学校訪問


達成校目次

★ 1200万点達成校を訪ねました!

京都市立伏見南浜小学校 仕分けは自宅、集計は学校で作業
    参加45年で1200万点達成

★ 800万点達成校を訪ねました!

さいたま市立日進小学校 仕分け・集計は3段階で

★ 700万点達成校を訪ねました!

青森県弘前市立時敏小学校 児童とPTA、地域が協力して大きな成果

★ 600万点達成校を訪ねました!

高松市立古高松小学校 地元の商店街から大きな協力

★ 500万点達成校を訪ねました!

学校法人日出学園ひので会(千葉県市川市) 幼稚園から高校までの父母が連携
東京・旭出養護学校 専攻科の生徒たちも集計のお手伝い
伊丹市立南中学校 PTAに仕分けボランティアが協力
松山市立桑原小学校 子どもとPTAが両輪、地域にも広がり

★ 400万点達成校を訪ねました!

埼玉県川口市立青木中央小学校 PTA整備部が毎月仕分け、集計
千葉県市川市立真間小学校 毎月仕分けし、集計作業は年3回
東京都北区立滝野川第一小学校 自宅で整理、集計は学校で短時間に
東京都八王子市立第七小学校 家庭と学校の2段階で仕分け作業
神奈川県小田原市立下府中小学校 自慢は芝生の校庭、「関東一」
岐阜県羽島市立正木小学校 PTAと児童が仕分けで役割分担
大阪府松原市立天美小学校 仕分け作業は学校や自宅でも
大阪府豊中市立中豊島小学校 マークの切り方をパネルで説明し効果
大分市立荏隈小 学校創立時に参加、28年で大台達成
宮崎県延岡市立南小学校 集金日に回収、自宅で仕分けし全員で集計

★ 300万点達成校を訪ねました!

青森市立堤小学校 エコと結びつけたベル活動に取り組み
秋田県大館市立有浦小学校 2年生の保護者が仕分けのお手伝い
水戸市立酒門小学校 特製収集・整理箱で児童も仕分けに協力
川崎市立宮崎小学校 仕分けは自宅、集計は学校で作業
兵庫県たつの市立新宮小学校 「親子ふれあい」を活用し仕分け作業
福岡県大牟田市立吉野小学校 タペストリー使いベルマーク仕分け
北九州市立青葉小学校 開校と同時に参加、18年で300万点

★ 200万点達成校を紹介します!

茨城県常陸太田市立世矢小学校 千葉県鎌ケ谷市立北部小学校
千葉県柏市立豊小学校 東京都調布市立第三小学校
神奈川県海老名市立海老名小学校

1200万点達成校を訪ねました!

仕分けは自宅、集計は学校で作業 参加45年で1200万点達成

京都市立伏見南浜小学校
ベルマークの仕分けに忙しい伏見南浜小学校PTAの財務委員ら 京都市立伏見南浜小(杉田明生校長、599人)のベルマーク収集点数は累計で1200万点に達しました。ベルマーク運動に参加した45年間の結果ですが、1200万点達成は全国で8番目、小学校では4番目です。
 ベルマーク活動はPTA財務委員会(木村加代、小越由枝両委員長ら19人)が中心です。各クラスから選ばれます。
 学期に1回、児童がベルマークを持ち寄ります。PTA財務委員が自分のクラス分を自宅で企業別、点数別に仕分け、10枚ごと半紙に1列に張ります。半紙1枚に5列までです。
感謝状を手に1200万点達成を喜ぶ財務委員ら
  集計は収集を終えて2、3週間後です。09年11月13日夜、財務委員らが仕分けたベルマークを持ち寄り、おしゃべりを楽しみながら集計作業をしました。男性の姿もありました。
 「ベルCHAN」「マークKUN」という双子のオリジナルキャラクターをつくるなど伏見南浜小ベルマーク活動のキャラクター「ベルCHAN」(左)と「マークKUN」同校のベルマーク活動は今年、活発化しています。
 「(PTA活動も)ここ最近、知らない間にやっている状況なので、表に出すよう心がけている」(PTA役員)そうです。
去年、ベルマーク預金不足で購入したいものが買えず悔しい思いをしたことで、何とかベルマークを沢山集めたい気運が強まっていました。そうした中、1200万点達成の朗報に財務委員らは「わぁ、すごい!」と、ベルマーク熱が一気に盛り上がりました。
 同小のベルマーク運動参加は1964年。それから19年目の1983年に500万点を達成。仕分けの棚=京都市伏見区の同校でさらに1994年には1000万点と倍増させ、この11年間で年平均45万点という驚くべき収集実績をあげました。
 当時の児童数が、多かった1985年で1000人ほど。同校の年45万点収集は児童数の多さだけでは説明できないハイペース。「校区内に大きな商店街をかかえ、当時、PTA活動も大変盛んだったのではないでしょうか」という声も聞かれました。ちなみに現在では年45万点以上は全国で3校(08年度)です。

《写真上から》
・ベルマークの仕分けに忙しい伏見南浜小学校PTAの財務委員ら
・感謝状を手に1200万点達成を喜ぶ財務委員ら
・伏見南浜小ベルマーク活動のキャラクター「ベルCHAN」(左)と「マークKUN」
・仕分けの棚=京都市伏見区の同校で

800万点達成校を訪ねました!

仕分け・集計は3段階で

さいたま市立日進小学校
 JR大宮駅から北へ約2キロ、商店や大型スーパー、高層マンションに囲まれたさいたま市立日進小学校(下條清校長、1038人)が、1961(昭和36)年にベルマークに参加以来の累積を800万点に乗せました。700万点を達成したのが02  年12月なので、7年弱で100万点を上乗せしたことになります。埼玉県内では春日部市立粕壁小に次いで2番目の800万点達成です。
集計の小道具を前に作業の説明をする(左から)PTA総務部長の宮崎千尋さん、PTA副会長の白石まり子さん、総務部副部長の小野里智恵さん この学校のベルマーク活動の中心は、PTA総務部の30人のお母さんたちです。各クラスから1人ずつ選ばれています。
 年3回、5月と9月それに2月にベルマーク週間を設けています。週間の始めにお願いのプリントとともに個人用のベルマーク袋をこどもたち全員に配って、1週間後に回収します。集まったベルマークはクラス集計、学年集計、全体集計の3段階で集計します。まず、各総務部員が自分のクラスの分を家に持ち帰り、会社別の袋に仕分けます。期限を3週間としています。学年集計は、1カ月ほどの間に各学年ごとに部員が学校に集まり、作業します。この段階で台紙に張ったマークのばらつきなどを修正します。全体集計は、1学期は5、6年生、2学期は3、4年生、3学期は1、2年生の部員が担当します。
 昨年度は大型絵本とポータブルのワイヤレスアンプを買いました。今年度は、大型のカラーコピー機が目標だそうです。部長の宮崎千尋さんは「作業は大変ですが、目標に向かってやりがいもあるので、みなさん楽しんでやってもらっています」と話していました。
あちこちの窓に置いてある野鳥や草花観察用の双眼鏡 学校を訪ねて目に付いたのは、廊下のあちこちの窓に置かれた双眼鏡と、壁に張られた絵や写真などたくさんの掲示です。双眼鏡は、校庭の草木に集まる鳥や草花の観察用です。こどもたちが休み時間に自由に観察できます。掲示は、それらの鳥や植物の名前と特徴入りの写真や、さまざまな学校行事の写真入りの記録などです。
 下條校長に案内していただいた校庭の一角は、木道が敷かれ「自然の小道」「野鳥の森」などと名付けられています。さらに進むと、ビオトープもありました。虫や小動物が生きる草むらは最近多くの学校にできていますが、これほどの規模のビオトープは、あまり例がないでしょう。
 全体がうっそうとして、手をかけていない自然の森に見えますが、10年ほど前までは土むきだしのふつうの校庭でした。地域の人たちの協力で、ここまでに育てたのだそうです。
ビオトープ入口に立つ下條清校長=いずれもさいたま市立日進小学校で これらの自然への取り組みが評価され、さまざまな表彰を受けています。昨年度は、全国学校環境緑化コンクールで全国2位の準特選に選ばれ、福井県で開かれた全国植樹祭で表彰されました。
 1873(明治6)年創立の伝統校で、地域にOBが大勢います。学校へもとても協力的で、防犯、環境、吹奏楽、読み聞かせなど学校に向けてのボランティア団体がいくつもあります。今年5月には、下條校長の呼びかけで商店会長、自治会長、スポーツ少年団のトップといった地域のすべての団体の長が集まる「日進小地域の会」が発足しました。
 一方で、先生が講師になって、地域のおとなや子どもたちに音楽や体操などの手ほどきをする「日進小講座」も開いています。下條校長は「学校は地域の宝です。内にこもらず、積極的に外にも発信しようと思います」と話していました。

《写真上から》
・集計の小道具を前に作業の説明をする(左から)PTA総務部長の宮崎千尋さん、PTA副会長の白石まり子さん、総務部副部長の小野里智恵さん
・あちこちの窓に置いてある野鳥や草花観察用の双眼鏡
・ビオトープ入口に立つ下條清校長=いずれもさいたま市立日進小学校で

700万点達成校を訪ねました!

