★ 500万点達成校を訪ねました!
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早朝のマーク集めで親子が触れ合い東京都台東区浅草小学校
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朝8時過ぎ、「おはようございます」と元気なあいさつで教室に入ってくる児童たちを、お母さんたちが笑顔で迎えます。ランドセルからベルマーク袋を取り出してお母さんに渡すと、「たくさん集めてくれたのね。ありがとう」と声が返ってきて、児童はにっこり。
![]() ベルマーク活動は、PTA学級委員会(大森紀子委員長、48人)の仕事のひとつで、各クラスに4人いる委員のうち2人がベルマーク係です。毎年、5年生の係が取りまとめ役を務めることになっていて、今年度は森上雅美さんたち4人が活動の中心です。 47年の間に培われた活動方法を引き継ぎ、作業は速やかです。各教室でマークを集めたベルマーク係のお母さんたちは、ランチルームへ移動し、学年ごとにテーブルを囲んでマークを仕分けます。仕分けたマークを会社ごとの容器に入れて、9時半ごろには解散します。早朝1時間ほどの活動は、仕事を持つ人にも支障がないと好評で、お母さんたちは、「マークを集めに教室へ行くと、クラスの雰囲気や子どもたちの普段のままの様子が分かります」と、活動のメリットを話しています。 ![]() 点数計算は、4年生以下の係が分担して家で行います。前の月に仕分けたマークを専用の袋に入れて用意しておき、帰り際にすぐ渡します。忙しい先生たちに配慮して、収集前日に「明日は収集日です」と書いたカードを、ベルマーク係の子供が担任の先生に渡すのも工夫です。先生たちは収集日に備えて教室前のオープンスペースに机を配置するなど、活動をサポートしています。森上さんは「地域の人たちも熱心にマークを集め、学校へ届けてくれます」と話していました。 ![]() これまでにベルマーク預金で購入したのは、レクチャーアンプやマルチひな段など。最近もCDラジカセとビデオカメラ、一輪車、竹馬を買いました。「組織として長年引き継がれていることは素晴らしいことです。しかも、毎月活動されている熱心さには頭が下がります」と、内海幹子副校長は話しています。 浅草・浅草寺のすぐ隣にある創立135周年の学校。卒業生の中には、MOA美術館を創設した岡田茂吉や女優の澤村貞子がいます。地域には、5月の三社祭、8月のサンバカーニバル、11月の時代祭など、伝統文化が息づき、児童たちは三社祭で子供みこしを担ぎ、時代祭で歌舞伎を演じるなど、地域文化を学びながら、下町の心意気を肌身で感じ取っています。 《写真上から》 ・始業前、教室で待ち受けているお母さんたちに持ってきたベルマーク袋を手渡す児童たち ・ランチルームで会社ごとの容器にマークを入れる学級委員会ベルマーク係の皆さん ・中心になって取り組んでいる5年生のベルマーク係、森上雅美さん(左)と國井直子さん。國井さんが手にしているのは活動の記録帳=いずれも東京都台東区の浅草小学校で |
収集・整理の主役は子どもたち福井市啓蒙小学校
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福井市立啓蒙小学校(藤田陸夫校長、409人)が送り続けてきたベルマークの累計点数が、400万点の大台を超えました。ベルマーク運動に参加して47年半。子どもたちが収集・整理に積極的に取り組んで、市内で8番目、県内では16番目の400万点校になりました。
![]() 同小では、ベルマーク収集の呼びかけから大まかな整理までを、児童会の計画委員会が担当しています。メンバーは5、6年生の計13人で、前後期の半年交代制。後期の委員長になった6年生の宮谷秀美さんは「ベルマークで、この学校をもっと良くしていきたい」と抱負を語っていました。 計画委員らは、それぞれが受け持つ学級に出向いて手作りのポスターを掲げ、収集を呼びかけます。そして子どもたちが各家庭からベルマーク袋に入れて持参したベルマークの仕分け作業にあたります。3年生以上には、学級に置いてある回収箱に各自仕分けして入れてもらいますから、計画委員は低学年の分を仕分けます。 ![]() 仕分けは、集まる枚数が多い「キユーピー」や「ニッスイ」など8社のベルマークを仕分けして、残りは「その他」でひとまとめにする方式です。この後を引き継ぐのがPTA母親部(姜美香部長、14人)で、適宜、学校に集まり、最終の仕分け、点検、集計をします。校区内の公民館や保育園にもベルマークの収集箱とカートリッジの回収箱を置かせてもらっており、それらもまとめて処理し、年に2回程度、財団に送票します。 同小が年間を通じて取り組んでいる活動は、ベルマークのほか児童会美化委員会が担当するアルミ缶リサイクルがあります。07年度に社団法人食品容器環境美化協会から「環境美化教育リサイクル活動部門優良校」の表彰を受けました。 ![]() 年に2回の「ふれあいモーニングデー」では、卒業生である地域の中学生が同小の校門前や通学路の街角に立って登校する児童や地区民にあいさつするなど、地域や卒業生との交流も大切にしています。 同小は07、08年度に文部科学省から「小学校における英語活動等国際理解活動推進事業」モデル校の指定を受け、英語教育、国際協力に力を入れています。11月には「小学校英語大好きモデル事業研究発表会」を開催しました。 《写真上から》 ・ベルマーク収集を呼びかけるポスターは児童会計画委員会の手作りです ・集まったベルマークは月に1、2回計画委員の子どもたちが休み時間などに整理します ・400万点の感謝状を掲げる計画委員長の宮谷秀美さんを囲んで記念撮影=いずれも福井市の啓蒙小学校 |
児童会の担当委員会が毎週活動を続ける浜松市赤佐小学校
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浜松市浜北区の赤佐小学校(野中保久校長、580人)のベルマーク送票点数の累計が、市内で5番目に400万点に達しました。市内の小学校としては3校目です。
![]() 同小のベルマーク活動で大きな役割を担っているのは、5、6年生で構成する児童会の環境委員会(鈴木公隆委員長、23人)です。各クラスに番号別のベルマーク収集箱を置き、委員たちが毎週1回、水曜日に集めて回ります。鈴木委員長は「みんなが協力してくれるので、集めるのが楽しくなってきました」と話していました。 集まったベルマークは番号別にまとめ、PTAの社会教育委員会(杉浦恵美委員長、13人)に引き継ぎます。社会教育委員は月に1回、数人ずつが出てベルマークを番号別にチェック。さらに年に2回は全委員が出て点数計算をしています。このほか適時「ベルマークだより」を発行して保護者に協力を呼びかけたり、地元の郵便局やスーパーに回収箱を置いて一般の人の協力を仰いだりしています。 積み重ねたベルマーク預金で、最近は児童図書やフット&キックベースボール、メトロノームなどを購入しました。次のお買いものを何にするか、子どもたちは先生方と相談しながら楽しく検討を進めています。 ![]() 旧浜北市の北部に位置する同小の校区内からは約1万8千年前と約1万4千年前の「浜北原人」の人骨が出土しています。一方、学校のすぐ北側では第二東名高速道路の建設が大々的に進んでおり、太古と近代が同居しているとも言える地域です。 同小のキャッチフレーズは「コミュニケーションを大切にする」で、近くの天竜特別支援学校や老人福祉施設、幼稚園などと盛んに交流しています。また読書活動に力を入れており、07年2月に2年生(当時)の鈴木舞唯さん、08年2月には2年生(同)の山崎郁弥君が「青少年読書感想文全国コンクール」で内閣総理大臣賞を受賞しました。 《写真上から》 ・児童会環境委員会の子どもたちは毎週1回、各学級からベルマークを回収し、番号ごとに整理しています ・ベルマーク財団からの感謝状を中心に、環境委員会の子どもたちとPTA社会教育委員会のお母さん代表が並んで記念撮影=いずれも浜松市浜北区の赤佐小学校で |
家庭と学校で200人以上が協力さいたま市尾間木小学校
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さいたま市緑区の尾間木小学校(杉渕光芳校長、781人)が、300万点を突破しました。ベルマーク運動に参加して47年、お手伝いを含めて総勢211人の協力者が自慢です。
