みなさまこんにちは。霞ヶ浦湖畔のかすみがうら市の牛渡から来ました、牛渡小学校職員の村上と申します。こちらはベルマーク担当のPTA学級委員の和田さん・福田さんです。本日は牛渡小学校でのベルマーク活動の様子をお話ししたいと思います。どうぞよろしくおねがいいたします。
牛渡地区は霞ヶ浦の漁業やレンコン栽培がさかんな水と緑の美しい地区です。湖畔に立ち対岸を眺めると西に筑波山、南に牛久大仏や美浦村の町並みが見えます。
児童たちは素直で優しく心豊かに落ち着いて生活しています。
牛渡小学校では「明るく 心豊かで たくましい児童の育成」という教育目標をかかげ、
・深く考える子
・おもいやりのある子
・ よくはたらく子
の育成に力を入れています。児童数は124名、教職員数は13名、PTA会員数は90名です。
また、PTAには6つの専門委員会があり、学年で選出する委員会と11の各地区から選出される委員会があります。
90世帯の本校で、PTAの本部役員とは別に毎年40名ほどの役員が誕生し、1年間活動します。だれもが6年間の間にPTAの役員を何回も経験することになります。
ベルマークの担当は各学年から2名ずつ選出される学年委員会です。学年委員会では学年ごとの特色ある親子行事の計画と年2回のベルマーク集計、発送を行っています。
本校がベルマーク活動に参加したのは2000年の5月です。今年でまる6年がたちました。活動参加のきっかけはPTA役員さんたちの話し合いの中で「鼓笛隊のコスチュームを買い足すための予算の捻出にバザーでもやってみようか?」という声を聞きましたので私(村上)が前任校で経験してきたバザーやベルマーク活動の様子を紹介し、提案し、みんなで取り組もうということになりました。
ベルマークの集票は年間2万点ぐらいですが、バザーの方は毎年、運動会での模擬店と、参観日でのリサイクルバザーの2つを実施しているので年間8万円ほどの収益になります。
これらをあわせて、1年前に教室に置く加湿器を7台購入することができました。牛渡小のような小さな学校でも、ベルマークをこつこつ集めて児童の健康管理に役立つ加湿器を全教室に置くことができました。
これから子どもも大人もみんなでベルマーク活動とバザー活動を盛り上げてきた様子をもう少しくわしくお話ししていきたいと思います。
ベルマーク活動のモットーは無理なく・無駄なく・むらなく・根気よく・楽しくですね。
本校では特に無理なく・楽して・楽しくを重点にを心がけています。
本校では世帯数が少ないだけに集まるマーク数がそれほど多いわけではありません。過疎地で交通の便もよいとはいえない地区なので学区内には、スーパーもコンビニも金融機関もありません。
ぼちぼち、ゆっくり、分相応に集めているという感じです。決して無理しないです。
ですから せめて、家庭でのベルマークを取りこぼししない、そして切り取ったマークは確実にもってくるようにすることが大切です。
そのためには ベルマーク活動やバザーが子どもたちの希望や夢、幸せを叶えるものであるという、思いを十分伝えるための広報活動もとても大切だと思います。
少ない労力で楽に活動するための環境整備についてお話しします。
1、ベルマーク収集袋の利用です。学校で印刷して使っています。クラス替えもないので3年間使えるようにしました。
2、ベルマークの回収日を固定しました。子ども貯金日と同じ日にして、毎月第1金曜に決め、愛称「ベル金デー」としたところ、担任からは「学級通信の行事予定に書き込みやすくなった。」と喜ばれました。誰にもわかりやすい日程なのでよく覚えてもらえ、おかげで貯金もベルマークも集まりやすくなりました。
3、ベルマークの回収方法です。学級で担任が集めず、持ってきた本人が直接ランチルームのベルマークコーナーの区分箱に分けて入れてくることにしたことです。学級で一まとめにしてしまうとあとで区分箱に分けるのが大変です。これも省エネです。
これが本校のベルマーク収集袋です。この袋でベルマークのほかに、使用済み切手や使用済みカード、書き損じはがきも集めています。
ベル金デーに子どもが各自分けて空っぽになった袋を担任に届けますので、担任はその日のうちに御礼にベルマークのスタンプを押したり、シールを貼って返してしまいます。
次に使い勝手のよいベルマークコーナーの整備についてお話しします。
広いランチルームの一角にベルマークコーナーを作りました。このランチルームは校舎の真ん中で、毎日、どの学年も通る便利な場所にあります。
・ 広い場所で大きなテーブルも自由に配置できます。ですから大きなテーブルの上に区分箱となる小箱を入れた市販のコンテナを4つ置き、さらに切手やカードやカートリッジなどを回収する箱なども並べることができます。
・ベルマークコーナーのテーブルの上です。4つのコンテナが並んでいます。中の小箱がさすがにきちんとそろっています。そのほかの回収箱も見えます。
コンテナに1〜4のナンバーをつけ、順番に並べやすいようにしました。
これは「NO1」のコンテナ
「22番のソントン食品」までの箱が入っています。小箱1つ1つにベルマーク番号とメーカー名をつけてあります。
たくさん集まりやすいメーカーのものなどは、大きな入れ物に変えています。 大きな入れ物はペットボトルを切って作ります。偶然にもペットボトルはちょうど小箱2つ分のスペースに収まりましたので、とても具合がいいです。