児童とPTA、地域が協力して大きな成果

青森県弘前市立時敏小学校
 青森県弘前市立時敏(じびん)小学校(木村ナナ校長、429人)のベルマーク累計点数が700万点を超えました。参加して45年、400万点を達成してから、ずっと県内トップですが、その原動力は、児童のベルマーク委員会(5、6年生13人)、PTAのベルマーク部(齋藤由美子部長、35人)と地域の協力です。
700万点の感謝状を持つ木村校長(右)と齋藤ベルマーク部長(左)をPTAの皆さんが囲みます。左端は委員会担当の阿保周子先生 回収日は毎月あり、ベルマーク委員会の児童がその1週間前に個人ごとのベルマーク袋を配ってマークを集めます。委員はクラスごとに担当があり、手書きのベルマークだよりで回収日を知らせたり、収集時の注意などを載せたりしています。こんな具合です。「1年生はみんなきちんと出していて、とてもすばらしいです!後期もしっかり出してくださいね」。
 仕分け、集計はPTAの出番で、月1〜2回、15人前後が集まります。テーブルごとにざっと分けたあとは、伝統の卵パックを利用し、協賛会社の番号を書いたケースに仕分けていきます。種類が多いロッテ商事とロッテアイスは集計しやすいように点数ごとに分けてあります。
お買い物のデータプロジェクターは4年の理科の授業でも活用されていました PTAは全員がベルマーク、生活安全など7つの専門部と学年部のどれかに所属することになっていますが、ベルマーク部は人気があり、応募者が多いので他に回ってもらうほどだそうです。あらかじめスケジュールが決まっているので、参加しやすいうえ、原則2時間ですが、用事があれば1時間でも構わない、などが理由のようです。最も大きいのは「マークを切ったり、整理しながら、話が出来、交流の場になっていること」と齋藤さん。送票は年3回、主に役員が行っています。近くのスーパーや文化センターなど4カ所に収集箱を置かせてもらっているほか、学校にマークを届ける卒業生や地域の人も多いそうです。
 昨年購入した57万円するデータプロジェクターは、理科の授業などの他、卒業式や入学式では、子どもの様子を大写しで見せるなどして活用しています。「ベルマークが自分たちの学校のためだけでなく、へき地などの学校に役立っていることも素晴らしい」と木村校長先生。へき地校勤務の経験があり、ベルマーク財団から送られた楽器がとてもうれしかった、と話していました。
卵パックの仕分けケースを真ん中に置き、手も口も動かしながら仕分け作業が進みます=いずれも青森県弘前市の時敏小学校で 弘前城の北部、古い住宅街にある時敏小学校は、創立135年の伝統校で、地域とのつながりが密接です。3日間かけて行われる全校お茶会では、地域ボランティアの方の協力で、伝統文化に触れます。地域に関わりのある著名人の話を聞く「ようこそ時敏へ」では、昨年は北京オリンピック金メダルのソフトボール監督で同小卒業生の齋藤春香さんを招いて話を聞いたほか、今年は津軽弁の川柳作家渋谷伯龍さんから津軽弁川柳の指導を受けました。訪れたのは秋深まる10月20日でしたが、正門から校舎まで一人一鉢栽培した赤やピンク、白のベゴニアが歓迎してくれました。

《写真上から》
・700万点の感謝状を持つ木村校長(右)と齋藤ベルマーク部長(左)をPTAの皆さんが囲みます。左端は委員会担当の阿保周子先生
・お買い物のデータプロジェクターは4年の理科の授業でも活用されていました
・卵パックの仕分けケースを真ん中に置き、手も口も動かしながら仕分け作業が進みます=いずれも青森県弘前市の時敏小学校で

600万点達成校を訪ねました!

地元の商店街から大きな協力

高松市立古高松小学校
ベルマークの仕分けをする保護者ら 香川県高松市の古高松小学校(藤岡邦博校長、701人)のベルマーク収集点数がベルマーク運動に参加した1963年からの累計で600万点を超えました。県内9校目です。
 毎月1日がベルマークの日。児童は教室前のポストに回収袋を入れます。児童会のベルマーク委員会(5、6年生)が月1、2回ある委員会活動の日に回収、返却用の回収袋に判を押し返し、ベルマークは企業別に10番単位に分けます。
 その後はPTA厚生整備部(田中恵利子部長、21人)が担当します。600万点達成を喜ぶPTA本部役員の横川未央さん(右から2人目)ら厚生整備部のみなさん2カ月に1回、仕分けします。仕分けしやすいように何番台は何色という風に色分けしています。
 4カ月に1回、集計し発送します。これまで、ベルマーク預金で黒板消しクリーナー、掃除機などを買いました。
 地元の高松東部商店振興会(源平通商店街)が5年前から年間2万点ほど仕分け整理して寄贈してくれています。振興会役員が会員のところを回って回収していていましたが結構大変なので、これからはPTA側が回収に回り、仕分けすることになりました。教室前にあるベルマーク回収箱=いずれも高松市の古高松小学校で
 PTA本部役員の横川未央さんは「店は30数軒もあるので、(ベルマーク回収増へ)大変助かります。卒業生らも集めてくれるのでありがたい」と話していました。

《写真上から》
・ベルマークの仕分けをする保護者ら
・600万点達成を喜ぶPTA本部役員の横川未央さん(右から2人目)ら厚生整備部のみなさん
・教室前にあるベルマーク回収箱=いずれも高松市の古高松小学校で

500万点達成校を訪ねました!

幼稚園から高校までの父母が連携

学校法人日出学園ひので会(千葉県市川市)
 創立75周年の学校法人日出学園(青木貞雄学園長)は、千葉県市川市のJR市川駅から北東へ1キロ余りの住宅地にあります。幼稚園から高校まであり、児童、生徒数は1840人で、そのすべてを合わせたPTA組織が「ひので会」です。
財団からの感謝状を囲むみなさん。前列左から二見晴彦・小学校長、「ひので会」の張間雄次会長、ベルマーク部長の島倉美賀さん、戸田朋宏(幼稚園、ベルマーク担当)副会長。後列は事務担当の富岡福さん(左)とベルマーク部のみなさん この「ひので会」が、1962(昭和37)年にベルマークに参加以来の累積500万点を達成しました。500万点突破は、千葉県で22番目です。
 「ひので会」にベルマーク部があり、部長の島倉美賀さんら32人の部員が活動の中心を担っています。
 各校舎に1個ずつ収集箱を置いていて、子どもたちや職員、保護者が随時マークを入れるようにしています。卒業生から郵送してくることもあります。学期の後半に部員が集まり、3時間ほどかけて集計します。それを財団に送るために、もう1度集まります。つまり部員たちは集計と送票のために年に6回集まります。
収集箱は各校舎に1個ずつ常設しています。左下はカートリッジ ベル預金で、これまでに竹馬や絵画、テント、黒板消しクリーナーなどを購入しています。  「ひので会」には、20代後半の幼稚園児の父母から50代の高校生の父母まで、幅広い年齢層の会員がいます。ベルマーク部だけでなく、いろんな部の活動を通じての各世代の交流が、人生のさまざまな糧になる利点もあるようです。学園の卒業生で、校内にある同会の事務局に常駐して事務を担当する富岡福さんは、「近年、地域社会でも人のつながりが希薄になっているといわれる中で、『ひので会』での世代間交流は、それを補っていると思います」と話しています。
 学園の同窓会も活動が活発で、同窓生のきずなも強いそうです。やはり事務局に担当者が常駐していて、PTAともども学園との連携を強くしているようです。
 校舎が外郭環状道路の用地にかかり、小中高校が昨秋、幼稚園が今秋にすぐ近くの新校舎に移りました。
新設された校舎=いずれも千葉県市川市の日出学園で 新校舎にはさまざまな工夫が取り入れられていて、たとえば小学校では、全クラスに日差しが入るような配置にしました。教室の大きさも同じではなく、低学年の教室は、授業によって教室間の移動を少なくするため、特別教室の機能も加えて大きくしたそうです。

《写真上から》
・財団からの感謝状を囲むみなさん。前列左から二見晴彦・小学校長、「ひので会」の張間雄次会長、ベルマーク部長の島倉美賀さん、戸田朋宏(幼稚園、ベルマーク担当)副会長。後列は事務担当の富岡福さん(左)とベルマーク部のみなさん
・収集箱は各校舎に1個ずつ常設しています。左下はカートリッジ
・新設された校舎=いずれも千葉県市川市の日出学園で

500万点達成校を訪ねました!

