体験報告



九州




6月22日(金)沖縄


沖縄市立宮里小学校
平田 千悦子さん(2006、07年度PTA母親委員長)
中村  博子さん(同母親委員)
上間  有子さん(同母親副委員長)
(右から)
 宮里小学校は、沖縄市の中央部に位置し、1969年4月1日に創立されました。赤瓦の屋根が特徴です。児童数は993人で30クラスです。ここ数年、児童数が増加傾向にあり、昨年から今年にかけては80人近くも増えています。
  学校の重点目標のひとつに、子どもの安全確保、安全指導の充実を図るということがあり、朝の交通安全指導や下校時のパトロールなど、保護者や地域の方たちが積極的にボランティアとして取り組んでいます。
  また、「温かい心はあいさつから」という心がけで、あいさつ運動にも力を入れています。毎朝、正門前と児童玄関前で、子どもたちが朝のあいさつをしています。6年生に負けないくらい大きな声を出している1年生の姿を見ると、自然と笑顔になります。
  PTAには、総務、文化、広報、保健体育、環境整備、生活指導、母親、地域、学年委員会などがあり、それぞれ活発に活動しています。ベルマーク活動は、母親委員会の担当です。夏休みを除く6月から3月の毎月第1木曜日に集まり、午後1時半から4時まで、ベルマークの回収、整理をします。ベルマーク運動に参加したのは98年です。昨年度は沖縄市で2位、県内5位の5万1986点を集めることができました。これは子どもたちの協力と、インクカートリッジの回収が多かったおかげだと思います。
  一昨年までは、母親委員会のメンバーだけで作業していましたが、昨年からは子どもたちにもボランティアをお願いして、手伝ってもらうことにしました。それには三つの目的があったのです。まず、一つは保護者と子どもたちのコミュニケーションの場にしたいということ。二つめは、ベルマーク活動に参加することで身近なボランティアができるということ。三つめは、コツコツと作業を重ねた成果が、素敵な品物に変わる喜びを体験させてあげたいということです。
  「あなたのベルは、助け合う心のハーモニー」というキャッチフレーズを作り、各クラスにチラシを配布して子どもたちに呼びかけました。先生にも協力をお願いして、ベルマーク活動の当日には、放送で呼びかけていただいています。作業は昼休みの30分間だけですが、毎回、手伝いたいという子どもたちがたくさん参加してくれます。手順は、マークの周りをきれいに切り、会社別に仕分けして、点数を数えます。子どもの目はとてもいいので、私たち大人の倍の速さで仕分けしてくれます。子どもたちが手伝ってくれたおかげで、今まで貯まっていたマークの点数計算もはかどりました。これが5万余点の大きな力になりました。
  他にもいいことがたくさんありました。上級生が下級生に分類の仕方を優しく教えてあげたり、あちこちで友だち同士、協力したりということが自然にできていたのです。子どもたちが笑顔で楽しそうにしているのを見ていると、心が温かくなりました。少ない時間でも、大人と子どもが一緒に、目的を持って活動することは大切だと思います。母親委員会の活動時間は昼間なので、これからも、できるだけ子どもたちと関わっていきたいと思います。
  子どもたちと一緒に活動することの目的の二つ、保護者と子どもたちのコミュニケーションと身近なボランティア活動については達成できましたが、あと一つがまだ達成できていません。一度も商品を購入したことがないのです。目標は16万点で、一輪車10台と収納スタンドを購入しようと考えています。あと少しというところまできているので、これからも子どもたちと一緒に協力して、三つめの目的を達成したいと思っています。ベルマークの収集率が、まだまだ低いのが現在の課題です。
  今までは、児童玄関横の掲示板にポケットを取り付けて、マーク収集をしていましたが、今年からは各クラスに収集箱を設置して、1カ月にどれだけ集まるのか、クラス対抗にすることにしました。6月からのスタートなので、来月が楽しみです。
  今後は、子どもたちにも目標と成果がわかるような「ベルマークだより」を作ったり、自治公民館に回収箱を置いて、地域の方にもベルマーク収集をお願いしたりするなど、さらに活動の輪を広げていきたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=6月22日、沖縄市民会館で


6月21日(木)那覇


那覇市立城西小学校
中村 祐子さん(2006年度PTA副会長、02〜06年度ベルマーク係担当)
玉代勢(たまよせ)真奈美さん(07年度ベルマーク係世話役)
(右から)
 城西小学校は、世界遺産指定の首里城西側に位置し、守礼門のそばにある、児童数725人、22学級、職員数45人という規模の学校です。
  昨年は創立120周年の節目にあたり、3年前から創立記念事業の実行委員会を立ち上げ、学校、児童、保護者、地域、卒業生が協力して、資金造成事業や環境設備を整えてきました。昨年12月10日の創立記念日に「記念式典」と「祝賀会」を盛大に開催しました。
  ベルマーク活動では、2002年(平成14年)に県内で最初に累計点数300万点を達成しました。当時のベルマーク部員で、記念の品物を購入しようと計画し「冷水器購入」案が決まりました。3台が望ましいと考えたのですが、購入金額に10万円ほど不足していたため、ベルマーク預金の増額に励みました。
  04年にベルマーク預金は目標額に達しましたが取り付け工事費が問題で、PTA予算では捻出できず、「冷水器購入」は宙に浮いた形になりました。翌年、ベルマーク部がPTA専門部としては廃止され、総務部の中のベルマーク係と位置づけられても「冷水器購入」は継続。当時、話題のテレビ番組から「プロジェクトW」と名付け、工事費用が捻出されないまま、機種選択や取り付け場所の検討作業を進めました。子どもたちや先生の間でも冷水器が話題になり「いつ付けるの」などと質問が続出、苦肉の策で「120周年記念事業費から工事費を出してもらえないか」と提案しました。当時のPTA会長の「300万点達成記念でもあり、保護者や子どもたちの希望も多い」との応援もあり、一昨年12月に実行委員会が工事費の全額負担を決定しました。
  工事費問題は解決したのですが、直後にPTA役員から「冷水器は健康・衛生面で問題がないのか」との質問が出たのです。メーカーに問い合わせた結果、納得できる回答があり、ようやく「冷水器購入」が前進しました。教育委員会への設置申請や審査などに、当時の校長、教頭先生にご尽力いただき、昨年7月、念願の「冷水器3台」を発注。夏休み後の9月2日の贈呈式のあと、子どもたちに初めて冷水器の水を飲んでもらいました。最初に提案し、共に目標に向かったベルマーク部員もほとんど卒業したなか、「プロジェクトW」は5年の歳月で、目的を達成したのです。
  子どもたちが喜んでくれたことも、もちろんとてもうれしく思いましたが、実行委員会の方からも「周年事業の資金を冷水器に使って、子どもたちのために本当によかった」といわれ、感謝もひとしおでした。ところが、冷水器の人気は予想以上で、子どもたちが争って使い、半年で1台を壊してしまいました。その際は学校側から助けてもらい、修理できました。「城西小ベルマーク新聞」で、冷水器が涙を流しているイラストを載せたり、大切に使うよう再三、呼びかけたりしていますが、こちらは今後の大きな課題になっています。
  この「ベルマーク新聞」は03年2月の第1号から今年6月発行の29号まで、ベルマーク活動の様子やお知らせと、毎月回収しているベルマーク袋の提出状況を学級ごとの表にして、紹介しています。04年にベルマーク財団の「ベルマークだよりコンテスト」に初めて応募し、佳作になりました。その賞金1万円を励みに翌年も応募した結果、入選になり、ホームページで紹介され、反響も大きく活動がさらに広がりました。昨年も入選し、全国で2位の評価と伝えられ、賞金も3年間で7万円も貯まりました。保護者による給食エプロンの作製や補修に利用する「縁かがり用のロックミシン」購入を予定しています。
  最近のベルマーク活動は、マークの提出数が年々減少していますが、使用済みインクカートリッジは増えています。毎年開催される「城西っ子まつり」でカートリッジの実物展示や回収活動を紹介したり、ベルマーク新聞で何度も採り上げたりしたことで、多くの保護者の理解を得ることができたからだと思います。おかげでカートリッジ回収箱はすぐに一杯になり、昨年のベルマーク集計点数では全体の3分の一を占めました。職場からの大型トナーの提供も多く、直接運んでくださる方もいて、毎月のように発送しないと、ベルマーク係のスペースが埋め尽くされてしまうほどです。
  そこで、エプソン社のベルマーク担当の方に提案があります。トナーの回収箱が大き過ぎるのです。箱一杯にトナーを入れると、重すぎて底が抜けて、持ち運べません。回収に来てもらうまで、置いておく場所にも困ることもあります。箱をもう少し小さくしていただくと、スペースを取らないし、女性でも運べて助かります。検討をお願いします。
  05年度にPTA専門部としてのベルマーク部が廃止され、今年度はボランティア活動となり、PTAの委員会活動から離れました。今までのように参加者があり、活動できるのか、多少の不安はありますが、今後も保護者に参加を呼びかけていきたいと思います。また、参加してくれる皆さんや子どもたちの要望も入れ、目標を早めに立てて、活発化を図っていきたいと思います。
  これまでの活動で残念なこともあります。冷水器購入のため、「友愛援助」や「災害地へのマーク寄贈」に応じることができませんでした。城西小児童会は「ミャンマーに井戸を贈る」NPO活動に賛同し、2年がかりでバザーや空き缶集めに取り組み、昨年、井戸2基をつくることができる資金を贈るなど、友愛精神が高いので「友愛援助」にも、協力してくれると期待しています。ベルマークで「冷水器」を設置した喜びを、「世界の子どもたちに広げる活動」の喜びにしてくれると信じています。
(スライドショーを使って発表)
=6月21日、沖縄県青年会館で


