府中白糸台幼稚園は、新宿から甲州街道を西に約20キロ下る、府中市の東部に位置し、すぐ北側には京王線が走り、中央高速の調布インターまで2キロ位という、比較的交通の便がよい場所に立ち、今年で創立40周年を迎えます。園があるところは高台で、風水害の影響を受けにくく、なおかつ、水の利便性がよかったことから、江戸時代以前から集落のあった歴史のある場所です。現在は、団地やマンション等の集合住宅のほかに一戸建ての住宅も多く見られる閑静な住宅地で、その中に農地が点在する環境の中に園はあり現在500名を超える園児が通う、都内でも有数の大規模な幼稚園です。
創立以来、幼稚園と地域、母の会が手を携えて、幼稚園の伝統を築き上げてきました。広い園庭というまさに恵まれた環境の中で、園の畑や裏山で、野菜を収穫したり、昆虫を捕まえたりすることができ、子供達がゆったりと、元気いっぱいに遊ぶことができます。7月には夕涼み会、10月にはバザーを盛大に行っております。
幼稚園は1968年創立直後からベルマーク運動に参加し、昨年には累計200万点を超え、母の会・ベルマーク委員会を中心にベルマーク運動に積極的に取り組んでいます。毎年平均で5万点程の商品を購入しています。今までの購入商品には、運動会用のPTAの白いテント・ラジカセ・ビデオ・お遊戯会等で使用する照明 器具・デジタルカメラ・ボールなどがあり、積極的に活用されています。昨年度は22名のベルマーク委員の中心に活動をした結果、約9万3000点集まり、今までの蓄えと合わせ、掃除機2台とサッカーボールを複数購入しました。総合学習や校外学習にと活用されています。
ベルマーク委員会では、年少クラスから年長クラスまで、各クラスから「ベルマーク委員」を選出し、昨年度は22名で運営しました。ほぼ毎月「ベルマーク回収のお知らせ」というお手紙を配布し、在園しているご家庭にベルマークを持参していただく日にちを決めています。園児がベルマークを持ってくる形になるので、ベルマークを入れて持参する袋にも、工夫をし、園児達が好きなキャラクターのイラストを用いた袋を毎年用意します。昨年度はピカチュウのイラストを使いました。
ベルマークの整理方法については、委員会で随時意見を出し合って、話し合いながら決めています。今回は1番新しい意見で決めた集計方法を紹介します。1年間で5回開催されるベルマーク委員会で、各クラスで集ったマークを、委員1人ずつ集計を担当する協賛企業を決めて、集計します。
●ベルマーク協賛企業によって、点数の種類が少なかったり、多かったりするので、今回は、点数種類の比較的多い「キユーピー」を例に説明します。各クラスで集まったベルマークを協賛企業別に集計して「仕分け袋」に入れて、集計を行う委員会が行われるまで保管しておきます。開催されるまで、必要があれば、集まったベルマークの集計がしやすいように形よくカットしておいて貰います。
●キユーピーのように、点数の種類の多い企業の仕分け袋には、さらに小さなビニール袋を入れて、点数別に保管します。
●ベルマーク財団へ、マークを発送する際に封入する整理袋には、「点数ごと」、そして「枚数ごと」に集計結果を記入するようになっているので、集計作業を行う委員会開催の日は、企業番号別・点数別にイチゴパックを用意し、各クラスで集まったベルマークをイチゴパックに入れていきます。
●同じ企業でも点数の種類が複数ある場合や、ベルマークが多数集まると、どうしても計算ミスがでてしまうため、ベルマーク委員会では、独自に「ベルマーク貼り付け用紙」を作成しました。この用紙は企業番号ごと・点数種類ごとに分けて貼り付け、最大で10枚を張るようにし、極力計算ミスを防ごうという目的で作成しました。
これらの作業をそれぞれのベルマーク委員が担当する企業に貼り付け、集計をして、財団へ送る整理袋に入れてもらいます。
●インクカートリッジ回収では、ベルマーク委員長と副委員長で、幼稚園に設置しております回収ボックスに集まり次第、随時箱詰めして、エプソン・キヤノンへ発送してカートリッジ証明書を送り返していただきました。
●これらの作業を全て終えて、最後に委員長と副委員長が送り状に必要事項を記入しベルマーク委員が整理袋に入れたベルマークと、カートリッジ証明書を送ります。
こうしたベルマーク集計作業は、年間で5回おこなっています。
当園が多くのベルマークを収集できるのは、次のようなことが挙げられます。まず、ベルマーク活動が、創立以来40年間途切れる事無く堅実に続けられているのは、ベルマーク運動の意義が父兄の皆様に理解され、多くの方々から快く協力を戴いている事と、幼稚園側からも、先生方が普段から収集活動に協力してくださり、たくさんのベルマークが集まります。運動会では、「綱引き」の参加賞で配られた商品についていたベルマークを、あらかじめ一つ一つ切り取ってくださったりと、園と、ご父兄の皆様からのご協力を賜って、沢山のベルマークの回収が効率よくできています。
また、ベルマーク委員も、細かい計算や、マークの素材によっては、集計が大変だと苦労していたので、集計作業がやりやすくなるよう、「裏技」などを考える事に少し頭を悩ませましたが、最終的には、委員たちも、助け合いながら集計作業をして、細かい計算が多い作業にもかかわらず、計算ミスも少なく、皆さん立派に作業をしていくことができました。このようにベルマークの回収、集計が少しでもやり易い環境づくりに常に取り組んでいることも活動が、途切れず継続している事だと考えています。
インクカートリッジのリサイクルでは、お母さん方が物を大切にしていることが園児にも伝わります。この度、インクカートリッジの回収率が良かったと評価をいただき、朝日新聞社から取材をしていただきました。父兄の方々の理解と関心を更に深めていただくように、「ベルちゃん通信」や「ベルマーク回収のお知らせ」のお手紙を通じて、どんな商品のどの部分にベルマークがついているのかをお知らせしたり、お手紙にも商品のイラストを入れたり、クイズ形式にしてみたりと工夫しています。園に通うご家庭以外の方にも活動の内容を知っていただきたく、集合住宅に承認を頂いて、インクカートリッジ回収ボックスを設置し、ベルマーク活動についてのご理解と関心を持っていただきました。
このようにベルマーク活動は、子供達のためでもあり、園と父兄の連携作業にもつながります。そして、ベルマーク委員も、親同士で良い関係を築き、とても良い雰囲気の中で作業を行い、「人と人のつながりの大切さ」を学ぶいい機会になりました。府中白糸台幼稚園ベルマーク委員会では、これからも子供達のため、そして、活動を通して、ボランティア活動として皆さんの役に立てる意義、人と人のつながりの大切さを伝えるためにも根気強くベルマーク活動を続けて行きたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=6月19日、八王子市学園都市センターイベントホールで