高原小学校は沖縄市の東側に位置し、近くに県総合運動公園や銀行、郵便局、スーパー、病院など生活に便利な施設が多く、住みやすい環境の中にあります。
今年2月に創立50周年を迎え、これまでに7511人の卒業生を送り出しました。2003(平成5)年に泡瀬小学校、昨年4月に比屋根小学校と、2度の分離を行いましたが、住宅やマンションの建設で住民の増加が続き、現在822人の児童が在籍しています。沖縄市小中学校陸上競技大会で男女総合優勝7連覇、各部活の県内優勝や本土派遣など、子どもたちの活動は素晴らしいものがあります。
PTAは6学年の学年委員と、総務部、保健体育部、文化教養部、環境整備部、広報部、生活指導部、母親部の7専門部に分かれています。ベルマークは母親部が担当し、そのほか明治乳業のLマーク収集作業と、お母さんたちがそれぞれの得意料理を教える料理講習会を企画しています。運動会の弁当づくり、季節の行事の料理など、みんなでメニューづくりから準備を行い、毎回好評です。
高原小がベルマーク活動に参加して今年は4半世紀の25年になりました。昨年度は年間12万2千余点を集め、県内で1位、24年間の累計点数152万余点を挙げることができました。
昨年度これだけのベルマークを集められたのは、時が止まったまま運動場にある時計を、創立50周年記念品の一つにベルマーク運動で絶対に購入し「高原っ子と共に再び楽しい時を刻みたい!」と目標を立て、子どもたち、保護者、先生が一つになったからだと思います。
しかし、23万5千点余りの高額な時計を購入するのは、預金額から考えると至難の業。どうすればみんなに協力してもらえるかを考え、次の方法をとりました。
1.子どもたちに親しみやすく楽しい新聞づくり
2.ベルマーク活動の展示と作業体験
3.地域の方への協力依頼
4.高原幼稚園のお楽しみ会にベルマークの店を出店
5.保護者へのキャンペーン協力依頼 の5点でした。
最初の楽しい新聞づくりは、ベルマーク収集は強制や競争ではなく、興味と理解、そして活動の素晴らしさ、楽しさを子どもたちに知ってもらうため、お知らせする新聞に工夫をしました。高原小ベルマークのキャラクター「高原ベルルちゃん」をつくり、≪がんばれ!ベルルちゃん≫と題した4コマ漫画で、ベルマーク活動を子どもたちにも分かりやすく描いたり、ベルマークに関するクイズを毎回出題し、答えを応募してもらったりしました。その中からベルマーク博士が誕生し、表彰式も行っていただき、校長先生から直接もらった賞状を少し照れながら受け取る姿は、微笑ましいものがありました。
二つ目のベルマーク活動の展示と体験作業は、授業参観日にあわせ、大きな教室を使い、協賛企業の商品60点を展示し、マーク回収からお買い物までの流れを分かりやすく並べました。作業体験では、小さなヨーグルトの空き容器1杯分を仕分けしていただき、初めての方も、手慣れた方も楽しくゆんたく(おしゃべり)しながら、てきぱきと進めていただき、仕分けが済んでいなかったマークがすっかり片づきました。
実際に手にとって作業することでマークの切り方や協賛企業が脱退すると、そのマークが無効になると知ってもらえたこと、転入生の保護者から他校の活動を聞けたことなど、この作業を通じて、多くの方と関わりあえました。
地域の方々への協力依頼では、高原自治会と大里自治会の協力で、お願いチラシを市の広報紙に折り込んでいただき、二つの自治会、スーパー、ファミリーマートに収集箱を設置してもらっています。収集箱には、脱退した会社のマークも数多く見られますが、それだけ長年に渡り、捨てずに集めていただいていたのだと、地域の方々の心温まる気持が、とても活動の励みになりました。
四つ目の活動は、小学校に隣接する高原幼稚園のお楽しみ会に参加し、お金ではなく、ベルマークでお買い物ができるベルマークのお店を出しました。折り紙、牛乳パック、トイレットペーパーやラップの芯などで小物や玩具を約100点つくり、ベルマークを200枚集めることができました。
最後のキャンペーン協力依頼でとても効果があったのは「これ!を集めて」と、要点を絞ってお知らせしたことで、使用済みインクカートリッジは、保護者の家庭、職場、地域の企業からたくさん集めることができました。スーパーコープのお買い物のポイントサービスにグリーンスタンプのポイント券があり、このポイント券1枚でベルマーク200点という高点数です。グリーンスタンプキャンペーンでは、わずか3週間の呼びかけで102枚集めることができました。
以上の様々なご協力で、今年3月、念願の太陽電池式大時計を購入し、飾ることができました。
残念なことは、作業が平日の午前中のため、活動はお母さんが中心になっています。「集めるだけが子どもたちの役目」から「一緒に作業し、意見交換しながら楽しいベルマーク活動」を今年度の課題とし、実現に向けて展開していきたいと思います。
それでは、高原小のベルマーク仕分け方法を看板娘が説明します。
ベルマークキャラクター、ベルルちゃんに扮した高良さんが登場。カセットテープの音楽が流れるなか、スライドショーの説明にあわせて、回収袋や仕分け用容器などを手に、作業の流れを再現しました。
昨年度のベルマーク作業は、主に15人のお母さんにお手伝いいただきましたが、仕事や家庭の都合で日程が合わない場合は、希望する方にはマークを持ち帰って作業してもらうなどして、みんなが無理のないよう作業を進めてきました。
作業は「急がず!あせらず!自分のペースで」を前提に、作業を通じてさまざまな学年のお母さんたちの交流の場として、毎回楽しい時を過ごしてきました。これからも色々な方々の知恵をいただきながら進歩していく努力をしたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=5月26日、沖縄市民会館中ホールで
看板娘ベルルちゃん登場
高原小学校の体験発表は実演を交えたユニークな形式で、「分かりやすく面白かった」と、参加したお母さんたちに好評でした。
スライドショーによる発表が約10分過ぎたころ、「それでは、高原小学校でのベルマーク仕分け方法を看板娘を迎え、説明したいと思います」。舞台左手に「はーい! はじめまして! 私、高原ベルル。高原小学校でベルマークのキャンペーンガールをやっています」の声とともに、ベルルちゃんが登場=写真。09年度母親部副部長の高良美穂子さんが扮しているのですが、歌舞伎の黒衣(くろご)のように、頭からすっぽり黒い衣装をかぶっていて顔は見えません。大きな目と赤い唇のベルルちゃんの顔を描いた厚紙を肩からぶら下げ、まるで一昔前のサンドイッチマンのよう。
沖縄県出身のBEGINの曲「イチャリバオハナ」が流れるなか、ベルマーク袋や仕分け用容器などを掲げ、1年間の作業の流れを再現しました。途中からは次男の紗叶(さきょう)ちゃん(3つ)も舞台に上がり、拍手を浴びていました。
ベルルちゃんは、子ども向けベルマーク新聞の4コマ漫画の主人公で、ベルマーク活動を楽しく、分かりやすく説明し、関心を持ってもらおうと、母親部が考えたキャラクターです。今年3月、ベルマーク預金で購入した創立50周年記念品、太陽電池式大時計の贈呈式で、動く姿では初めてお目見えしたそうです。 |