専攻科の生徒たちも集計のお手伝い

東京・旭出養護学校
 東京都練馬区の住宅地にある旭出養護学校(星登志雄校長)は、知的障害の子どもたちを幼稚部から高等部専攻科まで一貫教育しています。児童、生徒の総数は92人という小人数で、1964(昭和39)年にベルマークに参加以来の累計500万点を達成しました。東京都内で21番目の早さです。
財団からの感謝状を手にする保護者の会の八塚千恵美会長と後列左から嶋田賀名子副会長、書記の荻野容子さん、事業部長の小島亜希子さん。前列中央が星登志雄校長、右が岡田馨教頭 「私立の学校なので、いろいろな器材の購入費も自前でまかなわなければなりません。そうした厳しさを父母のみなさんがよく理解されていて、機材調達につながるベルマークに特に関心が強いのではないでしょうか」と岡田馨教頭が話していました。星登志雄校長も「私も、ベルマークがついた商品を選んで買うようにしていますよ」。地域の信用金庫や卒業生たちからも時々マークが持ち寄られるそうです。
 ベルマーク活動の中心は、保護者の会(PTA)事業部長の小島亜希子さんはじめ5人の委員です。毎学期の終わりごろの集計日の前に児童、生徒たちに協力お願いの文面とともにベルマーク入れの封筒を配ります。合わせて、集計作業に協力する有志も募ります。
 持ち寄られたマークは、集計日に委員と20人ほどのおかあさんたちで、午前中2時間ほどかけて集計します。財団へは年に2、3回まとめて送ります。
 昨年から、専攻科の生徒たちが整理の一部を引き受けています。一般の大学生に当たる専攻科の生徒は19人いて、うち印刷作業の指導を受ける7人が作業します。企業別に1シートに100枚のマークをのりで張り付けます。能力には差があり、数えるのが不得手な生徒もいます。特別な工夫を考案しました。プラスチックの10個入り卵パックの活用です。くぼみに1枚ずつマークを入れると、10枚になる、というわけです。
台紙へのマーク張り付けには専攻科の生徒たちもお手伝いします=いずれも東京都練馬区の旭出養護学校で この秋には、ワイヤレスアンプとワイヤレスマイク3本、チューナースタンド2台を購入しました。
 1950(昭和25)年に東京・目白の徳川邸の一角で私塾のように産声を上げた同校は、創立当初から「卒業のない学園」を旗印にしてきました。つまり、生涯教育、生涯支援です。併設の旭出生産福祉園など都内や千葉、山梨県にある施設での技術指導や、同窓会「旭出あおば会」を通じての就労支援などです。
 同校は、1年おきに東京・日本橋の三越本店で工芸展を開いています。学園の児童、生徒や福祉園の園生の作品を並べます。皇后陛下がお出でになって作品をご覧になり、前回は生徒が作ったタイルや木製のおもちゃがお土産になったそうです。

《写真上から》
・財団からの感謝状を手にする保護者の会の八塚千恵美会長と後列左から嶋田賀名子副会長、書記の荻野容子さん、事業部長の小島亜希子さん。前列中央が星登志雄校長、右が岡田馨教頭
・台紙へのマーク張り付けには専攻科の生徒たちもお手伝いします=いずれも東京都練馬区の旭出養護学校で

500万点達成校を訪ねました!

PTAに仕分けボランティアが協力

伊丹市立南中学校
 兵庫県伊丹市立南中学校(高砂賢校長、583人)のベルマーク収集点数がベルマーク運動に参加した1961年からの累計で500万点を超えました。ベルマークの仕分けをする保護者ら=伊丹市の南中学校で県内34校目です。
 担当するのはPTA保体厚生部(西永澄栄部長ら15人)でクラスから1人選んでいます。
 生徒は月1回、持ち寄ります。仕分けはPTAで学期に1回です。1学期が3年生、2学期は2年生、3学期は1年生の保護者が担当です。保体厚生部が保護者に手紙を出し仕分けのボランティアを募ります。毎回、15人ほど応じてもらえます。
 10枚単位にテープに貼り付け、端数は次回に回します。仕分け作業は参加しやすいように2日間、それぞれ午前と午後に分かれています。お母さんたちのほとんどが働いているためです。
 キユーピーの工場が近くにあることもあって同社のベルマーク点数がたくさん集まるそうです。
 ベルマーク預金でウオータークーラーなどを買いました。

《写真》ベルマークの仕分けをする保護者ら=伊丹市の南中学校で

500万点達成校を訪ねました!

子どもとPTAが両輪、地域にも広がり

松山市立桑原小学校
 愛媛県松山市の桑原小学校(鈴木康二校長、802人)のベルマーク収集点数が累計で500万点を超えました。ベルマーク運動に参加した1963年から積み重ねてきたもので、県内5校目。同校のベルマーク活動は学校とPTAの2本立てですが最近、PTA組織を充実し地域の支援態勢を整えるなど一層の広がりを見せています。
感謝状を手に500万点達成を喜ぶ桑原小学校PTAの松本真美会長(右から2人目)、高岡麻子学校教育部長(右端)と鈴木康二校長(左から2人目)、ボランティア活動委員会担当の窪田安代教諭(左端) 学校側のベルマーク活動はボランティア活動委員会(5、6年生24人)が中心です。毎月第3週にベルマーク袋を配って校内放送を通じて回収を呼びかけます。児童は持ち寄ったベルマークを教室にある牛乳パックで作った回収入れに入れます。牛乳パックは収集量の多い11会社分と、それ以外の会社分を合体した1個の計12個を用意しています。入れ方は個々の児童が直接入れていくか学級委員が入れる場合など教室によって違います。
 ボランティア活動委員は昼休みなどを利用して整理します。1カ月1回、委員会活動の時間に各教室から集めたのを11社分とその他に仕分け、さらにその他の分を細かく会社別に分けます。蚕飼育へ校内に植えられた桑の木種類が多い分手間がかかり、45分という限られた時間なので、出来る部分までやります。
 この後はPTAの出番。担当は学校教育部(高岡麻子部長)です。ベルマーク担当は各クラスから張る人2人、集計する人1人の計3人、計75人が選ばれています。
 学期末に、ベルマークを張り付け係に均等配分し、担当者は自宅で10枚単位にテープで留め、整理します。この後、集計係が学校に集まって計算し、部長らがチェックして発送します。
 ベルマーク活動の活性化はPTA(松本真美会長)の方針です。担当をベルマーク委員会から学校教育部に格上げし収集目標も年間、学期ごとに打ち出しました。今年度は年間10万点です。
 これまで役員が行っていたベルマークの配分を仕分け担当者自身が行うようになりました。同校PTAでは1人1役態勢をとっており、これまでベルマーク活動は学校に行かなくても出来るということで取りかかりやすいというイメージで、役を引き受ける方もいました。しかし、配分も自分たちでやるなどベルマーク活動への意識付けをすることによって担当者の熱心さが違ってきたそうです。
児童は飼育した蚕の繭から出来た絹を使い工作。鞠やコースターなどがある=松山市の桑原小学校で 桑原小の校区では学校支援地域事業に取り組んでいます。「学校支援にはベルマーク集めが最適」という声が上がり、地域のベルマーク活動の取り組みが始まったところです。学校と地域を結ぶコーディネーターの会合で「ベルマーク収集で日本一を目指そう」との声があがるほど盛り上がっています。
 桑原小の校内には桑の木があちこちにあります。桑原の桑にちなんで植えられたものです。3、5年生が自分の容器で蚕を育て週末に自宅に持ち帰り、桑の葉を与え育ててきました。繭を専門機関に送り、絹にしてもらい、それで鞠(まり)やコースターなど作りました。
 また同校は今年、金管バンドフェスティバル四国大会で金賞を受賞しました。

《写真上から》
・感謝状を手に500万点達成を喜ぶ桑原小学校PTAの松本真美会長(右から2人目)、高岡麻子学校教育部長(右端)と鈴木康二校長(左から2人目)、ボランティア活動委員会担当の窪田安代教諭(左端)
・蚕飼育へ校内に植えられた桑の木
・児童は飼育した蚕の繭から出来た絹を使い工作。鞠やコースターなどがある=松山市の桑原小学校で

400万点達成校を訪ねました!

PTA整備部が毎月仕分け、集計

埼玉県川口市立青木中央小学校
 埼玉県川口市立青木中央小学校(細井和男校長、928人)が、400万点を達成しました。市内では3番目で、集計作業をするPTA整備部の皆さんの励みになっています。
ベルマークの集計作業をする整備部の皆さん 同小では、毎月10日に、家庭で集めたベルマークを児童が登校した際、各教室にある回収箱に入れます。午前中に集まった整備部の皆さん27人が教室から回収して、大会議室で、協賛会社ごとに張り付けた大きな紙に分類をして、集計作業をします。作業は全て、学校で行うため、午前9時半に集まってから、午前中いっぱいかかります。「役員は全部、お母さんたち。半日かけて作業するため大変ですが、子育てのための情報交換の場にもなり、みんな楽しんで作業をしています。集計作業を通じてお友達になる人たちも多いんです」と鎌田麻生部長。スーパーや商店などに収集箱を置かせてもらっているほか、地域や卒業生からもマークの寄贈があります。発送は年3回です。
 貯まったベルマーク預金でドッジボール、ボールネット、一輪車や競技用ゼッケンなど主に体育用品を中心に買っています。「教職員からは体育備品購入の要望が多いのですが、予算が限られているために全てに応えられません。このため、ベルマークの預金は助かります」と漆山隆教頭。
「らんらんタイム」で元気に校庭を走りまわる児童たち
 同小は健康教育に力を入れていて、日本学校保健会から「健康教育推進学校 最優秀校」として2度も表彰されています。「らんらんタイム」といって、1週間4回、全校児童が校庭に出て、準備体操のあと、グラウンドを全員で5分間走りまわります。狭い校庭を約900人が走り回るので、校庭にいると子どもたちの元気が伝わってきます。
 また、基本的な生活習慣チェックのための「すくすくカード」が全児童に配布され、体温、排便、睡眠時間から歯磨き回数まで毎日、記入をして、教師、父母と児童で健康の確認をしています。夏休み中も行っています。
  青木中央小学校は、近くに市役所など官庁や商店、住宅が混在しています。川口はかつて、吉永小百合主演の「キューポラのある街」(浦山桐郎監督)で知られる、鋳物工場が数多くありました。最近は次々と廃業して、跡地にはマンションが建ち並び、新しい街並みに変ぼうしています。「校区内でも工場跡地にマンションが次々と建ち、近い将来は市内で児童が一番多い、大規模校になるのでは」と漆山教頭は話していました。
漆山教頭(左端)と400万点感謝状をもつ鎌田部長を囲む整備部の皆さん=いずれも埼玉県川口市の青木中央小学校で


《写真上から》
・ベルマークの集計作業をする整備部の皆さん
・「らんらんタイム」で元気に校庭を走りまわる児童たち
・漆山教頭(左端)と400万点感謝状をもつ鎌田部長を囲む整備部の皆さん=いずれも埼玉県川口市の青木中央小学校で

400万点達成校を訪ねました!