6月12日(火)福岡【2】

福岡県前原市立波多江小学校
波多江 久美子さん(2006、7年度PTA生活環境委員長)
竹田  ゆきさん (07年度生活環境副委員長)
白水(しろうず)美那子さん(同)
(右から)
 波多江小学校は、福岡市西区の西隣に位置する前原市にあります。海あり山あり田園風景の広がる自然に恵まれた環境にあり、日本一たくさんの銅鏡や数々の遺跡も発掘され、歴史的にも興味深い土地とされています。福岡市のベッドタウンとして人口が増えてきましたが、九州大学工学部が移転し、一層の発展が期待されています。
  1890(明治23)年創立。県内でも上位の1100人を超えるマンモス校になり、昨年春に東風小学校と分離し、児童数795人・25クラスの新体制でスタートしました。
  ベルマークには1994年7月に参加、昨年までに累計160万点に達しました。2006年度は、年間34万点を超え、県内2位、全国7位でした。地域の方々と保護者、先生、子どもたちの協力による成果だと感謝しています。
  その背景には、波多江小PTAの「出来ることを、出来るだけ、無理なく、楽しく」というスローガンが生きているからだと思います。PTA役員だけでなく、保護者や地域の方が、子どもたちと学校のために、出来る範囲で力を発揮していこうという取り組みで、サポーター登録の形をとっています。読み聞かせ隊、手作り隊、おやじ隊、フラーワーサポーター、クラブサポーターなどがあり、様々な方が特技を生かして活動しています。受け身で「させられる」活動ではなく、積極的に「やってみよう」という自主的な活動が学校全体に浸透しています。
  ベルマーク活動は、専門委員会の「生活環境委員会」が仕事のひとつとして取り組んでいます。各クラスで選出された専門委員の中から希望の委員会に分かれるため、2〜3人のクラスやベルマーク担当のいないクラスもあります。昨年度は、委員長・副委員長を含め24人で活動しました。
  委員会は、昨年度の学校分離に伴い、仕事内容や名称も新しくなり、前の担当の方からは「前年までのやり方にとらわれず、新しい取り組み方を作っていってほしい」という引き継ぎを受けました。そこで、活動を始めるにあたり「保護者・地域、子どもたちが一緒に取り組む意識を高めたい」を目指しましたが、ほとんどのメンバーが仕分けの仕方もわからない初心者で、手探りのスタートでした。
  最初に、地域の回収箱の設置場所を再検討しました。校区内のお店や郵便局、公民館、マンションなど候補場所に、ベルマークの趣旨を書いた「設置依頼書」を持って訪問。活動を理解していただくとともに、子どもたちが作った回収箱とポスターを置かせてもらい、担当者が毎月、回収にうかがいます。
  ベルマーク袋は、前年までは新1年生だけに配布し、袋をなくしたら、自宅にある封筒に入れて提出することになっていましたが、昨年度は、受け取りの印をつける表を印刷した袋を児童全員に配り、毎月末に回収して、クラスごとに印をつけて返すようにしました。印はクラスにお任せしたので、スタンプやシール、サインなど様々で、子どもたちがベルマーク当番を決めて、印をつけているクラスもあったようです。
  次に月一度のペースで「ベルマークの日」を設けました。これは委員以外でも、保護者や子どもたちで一緒に仕分けをしましょうという取り組みです。初めての試みでもあり、枠を作らず「誰でも気軽に参加してみてください」という形をとりました。子どもたちも参加出来るよう、昼休みから2時間程度の設定にし、「親子でどうぞ」「15分でも20分でも時間ができたらのぞいてみてください」「お友だち同士、世間話をしながら出来ますよ」と声をかけました。
  委員が「お昼休みに会おうね」と我が子を誘い、「お友だちを連れてきました」と仲間を誘い、少しずつではありますが、かたちが出来てきたところです。
  仕分けは番号別に分けるため、小さな引き出しがたくさんついた棚や、アイスクリームの容器、小さい豆腐の容器などが大活躍します。仕分けしたマークは、委員が好きな番号の会社のものを自宅に持ち帰り、数えてきてもらいます。「好きな番号」というのがポイントで、「細かいものを数えるのが好き」とか「一番枚数の多いものを数えてみたい」とか、毎回、皆さんであっという間に取り分けてしまうので残りません。数えたマークは次回の集まりに持参するか、期日までに委員会の棚に届けておきます。
  集計と発送準備は、仕分けや定例会に参加できなかった方などに声をかけ、メンバーの都合の合う日時に4〜5人で作業してもらいます。同じ方ばかりに負担をかけず、委員会の中でバランス良く仕事を分担していくためです。
  購入品は、委員から「先生方の声を拾いたい」という提案があり、全クラスの担任の先生に希望をとりました。希望の多かったものからベルマーク担当の先生と検討して、昨年度はボール、鉛筆削り、ピアニカ、給食エプロンを購入しました。購入品には「平成18年度ベルマーク」と書き込んだので、子どもたちがベルマークに興味を持ってくれ、次の回収日には、ぐんと多くのベルマークが集まりました。また、これまでは3学期だった「ベルマーク強化月間」を9月に変えたことで、商品の購入が年度内にできるようになり、良かったと思います。
  また、18年度は「ベルマーク便り」がとても好評でした。担当者が「パソコンが使えないから」と、手書きにしたことが逆に目を引き、それまで見過ごしがちだったという方も、手書きの文字とわかりやすいイラストに興味を持って目を通してもらえ、大きな成果につながったように思います。
  1年の活動を終えて、「とても楽しかったので、これからも出来るだけ活動に関わっていきたい」「親子で作業出来たことが小学校生活の大きな感動でした」という感想をたくさんいただきました。委員さんたちは、クラス懇談会などで、自主的にベルマークの日のお誘いをしたり、経過報告や呼びかけをまめにしてくれていたと聞き、一人ひとりの力、あたたかい協力をとても感じました。
  役を終えても何らかの形で関わっていきたい、協力したいと言っていただけることで、ベルマーク活動が保護者や子どもたち一人ひとりの意識に根付き、年々活動の輪が広がってくれるであろう期待を感じているところです。
(スライドショーを使って発表)
=6月12日、大博多ホールで