![]() PTAベルマーク委員会(吉田美由紀委員長、10人)が活動の中心になり、クラスで集めたマークを会社別に仕分ける「家庭作業(69人)」と、点数別に仕分ける「学校作業(115人)」とに分かれて行い、効果をあげています。 全学年で23クラス、家庭で作業する人は1クラスから3名が選ばれます。1人が1学期ごと、2回の作業を担当して年6回行います。学校での作業は、1クラスから5名が選ばれて、年4回の作業をベルマーク委員と一緒に、朝9時30分から予め決められた学年が行います。インクカートリッジはベルマーク委員だけで9月に集計し、合わせて9月と2月に発送しています。 ![]() 同小のもう一つの特徴は、地域の協力です。家庭へのPRは、先生から口頭で連絡してもらう他、学年だより載せている程度でした。ところが今年、朝日新聞販売店、ASA東浦和店が行ったイベントで、地域の方に案内した通信チラシに「ベルマークを集めています」と載せたところ、当日、約5千点以上のマークが集まりました。実は、池野隆一PTA会長は販売店の所長というご縁で、同小に寄贈されました。「一度にたくさんのマークは、整理するのが大変だろうと気になりました」と話していました。 ベルマーク委員の皆さんは「まだ、捨てないで集めてくだる方が多いということですね」と感謝、これを参考にして「皆さんが多く集まるところに回収箱をお願いしていきます」。吉田委員長は「先生にも協力を求め、児童と一緒に活動を深めていきたい」と新たな意気込みを話していました。 ![]() 同小には、サッカーコートが2面とれる校庭があり、中央には樹齢約100年、幹周りは3メートル、高さ20メートルを越えるほどの大きな「とちの木」があります。5月にはオフホワイトで円錐形の花が咲き、シラサギが木一面に群がっているように見えるそうです。毎年9月には、「とちの実」を数千個プレゼントしてくれます。子どもたちは、それを使ってペンダントや教材、家庭での遊び道具を作ります。毎年10月に行う「とちの子フェスティバル」では、PTAが中心になり「とち餅」を作ります。シンボルツリーの下で餅つき大会や児童のバンド演奏、じゃんけん大会などで、地域の方と子どもたちがふれあい、きずなを深め楽しく過ごしたそうです。 《写真上から》 ・300万点の感謝状を持つ杉渕校長と吉田委員長(左)、池野PTA会長(右)を囲むPTA役員とベルマーク委員の皆さん。バックは自慢のシンボルツリーです ・同小は体力作りに力を入れていて、今は「なわとびキャンペーン」の期間。休み時間は、練習台が子どもたちでいっぱいになります ・2003年に購入のオイルヒーターは、広い場所でもすぐに暖かくなります。これから活躍です(尾間木小提供)=いずれもさいたま市立尾間木小学校で |
お買い物の備品使いバザーでも収益千葉県県我孫子市我孫子第三小学校
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我孫子市の我孫子第三小学校(小貫忠校長、825人)が、300万点を突破しました。創立60周年の年に、達成のお知らせは二重の喜びです。
![]() こうしたお買い物が活躍するのが、地域の方々も多数参加して行っている、毎年11月のバザー「地域ふれあい広場」です。人気は、焼きそばやお餅、カレーなどの食べ物コーナーで、特に「綿あめ」の前には長い行列ができ、品切れしてしまうほどです。保護者の方の手作りの品や寄贈品販売のお店の他、金魚すくいや輪投げなどのゲームコーナーができ、熱気に包まれます。多くの方の協力でバザーでも、思いやりの収益金が生まれます。「そのお金で、昨年は各教室に2台の扇風機を揃えました」と小貫校長は嬉しそうに話していました。 ベルマーク活動を率いるのは、PTA学年委員(島田真由美委員長、25人)。8月を除く毎月1回、朝9時30分から学校に集まり会社別にマークを仕分けます。 ![]() 同小では、毎年1月の小正月に「あわんとり」と呼ぶ行事を行っています。正月のお飾りしめ縄などを入れ、燃やしながら無病息災や五穀豊穣を祈る火祭りです。 ![]() 《写真上から》 ・「綿菓子機」はかたち良く簡単に作れます(上)。長いこと並んでやっとゲット、とても嬉しそうです(下)=いずれも同小提供 ・小貫忠校長(中央)と300万点の感謝状を持つ島田委員長を囲み、PTA学年委員の皆さん。達成のお知らせに皆さん笑顔でした ・卵ケースを使い、お話ししながらでも1時間ほどで仕分け作業は終わります=いずれも我孫子市立我孫子第三小学校で |
