体験報告



中部



6月25日(金) 長野


長野市立徳間小学校
坂口 美加子 さん  (2008年度PTA環境部部長)
ハルパーソン 洋子さん(同副部長)
宮本 隆 志 さん  (2009年度環境部幹事)
(左から)
 
 徳間小学校は今年創立29年、来年春には30周年を迎える児童数763名の学校です。創立当初、学区はたんぼとりんご畑ばかりだったそうですが、ここ3、4年住宅地として急速に発展し、今は幹線道路も開通し便利のよい環境になりました。ですが、まだまだ自然環境は豊富で、学校の隣に地主さんのご好意でたんぼと畑をお借りし、毎年5年生はお米作りを体験し、秋には収穫祭を行い、他の学年も各学級ごと畑に思い思いの苗を植え、いろいろな野菜を作っています。
 PTAでベルマークを担当しているのは「環境部」です。各クラスから1名ずつ24名で構成されています。環境部はベルマークの他に、資源回収と環境整備も担当しています。資源回収が行われる春と秋に学区内の地域の皆さまに「資源回収のお願い」というおたよりを、回覧板を通して回していますが、その中で「ベルマーク」と「インクカートリッジ」のご提供もお願いしています。ご家庭に児童がいないおじいちゃんおばあちゃんだけのお宅や卒業生のお宅などずっとためていて下さり、資源回収の時にまとめて出していただくお宅もたくさんあります。このような地域の皆さまからのご協力が得られるのも、徳間小学校PTAの先輩の皆さんが築いてこられた長年の努力の積み重ねだと思っています。
 次に児童会の「ベルマーク委員会」の活動についてお話します。4年生以上の各クラスから2名ずつ現在24名で活動しています。2008年度の委員会目標は「ベルマークをいっぱい集めて学校に必要なものを買おう!」でした。4、5月の年度当初は委員会も活発に活動していなかったため、集まってくるベルマークもわずかなものでした。「これではいけない!」と子どもたちが話し合い、
1. 姉妹学級やクラスに呼びかける(6年と1年・5年と3年・4年と2年が姉妹学級)
2. ポスターをつくる
3. ベルマーク週間を設定する  ……という意見がまとまり、さっそく取り掛かりました。

 「姉妹学級やクラスに呼びかける」では毎週月・水曜日の朝やお昼の時間に姉妹学級やクラスの人たちに呼びかけ、それと同時にまず委員自ら率先して持ってくるよう意識して取り組みました。「ポスターをつくる」では、廊下・階段の踊り場など目立つところに張りました。「ベルマーク週間を設定する」ではベルマーク週間を年に何回か設け、スタンプラリーやキャラクター募集などのイベントを実施しました。スタンプラリーはベルマーク2枚で参加でき、ベルマークに関するクイズを解いていくゲームをしました。1年生から6年生まで大勢の子どもが参加しもちろんベルマークもたくさん集まりました。
 キャラクターもたくさんの応募の中から1つ決め、ベルマーク委員会のマスコットとして様々なイベントに活躍し親しんでもらいました。また、ベルマーク週間中上位3クラスに表彰状を渡すことをあらかじめ伝え、そのことによって全校のみんなが「いつもよりたくさん集めよう」という意識が高まったように思われました。08年度の委員会で今までと変えたことは、1枚1ポイントという「ポイント制」にしたことです。小さな点数でも日頃からこつこつと枚数を集めている人たちを大切に考え、ベルマークの点数ではなく集めた枚数を重要視したこともベルマークの収集の増加につながったと思われます。
 「ベルマーク活動」の流れは、
1. ベルマーク委員会で各クラスにケースを準備し、いつでも入れることができるようにしています。
2. インクカートリッジもたくさん持ってきてもらいます。
3. ベルマーク委員は種類別に分別しそれぞれのケースにいれます。
4. たくさん種類があるので、みんなで協力して分別します。間違って入れないように確認しながらやっています。
5. たくさん集まる種類は、ケースをいくつか用意しています。
6. ベルマーク委員会の子供たちが分別してくれたものを環境部員が夏と冬の2回家に持ち帰り、点数計算と分別間違えをチェックします。
7. 部員から回収したものをまとめ、財団へ発送します。

 08年度は夏と冬合わせて11万9360点を集めることができました。
 08年度は1年生から5年生の20クラスに希望をとり、クラスごとに決めた品物をベルマークを集めたお金で購入することができました。購入したものはソフトドッジボール・サッカーボール・大縄・鉛筆削りなどです。卒業生には、卒業式までに品物が間に合わなかったため、中学に行っても使えるように一人一人に「ボールペン」を送りました。
 「自分たちが一生懸命頑張って集めたからほしかった物を買えた」。結果を目にして頑張ることの大切さと、そこから生まれる自信に満ちた子供たちの姿がありました。そしてその子供たちが、ベルマークで買ったボールなどで楽しそうに素敵な笑顔を見せながら遊んでいる姿をみると子供たちのしあわせのために少しでも力になれてうれしく思う会員のみなさんの姿があります。
 子供たちと保護者の方々そしてPTAが協力しあい、たくさんのベルマークを集めることができました。08年度のベルマーク活動でなぜこんなにたくさんのベルマークを集めることができたのか振り返ってみますと、今までのPTA役員の皆さんが子供たちの学校環境を整えるため、ベルマーク活動を絶やすことなく「今まで以上にという思い」のバトンを1年1年つないで活動をしてきたこと。もう一つは、各ご家庭の保護者の皆さまが見過ごしてしまうことなく、ベルマークを意識し切って、貯めて子どもたちに持たせてくれる「ちょっとの手間」をかけて頂いたことが大きかったのかな?と思っています。わたくしたち08年度の役員も今年度の役員のみなさんに、思いをこめてバトンを渡しました。09年度も子供たちの素敵な笑顔が見ることができるよう頑張っていきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月25日、ウェルシティ長野で

6月24日(水) 長野・松本


長野県安曇野市立豊科南小学校
曽根原 真貴子さん(2008年度PTA厚生部長)
下田  邦江 さん(同PTA副会長)
(左から)
 