4、マークの仕分けは児童たち、集計はPTAの仕事です。分業の連係プレーです。学級委員によるベルマーク集計は年2回、授業参観日のあとに行われます。
点数の種類が少ないもの、数が少ないものは児童が雨降りの休み時間などに集計を手伝ってくれます。同じ点数でできているマークはみんなで10個の山を一斉に作って数えます。低学年にとっては 10の束で数える数の勉強です。ずいぶん助かりますし、子どもたちにベルマークを覚えてもらうよい機会です。
本校のベルマークの集票状況は一生懸命活動しても年間2万点です。そこで、バザーを実施して児童の活動や、設備の支援に役立てることにしました。
バザーでの収益金は直接使えるありがたい資金です。もちろんベルマークの補足金もここから出すことにしました。
運動会のバザーはかき氷と缶入り飲料を売る模擬店です。近くに店もないのでよく売れます。かき氷の機械もバザーの収益金で購入しました。リサイクルバザーでは年々品物が少なくなってきているので、魅力的な品をそろえるのに、子どもたちが、総合学習でつくった作品を出品するようになりました。
リサイクルバザーは体育館で実施したこともありましたが、最近は通るたびによく見えるランチルームを会場にしています。こぢんまりしてにぎわい方もちょうどいいです。
ベルマークとバザーの活動を盛り上げるためには、広報活動が大切です。みなさんによく読んでいただけるような見やすいベルマークだよりが大切かと思われます。ベルマーク便りは毎月1回にこだわらず、必要なときに出すようにしています。
平成16年にベルマークで初めてのお買い物は加湿器でした。
バザー会場にベルマークコーナーを設けましたので、みんなに見ていただけました。ベルマーク便りコンクールで入賞して賞金をいただいたこともここでちゃんとお知らせすることができました。
さらに、年賀状の季節に先駆け「国民的行事だ 年賀状。書き損じ、使用済み切手、使用済みカートリッジは牛渡小へ」とカートリッジ回収を呼びかけるポスター、そしてカートリッジの実物とともに掲示してお知らせしました。
最後にベルマーク便りに登場するキャラクターのことをお話しします。
本校の名前は牛渡小学校。シンボルキャラクターを牛にしました。牛につける鈴(カウベル)がベルマークのベルです。それでベルマーク便りを「うっし〜べる新聞」と名付けました。 キャラクターのうっし〜君です。うれしいときは「うっし〜どうモーありがとう!」と呼びかけます。ベルマーク財団に送るときにもこのイラストを箱に貼り付けて送ります。ベルマーク便りにはうっし〜君とPTAがんばりマークベル金デーのマークが見えます。イラストのあちこちにベルを配置しました。
牛渡地区では唯一のコミュニティの場所は郵便局です。そこで郵便局にもベルマークコーナーを作らせていただきました。 回収箱の設置と牛ベル新聞の掲示をお願いしています。 収集箱にベルマークや切手が集まり、協力してくださる方がいるということがとてもうれしいです。
ベルマークとバザーの活動は毎年の行事としてすっかり定着しました。1年交代なのできっと6年間のうちにはだれも経験することと思います。年々経験者がふえていくので、今では売る方も買う方もすっかり慣れて、スムーズにすすむようになりました。
ベルマークとバザーが車の両輪となって子どもたちの幸せのために役立っていることはとても幸せなことです。その活動を楽しくすすめることができるのも幸いです。
この楽しく幸せな思いを今日会場の皆様に少しでもお届けできたらさらにうれしく思います。それが、牛渡小の子どもたちであったり、被災地の子どもたちであったり、養護学校の子どもたちであったり、遠いへき地の子どもたちであったり、ずっと遠くの国の子どもたちであったり、だから、学校を卒業しても、ふるさとを離れて暮らしても、大人になっても、集めることをやめないで、その街角のどこかの収集箱に届けてほしいと思います。
みんなを幸せにするベルマークボランティア活動がますます盛んになりますように、お祈りして終わりとします。
=5月30日、茨城県県南生涯学習センターで
体験発表シナリオ35枚
歴代最長講演時間は45分
霞ヶ浦の輝く湖面が一望できる土浦会場「茨城県県南生涯学習センター」は、駅前の複合ビル「ウララ」の5階にあります。
ベルマーク運動説明会の体験発表は、かすみがうら市のベルマーク担当教諭の村上美子さんとPTA学級委員和田満寿美さん、同福田牧子さんが担当しました。村上先生は、6年前に鼓笛隊のコスチュームの購入資金不足の解消にため、前任校で経験したバザーやベルマーク活動の様子を紹介し、ベルマークを提案したのが運動参加のきっかけとなりました。
シナリオづくりは村上先生が、土日を何日もつぶして、覚えたばかりのデジカメとパワーポイントを使い作成した力作で、大変すばらしいものでした。シナリオはA4用紙35枚に及び、写真やグラフやイラストなど数十枚を取り込み、校区内の豊かな自然や学校の様子、ベルマーク活動、地域とのつながりを克明に描いていました。ベルマーク運動に参加して6年。先生とPTAの意欲的な活動で、ベルマークがすっかり定着した感じでした。
村上先生たちは、淡々と話し、落ち着いて分かりやすく、45分に及びましたが、会場内のみなさんは、真剣に聞き入っていました。
ベルマーク運動説明会の体験発表では、これまでの最長時間になりました。 |