるのが目標だそうです。
創立は1874(明治7)年にさかのぼり、2004年に創立130周年記念式典をした歴史ある学校です。広い校区には前は分校もありましたが、統合されてからも校区の面積は変わらないそうです。
 自然に恵まれた校区の特長を生かした行事がいくつもあります。春には、秋田青年会議所と共催で近くを流れる旭川にサケの稚魚を放流します。夏には、平和公園でオリエンテーリングを。そして冬は太平山スキー場でスキーや雪遊びをします。「豊かな自然の中で子どもたちはのびのびと元気です」と加藤義昭教頭は話しています。
校内を案内してもらって目に付くのは、廊下の壁や玄関の柱などあちこちにこどもたちの描いた壁画があることです。数年前、当時の校長の音頭とりで始まったそうです。体育館の正面にも、「旭川の四季」と題する山や川、草花や虹などを描いた大きな絵が掲げられていました。3年前の作品で、その一部が今年度の学校要覧の背景にもとり入れられています。
《写真上から》
・加藤義昭教頭と、財団からの感謝状を持つPTA総務広報部長の高橋尚子さん。後列左から副部長の高橋智子さんと佐々木千春さん、総務広報担当の工藤真澄さん
・ベルマーク預金で買った加湿器と1年生たち
・体育館正面の壁画「旭川の四季」=いずれも秋田市立旭川小で
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