 私たちの学校は、北アルプスのふもと安曇野(あずみの)という緑豊かな自然に囲まれた、田園風景の中にある小学校です。南小学校の中には、県立子ども病院の中にある院内学級(ひまわり学級)もあります。校内には、全国でも有名なビオトープ(日本列島の小川、百石堰、ふるさとの森)があり、子どもたちは日々自然に親しみながら学校生活を送っています。この恵まれた環境を守り、整備していくため、児童、先生方、保護者が力を合わせ年5回のPTA作業や、学校の周囲を流れている拾ケ堰(じゅっかせき)クリーン大作戦などに毎年積極的に取り組んでおります。
 さて、本校のベルマーク活動は1972年5月より続けており、今年で38年目を迎え、2007年度にはベルマーク収集は累計400万点を超え、ベルマーク新聞にも掲載されました。現在PTAの中の厚生部40名余が担当しており、ベルマーク活動の他に、職員歓送迎会の実施、プール当番、応急手当心得講習会の開催、校内行事の託児、拾ケ堰クリーン大作戦、PTA作業の協力と、多岐にわたり様々な活動の中の一つとして行っています。また4年5年6年の児童会ベルマーク委員会の約30名が中心となり学校の大切な活動の一つとして続けてきました。
 まず、児童会ベルマーク委員が中心となり、児童総会で1年間の目標点数を掲げ、財団から送付されたベルマーク一覧表を全児童に配布します。各クラスにはベルマーク箱(回収箱)が常設設置してあります。1、2学期には全校児童実施の、「探せベルマークランキング」を実施し、全校で上位3クラスを表彰するなど意欲的に取り組んでいます。また年2回ベルマーク週間を設けて集中的に集めます。秋に行われる児童祭では、各クラスの催しに使われるチケットをベルマーク10枚以上集めると交換できるという、アイデアで多くのベルマークが集まります。子どもたちの努力によって集められたベルマークは企業別に分かれている整理用の缶に、ベルマーク委員会の児童によって委員会の時間(およそ2週間に1回45分)や当番を決め、青空の時間(20分間の休み時間)を使い企業ごと仕分けされます。
 こうして集められたベルマークをPTA厚生部により主に集計を行っていきます。昨年度は、10月と12月の年2回、土曜日の午前中、約2時間30分を使い、作業のしやすい大きなテーブルがある被服室で行いました。子どもたちの手により、企業ごとに分かれている整理用の缶より、4,5名ずつに分かれて仕分けしていきます。今回子どもたちが掲げた目標の7万点を大きく超え約10万点を集めることが出来ました。その要因として考えられることは、現在お勤めされている保護者が多い中、年2回のベルマークの集計以外にも先に述べたように様々な活動があり、どのように効率的に時間を使おうと考えたとき、昨年の、ベルマーク財団の説明会でのお話が大変参考になりました。
 以前までは特に説明もないまま、(部長はじめ、ほとんどの方が始めてベルマークを仕分け集計していました。)、まずはさみを用意し、ベルマークの形に合わせ綺麗に切ることから始め、一人ひとりが点数ごとに分け、10枚のセットを主にセロテープを使い仕分けていたのですが、家庭より集められた時点で、おおよその大きさになっており、極端な場合を除き、切る作業をはぶき、はさみは使わず、1人で行っていた作業を効率よく1テーブル4名〜6名で一斉に点数ごと仕分けを行い、半分ほど仕分けが終わったところで、2、3名が点数別に分かれたベルマークを10枚ずつホチキスでとめていきます、そして仕分けが終わった残りの人も10枚ずつホチキスでとめる作業に加わります。その作業の繰り返しにより、とても効率的に集計を行うことが出来ました。
 気にかけた点としては、基本的に各自持参したホチキスを使用、(セロテープは台数も用意しづらく、ロッテなど細かい企業を仕分けしている所に集中的に活用)、また白鶴など厚紙は斜めにずらしてホチキスを2、3回使いとめるなど工夫し、短い時間の中で一人ひとりが協力し合いながら行うことが出来ました。
 2008年度には、繰越金が50万点を突破し、かねてより子どもたちから要望のあった百石堰から見えるところに時計がほしいということから、屋外用時計を4年越しで購入する運びとなり設置費用に関しても、南小学校40周年ということでPTAより費用が出る運びとなりました。今後、子どもたちからの強い要望がでてくれば、具体的な目標が出来、子どもたちの活動も活発になり、PTAとしても児童の自主的な活動の役に立てるよう協力していきたいとおもいます。

(スライドショーを使って発表)
=6月24日、松本市駅前会館4階大会議室で

6月24日(水) 静岡・沼津


静岡県富士宮市黒田幼稚園
佐野  純一 さん(2009年度父母の会顧問)
佐野  実奈子さん(同ベルマークママ部長)
鈴木  由紀子さん(同副部長)
勝間田 不二雄さん(同会副会長)
(右から)
 
 北に富士の峰を仰ぎ、南に緑豊かな丘陵を望む「とくのう学園黒田幼稚園」は1978(昭和58)年の設立で、現在301人の園児が木登りや広い運動場を裸足で駆け回り、元気にたくましく遊ぶ力を育んでいます。
 父母の会の活動が盛んで、「ベルマークママ」のほか、お芋作りや餅つきなど力仕事で活躍する「お助けパパ」、着ぐるみの劇で楽しく交通指導をする「うさぎさんママ」、2月のバザーに向け1年がかりで支度する「エプロンママ」、本の読み聞かせやクリスマス会で子供たちに大人気の「お話ママ」などがあります。
 ベルマーク運動への参加は84年で、25年になります。05年には累計400万点を突破し、財団から表彰されました。2月末現在の累計点数は472万点余で、県内の幼稚園では第2位です。
 毎年5月、ベルマークの一覧表と共に、ベルマークの切り方や今までに購入した品物などを紹介する第1回のお便りを全家庭に配布します。収集は月に1度、先生方から園児たちに配っていただく袋にベルマークを入れ、おもてに枚数を記入して持ってきてもらいます。
 集められたベルマークは、月1回の集計日にお便りで募集したお手伝いのお母さん方とベルマークママ部員が整理し、集計します。参加者は毎回30人ほどで、朝9時半から午後2時半まで、お昼休みを挟んで楽しく作業しています。お昼は園児たちと同じ給食を食べるので、こちらも楽しみになっています。
 作業手順は、まず4チームに分かれ、チームごとに番号別に仕分けをします。すべてが終了したら4チーム分を一つにまとめ、各自で集計をします。並行して、数人の部員はベルマーク袋を元にクラス別、個人別の集計を行い、「ベルマークだより」と「クラス用だより」を作成します。各家庭に配布する「ベルマークだより」には月100枚以上持って来てくれた園児達の名前を載せます。「クラス用だより」には順位や点数を入れ、全教室に貼り出します。
 その他、園周辺の店舗等にベルマーク回収箱を設置し、併せてインクカートリッジの回収もお願いしています。卒園してから袋一杯に集めたベルマークを幼稚園に持って来て下さる方もいらっしゃり、私たち部員を支えています。
 今まで、うさぎさんママが使用している着ぐるみ6種類のほかキーボード12台、象さんすべり台、運動用カラーマット、大きなからくり時計など計24点、約340万円分を購入しました。ベルマークは地味な作業ですが、子供達の笑顔を思い描きながら、これからもコツコツと地道に活動の輪を広げて行けたらと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月24日、沼津商工会議所で

6月23日(火) 山梨・甲府


山梨県忍野村 富士聖ヨハネ学園
角張 洋和さん(富士聖ヨハネ学園副園長)
上田 紀子さん(聖イグナチオ教会ベルマークグループ代表)
(左から)
 