ベルマークと資源ごみで資金づくり神奈川県湯河原町湯河原小学校
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300万点を達成した神奈川県湯河原町の湯河原小学校(加藤始校長、608人)を訪ねると、マークを整理するお母さんたちの隣でPTA役員が会議中でした。ベルマークのほか新聞紙や空き缶などの資源ごみも回収して資金を作り、
![]() 会員委員会は、北久保薫委員長たち18人です。回収日は毎月第2水曜日。朝9時半から、手づくりの分類用の箱や食品が入っていたトレーなどを使ってマークを仕分けます。マークを保管する立派な整理庫も備えられていて、効率よく作業ができます。仕分けたマークは分担して、家で点数計算し、翌月までに学校に戻すと、北久保委員長が送り状に記入して発送します。 ![]() ![]() 「PTA活動は楽しくすることが大切」と言う二見会長の考えが反映されて、ベルマーク活動はお茶を飲み、おしゃべりしながらの楽しい雰囲気で進められます。PTA副会長の小松泰子さんも、3年間会員委員長を務めて内容をよく知っているので、活動しやすい環境です。北久保さんは「皆と集うのは楽しく、委員をしたお陰で学校の様子が分かりました」と話していました。 温泉町の中心にある創立136年の学校です。1年生は鮎の放流、4年生は茶摘みなど、豊かな自然環境を活用した教育活動に取り組んでいます。 《写真上から》 ・マークを整理する会員委員会の皆さん。隣でPTA役員の会合が行われていました ・整理したマークを保管する整理庫と北久保委員長 ・ベルマークで購入したプリンターを手にする二見PTA会長=いずれも神奈川県湯河原町湯河原小学校で |
仕分けは学校、集計は自宅で北九州市立清水小学校
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北九州市立清水小学校(宇野弘校長、581人)が福岡県内46校目の累計点数300万点を達成しました。参加47年目です。
PTAの担当は学年委員会(小田原克子委員長)で、メンバーは各クラスから1人の計19人。毎月25日ごろ、児童に収集袋を配り、クラスごとに担任の先生が回収してくれます。集まったマークは、翌月の第2水曜日に委員が学校のランチルームで整理・仕分けします。仕分けしたマークは委員が自宅で集計し、年2回、全体集計して発送する仕組みです。 ![]() ランチルームの作業は、毎回午前10時から2時間程度。1月の作業日に取材でお邪魔すると、白い楕円形のテーブルを囲んで、十数人のお母さんたちが会社別、番号別にマークの仕分けの最中でした。「毎月たいへんですね」と声をかけると、「黙々とやるわけではないので……」と、委員長の小田原さんが言う通り、みんなおしゃべりしながらの、なごやかな雰囲気。笑い声も絶えず、作業というより趣味のサークル活動のようで、ベルマーク運動のモットーのひとつ「無理なく」を見る思いでした。 清水小学校は、市役所や小倉城に近い市中心部小倉北区の住宅街にあります。3年前に学校の建て替えを始め、08年4月には新校舎が完成、現在はグラウンド整備工事が進んでいます。校舎完成を記念して、08年夏にベルマーク預金で、各学年1台など合わせて7台の業務用クリーナーを購入しました。08年度中にグラウンドも完成するので、不足しているテントを購入する予定です。 清水小学校のユニークな活動のひとつに、校区の篠崎中学校との合同清掃があります。毎年、6年生と中学2年生が一緒に両校の間を通る原町緑道の掃除をしています。08年は9月22日に行い、約400bの緑道の草むしりをしたり、ごみ拾いをしたりしました。地域に役立つボランティア活動を体験するだけでなく、小中学生が助け合い、話し合う貴重な機会にもなっているそうです。 《写真》 毎月1回の仕分け作業。ランチルームに集まった委員は、おしゃべりしながら手は休みません =北九州市の清水小学校で |
★ 200万点達成校! |