毎月仕分けし、集計作業は年3回

千葉県市川市立真間小学校
 千葉県市川市の真間小学校(伊東秀樹校長、610人)が、参加49年目で400万点を達成しました。千葉県では51番目の到達です。300万点達成が97年10月ですから地道に12年かけて100万点を集めたことになります。
400万点達成の表彰状を手に記念撮影(一番左が伊東校長、前列右が野々上委員長)

 真間小学校は1934(昭和9)年創立で、今年75周年を迎えました。閑静な住宅街の中にあり、校庭を囲むイチョウやプラタナス、モミの古木が歴史を感じさせます。「学力向上推進校」として注目を集める一方で、部活動も盛んで、サッカーやバスケットのほか吹奏楽部はことしの『日本管楽合奏コンテスト(小学校の部)』で最優秀賞を受賞しました。
 ベルマーク活動は、学習環境委員会(野々上恵美委員長)が中心です。きれいにテープで貼られたベルマークと集計表委員は各クラスから1人ずつ計18人で、整理・集計の作業日には一般の父兄からも希望者を募って手伝ってもらっているそうです。代々受け継がれたやり方が守られていて、月初めにベルマーク袋を子どもたちに配布し、家庭で集めてもらったベルマークを学校に持って来てもらいます。それを委員が自分のクラスの分を持ち帰り、企業ごと、点数ごとに仕分けします。整理・集計日にみんなが持ち寄り、数えやすく間違わないように会社ごと、同じ点数ごとに10枚ずつセロテープでまとめていきます。集計は独自の用紙があります。委員さんたちは毎月クラス分の仕分け作業をしますが、集計作業は夏休み前、10月〜11月、卒業式前の年3回になっています。
 訪れた日は今年2回目の作業日でした。学年別に6つの作業ブロックがあり、「80番持ってる人いる?」「ここにあるわよー」と明るい声が飛び交っていました。昨年は卓球台を購入したほか、これまで一輪車や竹馬整理台、黒板ふきクリーナーなどを購入しています。
 そして、何といっても今年一番のイベントは10月31日に行われた『創立75周年記念 マティアス・ベルク先生音楽講演会』です。
 ホルン奏者のベルクさんは1961年ドイツ生まれで、サリドマイドという障害を克服、マティアス・ベルクさん(写真右)の演奏を聞く子どもたち(真間小学校提供)=いずれも市川市立真間小学校で音楽家として、法律家として、そして、スポーツでも夏は陸上、冬はスキー競技でパラリンピックの金メダリストにもなっています。子どもたちにはスーパーマンのような人です。この日はスライドを使いながらの体験談やピアニスト本荘玲子さんらとの演奏がありました。PTA会長の世川望さんが、ベルクさんと同じホルン奏者というつながりで実現したそうです。伊東校長は「低学年の子どもたちにはちょっと難しいかな?と思いましたが、ベルクさんの実体験に基づいたお話だったので最後まで集中して聞いてくれました。みんな感動してくれて、とてもよかったです。」と目を細めて話されていました。

《写真上から》
・400万点達成の表彰状を手に記念撮影(一番左が伊東校長、前列右が野々上委員長)
・きれいにテープで貼られたベルマークと集計表
・マティアス・ベルクさん(写真右)の演奏を聞く子どもたち(真間小学校提供)=いずれも市川市立真間小学校で

400万点達成校を訪ねました!

自宅で整理、集計は学校で短時間に

東京都北区立滝野川第一小学校
 東京都北区立滝野川第一小学校(稲垣光浩校長、366人)が、400万点を達成しました。今年は学校の創立100周年で、記念式典の受付に張る組立式パイプテントをベルマーク預金で購入しました。
ベルマーク財団からの感謝状を持つ宮田委員長と稲垣校長(右から2人目)、淵脇泰夫副校長(同3人目)、それにPTAベルマーク委員会の皆さん=東京都北区の滝野川第一小学校で 同小ではPTAベルマーク委員会(宮田美佳委員長、12人)が活動を支えています。毎月10日が収集日で、全児童に配布した収集袋にマークを入れてもらい、クラス単位で集めています。集めたマークは、クラス単位の委員が自宅で分類をして整理をしています。集計は年3回(7月、11月、2月)に委員全員が学校に集まって作業し、その後発送しています。「家庭で分類、整理をするので、学校での作業は2時間ほどで終わります。仕事を持っている人が多いので学校に集まるのは短時間で済ませます」と宮田委員長は話します。
 委員会では年度初めにベルマーク委員が決まると、収集袋や分類、集計用文具などと一緒にA4判のマニュアルを配布して、作業手順を徹底しています。マニュアルには要点の場所は赤色で印字されていて分かりやすくなっています。新学期には各家庭に「ベルマーク便り」と協賛会社一覧表を配布して収集の協力をよびかけています。また、「委員会からのお知らせ」も作成していて、新しい協賛会社や前年度の収集合計点数などの報告もしています。
ベルマーク収集の協力を呼びかける「ポスター」(下段手前)が張られた町内会の掲示板=東京都北区で 地域の人たちへの協力もお願いしていて、毎年、ポスター約100枚を作り、学区内の10町会に配布して、町内会掲示板などに張り出してもらっています。スーパーマーケット、郵便局、信用金庫の計4カ所にもベルボックスを設置して頂いています。「暑中見舞いや年賀状をプリンターで作成する人が多いためか、夏と年末になると郵便局などから、『回収カートリッジでボックスがいっぱいだよ』と電話が掛ってきます。また、『孫が小学校を卒業したので』とベルボックスに持参して下さるお年寄りも多いです」と委員会の皆さん。
 家庭での分類、整理の作業は結構大変で、家族参加で行うところも多く、「これが終わったら焼肉に行くぞ」とお父さんが子供たちを元気づける家族もあるそうです。
 同小は東京都の下町地区にあり、親子、孫の3代が卒業した家族も多いところです。このため、学校行事への町内会の参加も積極的で、春の「地区キャンプ」、夏の「子供会」、冬の「ウオークラリー」などが町内会主催で行われています。キャンプには数人の教師やPTA役員が付き添いますが、行事の進行は全部、町内会の人たちが面倒を見てくれています。「下町だけあって、地域全体で子供たちを大切にして育てる気運が高いです」と清水きよ子PTA書記は話していました。

《写真上から》
・ベルマーク財団からの感謝状を持つ宮田委員長と稲垣校長(右から2人目)、淵脇泰夫副校長(同3人目)、それにPTAベルマーク委員会の皆さん=東京都北区の滝野川第一小学校で
・ベルマーク収集の協力を呼びかける「ポスター」(下段手前)が張られた町内会の掲示板=東京都北区で

400万点達成校を訪ねました!

家庭と学校の2段階で仕分け作業

東京都八王子市立第七小学校
 東京都八王子市立第七小学校(浅見敏夫校長、742人)がベルマーク運動に参加して43年で累計400万点を達成しました。
ベルマーク財団からの感謝状を持つ厚生部の岡祐子副委員長と、左隣りが浅見校長、小森三枝子副校長と委員の皆さん
 同小では各学期に1回(計3回)、クラスごとに協力依頼の手紙とベルマーク袋を児童に配布して、家庭から持ってきたベルマークを各教室に設置した回収カゴにいれてもらい、PTA厚生部(坂千穂委員長、21人)が回収します。クラスごとの企業別、点数別の仕分け作業は各委員の自宅で行い、その後、全員が学校のPTA室に集まって、仕分けや点数計算を分担して行います。送り状の作成、荷造り、発送は委員長、副委員長の3人が担当してベルマーク財団に送ります。厚生部委員は各クラスから1人ずつ選ばれ、1年間、担当します。
 厚生部委員は働いている方が大部分のため、仕分けなどは時間の都合がつきやすい家庭での作業にしています。子どもと一緒にする家庭も多く、子どもたちは楽しそうに作業をしているそうです。
 学区内のスーパーマーケット2店、ドラッグストア1店にベルマーク回収箱を置かせてもらい、収集の協力をしてもらっています。回収箱にはかなりの数のベルマークが入っており、「地域の人たちはベルマーク回収運動に理解があります」と厚生部委員は話していました。インクカートリッジは年1回、「回収のお願い」の手紙を配布して、職員室前の回収箱に入れてもらっています。学校に持っていくように言われる児童もかなりいます。貯めたベルマーク預金で今年、フットライト4台(約39万円)を購入しました。
 小学校の近くには都立八王子特別支援学校があるため、お互いの学園祭に招待をし合い、屋上庭園には自動散水で低木が植えられ緑化に役立てています=いずれも東京都八王子市立第七小学校で音楽やゲームをしながら交流をしています。また、近接する都立小児病院に院内学級も併設しています。入院している児童が通学している学校の教師と連絡をとって、第七小の教師が児童の授業を指導しているそうです。
 校舎3階には屋上プールと屋上庭園があって、キリシマツツジ、レンゲツツジなどの低木が植えられ、雨水を集めて自動散水も行われ緑化に努めています。

《写真上から》
・ベルマーク財団からの感謝状を持つ厚生部の岡祐子副委員長と、左隣りが浅見校長、小森三枝子副校長と委員の皆さん
・屋上庭園には自動散水で低木が植えられ緑化に役立てています=いずれも東京都八王子市立第七小学校で

400万点達成校を訪ねました!