 富士聖ヨハネ学園は、富士山の近くの障害者支援施設であります。知的障害の方が生活しています。設置者は社会福祉法人聖ヨハネ会です。「ヨハネ」と付きますのでカトリックの法人です。設立は1956年(昭和31年)で、東京の八王子に甲の原学院を開所したのが最初です。忍野村に引っ越してきたのは75年5月でした。入所されている方150名と地域の方30名が通所しています。昼間は180名になります。そのほかに短期入所者8名、日中一時支援の方が4名です。園の敷地面積はだいたい1万坪(3万3000平方メートル)です。
 63年4月にベルマーク運動に参加しました。戦争が終わり、世の中が復興の最中のときです。91年には200万点達成。08年には400万点を達成しています。運動に参加してから46年が経ちました。
 マークを集めるには、入所されている方の保護者の方に、4月に呼びかけの文章を配り、お願いをします。最近は保護者の方も高齢になり、来園する方も両親ではなく、兄弟に代わりつつあります。また職員にも正面玄関にマークを入れる箱を置いて参加してもらっています。地域の方で協会の方がご自分で集めて送っていただいたり、教会で集めて送っていただいたりしています。学園では、厨房を中心に各課で集めてもらっています。全体的には以前に比べて、マークの集まりは少なくなっています。
 2つのボランティアグループの方にお願いして、マークを切り、仕分けをしていただいています。1つ目のグループは、学園がある富士北麓を中心に活動している国際ソロプチミスト山梨−芙蓉(ふよう)の皆さんが年4回学園を訪問していただき、マークを切り、仕分けしていただいています。もう一つのグループの皆さんは、東京の四ツ谷にあります聖イグナチオ教会の皆さんが月に1回の活動をしていただいています。本日は聖イグナチオ教会の責任者の方に来ていただき、活動のお話をしていただきます。聖イグナチオ教会の皆さんには計算とマークを財団の方へ送っていただいています。
 買い物の代表的なものは、利用者さんが使用する車いす、学園祭運動会で利用するテント、保護者の方に送る印刷物の印刷機、学園の書類が紙から一気に代わったパソコンの導入です。職員がほとんど使用したことのなかったパソコンを買わせていただき、大きく園は変わりました。また、援助では少しではありますが、新潟県中越地震に寄付をさせていただきました。
 では、次に聖イグナチオ教会の皆さんの活動についてお話をしていただきます。
 私ども、聖イグナチオ教会ベルマークグループは、30年ほど前に富士聖ヨハネ学園支援活動の1つとして開始され、ベルマークの整理、集計のご奉仕しております。10年前の1998年には300万点、そして2008年には400万点達成という嬉しいお知らせをいただきました。ご存知の通り、ベルマークは1点が1円に換算されますので、400万円分集計できたことになります。集計したベルマークは、すべてヨハネ学園名で送付しておりますので、私共のグループ名は表には出てまいりませんが、400万点達成時には、財団の広報の方が取材に来て下さり、神様からの大きな励ましとごほうびをいただいた気が致しました。
 現在メンバーは8名、全員がカトリック教会の信者です。中には20年以上ご奉仕下さっている方や、ご高齢にもかかわらず千葉の船橋から教会のある東京の四谷まで活動のために通って来て下さる方もいらっしゃいます。ベルマークの収集は、基本的には教会の信徒会館内に収集箱をおいて教会にいらした方々に入れていただいております。また、近くの小学校の子供たちが届けてくれたり、教会のホームページを見て郵送して下さったりする方もおられます。
 活動は、毎月第2火曜日10時から12時、集まったベルマークを会社ごとに仕分けすることから始めます。仕分けのケース等も特別に用意したものではなく、家で使用済みのお菓子等のプラスチックケースに会社番号をつけたものを活用しております。毎月仕分けしたベルマークは会社番号ごとに茶封筒に入れて保管、一定量になりましたら点数の集計作業をしています。
 毎年12月には、カトリック校である白百合学園の高校生の皆様がクリスマスのご奉仕においでになるので、私共メンバーだけでは大変な、ガム等細かいベルマークの点数計算をお願いしております。毎年3万点から4万点分の計算をするなど大きな力になって下さっています。
 細々とした地味な活動ではありますが、たくさんの方々のご協力で収集されたベルマーク一枚一枚、一点一点の積み重ねが何百万点という大きな点数につながったと感じております。ヨハネ学園からパソコンや学園祭用のテントが購入できましたとご報告いただき、お役に立てることがメンバーひとりひとりの喜びになっております。これからも、ベルマーク活動が学校や施設に還元され、また社会貢献もできるということを一人でも多くの方にお伝えし、ご協力、ご参加を呼びかけていきたいと考えております。そして、メンバー同士が無理せず気軽に、遅刻早退も大丈夫という姿勢で活動を続けたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月23日、甲府市のロイヤルガーデンホテル2階「天平」で

6月10日(水) 新潟・長岡


新潟県小千谷市立東小千谷小学校
阿部 好子さん(2009年度PTA会長)
 
 東小千谷小学校は、今年度の児童数365名、15学級の学校です。家庭数はおよそ270世帯で、中規模の学校です。少子化の影響もあり、平成の初め頃は児童数700名であったことを考えると、半減という感じです。学区は商店街の中にある感じですが、大型店舗の出店を受けて、かなりの商店が店を閉めざるを得ない状況となっています。
 2004(平成16)年の中越大地震で、小千谷市全体が甚大な被害を受けましたが、あれから4年半の月日が流れ、ようやく元に戻ってきた感じです。PTAの組織には教養部、広報部、環境部があり、その中で環境部がベルマーク収集を行っています。
 学校にはもちろん市から予算が与えられ、教育活動に必要な備品や教材が計画的に購入されるわけですが、なかなかそれだけでは子どもたちの多様なニーズに応えられない部分があります。そこで、PTAが様々な援助活動を行うことで、子どもたちがより楽しめるような備品が購入できればということで、このベルマーク収集活動が始まったと聞いております。
 当校でベルマークの収集が始まったのは1986(昭和61)年、今から23年前になります。当時の様子をお話しすることはできませんが、現在まで続いているその収集活動について話をさせていただきます。
 ベルマークを収集するに当たり、まず保護者に案内を配布いたします。子どもたちや保護者の皆さんが普段からベルマークの収集を継続し、ある程度たまった段階で、子どもを通して学校に届けます。整理を担当する部員は14名。年間3回から4回、学校に集まり、2時間ほどの作業を行います。
 今まで、ベルマーク収集により得たお金で、子どもたちに直接還元できるものを多数購入することができました。数年前に購入したものとして、プールに浮かべて遊ぶ浮島があります。発泡性の素材で作られており、厚さが15センチくらいあり、子どもが数人で乗っても沈みません。一つの大きさがたたみ半分くらいの大きさで子どもたちには大人気な教材ですが、通常に購入すると、1個数万円するので、なかなか学校予算では買えない状況です。その浮島が東小千谷小学校には3個もあります。また、2007年度には、音楽用アンプを購入しました。東小千谷小学校では子どもたちがいろいろな場面で、音楽などを発表する機会があります。一つは校内の学習発表会、また地域の公民館が主催する「明るい東小千谷の集い」という発表会にも,子どもたちが学年として参加します。また、昨年度は市民学習センターのオープニングセレモニーで歌を歌ってほしいという要望が小千谷市から寄せられ、4年生が参加しました。このような様々な場面で、子どもたちの歌の伴奏を効果的に演出するためにアンプが必要だということで購入しました。これは1台約5万円でした。また、これと同時に、フラフープとして使うカラーリング10本。平均台1台。これは約4万円でした。また、簡単に組み立て、移動ができるサッカーゴールも購入しました。これは1台約5万円です。
 購入に当たっては、先生方の意見をお聞きします。学校にどのような備品があり、子どもたちに今何が必要か、一番分かっているのが先生方だからです。私たち保護者は、そこまではなかなか分かりません。せっかく購入した備品が、子どもたちにとってそれほど活用されないものであるとしたら、今まで苦労して収集した活動が無駄になってしまいます。そういう意味でも先生方から意見をお聞きするのが一番です。
 毎年、これだけのものが買えるわけではありません。ある程度の金額を貯め、約2から3年くらいでしょうか、たまったらその総額の半分くらいを購入費に充てます。全部使い切ってしまうと、いざというときに欲しいものが買えないことも出てくるからです。2007年の例でいうと、残額が27万円ほど有り、そのうち15万円くらいの物品を購入し、残高は12万円ほどになりました。また数年ため続け、ある程度の金額に達したらまた学校の希望をお聞きしながら購入費に充てていきたいと思います。
 ベルマーク収集には難しい面もあります。保護者に案内を出し、大量のベルマークが集まっても、その分類に非常に手間がかかります。今も学校には分類を待ち続けているベルマークが大量にあります。しかしながら、保護者に無理に負担をかけることもできませんので、今は学期に1回の分類作業としています。もっと回数を増やすことができればとも思いますが、多く設定することで、保護者の負担感が増し、活動そのものが衰退してしまってはもともこもありません。負担感を増やさず、この程度の回数でできる範囲のことをする今の形が一番いいのかもしれません。だからこそ、23年間もこの活動が継続できているものと思います。
 不景気の時代になり、学校予算は減らされる一方と聞いております。その意味でも、ベルマークの収集活動が子どもたちに大きな財産を残せることは大変意味が大きいものと考えます。