6月1日(金)宮崎


宮崎市立本郷小学校
黒木  順子さん(2006年度PTA厚生部長)
南鶴 美根子さん(同副部長)
(右から)
 本郷小学校は、新興住宅地として人口が増えてきた本郷北方の団地にあり、創立28年目です。進んで学ぶ子・仲良く助け合う子・明るく元気な子の育成に力を入れています。特色のあるPTA活動では「みんなでやろう会」があります。他の学校では「おやじの会」と呼ばれていますが、本郷小では「おやじ」に限らず、子どもたちの健全な成長を願う「お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、先生」も参加できる会であり、学校の美化活動などを中心に活発な取り組みをしています。
  ベルマーク運動への参加は、1980(昭和55)年からで、2002年に累計400万点を突破しました。
  ベルマークは、厚生部が中心になって取り組み、構成メンバーは部長1人、副部長2人、PTA執行部1人と各クラス部長1人、部員4人程度の計111人です。活動は、会社番号ごとに仕分けする整理日が年5回、点数集計が年3回の計8回です。学校の図書館を借り、夜7時30分から9時まで作業しています。昨年度から作業は夜だけにしました。多くの保護者が仕事を持っておられるので、夜の作業の方が参加しやすいとの理由からです。そのためか活動に参加しやすいということで、人気がある専門部のひとつになっています。
  年間活動では、まず年度初めに1年間の作業日程表を作ります。ベルマークの回収は6、9、11、12、1、2月の年6回。回収日の1週間前に、担任の先生から全児童にベルマーク収集袋を配ってもらいます。家庭で集めたマークは、子どもたちが各クラスの缶に持ち寄ります。袋には必ず印を押して子どもたちに返します。整理作業は1社ごとのカゴに仕分けします。これまで数社一緒になっていたのを、1社ごとに番号を分けたので作業がやりやすくなりました。仕分け後は、ひとつのカゴの中で点数別に分け、整理用紙に点数、枚数を記入して、ベルマークと一緒にポリ袋に入れます。それを会社番号ごとに整理棚に入れていきます。整理棚も番号を振り分けています。年3回の集計は、整理済みのマークを会社番号別の整理袋に点数と枚数を集計しながら入れてもらいます。
  作業日程表には、担当する学年を決め、部員は年3回の参加を義務付けしました。仕事を持っている保護者が多いので、部内に連絡網を作り、作業日前には担当学年に必ず連絡を入れました。最後の3回の活動前には担当学年だけでなく、全学年に連絡したため、参加者が多かったようです。参加者が多くなることで、ベルマーク収集に対する関心が高まり、回収枚数が増えたのではないかと思います。
  集計結果は、年3回の点数集計後にベルマーク便りを発行して報告しました。その際、いろいろな協力を呼びかけました。例えば、昨年の説明会で知った「グリーンスタンプとベルマークが交換できること」「エプソン、キャノンのインクカートリッジの点数が大きいこと」を情報として知らせたことで、回収率が上がりました。次回の作業日程も載せ、協力を呼びかけました。情報が確実に行き渡ったことが協力を得られた最大の理由と考えられます。
  こうした活動の結果、昨年度は保健室に加湿器1台を購入しました。加湿器は、前年度から購入を考えていたのですが、年度末になり時期的に購入できませんでした。昨年度は早めに計画、10月に購入したため、インフルエンザが流行した時期は、とても役立ったとの声を聞くことができました。部員が活動している時期に購入することで、みんなの活動の意欲も違うのではないでしょうか。また、自分たちが頑張ってきた成果が、まだ活動している時に味わえるのも魅力のひとつと考えます。
  ベルマーク活動は本当に地道な活動ですが、1点1円が学校や自分たちの子どもに戻ってきます。そのうえ、知らず知らずにボランティアにも参加しているのです。こんな素晴らしいことはありません。これからも、この活動を次世代に伝え続けていかなければならないと思います。
=6月1日、ウェルシティ宮崎で

応援かねPTA広報部が発表取材
 6月1日、宮崎市での本郷小学校の体験発表の様子を同小PTA広報部員が取材しました。広報部は、各クラス4〜5人の計約100人という大所帯で、この日のメンバーは、5年3組の柏田佳子、楢木由子、衞藤旬さんの3人。開会前には発表する黒木順子、南鶴美根子さんを囲んで「頑張ってね」と激励。2人から「ここはこれでいいかしら」と、発表原稿の表現について相談を受けると「こう変えたら」と、アドバイスするなど、応援をかねた取材のようでした。
  約15分の発表では、フラッシュを使って写真を撮ったり、メモ帳にペンを走らせたり。PTA広報「ほんごう」は年3回発行していて、各クラスの広報部員が年間行事の中から、自分たちでテーマを選んで取材するそうです。この日の説明会の様子は、夏休み前の7月上旬に発行する「ほんごう」に掲載予定だということです。


5月31日(木)鹿児島


鹿児島市立谷山小学校
山下 教子さん(2006年度PTAベルマーク部書記・会計)
宮原 麻紀さん(2007年度PTA本部役員)
(右から)
 谷山小学校は、児童数1326人、学級数42、職員数72人、PTA戸数1003戸の県内最大の大規模校です。今年で創立138周年、県内でもいち早く始めた青少年赤十字活動やボランティア活動、全校縦割りで活動する「きょうだい学級集会」など、特色ある活動を展開しています。また、1955年(昭和30年)から続けてきた宮崎県大淀小学校との交歓会は、一昨年50周年を迎え、現在も両校の修学旅行時に交流が続けられてい ます。
  PTA戸数も県内一ですが、活動もその規模に相応しく活発に展開されています。昨年度から子どもたちの生活リズムの実態を調査し、「早寝早起き朝ごはん」をキャッチフレーズに、子どもたちの生活リズムを向上させるために、各学年PTAで具体的な実践テーマを決定し、先生方と連携を図りながら、研究実践を進めています。
  専門部は事業部、保健部、補導部、文化部、広報部、ベルマーク部からなり、広報部とベルマーク部は、各学級1人ずつの部員で構成されています。他の役員と比べると、会合などの回数が少なかったり、自宅で集計ができたりすることから、ベルマーク部員なら引き受けてもいいという人が多いような気がします。
  今年度のベルマーク部は39人で構成、その中から部長、副部長、会計を選出し、先日第1回目のベルマーク部会が開かれ、スタートしました。
  第1回目のベルマーク便りの裏面に「回収袋」を印刷し、PTA全会員に協力を呼びかけます。子どもたちが集めたマークを各学級に設置された回収箱に持ち寄ります。各学級のベルマーク部員が毎月、集計していきます。
  部員が全員集まってする集計は、学期に1回の年3回行います。作業は朝から始めて昼過ぎまでかかります。3種類の集計用紙を使って、誤りが少なくなるように工夫しています。
  近辺の商店や銀行、施設などに回収箱を置かせていただき、定期的に回収しています。11月のPTAバザーでも回収しており、事前に町内会の回覧板で協力をお願いし、バザー当日にはブースを設け、マークを持ってきていただいた方に花の苗や学用品をプレゼントしています。ただ、子どもたちや保護者がバザーに合わせてマークを持ってくることが増えてきて、今年は検討課題になっています。
  一昨年度は10万7295点、昨年度は12万4222点を集めることができました。お買い物は、毎年少しずつ購入するより、点数を多く集めて何か購入しようと累計100万点を目指してここ数年頑張ってきました。昨年ようやく100万点を突破し、今年度は、子どもたちに何が必要で何を購入するか、協議することになっています。
  昨年度の3学期の集計後に開いた茶話会で、ある部員が「ベルマーク1点で1円に換算されることを、役員になって初めて知りました」と話したので、とても驚きました。これまで年に3〜4回、ベルマーク便りが発行されていたのに、一方通行だったのではないか……と。私自身も、ベルマーク預金で買い物をすると、その1割が支援金になることを、1年前の説明会で初めて知り、感動したことを思い出しました。
  また、会員の中には「ベルマークを集めて何か購入するのなら、各家庭から100円ずつ集めた方が早い」などという意見もあるようです。1年間役員をして一番感じることは、ベルマークの活動と素晴らしい意義を、より正確に、そしてより多くの方に知っていただきたい、知らなければもったいないと思っています。
  みんなが知っていて当然という考えを捨て、どういう広報活動が必要なのかを改めて考えなければならないと思います。ベルマーク便りも、作る側と読む側では意識に差があります。みんな忙しく、学校からのプリント類も多いので、よほど興味・関心を引くものにしないといけないと感じました。担任の先生が子どもたちに説明して配ったり、学級通信で保護者に呼びかけたりしていただくよう、部員として先生方に働きかけることも大切だ と思います。
  子どもたちに「一番身近なボランティア活動」ということを知ってもらうことは、集まった点数以上に大切だと思います。谷山小は、歴史ある青少年赤十字活動やボランティア活動を大切にしている学校です。子どもたちにベルマーク運動の歴史や活動の意義を正しく伝え、ボランティア活動のひとつとして取り組んでほしいと思っています。
  1年間、役員として活動し、ベルマーク運動の意義を知り、みんなで協力することの大切さを改めて感じました。地味だけれど、長い歴史のあるボランティア活動に携わることができ、とても良かったと思っています。点数が集まることも喜びでしたが、もっと大きなものを得ることができたような気がしています。皆さまも、楽しみながら活動してください。
(スライドショーを使って発表)
=5月31日、鹿児島市中央公民館で