自慢は芝生の校庭、「関東一」

神奈川県小田原市立下府中小学校
 神奈川県小田原市の東部にある市立下府中(しもふなか)小学校(沖津芳賢校長、443人)の校庭は、緑の芝生に覆われています。緑の芝生が目にも優しい校庭日本サッカー協会の芝生化キャンペーンに応募して当選し、苗をもらって6月に子どもたちも加わり植えました。順調に育って9月の運動会に間に合い、子どもたちは緑のじゅうたんの上で走ったり、組体操をしたりしました。
 「走っていて転んでもけがをしないし、組体操のピラミッドで一番下になる子どもたちも、膝などが痛くないので動きに余裕があり、全組がそろって見事でした」と橋本整和教頭は満足げに話します。学校などの芝生を手がける業者が、「関東一」と折り紙をつけたそうです。
 運動会は以前から子ども主体で催され、「ゴールデンオリンピック」という名前も子どもたちがつけました。ユニークなのは、徒競走。長短2種類あって、例えば1、2年生は50m走と450m走のうち、自分が選んだ方を走るのだそうです。
 この学校が、1961(昭和36)年にベルマーク参加以来の累計を400万点に乗せました。運動は、PTAの成人保健厚生委員(12人)のうち、ベルマーク担当の3委員と、各クラスの父母2人ずつ、合計26人のベルマーク係が中心に進めています。
 毎年6月と11月に集めています。集計日の20日ほど前に「ベルマーク便り」を出して協力を呼びかけます。そして1週間前にベルマーク回収袋を配ります。財団からの感謝状を持つ成人保健厚生委員会の卯月玲子委員長と沖津芳賢校長、左は小菅香織教諭、橋本整和教頭=いずれも小田原市立下府中小学校でクラス別に集まったマークを、ベルマーク係がPTA会議室の社番号別の棚に仕分けします。集計日には担当委員と係が集まり、点数を集計し、財団へ発送します。3月に3回目のベル便りを出し、その年の成果を報告します。
 ベル預金でこれまでにローラースクーターやジャンピングボール、竹馬、CDラジカセ、掃除機などを購入してきました。ベルマーク担当の養護教諭、小菅香織先生は「子どもたちが喜びそうな物を買って、ベルマークへの関心を高めていきたいと考えています」とのことです。
 地域は、前は住宅地でしたが、10年ほど前から紡績工場の跡地などにデパートやショッピングモールができて、小田原市の商業の中心地に変わりました。週末などは、道路は買い物客の車で大渋滞し、地域の人たちは車での外出を控えるほどだそうです。

《写真上から》
・緑の芝生が目にも優しい校庭
・財団からの感謝状を持つ成人保健厚生委員会の卯月玲子委員長と沖津芳賢校長、左は小菅香織教諭、橋本整和教頭=いずれも小田原市立下府中小学校で

400万点達成校を訪ねました!

PTAと児童が仕分けで役割分担

岐阜県羽島市立正木小学校
 岐阜県羽島市立正木小学校(宇野芳弘校長、1080人)のベルマーク送票点数の累計が、運動参加から32年で400万点を突破しました。県内11番目、市内では初めてです。
ベルマークの仕分け、集計作業にあたるPTA母親委員会のお母さん方
  活動の中心は5、6年生の児童ベルマーク委員会(中根朋美委員長、21人)とPTAの母親委員会(32人)です。
 同小では毎月、原則15日をベルマーク収集日にしています。各クラスに1人ずついる母親委員が自分の子どもを通して担任の先生に収集袋を渡し、使用済みカートリッジもたくさん集まりますクラスの子どもたちに配ってもらいます。ベルマークの入った収集袋が戻ってきたら、母親委員は各自、家庭で仕分け作業にあたります。これを年に3回の委員会のとき学校に持ち寄って集計、折り込みチラシなどで作った細長い台紙に10枚ずつまとめて整理し、ベルマーク財団に発送します。
 児童ベルマーク委員の役割は、集まる枚数が多いうえビニールについていて扱いにくいキユーピーと日清食品のベルマークの仕分けです。母親委員が両社のベルマークを学校に届け、これをベルマーク委員が月に2〜3回集まって整理し、10枚ずつ台紙に張って母親委員長に渡します。ベルマーク委員は半年で交代しますが、09年度後期委員長の中根朋美さん(6年)は「最初は仕分けるのが大変だったけれど、集中すれば大丈夫。自分たちでがんばった成果が、教材や教具の形で具体的に表れるのが楽しい」と話していました。
 ベルマークは、校区内のスーパーなど6店に回収箱を置かせてもらったり、各家庭に回覧を出したりして収集に協力してもらっています。お願いの呼びかけや協賛会社の加盟、脱退などの情報を知らせる案内は母親委員が作成し、回収箱は児童ベルマーク委員が作っています。
 親子そろっての活動で毎年10万点前後をコンスタントに送り続け、06年度の年間送票数は12万余点で県下3位、08年度は15万余点で4位でした。ベルマークは細長い台紙に10枚ずつ張り付けて整理します=いずれも岐阜県羽島市の正木小学校で積み上げたベルマーク預金で、07年度はラジカセとメガホン、08年度はドッジボールと石油ストーブを購入しています。
 羽島市は木曽川と長良川に挟まれ、市の中心に東海道新幹線岐阜羽島駅と名神高速道路岐阜羽島インターを抱える交通の要衝です。市の東北部を占める同小校区の正木町は、岐阜県の岐阜市や大垣市、愛知県の名古屋市や一宮市などのベッドタウンで、市内で人口が一番多い町になっています。同小の児童数1080人は県内の小学校で最多です。

《写真上から》
・ベルマークの仕分け、集計作業にあたるPTA母親委員会のお母さん方
・使用済みカートリッジもたくさん集まります
・ベルマークは細長い台紙に10枚ずつ張り付けて整理します=いずれも岐阜県羽島市の正木小学校で

400万点達成校を訪ねました!

仕分け作業は学校や自宅でも

大阪府松原市立天美小学校
ベルマークの仕分け作業をするPTAベルマーク委員の皆さん 大阪府松原市立天美(あまみ)小学校(東憲三校長、555人)のベルマーク収集点数がベルマークに参加した1961年から累計で400万点を超えました。
 担当するのはPTAベルマーク委員会(中谷まり子委員長ら10人)。6年間で1回はPTAで役をもつことになっており、委員は希望者を募ります。
 ベルマーク収集は学期に1回、児童が持ち寄ります。PTAベルマーク委員が会社別、点数別に豆腐のパックに仕分けていき10枚単位でテープに張り付けます。出席できない人は自宅で10枚単位のテープ張りなどをしてもらいます。その後、集計して発送します。
感謝状を手に400万点達成を喜ぶ東宏晃・PTA会長(左)と中谷まり子・ベルマーク委員長=いずれも大阪府松原市の天美小学校で ベルマーク預金での購入はここ最近、図書が中心です。同小のある中学校区あげて読書に取り組んでおり、同小では毎週木曜日昼休みなどに、地域、保護者らによる図書ボランティアらが児童に読み聞かせしています。
 同校では昨年から府の指定を受け漢字習得に取り組んでおり、高学年は漢字検定も受けています。

《写真上から》
・ベルマークの仕分け作業をするPTAベルマーク委員の皆さん
・感謝状を手に400万点達成を喜ぶ東宏晃・PTA会長(左)と中谷まり子・ベルマーク委員長=いずれも大阪府松原市の天美小学校で

400万点達成校を訪ねました!

マークの切り方をパネルで説明し効果

大阪府豊中市立中豊島小学校
 大阪府豊中市立中豊島小学校(石田成光校長、557人)のベルマーク収集点数がベルマーク運動に参加した1962年からの累計で400万点を超えました。400万点達成は府内35校目です。ベルマークを仕分けするPTAのお母さんたち
 ベルマークを担当するのはPTA施設環境委員会(井上まゆみ委員長)で、委員は各クラスから1人の計17人。
 毎学期に1回、回収袋を配って1週間以内に集めます。回収率をクラスごとに競い、PTAでは上位3位に感謝状を贈ります。2週間後に学校で仕分け作業。まず企業別に分けます。その後、企業別に仕分けられたのを自宅に持ち帰り、点数別に分けます。出席できなかった人は自宅での点数別仕分けに参加してもらいます。
 自宅での点数別集計を、1週間ぐらいして担任の先生を通して集め、役員が最終集計して発送します。
 4年ほど前までは毎月、仕分けしていましたが、委員の数が少ないこともあって学期に1回になりました。
 ベルマーク預金での買い物はここ3年ほど、図書が中心です。同校では毎学期にお話の会を催すなど図書館教育に力を入れています。
ベルマークの切り方などを周知してもらうためのパネル。PTAの総会で使い、「分かりやすい」と好評でした=いずれも大阪府豊中市の中豊島小学校で ベルマーク活動を活発化するため、今年度は新しい試みを始めました。5月のPTA総会でのパネル説明です。ベルマークの切り方などを図示した大型パネルを見せ、周知を図りました。これまではベルマーク便りなどで知らせていましたが、忘れられることもあり、今回、ビジュアルに訴えることにしたわけです。回収されたベルマークはきれいにカットされているのが増えるなどの効果も見られるようです。
 また、児童に渡す回収袋の裏に切り方の図をはるようにしました。このほか、職員室にも回収袋を置き、先生たちにも協力してもらうようにしました。
 これらの活動を通して、井上委員長は「ベルマークが(全国的に)9割ほど捨てられている実態を知りました。お宝の山なのに、もったいないと思いました。何についているかも知らない人も多いので、広報活動を強め、ベルマーク活動を盛り上げていきたい」と話していました。

《写真上から》
・ベルマークを仕分けするPTAのお母さんたち
・ベルマークの切り方などを周知してもらうためのパネル。PTAの総会で使い、「分かりやすい」と好評でした=いずれも大阪府豊中市の中豊島小学校で

400万点達成校を訪ねました!