=6月10日、長岡商工会議所6階大会議室で。

6月9日(火) 新潟


新潟県新潟市立大形小学校
能村 裕美さん(2008年度PTA文教施設部長)
大石 亮子さん(同副部長)
(左から)
 
 開校87周年を迎えた大形小学校は、近隣に空港やバイパスのインターがあり、ジャスコ東店など多くの店舗に恵まれ、生活するには便利で過ごしやすい地域ですが、細い路地や密集している住宅街の中にあります。本校は永年、「つよく、かしこく、むつまじく」を教育目標にかかげ、多くの教諭たちが教育に取り組んでいます。
 本校のベルマーク活動は10年以上も前から活発に運動しているようです。その頃は、何を目標にしていたのか特に記録もなく、今までベルマークによって学校器具の購入をした形跡もありませんでした。そして、6年ほど前、校区内に松崎ニュータウンができ、多くの方が転居されてきました。それ以来、大形小学校の児童数は年々増加し、2008(平成20)年には最も多く1000人を超えました。児童数と大きな体育館のわりには、いまだに縦型ピアノという状況なので、学校側とPTAは「この体育館に子供達の歌声と共に響き渡るグランドピアが欲しい」と6年ほど前よりベルマーク活動目標をグランドピアノ130万点と目標を掲げて頑張ってきました。
 「児童数のわりには今ひとつ、年間のベルマーク数が集まらない」という状況をなんとかしようと私たちは話し合いました。対策として、
1. 再度、各家庭にベルマーク運動を知って頂く
2. 地域の方や大形地区町内の方にご協力をお願いする
3. ベルマーク1点が現金1円の価値同様であるという事を周知して頂く ことを実行することにしました。

 平成20年度のベルマーク運動をする文教施設部員は11名でした。昨年度のベルマーク活動では、まずベルマーク財団のホームページを利用して回収箱を作成し、近隣店舗にご協力いただき、ベルマーク回収箱を袋詰めする台の上に設置しました。箱のすぐ側には、ご協力のお願い文章を掲示させて頂きました。1カ月ほど経って、ベルマークは回収箱に少しずつ入るようになりました。そのうちだんだんベルマークが多く回収箱に入るようになりました。
 次に回収箱の設置と同時期に、地域の方にご協力とベルマークを周知して頂く為、文章を作成し大形地区各町内の回覧板にて各家庭に回覧しました。回覧して2カ月後以降、5回ほど担当教諭から地域の方からベルマークを預かったと報告受けました。PTAの皆様にご協力の文章とベルマーク一覧表を配布しました。
 「回収と仕分けの仕方」は、
1. 児童の家庭で集められたベルマークは各クラスのベルマーク箱に入れる
2. 不定期にクラスのベルマーク担当者が校内に設置されているベルマーク仕分箱へ入れる
3. 5・6年生の児童によるボランティア委員会が月に一回、回収箱のベルマークを企業別・番号別に振り分ける 作業となります。

 作業が終わったものと回収箱に集められたものを学期ごとに1回、文教部員が再度、企業別・番号別に振り分けました。振り分けたベルマークは古封筒などに入れ、整理袋と一緒に自宅へ持ち帰りました。振り分けたベルマークは、部員が自宅にて点数の振り分け作業・台紙に切り、張る作業・枚数を数える作業・整理袋に記入する作業をしました。
 各自が作業を終えた集計済み整理袋は、担当教諭に提出しました。担当教諭は、集計済みの整理袋を部長に提出しました。回収した集計済みの整理袋を部長が、枚数・点数・計算を再度確認し集計表に記入して財団に発送しました。
 財団から検収結果の通知が届いたら、PTAの皆様に検収結果の報告文章の他に、余り知られていないようで、つい捨ててしまいそうなベルマークの例や新しくベルマーク運動に加盟した企業などを記載し、ご協力のお願いを添えた文章を作成し、配布しました。また、3店舗の回収箱の側にも同じ文章を掲示し地域の方や大形地区の方に報告しました。
  1999年以前記録なし 計11万6115点
  2000年 7万8003点
  2001年 5万9884点
  2002年 7万5415点
  2003年 5万7740点
  2004年 3万1836点
  2006年 5万3377点
  2007年 3万0171点
  2008年 13万4640点
……大形小学校の総合得点・69万9501点

 このように、2008年度のベルマークの年間総数が13万4640点と、これまでになく好成績をあげる事となった効果として
1. 児童数が増加した
2. ご協力案内文書などにより、各家庭の周知度がアップした
3. 集計報告ごとに回収箱横に結果を貼ることで、ご協力下さった方にもベルマーク運動の意識向上につながった
4. 町内の回覧板により、地域の方や大形地区町内の方にベルマークの周知を頂き、ご協力があった
5. ボランティア委員会によるポスター運動、校内クラス対抗ベルマーク大会などが行われ活発に活動したことで、児童のベルマークに対する関心が高まった
6. CMの影響があった(生茶のCMで、小栗旬さんがペットボトルを捨てる前にベルマークを切り抜くシーンがあった) ことだと考えられます。

 私をはじめ部員大半が、ベルマーク活動をするまで、「ベルマークを集めてどうなるのか?」とか、「何の商品にベルマークが付いているの?」とか、ましてやベルマークに対して周知してない事もあり、また、面倒くさがりベルマークを切り取らずにゴミ箱へ捨てていたこともありました。私たちは、ベルマーク活動に携わって初めて、「今まで何万点ものベルマーク=(イコール)お金を捨てていたのだろう」と気づき、後悔しました。今では児童の為にと思い、商品にベルマークがないか確認をし、面倒くさがらず切り取っています。より多くのベルマークを回収する為には、「いかにベルマーク運動を周知して頂くか」だと思います。みなさんもいろいろと工夫をしてアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。これからも、児童の為に一人でも多くベルマークの周知度をあげていただき、運動に参加していただきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月9日、新潟ユニゾンプラザ4階大会議室で

6月5日(金) 愛知・名古屋【2】


愛知県長久手町立西小学校
光吉 恵美 さん(2009年度PTA副会長、08年度同学年部長)
羽根 しげ子さん(09年度同副会長)
山下 庸子 さん(同学年部員)
(右から)
 
 長久手町は愛知県の北西部、名古屋市の東に隣接する人口約5万人の町です。名古屋のベッドタウンとして発展し、転出入の激しい地域でもあります。2005年には「愛・地球博」が開催され、とてもにぎわいました。その万博と共に開通した日本初の磁気浮上式鉄道リニアモーターカーが町内を走っています。
 10月になると、飾り立てた馬を中心とした「馬の塔(オマント)」という祭りが学校にやってきます。鉄砲隊による火縄銃の一斉発砲や「棒の手」が披露されます。「棒の手」とは、棒と太刀を基本にした民俗芸能で、県の無形文化財に指定されています。本校には「棒の手クラブ」があり、子どもたちが日々練習に励んでいます。
 1976年に開校した西小の校舎は薄いピンク色で、春には四方に咲いた桜の色と混じりあい、とても印象的な外観です。校訓は「強く正しく仲良く」。授業中も放課時間も明るく楽しそうな子どもたちの声が、あちこちから聞こえてきます。
 PTAは4つの専門部に分かれていて、その中の学年部が昨年春からベルマーク担当として活動してきました。まず収集を呼びかけるプリントを作成し、各家庭に配布します。そして「幸せの日」と呼ばれる毎月10、20、30日に子どもたちが家庭から学校へベルマークを持ち寄り、各教室に置いてある回収箱に入れます。これを児童会の福祉委員(5、6年生)がPTA室に集めます。
 これまで各教室の回収箱は一つだけで、ベルマークが未整理のまま入れられていました。これをなんとか効率よくしようと改良を図りました。牛乳パックを利用して回収枚数が多い9社とその他の会社の計10種類の箱に分け、10種類までは子どもたちに仕分けをしてもらうことにしたのです。その結果、PTA室に集められてからの仕分けが、とてもスムーズになりました。
 次はPTA学年部とボランティアの作業です。各社別に仕分けをし、集計します。集計は時間にとらわれず、気軽に自宅で参加してもらえる活動で、ふだん仕事をしていたり、小さいお子さんがいたりする方にも声をかけます。ベルマークは、PTAの各家庭から集めるだけでなく、近くのJA(農協)にも回収箱を置かせてもらって地域の方々の協力を受けています。これからも、そうした場所を増やしながら活動を進めていきたいと思っています。
 ベルマーク預金でこれまでトランポリンやキックターゲットなどを購入しました。昨年度は子どもたちのリクエストでポップコーン製造機を買い、全学年で「ポップコーンを味わう会」を開催しました。
 コツコツと続けてきた活動が今年、通算300万点達成に結びつき、財団から表彰されました。指先より小さいマークや、気にしなければ見落としてしまいそうな場所にあるベルマークを集め、仕分けして集計するという、本当に地道な努力ですが、たくさんの人の協力で大きな結果につながるのだという思いも新たに、今まで以上にがんばっていきたいと考えています。