5月30日(水)熊本


熊本市立清水小学校
前橋 育子さん(2006年度PTA学年委員長)
清永 京子さん(2007年学年委員長)
(右から)
 清水小学校は熊本市の北部に位置し、静かな住宅街にあり、児童数は660人、23クラス、教職員約40人です。湧水池、立田山など自然に恵まれた環境の中にあり、1887年(明治20年)に創立され、昨年、創立120周年を迎えた伝統校です。
  地域と学校・PTAが一体化して取り組む「福祉まつり」が例年10月にあります。また、子どもが主体になった緑の教育(園芸エコ委員会)や、環境教育への取り組みも清水小の伝統・特色です。
  PTAは1人1役(なかには2役、3役の方もいます)ということで、保護者は何らかの委員会に属し、活動しています。ベルマークのお世話をするのは、学年委員会の中の「ベルマーク担当」の委員で、1クラス5〜6人です。ベルマーク委員は大変人気があり、人数の調整がやっかいです。
  昨年、ベルマーク累計点数が300万点を超え、財団から感謝状をいただきました。
  1学期中に学年ごとに1週間から10日間のマーク収集期間を設け、最終日に整理します。整理は学年ごとに行うので、1学期中に計6回、3学期をトータルすると18回になります。11月と3月に集計発送の作業を行います。作業回数は結構多いのですが、お互いに分担しあってスムーズに行っています。どうしても学校に出て来られない方には、自宅で作業してもらい後日、提出してもらいます。
  各家庭には、クラスのベルマーク担当者が収集日のお知らせプリントを発行します。子どもたちは家庭で集めたマークを各教室に設置している収集箱に入れます。収集最終日の仕分け日に、ひと学年のベルマーク担当が集まり作業します。作業時間帯は学年によって異なり、午前、午後、夕方とさまざまで、だいたい2時間程度です。
  集計発送作業は11月と3月の年2回、1〜6年のべルマーク担当の全員が集まり、整理されたマークを集計し、発送します。これで1年間の活動は終了です。
  ベルマーク運動の啓発には、1学期初めに「ベルマークだより」を発行し、全家庭と先生方に配布します。運動の説明やどんな商品にマークがついているか、預金残高、切り取る際の注意点、購入できる教育備品などを紹介しています。家庭でも「こんな物にもついていたよ」という発見があるようで、子どもたちも楽しく集めています。
  清水小は地域と密着しているので、総合学習などを通じ、子どもたちと地域との交流が盛んです。そこでベルマーク収集箱の設置を校内だけでなく、校区内のスーパーや郵便局などにもお願いし、収集を呼びかけていきたいと思います。
  インクカートリッジ回収は、児童の集中下足箱の脇に回収箱を置いて、子どもたちがいつでも入れられるようになっています。先生方にもご協力していただき、職員室にも回収箱を置いています。発送は年2回ぐらいです。
  今後は通常の収集日だけでなく、「収集強化月間」「収集箱コンテスト」などを実施しながら、学校全体と地域で盛り上げていきたいと考えています。また、「収集期間があるからマークを集めて持って行く」ではなく、何か購入する物を決め、その目標に向けて集めてはどうでしょうか。検討していきたいと思います。
  ベルマーク預金では一昨年、百葉箱を購入しました。PTA役員会で学校側に尋ねたところ「理科の授業で使う百葉箱がぼろぼろになっている」とのことで、さっそく購入し、校長先生をはじめ皆さんから喜んでいただきました。
  ベルマーク運動は、学校の設備を充実させるだけでなく、購入金額の一部が、へき地学校、養護学校、盲学校、ろう学校、災害被災校や、海外の教育環境に恵まれない学校や子どもたちを支援しています。地道な活動ですが、これからも学校、地域の方々のご理解とご協力をいただき、ベルマーク運動を続けていきたいと思います。
=5月30日、ウェルシティ熊本で


5月25日(金)延岡


延岡市立岡富小学校
黒田  裕子さん(2006、07年度PTAベルマーク委員長)
山口 由美子さん(07年度同副委員長)
谷川  幸子さん(同)
(右から)
 岡富小学校は児童数478人、PTA戸数349戸、3年後に100周年を迎える伝統ある学校です。学級数は18学級の中規模校です。かつては児童が1000人を超える大規模校でしたが、時代とともに宅地が周辺地域へ広がり、商業地ではありますが、高齢化が進み、現在の児童数に至っています。PTA活動は盛んで、様々な特色ある活動を行っています。運動会では先生、保護者を交えての綱引きが恒例となり、毎年盛り上がっています。PTAボランティアによる読み聞かせ活動も毎週2回、実施しています。11月に開くPTAバザーには毎年、様々な店が並び、大盛況です。
  校区は延岡市の中央部に位置し、商店街や大型店、風俗営業店などが多い地域です。交通量の多い道路が複雑に交錯しているので、子どもたちの交通事故が一番心配な地域でもあります。 保護者の教育に対する関心や地域住民の愛校心は高く、PTA活動も盛んです。
  PTA組織は、4つの専門部からなっています。ベルマーク委員会は、総務の担当PTA副会長とベルマーク委員会の委員長、3人の副委員長、各クラス1人ずつの委員16人、各クラスのベルマーク係70人ほどで活動しています。
 1965年にベルマーク活動を始め、2002年に400万点を突破しました。今後、500万点達成に向けて、頑張っていきたいと思っています。
  活動の工夫について@年間計画の作成A毎月の集計作業Bベルマーク通信Cインクカートリッジの4つの視点で説明します。
  年間計画は、4月の一斉委員会でつくります。5月から翌年2月までの計9回の集計作業に加え、7月、11月、2月の年3回、発送をしています。
  集計作業では、まず初めに全校児童に封筒を配り、好きな絵を描いてもらったり、シールを張ってもらったりして、マイ封筒をつくってもらいます。楽しい袋ができあがると、収集意欲も湧いてくるようで、家族の取り組みが活発になると思います。その封筒を毎月5日のベルマークの日に持ってきてもらいます。集計作業は、基本的に毎月第2火曜日の午前10時から、ベルマーク委員と2学年ごとの係で行います。集計袋には、ご褒美(ほうび)のスタンプを押して、子どもたちに戻します。集計作業は、一昨年まで午前中だけでしたが、委員や係の皆さんからの希望で、昨年は7、11、2月の各学期1回を午後からの作業にしました。今年度もそのようにする予定です。
  活動をアピールするため、「ベルマーク通信」を発行しています。主な内容は@脱退した企業のお知らせA集計結果の中間報告Bインクカートリッジ回収強化のお願いCベルマーク新聞の記事の抜粋紹介D1年間の活動のお礼、などです。楽しく読んでもらうため、題名やレイアウトの工夫、楽しいカットなど知恵をしぼりました。
  最後はインクカートリッジ回収の工夫についてです。年々、児童が少なくなり、ベルマークの収集も少なくなってきました。そこで一昨年から、インクカートリッジ1本で5点、トナーカートリッジ1本で50点になるエプソン、キャノンに注目しました。
  パソコンが一家に1台ある時代ですので、たくさん集めることができました。毎月の回収日に関係なく、いつでも学校に持ってきてもらえるように、ベルマーク通信でも伝えました。校区が商業地なので、勤務先からや自営業の方、企業からたくさん集まり、絶好調の回収が進んでいるところです。 
  職員室に回収箱を設置し、箱が一杯になったら随時こん包します。エプソン、キャノンから送られてくるはがきの点数は、かなり高く、活動意欲が増しました。
  このように私たちはベルマーク活動を進め、子どもたちの役に立つ備品をそろえていけるよう、ますます頑張っていこうと思っています。今年度はクラブ活動で使う一輪車が老朽化しているということなので、まず一輪車の購入を予定しています。また、長年の懸案事項である図書室のバーコード化について、少しでもお手伝いできればと、現在検討中です。
  ベルマーク活動は、子どもたちの学校の生活環境や学習環境が整うだけでなく、同時に社会に貢献できるという面をもっています。これからも委員、係の方々と意見を交換しながら、よりよい形で取り組んでいこうと思います。
  また、保護者や先生方と、がっちりスクラムを組みながら、地域の方々にも広く協力を呼びかけていこうと思っています。
(スライドショーを使って発表)
=5月25日、ガーデンベルズ延岡で