学校創立時に参加、28年で大台達成

大分市立荏隈小
 大分市立荏隈(えのくま)小学校(秋山富子校長、386人)が累計点数400万点を達成しました。県内では24校目です。仕事場から駆けつけたお父さんも加わり全体集計学校が創立された1981年にベルマーク運動に参加、28年間で大台を突破しました。
 PTAの担当は施設対策部(後藤未帆部長)です。各学期に1回、2学年ごとの担当部員約20人が学校の図工室に集まり、全体集計し発送しています。マークは毎月、各クラスを担当する部員が自宅で協賛会社別に仕分け・整理し、クラス分の集計を済ませているので、全体集計は毎回、午前中の2時間前後で終わるそうです。
 あらかじめ年間スケジュールが決まっていることや自宅で作業できることなどから、施設対策部は保護者に人気があるといいます。取材した2学期の全体作業には、お父さんが1人参加していました。朝6時に自宅から車で30分余りかけて仕事現場に向かい、その日の仕事の打ち合わせと段取りを済ませ、とんぼ返りで駆けつけたそうです。財団からの感謝状を囲み記念撮影=いずれも大分市の荏隈小学校で集計作業を終えると、また、現場に戻ると話してくれました。ベルマークは、一人ひとりの保護者の熱心な活動に支えられているのだ、ということを改めて実感しました。
 昨年度は、預金でドッヂビーを購入しました。今年度は、先生と児童にアンケートして、購入品を決めるそうです。
 荏隈小は、大分市の中心部から北西約4キロの住宅街にあります。校門を入ると、楕円形の校庭に沿って桜並木の道が続いています。子どもたちは「桜道」と呼んでいて、地域の人たちにも親しまれています。

《写真上から》
・仕事場から駆けつけたお父さんも加わり全体集計
・財団からの感謝状を囲み記念撮影=いずれも大分市の荏隈小学校で

400万点達成校を訪ねました!

集金日に回収、自宅で仕分けし全員で集計

宮崎県延岡市立南小学校
 宮崎県延岡市立南小学校(下玉利盛男校長、771人)がベルマーク累計点数400万点を達成しました。県内14校目、ベルマーク運動に参加して44年目です。
40人余りのベルマーク委員のお母さんたちが一斉に集計作業。マスク姿が目立ちました=宮崎県延岡市の南小学校で PTAの担当はベルマーク委員会で、メンバーは山本満江委員長と各クラス2人の委員の計49人です。
 ベルマークは、毎月の学級費と給食費の集金日にセットで回収し、各クラスの仕分け担当委員が自宅で協賛会社別に仕分けします。学期末に委員全員が学校のPTA会館に集まり、集計作業する流れです。
 2学期末の集計作業日に学校を訪ねました。新型インフルエンザの流行で学級閉鎖しているクラスがあったため、全員参加ではなかったのですが、それでも40人余りのお母さんたちが集まり、PTA会館はぎっしり、にぎやかな作業風景でした。
 キユーピーやニッスイなど枚数の多い会社は学年ごとに分かれて集計、少ない会社は1〜2人が集計します。卵パックやティッシュの空き箱を使って、手際よく作業が進みます。使用済みインクカートリッジ、トナーの分別集計まで、1時間半足らずで終了しました。
 南小は05年度〜08年度に8万〜10万点を集め、4年連続で県内上位10校に入っています。山本さんは副委員長を経て08〜09年度の委員長をつとめ、来年度も委員長に内定しているそうです。「すっかりベルマークに、はまってしまいました」と話す山本さんですが、こうした多くのお母さんたちにベルマーク運動は支えられているのだと、実感しました。
 南小は、延岡市の中心部から南に約3キロの住宅、商業地にあります。花いっぱいの学校を目指していて、毎年のように全国、地区コンクールで表彰されているそうです。

《写真》40人余りのベルマーク委員のお母さんたちが一斉に集計作業。マスク姿が目立ちました=宮崎県延岡市の南小学校で

300万点達成校を訪ねました!

エコと結びつけたベル活動に取り組み

青森市立堤小学校
 青森市立堤小学校(櫛引敬一校長、467人)は一昨年(2007年)、創立70周年を迎えました。市内の中心部に近く、校区内にNHKや民放テレビ2局があります。
財団からの感謝状を持つベルマーク委員会の熊地恵美子委員長と委員のみなさん
向かいが市の中央市民センター、そしてお隣は世界的な板画家、棟方志功の記念館です。この学校が1969(昭和44)年にベルマークに参加以来の累計300万点を達成しました。
 ベルマーク活動の中心はPTAのベルマーク委員会です。熊地恵美子委員長はじめ27人の委員がいます。毎月末に子どもたちにベルマーク回収袋を配り、子どもたちは持ち寄った袋を児童玄関前の廊下に置いたボックスに入れます。生協やコンビニにもベルマーク箱を置かせてもらい、「けっこう集まります」(熊地委員長)。
仕分け作業をする委員のみなさん。赤ちゃん連れの方も 翌月の主に第1金曜日の午前10時に委員が集まり、仕分け、集計作業をします。仕事などで学校に来られない委員たちは、分担して家で作業をします。財団には、年に2、3回まとめて送っています。
 今年から、「ベルマーク・クラス対抗合戦」を始めました。第1回の1位は2年1組で、3位までのクラスに感謝状と財団から取り寄せたドッヂボールを贈りました。こうした活動は、「ベル新聞」で呼びかけ、知らせています。これまでは年に3回発行でしたが、今年度から毎月発行しています。
 新聞の編集、発行は梅津紅香副委員長が一手に引き受けています。A4サイズの1ページで、財団のホームページなどを参考に、マークの切り方を図入りで載せたり、ベルマークをプリントしたエプロンをつける熊地委員長(左)と梅津紅香副委員長新たにベルマークがついた商品を紹介したり。地元でベルマーク商品を扱う店に「突撃取材」して、そのきっかけや、お客のベル商品への関心度などを記事にもしました。
 さらに今年から、ベルマーク活動をエコと結びつける取り組みも始めました。その一つの場が、学校祭の「つつみまつり」です。当日、子どもたちに古切手や書き損じ葉書、インクカートリッジなどを持ってきてもらい、アメと交換しました。その日は、委員全員がベルマークをプリントしたエプロンをつけました。
 エコと結びつけることで活動の幅がより広がるので、これからもぜひ続けたいそうです。
 棟方志功がゴッホの絵に感銘を受け「わだ(私)はゴッホになる」と画家を目指したことはよく知られます。ゴッホの代表作のひとつ「ひまわり」にちなみ、この夏、記念館前から同小の校庭に沿った歩道に、フランスから取り寄せた種を育てたヒマワリの鉢植えがずらり並び、見事だったそうです。
子どもたちが作った小型のねぶた=いずれも青森市立堤小学校で 東北三大まつりのひとつ、青森のねぶたには、全国から大勢見物に集まる夏の風物詩ですが、同小の子どもたちも毎年まつりに参加するそうです。廊下の一角に、10年ほどまえの子どもたちが、地区の人たちの手ほどきを受けて作ったという、小型のねぶたが飾ってありました。

《写真上から》
・財団からの感謝状を持つベルマーク委員会の熊地恵美子委員長と委員のみなさん
・仕分け作業をする委員のみなさん。赤ちゃん連れの方も
・ベルマークをプリントしたエプロンをつける熊地委員長(左)と梅津紅香副委員長
・子どもたちが作った小型のねぶた=いずれも青森市立堤小学校で

300万点達成校を訪ねました!