(スライドショーを使って発表)
=6月5日、朝日ホールで

6月4日(木) 福井


福井県越前市立武生南小学校
片粕 有美子さん(2009年度PTA副会長)
小柳 由佳 さん(同厚生部長)
(右から)
 
 私たちの学校は、越前市市街地の南部に位置し、住宅地の中に一部、家内工業的な打ち刃物などの小規模工場や商店が点在している地域にあります。児童数は541人で、来年度には創立110周年を迎える歴史と伝統のある学校です。
 学校では「豊かな人間性を持ち、心身共に健康で創造力と実践力に富んだたくましい児童の育成」という教育目標を掲げ、健康で心豊かな、自ら学ぶ子どもの育成に力を入れています。
 PTAには会長、副会長のもと総務、教養、文化、厚生、体育、教育環境、子ども会育成部があり、ベルマークは厚生部が中心となって取り組んでいます。部員は各クラスから1人ずつの計17人で、主にベルマークの回収、仕分け、点数計算等を行っております。毎年15万点前後を収集できており、昨年度は一輪車の手すりや大縄、ドッジビーなどを購入することができました。とくに一輪車の手すりは子どもたちに好評で、楽しそうに練習している声が毎日のように聞こえてきます。
 本校には、4年生以上の児童によるベルマーク委員会があります。毎月末にベルマーク委員が全校児童にベルマーク袋を配り、家庭で集めたベルマークを持ってきてもらいます。3年生以上の児童は、これを各クラスに設置してある仕分け箱(廃材や牛乳パックなどで厚生部員が手作りしたもの)に分別します。1、2年生についてはベルマーク委員が袋に入ったものを回収し、ベルマーク委員や厚生部員、または保護者会の際の待ち時間を利用して保護者が仕分けをしています。ベルマーク袋は、ベルマーク委員が「ありがとうシール」を張って、また次の月末に全校児童に配布できるようにします。
 点数計算は厚生部員が行っています。共働きの家庭が多いので、部会の回数を減らすため、集まったベルマークを2カ月に1回、子どもたちを通じて家庭に持ち帰り、各家庭で作業をしてもらっています。財団への発送は、ベルマーク担当の先生が行っています。
 私たちの学校が多くのベルマークを収集できる要因の一つに、地域の協力が挙げられます。毎年5月、区長さんを通して収集お願いの回覧板を地区の全家庭に回してもらっています。そして地域の商店や金融機関、病院や保育所などにベルマーク委員のイラスト入り回収箱や、前年度の回収点数、購入したもの、子どもたちのお礼の言葉を書いたポスターを張り、協力をお願いしています。こうした地域とのつながりを大切にした活動は、今後とも続けていきたいと思っています。
 ベルマークの活動を通して、子どもたちは「協力することの大切さ」や「物を大事にする心」を学んでいます。また財政難の昨今、子どもたちに少しでも豊かな環境の中で教育を受けさせたいという親の願いもあり、学校やPTA、地域の協力のもと、今後ともベルマーク委員の子どもたちと力を合わせて活動していきたいと考えております。

=6月4日、ウェルシティ福井で

6月3日(水)石川・金沢


石川県金沢市立諸江町小学校
山本 友里さん(2008年度育友会学級部長)
 
 本校は創立138年を迎える歴史の古い学校です。校区は南北に細長く、電車通学をしている児童もいます。児童数は昨年度1000人を超え、28クラスありました。今年度は974人と少し減少したものの、依然県内一のマンモス校です。
 PTA(育友会)のクラス役員は1クラス3人で、学級部、教養部、広報部に分かれて活動。ベルマーク集計は学級部が担当しています。ベルマーク運動への参加は1989年で、今年でちょうど20年です。
 以前は「ベルマークの日」を設け、児童を通じてベルマーク収集袋を各家庭に配る方法を取っていた時期がありました。しかし、ベルマークを強制的に集めているような印象を受けた一部の保護者から強い反対が出て、結局中止せざるを得ませんでした。以降は各クラスに収集箱を置いて、いつでも自由に入れる方法に改めました。以来、どのようにしたら保護者の皆さんのプレッシャーにならず、なおかつ積極的に参加してもらえるか、これが学級部の長年の大きな課題でした。
 まず取り組んだのが、児童向けのプリントの作成です。1、2年生でも興味を持って読んでもらえるように「ベルマークマン」というキャラクターを主人公にしたマンガ形式で作成してみました。すると保護者からも大きな反響があり、児童だけでなく保護者も共に楽しめるような内容になるように心がけ、2カ月に1度のペースで配布しました。
 次に年2回行う集計に5、6年生の児童対象にボランティアを募り、作業を手伝ってもらうことにしました。2年前から始めたこの取り組みには、これまでに延べ20人の児童が参加してくれました。
 それから、集めた点数で学校の設備品が購入できる運動の仕組みを知ってもらうため、具体的に購入を目指すものから目標点数を先に決め、呼びかけることにしました。学校ではちょうど体育のマットが不足していたので、約5万点のカラーマットを2枚購入することを目標に掲げ、ベルマークマンのプリントを利用し、「10万点でマットをゲットしよう!」と呼びかけました。
 これに対し、育友会の会長、副会長も協力、校区の金融機関、郵便局、スーパーにベルマークの収集箱、カートリッジの回収箱を設置する許可を取り付けてくださいました。それまで地域に5カ所しか設置されていなかった収集箱が10月以降新たに7カ所増え12カ所となりました。特にカートリッジの回収に効果があり、設置開始が10月だったにもかかわらず、結果として前年度の5倍を集めることができました。集票点数も第1回集計の10月までには5万点に届かなかったのが、第2回集計の2月には大きく挽回し、結局昨年度は目標を大きく上回る11万3782点を集めることができました。
 10万点は、これまでの諸江町小の集票点数から考えるとハードルの高い目標でした。それでも達成できたのは、児童たちが「ベルマークマン」を通じて活動に興味を持ってくれたこと、また保護者の皆さんが子どもたちのためにマットを何とか購入してあげたいと熱心に収集に協力してくださったこと、つまり学校全体が一丸となって一つの目標に取り組めたからではないかと考えています。