5月24日(木)大分


大分市立坂ノ市小学校
藤田 英代さん(2007年度PTA厚生部長)
丹生(にゅう)繁さん(同PTA副会長)
木元 智子さん(同環境部員)
(右から)
 坂ノ市小学校は来年度、創立100周年を迎えます。児童数は558人、20学級です。全校スローガンは「明るいあいさつ 楽しい学校」です。学校は大分市の東部にあり、関アジ・関サバで知られる佐賀関地区への途中に位置しています。北側は別府湾にのぞみ、南側には、校歌にも歌われている白山などの山並みがあり、西側には、県内最大の国指定史跡・亀塚古墳があります。
  坂ノ市地区を紹介するとき、はずせないのが1423年の伝統を誇る万広寺の市です。毎年5月18日から24日まで、万広寺の周辺で、とてもにぎやかな市が立ちます。期間中の土曜日早朝に行われる物々交換市では「かえんかえー」の掛け声で、闇の中、海の幸 と山の幸の交換が、にぎやかに行われます。真っ暗なので、なにを交換したのか分からず、あとで交換した物を開けて、びっくりするといったこともあるそうです。
  坂ノ市小では毎年、5、6年生が鼓笛パレードをして、市を盛り上げています。今年は5月21日の月曜日に行いました。本日24日は、ちょうど万広寺の市の最終日になっています。
  ベルマーク運動は、PTA厚生部が中心になって活動してきました。構成メンバーは、各クラスから1人ずつで、昨年度は16人、今年度は3学級増えたので19人で取り組んでいます。今年2月に活動42年で300万点に達しました。これまでにベルマーク資金で購入したものを一部紹介します。2000年、ビデオデッキ3台。04年は拡大コピー機(46万9800点)、05年はプリンター(6万4000点)。ほかにサッカーボールなどがあります。
  06年度の実績は、1学期4万3432点、2学期2万9046点、3学期2万7418点で、年間合計9万9896点でした。現在の点数残高は17万6847点、購入予定のポータブルビジュアルプレゼンターは20万7900円なので、目標まであと少しです。
  ベルマーク運動を盛り上げるために、運動の仕組みやマークの切り方、各クラスの提出率など、毎号工夫を凝らして、「ベルタイムス」を年間6回、発行しています。
  また、昨年も7月に、子どもたち向けに、ベルマーク運動をわかりやすく説明した「ベルタイムキッズ」を発行しました。子どもたちの好きなキャラクターを登場させ、簡単に楽しく、をモットーに編集しています。
  毎月第3木曜日がマーク収集日で、その1週間前に収集袋を配布し、提出してもらいます。提出率を高める工夫として、提出の際、袋に押すハンコは子どもたちが喜ぶようなキャラクターのハンコを利用しています。
  提出日の夜、公民館に集まり、整理集計をしています。各学年ごとに、会社番号別のマーク仕分け容器を多数用意して使っています。この容器は学年ごとに引き継いできたので、豆腐パック、ヨーグルトのカップ、カップラーメンの空き容器など様々です。
  初めての方は、この仕分け容器の多さにびっくりされますが、あとの集計で、とても大きな力を発揮します。学年ごとにいったん仕分けしたマークを、最後には全学年分にして集めます。そして、担当になっている番号のマークをそれぞれが持ち帰り、自宅で点数の集計をします。この仕分け、集計方法のおかげで、全校分の仕分けにかかる時間は30分程度ですみ、点数の集計も自分の空いた時間に、家でゆっくり取り組めるので、各人の負担も少なく、とてもスムーズに作業することができます。
  仕分け作業には子どもを連れてくる部員もいます。子どもたちと一緒に作業することで、ベルマーク運動の大切さが、子どもたちに少しでも伝わるのでは、と思います。
  商店街や地域の方々へもベルマーク収集をお願いしています。坂ノ市地区にあるスーパーなどにお願いして、収集箱を設置させてもらっています。今回は300万点達成のお礼を掲示しました。夏休みには、児童に地域の方へ収集をお願いしてもらうように、収集袋の配布もしています。
(スライドショーを使って発表)
=5月24日、大分市コンパルホールで