2年生の保護者が仕分けのお手伝い

秋田県大館市立有浦小学校
 秋田県大館市立有浦小学校(福田眞校長、557人)が300万点を達成しました。市内では参加25校中、2校目。来年2010年は創立70年で、記念にもなりました。
福田校長(左)と300万点感謝状を持つ常見部長と佐藤洋子教頭 同小では毎月、1日を「ベルマークの日」と呼んで、児童が家庭で集めたベルマークを各教室に設置した回収箱に入れます。校区内のスーパーなどに回収箱は設置していないが、個人的に収集している人が直接、学校へ持ってきてくれるそうです。
 ベルマークはPTA文化部(常見文子部長)の部員19名が担当しています。6月と2月の年2回、文化部員と2年生の保護者約50人が学校に集まって、仕分け、集計の作業をします。牛乳パックで作った企業別の分類箱に仕分けをして、文化部員が集計作業をします。集計日の1週間前を「収集強化週間」としてベルマーク集めを呼びかけています。「共稼ぎの家庭が多いですが、お母さんたちは良く手伝ってくれます」と常見部長は話します。
 文化部員は年2回出す、「ありうらPTA会報」の編集作業もします。新学期の会報にはベルマーク収集のポイントなども掲載します。また、新学期には「ベルマーク新聞」も作成、図を入れて集め方のポイントなどを解説しています。
発明工夫展での優秀作品を展示している陳列棚=いずれも秋田県大館市立有浦小学校で ベルマーク運動へ参加して47年、1995年11月には200万点を達成をしています。預金で一輪車、ミニサッカーコート、図書などを購入しています。「図書購入費は一般交付税のため枠が限られていて、ベルマーク預金は助かります」と福田校長は話します。
 学校では「ジャガジャガあそび」という日があります。給食の献立がカレーライスの日は、1年生から6年生まで、学年1人ずつの縦割り班で昼休み、一緒になって遊びます。6年生がお兄さん、お姉さん役になって下級生の面倒を見ます。「最近は兄弟、姉妹が少ないため、学校が家庭でできないことを補っています」と福田校長。
 有浦小の子どもたちは大館地区の発明工夫展では団体賞で19連覇をしていて、県大会や全国大会でも数々の入賞をしています。優秀作品は、子どもたちが見られるよう大きな教室の陳列棚に展示をしています。夏休みの工作作品では、「水でくるくる楽しい水車」、「人工衛星」など、先輩の優秀作品を見て創作力を膨らませてユニークな作品に挑戦しているそうです。

《写真上から》
・福田校長(左)と300万点感謝状を持つ常見部長と佐藤洋子教頭
・発明工夫展での優秀作品を展示している陳列棚=いずれも秋田県大館市立有浦小学校で

300万点達成校を訪ねました!

特製収集・整理箱で児童も仕分けに協力

水戸市立酒門小学校
 茨城県の表玄関、水戸駅から約5キロ。市立酒門(さかど)小学校(木村敬校長)は、農地が混在する住宅地にあります。創立は1892(明治25)年。鉄筋コンクリート3階建ての校舎に、各学年3学級、全18クラスに612人が学んでいます。
ベルマークの点検、切り取り、仕分け作業をする厚生委員会の皆さん
 玄関で、廊下で、子どもたちから「こんにちは!」と、元気な声を受けました。あいさつ一つにも見られる子どもたちの自主性、積極性は、ベルマーク活動の大きな原動力です。
 参加して44年でベルマーク点数の累計が300万点になりました。ベルマーク収集は、月1回。各学年ごと、2つの収集箱が、1組から順番に回されます。箱は、茨城名産の乾燥イモの段ボール箱の廃品利用。収集箱1つに、12個の小箱が入っています。2箱合計24の小箱には、点数が多く集まる順番で23の協賛会社の名前が書かれ、残る1箱は「その他」となっています。子どもたちは、持ち寄ったマークを区別して、決められた小箱に入れ、お母さんたちの負担軽減に協力しています。ちなみに、小箱は給食牛乳パックの空箱です。
財団からの感謝状をもつ皆川委員長を囲んで これをPTA厚生委員会(皆川早苗委員長)の、18人のお母さん方が、2カ月に1度、学校に集まり、「その他」に入れられたマークを各会社ごとに整理したり、仕分けされたマークを点検したりします。が、学校だけでは時間が足りません。マークの切り取り作業は、「家に持ち帰って」になるそうです。
 自宅での作業は、苦労も多いようです。「小さいものや、丸まってしまうマークの切り取りは気を遣う」、「切ったはずの1枚が見当たらなくなり、ごみ箱をあさったりということも」、「マークを大きくしてくれたらいいのに」、「きりの良いところまで、としているうちに、つい夜更かししてしまうことも」などと、これまでを振り返っていました。「でも、各家庭の協力があってのこと。雑な取り扱いはできません」と、委員会の皆さん。
 貯まった預金で、電動鉛筆削りを18学級に1台ずつ備えたり、クラブ活動の一輪車を贈ったりしてきています。アンプは、運動会など学校行事ばかりでなく、地域活動の集会にも貸し出され感謝されている、というお話でした。
集団下校する子どもたち=いずれも水戸市立酒門小学校で また。最近では、プリンター用インクの使用済みカートリッジに「5点」つくことから、広報委員会と厚生委員会が連絡を取り合い、「学校たより」を通して、各家庭に回収協力の呼び掛けをしています。
 学校へのPTA支援は広範囲にわたっています。佐川雅美教頭の話によりますと、酒門小学校では、1年生から4年生を対象に、金曜朝8時15分から8時30分まで、読書の時間を設けています。この一環に「読み聞かせの会」というのがあり、お母さんボランティアが交代で、本や紙芝居の読み聞かせをしています。さらに、秋に開かれる学校・家庭・地域の交流の場、「なかよし広場」での模擬店の収益を図書購入の一助に、と読書活動を支える力になっています。
 午後3時。玄関から話し声が聞こえます。1年生、2年生が下校するところでした。危険防止のため、集団下校をするここにも、付き添うお母さん方の姿がありました。

《写真上から》
・ベルマークの点検、切り取り、仕分け作業をする厚生委員会の皆さん
・財団からの感謝状をもつ皆川委員長を囲んで
・集団下校する子どもたち=いずれも水戸市立酒門小学校で

300万点達成校を訪ねました!

仕分けは自宅、集計は学校で作業

川崎市立宮崎小学校
回収に先立ち、協力を呼びかける「学年委員会たより」配布に取り組む委員会メンバー 神奈川県の川崎市は、人口約140万。市立小学校も114校ありますが、宮崎小学校(高尾寛雄校長)は、2番目に古い学校の一つです。今から136年前の、1873(明治6)年にできました。一つというのは、同じ明治6年創立の小学校が、ほかに8校あるからです。
 宮前区は多摩丘陵の上に位置し、坂が非常に多い地形にあります。一帯は、1966(昭和41)年に東急田園都市線が延伸されて以後、東京のベッドタウンとして開発が進み、人口が急増しました。また1968年には、東名高速道の東名川崎インターチェンジが開設されました。区内には、宮崎小学校のほか、16の市立小学校があります。
 学校への道すがら、住宅地の道路わきに、カキの実の食べかすが落ちていました。見上げ各クラスに、常時置かれているベルマーク回収ビンると、カラスです。校舎は、そんな光景も混じる高台の一角に建っています。児童数は1094人。35クラスもある大規模校です。
 ベルマーク運動に参加48年で300万点になりました。活動は、PTA学年委員会(薄井ひとみ委員長、32人)が中心です。
 各クラスの教室に、1年を通して収集ビンを置いています。回収は7月、12月、3月に行いますが、事前に協力を呼び掛ける「学年委員会たより」を毎回作成して、保護者家庭に配布します。締め切り日以後、各委員が担当分を回収、自宅に持ち帰り、協賛会社ごとに仕分け、整理します。薄井委員長によりますと、「枚数が多いのは、マヨネーズ。業種も食品関係が断然多い」そうです。
 1回の集票で、委員1人あたり400〜500枚を整理します。締め切り日から1週間後、全委員が学校に集まり、集計します。家事や仕事の合間を縫っての作業ですから、ご主人や子どもさんに手伝ってもらう人もいます。副委員長の阿部ゆかりさんは、裏ワザを使うそうです。その方法は、セロテープを引き伸ばし、ベルマークを張りつけてゆきます。30枚、40枚と張ったところで、テープを折り返して張り合わせます。これを10枚単位にカットします。「丸まってしまうフィルム状のベルマークには、特に効果的です」と、教えてくださいました。
データプロジェクターを前に、反応を喜ぶ委員会のお母さん方。左から3人目が薄井ひとみ委員長=いずれも川崎市立宮崎小学校で
 そして、宮崎小学校には、"ボーナスポイント"があります。毎年春、1年生は、全員同じノートを使います。3年生は、音楽で使うリコーダーを購入します。2009年度の場合、1年生は約200人、3年生は約180人。その人数分のベルマークが入ってくるというわけです。
 「私たちは、購入したいものを決めて、それに向かって取り組むという姿勢なんです」と、薄井さん。和太鼓などに次ぎ、この夏はデータプロジェクターを購入しました。「学校にすごく喜ばれました。台数をもう少し増やしてゆきたいと考えています」。新しい目標へ向かって、取り組みが進みます。

《写真上から》
・回収に先立ち、協力を呼びかける「学年委員会たより」配布に取り組む委員会メンバー
・各クラスに、常時置かれているベルマーク回収ビン
・データプロジェクターを前に、反応を喜ぶ委員会のお母さん方。左から3人目が薄井ひとみ委員長=いずれも川崎市立宮崎小学校で

300万点達成校を訪ねました!