(スライドショーを使って発表)
=6月3日、金沢市アートホールで

ベルマーク漫画を配り人気
 
 金沢会場で体験発表した金沢市立諸江町小の山本友里さんは、2008年度のベルマーク便りコンクールで「特別賞」を受賞したお母さんです。育友会(PTA)でベルマークを担当する学級部の部長になった07年度から学級部のお知らせを漫画にして、子どもたちや保護者にベルマークを身近に感じさせることに成功しました。
 漫画の主役は「ベルマークマン」と「収(おさむ)くん」「集子(しゅうこ)ちゃん」。この日は、参加者に実際に漫画の作品2点を配って説明しました。一つは年度の目標を10万点に設定して、体育に使うマットを2枚買おうと呼びかけた「10万点あつめてマットをゲットしよう!」、もう一つはベルマークマンが崖の上のポニョに扮してベルマーク集めを呼びかける「ベルマークマン、ポニョになる!?」=写真は一場面。
 前年の参加者が92人だったので100セットを準備しましたが、実際は106人集まって足りなくなり、「もうないんですか?」と催促されるほどでした。


6月2日(火) 富山


富山県富山市立堀川小学校
岡本 貴代さん(2008年度有成会厚生副委員長)
堀川 昌子さん(09年度同)
長島 正美さん(同委員)
(右から)
 
 私たちは保護者をはじめ校区の皆さんから寄せられたベルマークを整理して財団に送り、学校の教育活動に必要な備品を整備する活動に励んできました。最近で言えば、冬の寒い体育館での集会や行事を暖かく行うためのジェットヒーター、また校内音楽会などの出演者に照明を当てるスポットライトの購入などです。
 子どもたちを通して集められるベルマークは、5・6年生のベルマーク委員会の子どもたちが各教室から収集してきます。これを有成会(PTA)厚生委員のメンバーが整理、集計します。2008年度は子どもたちと厚生委員の連携をさらに深めようと、子どもたちが学校生活に必要だと思う備品を選び、そのための目標の点数をあらかじめ決めて子どもたちと協力していく体制にしました。
 これまで、本校で被災者支援の取り組みはありませんでしたが、昨年6月の岩手・宮城内陸地震をきっかけに「支援の手を差し伸べたい」という思いが高まりました。子どもたちとPTAの話し合いで援助が承認されたときにはすでに募集が終わるなど曲折はありましたが、約8500点を寄付することができました。備品を購入することに目が向きがちなベルマーク活動ですが、被災した方々のためにという優しい心が子どもたちに育っているようで、とてもうれしく思いました。
 創立136周年を迎える堀川小の児童数は645人。1929(昭和4)年から始まった教育研究実践発表会は今年で80回を重ね、毎年、全国から多くの参観者を迎えています。
 前身の有成小の名から有成会と呼ばれるPTAには4つの委員会があり、ベルマークは厚生委員会が担当しています。収集は、
1. 毎月15日のベルマーク収集日に児童が各家庭から持参
2. 資源回収の折、地域の人に提供を依頼
3. スーパーや地区センターなど地域施設に収集箱を設置 の3つのシステムで行われます。

整理・集計には番号を記入した牛乳パックや整理箱などを使っています。
ベルマーク活動の継続、発展にはシステムを整えるだけでは不十分で、厚生委員同士がコミュニケーションを深め、連帯意識を高めることが必要になります。そのため、
1. 毎月の委員会に多くの委員が出席できるよう、年度初めに都合の悪い曜日などを聞いて年間の委員会の予定を組む
2. 整理・集計は細かい作業なので、合間に10分程度の休憩時間を設け、お菓子を食べるなどして効率アップを図る
3. 都合で欠席する委員には1、2社分のベルマークと集計表を袋に入れ、子どもを通じて家庭に持ち帰ってもらい、宿題として集計してもらう などの工夫をしています。

 最後に、ベルマークの活動をしてきて感じたことを紹介します。まず保護者同士が学年を超え、町内を越えて新しい仲間をつくることができました。また子どもたちや地域の方と連携し、目標を達成する喜びを分かち合うことができました。
 昨年度のベルマーク収集点数は県内1位で、運動に参加して以来の累計点数が300万点を突破しました。ここ15年連続で年間14万点以上を送り続け、ずっと県内10位以内に入っていることも大変誇りに思っています。

(スライドショーを使って発表)
=6月2日、富山国際会議場で

5月28日(木) 静岡


静岡県静岡市立長田(おさだ)西小学校
澤口 綾子 さん(2008年度PTA総務副委員長)
齋藤 まき子さん(同委員長)
加藤 由香 さん(2009年度総務委員長)
福嶋 あけみさん(同副委員長)
(右から)
 
 本校は今年で創立123年目を迎えます。現在26学級、児童数809人。ベルマーク活動には1964年から参加し、今年で45年です。児童のボランティア委員会とPTAの総務委員会が中心で、総務委員は毎年4月に選出され、計24人で活動しています。
 本校のベルマーク活動は5月から始まります。財団から送付されてきたベルマーク一覧表と一緒に、各家庭と先生方にベルマーク活動へのご理解とご協力へのお願いの手紙を出し、昨年度から復活させたベルマーク回収袋を全児童に配布します。回収箱は各クラスの他、ここ数年ではマックスバリュー北丸子店さん、静鉄ストアー丸子店さん、生鮮市場さんにご協力頂いています。
 使用済みカートリッジは、回収箱を学校正面玄関ホールの他、マックスバリューさんにも置いています。小学校を卒業してからも、お勤め先からまとめてカートリッジを持ってきて下さる父兄や、昨年度はPTA主催の「まりこまつり」でもベルマーク対象の商品を取り扱ってもらうなど、皆さまからのご支援をいただいています。
 基本的にベルマークはいつ持ってきてもよいのですが、毎月、回収日を決めて、その日はできるだけたくさんの家庭からご協力をいただくということで、回収袋を先生から配って頂き、各家庭へ呼びかけてもらっています。集まったベルマークは、児童のボランティア委員会が回収、仕分けをしてベルマーク整理棚に入れます。総務委員会からも月1回のペースで4人ずつがお手伝いしています。
 子どもたちが仕分けしてくれた中から、総務委員が各自担当する会社番号のベルマークを家へ持ち帰り、作業をします。ベルマークを点数別に10枚1組とし、確認しやすいようにセロテープなどを使って固定してからベルマーク整理袋へ入れ、袋に点数と枚数を鉛筆で記入する作業です。年に3回の集計当日は学年ごとに分かれ、各委員が集計してきたベルマークをもう一度、他の人に見直してもらうなど、学年ごとに責任を持って行います。送り状の記入と発送は、委員長、副委員長が行います。
 昨年度は、財団からの集計結果が届いてから「ベルマーク通信」を発行し、集まった点数の報告とベルマークについてのちょっとしたニュース、新規参加企業、回収期限が終了したベルマーク番号のお知らせなどを載せてきました。使用済みインクカートリッジは、基本的に委員長、副委員長が月に1回のペースで回収、都合のつく日に集まり、2カ月に1度のペースで集計と発送を行いました。
 毎月、自宅で行う集計作業は大変なのですが、子どもたちの為になると思うからこそ頑張れるという声を聞きます。1枚1枚の点数は少なくても、たくさん集まるとすごいなと集計の度に実感しています。活動が長く続いたことで「無理なく、無駄なく、根気よく」の活動が保護者の皆さんに受け入れられ、ベルマーク運動が少しずつですが、確実に浸透してきた結果だと思っています。

(スライドショーを使って発表)
=5月28日、GRANSHIP会議ホールで

5月27日(水) 静岡・浜松


静岡県浜松市立赤佐小学校
鈴木 美夕紀さん(2008年度PTA社会教育副委員長)
杉浦 恵美さん (同委員長)
(右から)
 