5月23日(水)北九州


私立明治学園小学校
福田 詩子(うたこ)さん(2006年度お世話係責任者)
島名 美佐さん(同お世話係)
(右から)
 明治学園は、戸畑区仙水町にあり、キリスト教の理念に基づき、小、中、高の3部門にわたる、男女の一貫教育を実施する総合学園です。周囲は緑の森に囲まれて、大変自然環境に恵まれています。小学校では「鍛える教育」に力点を置き、体力、知力、道徳力を含めた、生きる力を持つ子どもを育てるために、先生方と保護者が両輪となり、日々努力しています。また、ベルマークをはじめ、プルタブ、インクカートリッジ、ペットボトルキ
ャップの収集もさかんです。これらは、それぞれ車椅子やポリオワクチンとなり必要な方々のお役に立てて頂いてます。
  学校にPTA組織はありませんが、保護者が携わる活動がいくつかあります。まず、後援会です。会員は小、中、高すべての家庭です。私立で、通学範囲が広いため居住地区ごとにまとまり、地区役員を選出し、学校行事への援助や参加を行います。小、中、高の保護者が一緒に活動します。
  次に、校外指導ボランティアです。これは、小学校の全家庭が、各学期に1回年間3回協力して実施しています。全児童を通学路別に15地区に分けて、児童の安全と防犯、マナ−向上のために通学路に立ちます。
  最後に各クラスのお世話係です。クラスから2人選出し、クラス行事の運営を支えます。校内清掃の奉仕作業の際には、クラスのまとめ役となり作業の効率をはかります。
  このように、クラスや学年の違う保護者同士で活動ができ、お互いに多くの学びを得られるのが、小、中高一貫校ならではでしょうか。あくまでも、生徒・児童、先生方主体の学園生活が、より有意義なものとなるよう、側面から支えるのが、私たち保護者の姿勢です。ベルマーク活動も、これらに並ぶ、奉仕活動のひとつといえます。
  活動の歴史は、1962年9月に始まり、今年で45年目です。98年に1000万点に達し、2002年3月に1100万点、06年11月に1200万点に達しました。
  購入も数々しており、グランドピアノをはじめ、購入品は今も大切に使用されています。教育設備に役立つ事は、もちろん大きな喜びであり励みでもあります。
  しかし、近年また違った喜びを体験させていただく事ができました。それは、新潟県中越地震被災校への友愛援助に参加するチャンスに恵まれたことでした。当時の校長先生が、老朽化が目立つ低学年用の遊具を含め、大きな買い物をしようと計画され、残高をためておられました。しかし、「今の私たちに今すぐ必要な物はありませんね」と、当時の残高の2分の1にあたる金額を、すぐに被災地の援助に申し込まれました。
  一番喜んだのは、子どもたちでした。保護者からは感謝の文面が連絡帳を通して、次々に学校に寄せられたそうです。また、卒業生や保護者のOBの方々からの、たくさんの賛同のお声やお励ましが届きました。それを聞いた私たちお世話係も「ベルマーク頑張ろう!」と大きな励みになったことは、いうまでもありません。学校中が、なにか温かい満たされた雰囲気になり、ベルマーク活動がもたらした人と人のつながりとぬくもり、大切さを改めて知った貴重な体験でした。今でも、時折、ベルマーク入りの封筒が、私たちの手元に届いています。
  では、次に作業の進め方について説明します。収集では、学校が全児童に配布した袋を使用します。提出日はあらかじめ、印刷されています。月に一度の提出日は児童の委員会活動との兼ねあいで決めています。収集日には、5〜6年生の委員会活動として、ベルマーク委員の児童が1カ所にまとめてくれます。収集袋には、お礼の気持ちを込めて担当の先生がスタンプを押してくださり、手元に戻されます。
  この先は保護者の作業となります。作業に使うのは、空のイチゴパック、持ち寄った使い古しの鉛筆、広告やプリントの裏紙で作ったメモ紙、電卓くらいです。ハサミはほとんど必要ありません。たくさんの人数で行っていますが、そのための特別な部屋はありません。作業場所は学校の集会室といって、教室2つ分程のスペースです。ここは、先生方の会議をはじめ、児童が3クラス合同授業で使用したりと、多目的に使われます。備え付けの棚の一角に作業物品と仕分け途中のベルマークを置かせてもらっています。作業時間は午前9時30分から11時30分です。作業の後に、校長講話が控える事も多く、10時30分で切り上げる事もしばしばです。昨年度は作業回数年間10回でトータル13時間、お世話係も含め1回平均人数40人でした。
  仕分けでは、集まったものを一度に分けずに、段階を追って分けていきます。第1段階は「雑分け」。ベルマークはすべて、2桁の数字からなります。まず、この2桁の数字で分けます。第2段階は「会社別分け」。これは、1桁の数字で分けます。この段階で、多い物少ない物が分かってきます。そうすると、どの作業をどう進めるか、どれを優先的に集計するか、など作業の予測がたちます。子どもたちは毎日お弁当持参なので、調味料、冷凍食品などの食品ものが多く集まっています。このお弁当作りが、ベルマークが集まる大きな要因かと思われます。第3段階は「点数計算」です。会社別に分かれたものを、枚数、点数それぞれ計算し、合計します。このときは、ビニール袋に集計のメモ紙と一緒に入れておき、発送の日まで、保管します。
  第4段階は、いよいよ「発送」です。会社別に集計されているものを、指定の袋に書き写してマークを入れます。出来上がったものを、全部集計し、箱詰めします。3つの作業が独立しているので、途中で作業を中止したり、またスムーズに作業を再開させたりできます。3つの作業を同時進行で進められます。仕分け作業を急ぎながら、発送に間に合わせることも珍しくありません。
  作業回数は1学期間4回、年間12回。各学期に集計発送します。作業日は、4月に配られる学校年間行事予定表に組み込まれおり、活動日が全家庭に知らされます。表を見ながら、それぞれ該当クラスの保護者が自主的に参加します。お世話係も同様です。召集の連絡は一切していません。
  作業は、1〜2年の保護者全員とお世話係で行います。1学年3クラスで、1年1組から順にクラスごとに作業日に出席してもらい、おもに仕分け作業を担当してもらいます。2年生は3クラス合同で出席してもらい、発送準備の作業を担当します。あくまでも奉仕作業なので、強制ではありませんが、多くの方が参加し、作業をスムーズに進めることが出来ています。
  お世話係は1〜2年のクラスに2人計12人です。原則として2年任期です。自分のクラスの作業日と、発送の時に活動します。それとは、別に全日程をサポートするのが責任者を含む上級生のお世話係です。本人の自由意思なので人数は決まっていませんが、3年生以上で経験のある保護者で、自然に構成されています。現在は7〜8人です。お互いに無理をしないが活動のモットーです。
  1年生の最初の作業日に、ベルマーク財団のビデオを見て、意義や仕組みを理解してもらいます。校長先生からもお話しがあり、運動への協力を呼びかけていただき、大きな推進力になっています。ベルマーク便りは発行していません。毎回の作業の際に、お世話係から、脱退企業などのお知らせをしています。お世話係は、毎年7〜8人でこの説明会に出席して、新年度の顔合わせをかねて、新しい情報や他校の方の取り組みや工夫を一緒に聞いて、自分たちの活動に活かすように心掛けています。
  作業をする際に心掛けた点は「具体的に作業内容を伝える」ことでした。不明な点は、すぐ質問してもらう。いつも声をかける。質問は、その場で解決する。その際、ベルマーク手帳がとても役に立ちます。作業の時は、一番新しいものを、そばに置いておく事をお勧めします。内容でそんなに難しいものはありません。
  終了時間をあらかじめ、告げてきちんと守る。これは、遠方からの参加者が多いので負担を増やさないように、また仕事を持つ保護者の方に安心して参加していただけるように、一番気をつけたことです。時間内にきちんと作業を終える。時間がくれば帰れるから、その間一生懸命作業に取り組む。この姿勢が短時間で作業効率を高めることにつながっているように思います。作業中は、和やかで会話も自由です。どのクラスも親睦の場や子育ての情報交換の場になっていて、ほとんどの方が楽しみに参加されています。作業途中に必ず、担任の先生が訪ねてこられ、参加へのお礼かたがた子どもたちの様子をお話しくださったり、保護者への協力を呼びかけたりと、学校との接点ともいえる場でもあります。
  この作業手順は、人から人へ、手から手へと、回数を重ねて受け継がれたものです。先輩方が試行錯誤を繰り返し10年前に定着しました。これが、今にそのまま受け継がれていることに、驚きも覚えますし、我が校には適した作業スタイルであることを再認識させられます。
  責任者を含む、上級生のお世話係になると、子どもの卒業までベルマークと関わりを持っていることが、しばしばです。経験者が長くかかわり、次へと引き継いでいるのも我が校の伝統とも言えるでしょうか。私たちは、4年間は責任者として活動しました。その前の2年はクラスのベルマーク委員でした。今年3月に次の世代に責任を譲ったこれからの2〜3年は、引継ぎをかねて、次の責任者のサポートをしながら活動します。私たちも、先輩方の温かい援助を、たくさん長く受けて来ました。このような我が校の、ベルマークの良き伝統を絶やす事がないよう、これからも細く永く活動が続くよう、今度は私たちの手から次の手へしっかり引き継いで活動したいと考えています。
  ベルマークが、一番歴史のある身近なボランティアである事の認識を深め、子どもたちと共に、また皆様と共に活動が永く続く事を願ってやみません。
=5月23日、北九州市立男女共同参画センターで