「親子ふれあい」を活用し仕分け作業

兵庫県たつの市立新宮小学校
 兵庫県たつの市の新宮小学校(中川望校長、286人)のベルマーク収集点数が、運動に参加した1964年以来の累計で300万点を超えました。
「親子ふれあい」の前にお母さんたちが50人以上でベルマークの仕分け作業
 ベルマークを担当するのは、PTAが教養部です。各学年から2人で計12人がメンバー。
 毎月1回、子供たちは第2火曜日に持参、教室前の廊下に置いてある木製の仕分けケースに入れていきます。PTAの担当部員らは各教室から集め、廊下に木製の仕分けケース。児童はこれに入れていきます整理袋に入れます。
 仕分け作業は「親子ふれあい」を活用するのが同校の特徴です。
 「親子ふれあい」は各学期に2学年ずつ、それぞれ土曜日に催されます。参加率が高く親子でドッジボールをしたりゲームをしたりします。この親子ふれあい前の30分間、仕分け作業を手伝ってもらうわけです。毎回、時間内に完了するそうです。
 2学期は1回目が11月7日。2年生の親子ふれあいで、午前9時半から30分間、保護者55人が集まり10 テーブルに分かれ、企業別、点数別のベルマーク仕分けです。
ベルマークの仕分けを終え「親子ふれあい」でゲームを楽しみます=兵庫県たつの市の新宮小学校で 55人もの大人数が短時間作業のため、黙々と作業をこなしている様子は圧巻です。終了後は体育館では親子が「でかパン」をはいてリレー競走などを楽しんでいました。

《写真上から》
・「親子ふれあい」の前にお母さんたちが50人以上でベルマークの仕分け作業
・廊下に木製の仕分けケース。児童はこれに入れていきます
・ベルマークの仕分けを終え「親子ふれあい」でゲームを楽しみます=兵庫県たつの市の新宮小学校で

300万点達成校を訪ねました!

タペストリー使いベルマーク仕分け

福岡県大牟田市立吉野小学校
 福岡県大牟田市立吉野小学校(徳永英範校長、451人)がベルマーク累計点数300万点を達成しました。県内で50校目です。番号別の袋がついたタペストリー。子どもたちが協賛会社ごとにベルマークを入れてくれます吉野小は、ベルマーク運動がスタートした翌年の1961年2月に参加した全国でも最古参の学校です。
 PTAにベルマーク担当1人を置き、保護者からボランティアで募った「メンバーさん」と呼ぶ2人の計3人が担当しています。
 年度初めに保護者から参加したいPTA活動についてアンケートを取り、ベルマークを希望した保護者が学年ごとに年間8回の作業日に参加します。担当の坂井靖子さんによると、ベルマーク活動を選ぶ保護者は多く、作業日には毎回20〜25人が集まるそうです。8回の作業日のうち2回は、午後7時からなので、仕事を終えてから参加できるのも人気がある要因なのでしょう。
 ベルマーク収集の工夫のひとつが各教室の壁に掛けている帆布で作ったタペストリーです。0〜10、11〜20といった具合に10番台ごとに分けたメッシュの袋が手際よくベルマークの仕分け・集計作業=いずれも大牟田市の吉野小学校で縫いつけてあり、持ち寄ったベルマークを、子どもたちが協賛会社の番号別に入れてくれる仕組みです。こうした子どもたちの手助けもあって、作業日は毎回1時間から1時間半で、マークの整理・集計が終わるそうです。
 吉野小は、大牟田市中心部から約6キロ、市北部の住宅地にあります。2年後に博多―鹿児島の全線が開通する九州新幹線の新大牟田駅の建設が校区内で進んでいます。

《写真上から》
・番号別の袋がついたタペストリー。子どもたちが協賛会社ごとにベルマークを入れてくれます
・手際よくベルマークの仕分け・集計作業=いずれも大牟田市の吉野小学校で

300万点達成校を訪ねました!

開校と同時に参加、18年で300万点

北九州市立青葉小学校
 北九州市立青葉小学校(加来清広校長、619人)がベルマーク累計点数300万点を達成しました。県内で51校目です。ほとんどのお母さんたちは立ったままで仕分け作業。毎回、短時間で終わるそうです=北九州市若松区の青葉小学校で青葉小は1991年4月に開校、翌5月からベルマーク運動に参加しており、18年という早いペースの大台突破です。
 PTAの担当は学年学級委員会(高橋清美委員長、41人)です。年間5回のベルマーク整理日を設けていて、1、5回目は全員、2〜4回目は2学年ごとに委員が集まります。協賛会社別に仕分けしたマークは委員が分担して自宅に持ち帰り、1週間をめどに集計します。それを委員長の高橋さんと2人の副委員長が点検し、発送する流れです。
 11月の整理日は、1年と6年の委員14人が参加し、午前10時から作業しました。長机に会社別にマークを入れるプラスチックケースを並べ、仕分けしていきます。お母さんたちのほとんどが立ったまま。あっという間に終了です。
 学年学級委員会の担当はベルマーク活動のほか、月1回の登校指導、親子レクリエーションの企画、PTAの図書選定、学校行事の際の手助けなどと多岐にわたります。委員長の高橋さんによると「活動は忙しいのですが、委員が決まらずに困るようなことはないようです」とのことでした。
 青葉小は、北九州市若松区西端の丘陵地の高須・青葉台地区にあります。1980年代後半から90年代半ばにかけて大規模な宅地開発が行われ、約1万8000人が住む、市内では最大規模のニュータウン地区です。学校周辺は一戸建て住宅が立ち並んでいます。
 91年に児童数580人で開校した青葉小は、94年に児童数が1000人を突破、2000年には1400人を超え、04年まで1000人台でしたが、その後は急激に減少して、昨年度から600人台と市内では平均的な児童数になっています。

《写真》ほとんどのお母さんたちは立ったままで仕分け作業。毎回、短時間で終わるそうです=北九州市若松区の青葉小学校で

200万点達成校を紹介します!

茨城県常陸太田市立世矢小学校
 岡田博文校長、233人。市南東部にあり、近くの弁天川で生き物調査や水質調査などを行い、自然に親しみながら環境学習をしています。また空き缶やペットボトルキャップなどのリサイクルも地域の協力を得て盛んです。ベルマーク運動に参加して32年、児童一人ひとりに回収袋があり、教室の回収箱に入れたマークを、PTAボランティア委員会8人のメンバーが、授業参観などに合わせて、月1回程度仕分け、集計をしています。郵便局や農協、公民館、幼稚園にも収集箱を置かせてもらっており、地域の協力も大きな支えです。発送は各学期末で、これまでに体育館用温風ヒーター、CDラジカセ、サッカーボールなどを購入しています。

200万点達成校を紹介します!

千葉県鎌ケ谷市立北部小学校
 住石英治校長、400人。鎌ケ谷市の北部、海上自衛隊下総航空基地の近くにあり、開校して45年。全校生を学区ごとの3グループに分け、遠足や児童集会などをする「あさか」活動が特徴です。リサイクルや保護者ボランティアによる毎週1回の読み書きかせも定着しています。ベルマークは、毎月第2金曜が収集日で、子どもたちは専用のベルマーク袋に入れて持ってきます。PTA学級委員会12人が、学期に1回、クラス3人ずつの協力委員と一緒に、仕分け、集計を行い、発送しています。作業をする公民館やコミュニティーセンターには、収集箱を置かせてもらっているほか、地域の方からマークの寄贈もあります。これまでテント、黒板ふきクリーナーなどを購入、ベンチは校庭の桜の木の下に置かれ、憩いの場になっているそうです。

200万点達成校を紹介します!

千葉県柏市立豊小学校
 中村公一校長、622人。JR常磐線南柏、東武野田線新柏駅に近い住宅街にあり、開校して29年。英語活動には低学年も含め全学年で取り組んでいます。また算数にも力を入れ希望者には補習をしています。PTAの協力で毎週朝2回、読み聞かせをしています。ベルマーク活動はPTA厚生部9人が中心で、ベルマーク便りで年間の収集予定日や切り方などを紹介しています。ボランティアルームには収集箱を常設。子どもには収集袋を渡してベルマークを集め、年5回、学年委員やボランティアの方が協力して校内で仕分け、集計をします。スーパー、郵便局など6カ所に収集箱を置かせてもらっています。発送は学期ごとに年3回、これまでにチャイムなどを購入しています。

200万点達成校を紹介します!

東京都調布市立第三小学校
 村田守校長、659人。昨年で創立60年、京王線西調布駅近くの住宅街にあり、マンションなどが増え、子どもの数が増加したため臨時校舎を増築しました。一人一鉢の花いっぱい運動では全員がチューリップなど春、秋まきの花を決め、育てています。ベルマーク活動はPTA厚生委員会8人が中心です。各クラスや校内2カ所に収集箱を常設しているほか、年4回、強化週間を設けています。仕分け、集計にはPTA1人1役で登録したお手伝いの方に協力してもらいますが、仕分けは、仕事や小さなお子さんがいても出来るよう在宅作業に変えました。校内での集計には、毎回15人ほどが集まります。また近くのスーパー2カ所に収集箱を置かせてもらい、老人ホームから寄贈マークがあるなど地域の協力も大きな力です。

200万点達成校を紹介します!

神奈川県海老名市立海老名小学校
 佐根和博校長、852人。海老名市中心部にある市内一の大規模校で樹齢100年を超す大イチョウがシンボル。運動会、入学式などで活躍する鼓笛活動には5、6年生全員が参加します。今年創立100周年で、10月31日の記念式典の日には、行事の他、ふれあいフェスタもあり、保護者と子どもたちがクラフト作りや防災体験を楽しみました。ベルマーク活動はクラス2人ずつの学級委員から選んだベルマーク委員12人が中心です。年2回の回収期間にベルマーク入れを各階の廊下や教室(低学年)に置きます。終わったその日に、ベルマーク委員と学級委員が仕分け、集計、発送します。学区内の金融機関からマークの寄贈もあります。2年前には掃除機3台、黒板ふきクリーナー1台を購入しました。
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