 私たちの学校は旧浜北市北部にあり、児童数595人。今年で創立137年です。スクールガードや下校時のパトロールボランティアなど、学校と地域、そしてPTAが手を携えて子どもたちを守り育てていこうという意識の高い地域で、近年は学校のすぐ北で第二東名の工事が進められるなど、近代化が進んでいます。
 PTAでは社会教育委員会がベルマーク運動に取り組んでいます。メンバーは各学年から2人と委員長の計13人。ベルマークのほか、PTAの図書の管理、研修講演会の運営などを担当しています。
 学校では「努力する子」という教育目標を掲げ、豊かな心と自ら学ぶ意欲を持つ子どもの育成に力を入れています。ベルマーク活動も基本的には子どもたちが主役で、児童会の環境委員会が校内美化活動やプルタブ、空き瓶集めと一緒に取り組んでいます。
 まず家庭から持ち寄られたベルマークは、各教室に置いてある番号別のプラスチック容器に入れられます。これを毎週水曜に環境委員会が回収し、PTA室にある番号別牛乳パックの分別箱に仕分けます。
 この後がPTAの仕事で、毎月1回、ベルマークを切りそろえたり整理したりして最終分別箱の容器に移し、年に2回集計して財団に送っています。キユーピーのマークはビニールが薄く数も多く集まるので2人1組となって仕分けをしました。その他、薄いものはまとめてホチキスでとめ、細かいものは台紙を作って貼り、厚いものはセロハンテープに並べて貼りました。
 社会教育委員会の13人を3グループに分け、月1回の作業を交代で行いました。年2回の集計のときだけは人手が必要なので全員参加です。都合の悪い人は他の日に参加するなどで、日数が平等になるようにしました。例年は午前中だった活動時間を、勤務状態に合わせて午後1〜3時に変更したのも好評でした。
 広報活動として、校内向けには環境委員会の子どもたちがお昼の放送でベルマークの集まり具合や購入品の紹介をしています。ポスターを作って呼びかけたりもしました。保護者向けにはベルマークだよりを出してベルマークの切り方や集計報告をし、活動の盛り上げを図っています。昨年度は、さらに関心を高めるために強化週間を設定、目標を1500点としたところ、1万1736点も集まりました。こちらの工夫と意欲で意識は変わると感じました。
 私たちの学校が多くのベルマークを収集できるのは、地域の方々の大きな協力もあります。小学生のいないご家庭でも近所の小学生のいる家庭にベルマークを届けてくださることがたびたびあり、地元のスーパーと郵便局に回収箱を置かせてもらうようにしました。昨年度は9万4324点集まりましたが、今年度と合わせて何か大きなものを買いたいと検討中です。
 1年間活動してみて、負担が大きいと感じたこともありましたが、新しい人間関係ができ、楽しくコミュニケーションがとれました。また結果が点数や品物で表され、成果を実感することができ、とても有意義な1年でした。

(スライドショーを使って発表)
=5月27日、アクトシティ浜松研修交流センターで

5月26日(火) 愛知・豊橋


愛知県豊川市立牛久保小学校
夏目 晴美さん(2008年度PTA厚生副委員長)
林  和枝さん(同委員長)
(前列右から)
池田 弘美さん(同PTA女性副部長)
伊藤 弥生さん(2009年度同厚生委員長)
山口 由美さん(同副委員長)
(後列右から)
 
 創立137年の伝統がある牛久保小は、豊川市南部のJR飯田線牛久保駅近くにあり、児童数は415人。「いきいき牛小っ子」を教育の柱に、心豊かな子どもの育成に取り組んでいます。
 PTA組織は総勢59人が会長、副会長、女性部長、同副部長の計6人による役員会と理事会のもと、地区理事、地区委員、学年理事、学年委員が4委員会に分かれて活動しています。ベルマークを担当する厚生委員会は14人で、昨年度は年4回、9時から正午まで活動しました。
 ベルマーク活動のスタートは4月です。学校のベルマーク担当の先生が全校児童にベルマーク収集袋を印刷し、配布してくださいます。ベルマークを入れる、かわいい缶を教室に置いてくださる先生もいます。私たち厚生委員会はベルマーク便りを作成し、ベルマーク一覧表と一緒に配っていただきアピールします。学校で毎月発行される学年便りにもベルマーク週間のお知らせを載せていただいています。
 第1回の委員会では、作業の手順を説明します。前年度の委員長さんが同席してくれるので安心です。学校には仕分けのときに使うパック(お菓子や卵のパック)が用意されており、はさみ、ホチキス、鉛筆、電卓は各自持参してもらいました。仕分けしたベルマークは、種類別に台紙に貼り付け、電卓で点数を数えます。メーカーごとにホチキスでとめ、集計用紙に記入して終了です。委員長、副委員長は使用済みカートリッジを担当し、終わり次第、皆と同じ作業に加わりました。作業が早く終わった人は、まだ終わっていない人のフォローに回るなど、みんなで協力して進めました。
 学校では、児童の生活委員会が学級のベルマーク箱から集めたり、回収の呼びかけをしてくれたりします。種類別に分けてくれることもありました。一番大変な作業をお手伝いしてもらえたときは感動でした。
 こうして昨年度は7万7981点集めることができ、前年度の繰り越しと合わせ、子どもたちが希望するウオータークーラーを購入しました。学校には3台目で、とても喜んでもらえました。私たちは、大変な作業をがんばってよかったなと思うと同時に、形として残せた喜びを実感しています。家庭、児童、学校がスクラムを組んで活動している成果として、07年には累計400万点を達成しました。
 私たちの学校が、このように多くのベルマークを集めることができたのには、次のようなことが考えられます。
1. 何年にもわたって途切れることなく活動が続き、運動の意義が理解され、浸透していること
2. 集めたベルマークや作業に使う道具を保管する場所、作業する場所を学校が確保してくださり、気兼ねなく和やかに活動できること
3. 年2回の廃品回収のときにたくさんのベルマークやカートリッジを出してもらえるなど、児童の家庭だけでなく地域の皆さまのご協力が得られていること、 です。


(スライドショーを使って発表)
=5月26日、豊橋市市民文化会館で

5月25日(月) 愛知・岡崎


愛知県豊田市立美山小学校
近藤 富佐子さん(2008年度学年PTA委員)
川口 みどりさん(同) (前列右から)

佐藤 直美 さん(同委員長)
内藤 美紀 さん(同委員)
鈴村 まゆみさん(同副委員長)
(後列右から)
 私たちの学校は、自動車の町・ものづくりの町である豊田市の東名高速豊田インター近くにあり、現在28学級、児童数856人と市内有数の大規模校です。
 PTAでは、児童と保護者が協力してものをつくる、題して「親子de工作」を開催し、毎年児童を含め1400人を超える参加者で盛り上がっています。児童の下校を見守ってくださるボランティアの「子どもたちの見守り隊」が活躍されるなど、学校・地域・そしてPTAが連携して子どもたちを育てていこうという意識の高い町です。
 ベルマーク活動は、学年PTA委員会が中心に取り組んでいます。メンバーは各学年から2人ずつ計12人で、毎月1回、ベルマークの回収仕分け作業をしています。就学前の小さいお子さんを持つお母さんも多いので、集まるのは平日の午前中、3時間ほど。児童数が多いためかたくさんのベルマークが集まり、時間内に出来なかったときは自宅に持ち帰り集計してもらいます。
 特に目立つような工夫はしていませんが、毎年10万点くらい集まり、1967(昭和42)年にベルマーク活動に参加して以来昨年までで累計400万点を突破し、財団から感謝状をいただきました。
 具体的な活動ですが、新年度にまず、新1年生のベルマーク回収用の封筒を作成します。この封筒は原則6年間使用します。その際に、他の学年で紛失、破損した封筒の補充も行います。
 6月以降毎月1回、5日頃に封筒を各クラスに配布し10日頃に回収します。決められた回収箱に各クラス、封筒ごと入れてもらいます。回収箱を会議室へ運び、すべての封筒からマークを取り出します。それを、それぞれの会社毎に仕分けていきます。その際は身近にある卵パックや紙コップ、出店などで使うようなお椀状のカップなどを利用しました。マークの番号の旗を作り、カップのふちに刺して使います。
 毎月委員が集まるのは3時間ほどなので、その場では会社毎の仕分けまでとし、集計は各委員が自宅へ持ち帰って行います。点数を計算したものはエクセルを使った集計用紙に入力し、表計算して合計を出します。
 エプソン・キヤノンの使用済みカートリッジは、子どもに持たせるとインクで汚す可能性があることから、学校の行事に合わせて保護者に直接持ってきてもらい、回収箱に入れてもらいます。
 こうして集めたベルマークで、昨年は防犯活動用の腕章を購入しました。月に1回、児童の登校時に校門で父兄が挨拶に立つ「あいさつ運動」の時や、毎月の「一斉下校引率の日」につけてもらい、地域の防犯に対する意識を高めていく活動に役立っています。
 美山小では今後、児童の積極的なベルマーク活動の参加を検討しています。現在は単に回収封筒の受け渡しだけしていますが、自主的にマークを回収したり、ベルマーク制度を啓発したりして今後も長く活動を続けていけるようにしたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=5月25日、岡崎市市民会館2階集会室第1号室で