5月11日(金)福岡【1】

福岡市立大池小学校
石橋 久美子さん(2006年度PTA保健厚生委員会委員長)
 大池小学校は1984年4月、長丘小学校と若久小学校の児童数の増加に伴い、両校から分離開校しました。児童数は448人、学級数は14クラスです。大池、寺塚、多賀を範囲とする閑静な住宅街にあり、近くには鴻ノ巣山、野間大池公園など豊かな自然があり、穴観音と呼ばれる遺跡もあります。
  ベルマークには開校した84年に加入しました。昨年度は福岡市内の小学校で第2位、県内では581団体中6位の点数を集めることができ、この場に立たせていただけたことをうれしく思っています。
  大池小では、年度初めに各クラスから委員や係を選出し、保護者は必ずひとつはPTA活動に携わることになっています。ベルマークを担当するのは保健厚生委員会とベルマーク係です。月の第2週をベルマーク回収週間とし、夏休みを除く6〜2月まで計8回、回収します。回収に使うベルマーク袋は、袋をそのまま発行するのではなく、袋の展開図を印刷し、切って張って絵も描けるようにしました。このアイデアは保健厚生委員ではない人からいただきました。いろいろな人とのコミュニケーションや援助の手を、いかにたくさん得られるかというのも、とても大事なことと思いました。
  また、初めての試みとしてクラス対抗戦にしました。1人がたくさんマークを出そうではなく、1人が1枚でも出すことに重点をおきたかったので、提出人数による対抗にしました。1カ月の流れを説明します。月の第2週を回収週間にしているので、第2週目の時間割の「持って来るもの」欄に、ベルマーク袋と記載していただくよう担任の先生にお願いします。先生には、その時間割とベルマーク袋を児童に配布していただきます。回収週間中に子どもたちがマークを提出、集まったマークは先生から各クラスのベルマーク係に渡していただきます。
  ベルマーク係は、自宅でマークを同じメーカー別に分けて保管します。メーカー別に同じ点数のマークが10枚そろった段階でセロテープかホッチキスで、10枚1組にする作業をします。作業を終え、袋を空にした状態で先生に袋を戻します。ベルマーク係はクラスでの提出人数を委員長に連絡します。提出人数の結果は、棒グラフで表し、PTA会議室前にはりだします。以上が1カ月の回収の流れです。
  クラス対抗にしたので、優勝・準優勝のクラスには手づくりの優勝カップとメダルを授与し、その様子をPTA広報委員に撮影してもらい、校内の広報紙に載せてもらいました。
  ベルマーク回収は学校外でも行いました。数年前から校区内の大池公民館には回収箱を置かせてもらい、地域のお店、保育園、マンションの管理人室にも声をかけ、計8カ所に置かせていただき、2カ月に1回回収しました。場所の選択は家族に小学生がいない人たちが集まるところを基準にされるとよいと思います。
  昨年度は保健厚生委員会担当の先生からもたくさんのベルマークを提出していただきました。ベルマーク対象商品でグリーンスタンプギフト券があり、これは所定の手続きを済ませると、1枚200点になります。そのギフト券を約200枚提出してもらい、これだけで約4万点になりました。みなさんの学校でも使わずに持っている方がいらっしゃるかもしれません。現にこの先生は一昨年から持っていたとのことです。
  このようにクラス・先生・地域のご協力により集まったベルマークを年2回(11月と2月)、保健厚生委員とベルマーク係が集まり、集計作業をしました。ベルマーク係は自宅での仕分け作業を終わらせたマークを持ち寄ります。日ごろ10枚1組の作業をしていたので、点数計算がとても早くすることができ、11月の第1回の集計は3時間で終わらせることができました。
  そして、この2年間に集まった点数で集会用テントを購入することができ、PTA会員の努力や協力が形になる喜びも感じることができました。
  私はベルマーク活動を行うにあたって、作業の基本は財団から発行されているベルマーク手帳をとても参考にしました。回収の工夫に関しては、他校から転校してきた方から以前の学校での取り組みをお聞きするのも大きなヒントになると思います。お話した一部分でも参考にしていただけたら幸いに思います。
=5月11日、大博多ホールで


5月10日(木)佐賀


佐賀市立新栄小学校
神田(こうだ)はるみさん (2006年度PTA母親委員会委員長)
中島 美保さん(2007年度副委員長)
相知(おうち)有紀さん(同)
(右から)
 新栄小学校は、1973年4月1日に創立され、現在児童数491人で15クラスです。佐賀市中心部に位置し、家庭と地域がともに学校教育にとても協力的で、地域ゲストティ―チャー、本の読み聞かせ、朝のあいさつ運動などの活動を積極的に行っています。また、2000年度から韓国のトヒョン小学校とのホームステイを介在した交流事業も続けています。
  PTAは学年、母親、広報、父親、町区の5委員会で構成し、保護者は、町区を除く4つの委員会のいずれかに属するオールスタッフ制をとっており、ベルマーク活動は母親委員会を中心に取り組んでいます。
  母親委員会の仕事は、毎月1回のクラスごとのベルマーク整理、各学期1回、年3回の全体整理、各種講演会への出席などで、親子料理教室や給食試食会なども企画しています。ベルマークは参加33年で、佐賀県内10校目の300万点を達成し、財団から感謝状をいただきました。
  ベルマーク収集・整理方法を説明します。まず5月に母親委員会全体会を開いて、毎月のクラスごとのマーク整理担当と年3回の全体整理担当を決めておきます。毎月のクラス担当は自宅で作業します。クラスごとにベルマーク整理袋をつくります。児童には前もってベルちゃん袋を配布し、マークを学校に持ってきてもらい、集まったマークを整理袋に入れ、担当の児童が持ち帰ります。整理袋の中には、各会社別の整理袋とクラス名簿、自宅作業の手順を書いた紙を入れています。名簿はベルちゃん袋が返ってきたかどうかを調べるチェックシートに使い、手順書は初めての方にもわかりやすく作業してもらうためです。
  6月から始めて8月を除く計8回が各クラスごとの収集整理日になります。学期ごと3回の全体整理は、学校の地域開放棟で、各クラス2人が必ず参加して行います。
  これまでは平日の午前中2時間くらいを目安に作業していたのですが、仕事をもっている保護者が増え、同じ人が何度も全体整理に出なければならないという問題が浮き上がってきました。そこで、昨年度は、土曜日の午前中、平日の午後、金曜日の夜の3パターンに時間設定し、ほとんどのクラスで問題点が解消されました。
  全体整理では、会社別の整理袋でクラスごとに毎月整理しておいたマークを出し、全クラス分を合わせて整理します。前もってクラスごとに毎月整理しているので、全体作業もそんなに時間はかかりません。手慣れた人を中心に、初めての人もおしゃべりをしながら、楽しく助け合って、整理しています。会社別の整理が終わると、点数計算をして、作業終了です。
  自宅作業と学期ごとの全体整理で、スタッフの負担も作業時間も軽減され、仕事で学校に出てこられない人にも手軽にPTA活動に協力していただけるようになりました。活動の積み重ねと地道な作業で、今回300万点達成という素晴らしい成果をいただけたと思います。
  ベルマーク預金で購入した一輪車は、子どもたちにとても喜ばれています。その一輪車もだいぶ古くなってきたので、こんどはノーパンク一輪車など、子どもたちが喜ぶものを購入しようと考えています。
=5月10日、はがくれ荘ハーモニーホールで

3歳児も登壇、大きな拍手
  このところ体験発表は、パソコンを使ったスライドショーが主流になっていますが、佐賀会場の新栄小学校はパソコンを使わず、原稿を読み上げるスタイルでした。司会者の紹介で、昨年度と今年度のPTA母親委員会の3人が登壇すると、会場がどよめきました。役員の1人に手を引かれた小さな女の子が現れたからです。お母さんたちと一緒にお辞儀をすると、約150人の参加者でほぼ満員の会場から大きな拍手が起きました。
  お母さんで今年度副委員長の相知(おうち)有紀さんの横に立った美森(みもり)ちゃん=写真=は3歳、大勢の人前に出るのは初めての体験でしょうが、物怖じすることなく、なかなか堂々としたものです。
  原稿に合わせて、児童用のベルちゃん袋やベルマーク整理袋を掲げるお母さんを見上げたり、「うん、うん」と、うなずいたりして、補佐役をつとめているよう。図らずも、パソコンではできない効果的な演出≠ノなりました。


5月9日(水)長崎


長崎大学教育学部付属小学校
博多屋 佳子さん(2006年度育友会厚生委員会委員長)
蓮輪(はすわ)佳子さん(同副委員長)
藤 美穂子さん(同書記)
(右から)
 付属小学校は、長崎市の北部に位置し、長与町、時津町を含む47小学校区から約700人の児童が通う学校です。目指す子ども像を@自分の力で、ねばり強くやりぬくA物事を、筋道を立てて深く考えるB決まりを守り協力して生活を明るくする、と掲げ、このような姿を目指す子どもたちを、校章の「北斗星」にちなんで「北斗の子」と呼んでいます。
  付属小は、離島を多く抱える長崎県の実態を踏まえ、2004年度から、段階的に異なる学年でひとつの学級をつくる複式学級が創設されました。学級数は、各学年3学級と、低、中、高学年の3つの複式学級を合わせ21学級です。長崎大学の教育学部からは、毎年、多くの参加観察の大学生や教育実習生が学習に訪れ、子どもたちにたくさんの感動を与えてくれています。
  付属小ではPTAの活動を育友会活動と呼んでいて、活動のテーマを「心豊かな北斗の子の育成をめざして」、サブテーマを「地域で育つ北斗の子」とし、活動の指針にしています。実質的に限定された校区を持たない付属小では、いかに学校・地域・家庭の連携を深めていくかが、育友会の大きな課題でもあるからです。
  育友会は総会、評議員会、本部と学年、学級育友会、4つの専門委員会で構成されています。より多くの方が活動に参加できるよう父親の会、クラブ活動などにも力を入れています。
  ベルマーク活動は厚生委員会が取り組んでいます。06年度のテーマは「夢に向かってつなごう手と手」、サブテーマは「小さなことから始めよう」と設定しました。委員は複式学級を除く18学級から代表1人の18人を選出、ほとんどが委員会活動が初めてのメンバーでした。活動内容はベルマークのほか、会員の親睦を図るソフトバレーボール大会の開催、指定服に関する意見集約や周知徹底、環境美化活動の一環「花いっぱい活動」です。それぞれが仕事や様々な事情をもっているので、無理のないよう、でも、少しずつ努力して活動することで、全員が快く参加できるようにしました。学校側の担当として、2人の先生方にもご協力をいただきました。
  ベルマーク活動は1986年に参加、累計点数は230万点を超え、これまで様々な備品を購入して、子どもたちの教育環境の整備を進めてきました。昨年度は積み重ねた成果として、ベルマーク預金52万8千余円で、大型ハイビジョンテレビとDVDレコーダー、ヘッドフォンなどを購入し、図書館に視聴覚コーナーを設置することができました。
  昨年度のベルマーク回収は、説明会を受けて6月から始め、7月、10月、12月、2月の計5回実施。厚生委員会だよりを全家庭に配布し、活動の趣旨や協力を呼びかけました。
  回収する前の月の月末に担任の先生を通じて回収袋を児童に配布、回収月の1〜3日に各教室のベルマークボックスに入れてもらいます。ボックスは常時設置しているので、3日間で出せなかったマークも随時回収できます。回収後は、各学級担当の委員が、全体集計までに、担当学級分の集計を行いました。パソコンで種類や点数ごとに分けた表をつくり、委員がその形式で点数や枚数を記入しました。回収した袋には、スタンプを押し、ご 協力をいただいた家庭の活動の跡が残っていくようにしました。
  使用済みインクカートリッジ回収にも力をいれました。学校北側と東側にある児童玄関に回収箱を置き、いつでも入れることができます。長崎大にも協力を呼びかけました。
  全体集計は11月と2月の2回。各委員が持ち寄った集計表をパソコンに入力するだけで、全体の合計が出るようにしています。以前は、全体集計の日に、仕分けから点数の集計まで行っていたので、かなりの時間がかかっていましたが、この方法で大きく時間短縮を図ることができました。
  ベルマーク運動は地道な活動ですが、みんなの力を合わせることで、大きな成果をあげることができます。今後は、この成果を家庭にも広く伝え、さらに大きな目標に向かって取り組んでいきたいと思います。1年間の活動を振り返ると反省もあります。昨年度は点数が貯まったことを受けて、購入計画を立てたのですが、購入したいものを決め、その目標に向けて全員で取り組めば、活動意欲がさらに高まると思います。また、集計作業の効率化を図ったとはいえ、委員一人ひとりの作業負担は、まだまだ大きいものがあります。今年度はそのような点を改善し、よりよい活動にしてきたいと考えています。
(スライドショーを使って発表)
=5月9日、ウェルシティ長崎で


5月8日(火)佐世保


佐世保市立花高小学校
伊藤 健子さん(2007年度PTA副会長)
打田 弘子さん(同社会部ベルマーク部長)
椋尾(むくお)佐奈己さん(2006年度同部長)
紀井 朋子さん(2007年度本部役員)
(右から)
 花高小学校は、昨年創立30周年を迎え、児童数946人の佐世保市内で2番目に児童数の多い学校です。子どもたちはみんな明るく活気があります。地域は、昔から交通の分岐点として栄え、交通量が多く、密集地である早岐地区のベッドタウンとして、30年前に大型団地を含め、住宅地として発展し、早岐小との校区変更などもあって、市内有数の大規模校になっています。
  PTAは、会長、本部役員9人、文化、保健体育、生活指導、社会部の専門部と学年部に分かれて活動しています。「子ども110番のいえウオークラリー」「あいさつパレード」「花高小安全見まもり隊」「地域子ども教室」「通学合宿」など、様々な交流行事を通じ、学校・地域の連携を密にして、子どもたちの健全育成に取り組んでいます。
  ベルマーク収集は社会部の活動のひとつです。「無駄なく、無理なく、根気よく」のスローガンのもと、部員16人で地道に活動しています。毎月、マーク収集日までに、家庭で集めたマークを各自のベルマーク袋に入れ、校内2カ所に設置された回収箱に持ち寄ります。袋はスタンプを押して、子どもたちに返します。
  毎月1回、第2金曜日に集まったマークの仕分け作業を行います。メーカーごとに箱を作り、スムーズに作業できるように工夫しています。仕分けしたマークは、担当会社を決め、自宅に持ち帰って整理します。点数が数えにくいものや、数量の多いものもあるので、不公平にならないように担当会社を決めています。担当会社を決めておくと、慣れて作業がスムーズにいくようです。次の発送月までに各部員が点数を計算しておきます。発送は9月と2月の年2回。各自が集計したものを持ち寄り、計算ミスや記入もれがないように集計用紙をチェックします。
  年に6回、「ベルちゃんだより」を発行して、購入品や集まった点数の報告、マークの切りそろえ方やベルマーク運動の意義や目的などを載せて、活動の盛り上げを図っています。こうしたPRのおかげか、各家庭では1点でも多く集めようと、協力してくださっています。
  以上が、わたしたちの学校の収集、整理方法です。
  花高小のベルマーク活動は、開校以来30年間途切れることなく地道に続けられており、運動の意義が理解され、浸透しています。さらに多くのマークを集めるために、地域のスーパーに回収箱を設置してもらい、一般の方々にも協力してもらっています。また、昨年度はインクカートリッジの回収を行いました。こうした成果で、子どもたちの教育活動に生かせるものを購入してきました。
  5年前には、子どもたちの強い希望があり、和太鼓購入を目標に部員一丸となって活動し、2年がかりで購入することができました。このほか、ハンドベルや昨年度はテントを購入しました。
  今後も根気強く、地道に活動を続けていきたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=5月8日、アルカスSASEBOで