5月22日(金) 三重・津


三重県伊勢市立厚生小学校
大西 ちたるさん(2008年度PTA福祉厚生委員会理事)
山口 典子 さん(同副理事)
塩崎 真理 さん(2009年度同委員会理事)
(右から)
 伊勢市の中心部に位置する私たちの学校は、創立126年の歴史を持っています。かつては児童数が2千人を超す大規模校でしたが、現在は約400人の中規模校です。
 PTAには学年ごとに理事をリーダーとする委員会があり、ベルマーク活動は、1年の福祉厚生委員会が担当しています。1年生の保護者が担当するのは、親子ともども学校生活の最初にベルマーク収集の意識付けをしてもらう意味があります。月1回の作業では、おしゃべりしながら親同士の交流を図り、コミュニケーションの場になっています。
 私たちの学校は、1961(昭和36)年にベルマーク活動に参加してから、たくさんの方々の協力のおかげで今年、累計1000万点を達成しました。2008年度も約20万点を集めました。最近のお買い物はCDラジカセ、デジカメ、一輪車スタンド、給食の白衣などで、これらは入学式の後、新入生保護者説明会の際に展示して、ベルマークを身近に感じてもらえるようにしています。
 子どもたちは、毎週火曜日に配られる袋にベルマークを入れ、学校に持ってきます。各クラスにはベルマーク係が数人いて、比較的集まる枚数が多い15種類とその他の計16の番号の引き出しがある箱に仕分けをして入れます。この箱を児童会ベルマーク委員会の子どもたちが各クラスから集め、ベルマークを番号別の空き缶に仕分けします。
 その後がPTAの作業です。毎月1回の作業日に点数別に分け、5枚か10枚ずつホチキスやテープでまとめます。最後に集計して役員さんが点検し、年に3回、発送しています。仕事を持つお母さん方が年々増え、作業日になかなか人数が集まらないことがありますが、欠席された方には簡単な作業を宿題として出し、お願いしています。昨年度は、学校での作業と同じ内容の作業を宿題にしましたが、自宅で一人で行うのは大変なので、会社別・点数別に分別済みのものを整理・集計するようにお願いしました。
 最初に述べたように、児童数の減少でベルマークの収集は難しくなっています。そこで地域の人たちにもお願いして、校区内にベルマーク回収箱を20カ所、カートリッジ回収ボックスを9カ所に設置。担当の委員さんを決め、定期的に中身を回収しています。
 実際の活動に携わるまで、ベルマークは単なるマークにすぎなかったのですが、いざ携わって仕組みなどを理解すると、なんて画期的な活動なんだろうと分かってきました。世のため人のため、そして何より身近な子どもたちのために、これからもますますベルマーク活動を推進していきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=5月22日、津市の三重県教育文化会館5階大会議室で


5月21日(木) 三重・四日市


三重県四日市市立常磐西小学校
戸上 瑞紀さん(2008年度PTAベルマーク担当役員)
林  美紀さん(同)
(右から)
 本校は1974(昭和49)年の開校で、児童数は710人。校区は四日市市のほぼ中央に位置し、松本街道沿いにはたくさんの商店があって賑わっています。一方、学校の周辺は里山が多く残り、自然環境に恵まれています。野生生物空間のビオトープ活動を進め、子どもたちの学習の場、遊びの場、さらには地域の人々の憩いの場として活用しています。
 ベルマーク活動は、PTAの専門委員会が取り組んでいましたが、2007年度から学級委員会が中心になっています。昨年度は44人の学級委員で活動しました。また児童会では掲示委員会が担当し、各クラスにベルマーク缶を設置し、回収しています。昨年度は6年生の子どもたちが、総合学習の時間に仕分け作業を行いました。
 収集は年に3回です。学級委員長が日を決め、PTA会員に収集を依頼し、自宅で集計などに協力してくれる人を募ります。収集期間は1週間ほどで、各家庭で集めたベルマークを、子どもたちを通じて集めます。仕分け作業の活動時間は午前9時半ごろから正午ごろまでで、はさみを持参し、自分の都合のいい時間に作業します。平均して20人、多いときは30人ほどが参加します。
 自宅参加を申し込んだ人には、自宅参加申込用紙を張り付けた古封筒にベルマークを入れ、子どもを通じて届け、点数計算が終わったものを学校に返してもらいます。30人以上の申し込みがあります。
 ベルマーク預金でのお買い物は12月ごろに検討します。先生と相談しますが、廊下にお買い物ガイドを置き、子どもたちに希望商品を投票してもらった年もありました。昨年度はサッカーやライトドッジ、ミニソフトバレーのボール、ストップウオッチなどを購入しました。商品が届いたらフリー参観の日に昇降口の近くに展示し、子どもたちや保護者に見てもらっています。
 ベルマーク活動は、自分たちの学校の設備を良くするだけでなく、遠方や少人数の学校、特別支援学校、災害被災校、さらには発展途上国の子どもたちの援助にも役立っています。子どもたちが援助の意識を持つことが子どもの心を豊かにし、人とのつながりを学ぶことにつながると考えます。この目的を学校、保護者、地域が理解し、意識が向上することでベルマーク収集の協力体制が整うと考えます。
 いろいろな援助活動に役立てられるベルマーク収集活動を、これからも続けていきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=5月21日、四日市市文化会館2階第3ホールで


5月20日(水) 名古屋【1】


愛知県岩倉市立岩倉北小学校
伊藤 あかねさん(2008年度PTA厚生委員会書記)
川口 和美 さん(同委員)
(前列右から)
小川 恵子 さん(同副委員長)
福井 智江子さん(同PTA副会長)
加藤 ゆかりさん(同厚生委員長)
(後列右から)
 私たちの学校は2008年度、ベルマークの累計点数が340万点を超えました。私たちは特別なことや奇抜なことをやっているわけではなく、どの学校でも取り組んでいるような活動を地道に行っているだけだと思っています。しかし、地道な活動を確実に行うことが大きな成果を生むと感じています。
 岩倉市は面積が県内で最も小さな市です。名古屋近郊で交通の便も良いことから、近年、生活都市化が進んでいます。学校創立は1872(明治5)年で児童数835人。市内で最も古く、一番大きな学校です。
 PTAでは、厚生委員会が児童会のボランティア委員会(5、6年生の30人)と共にベルマークを担当しています。昨年度の厚生委員は13人で、年間15回ほどの作業を行いました。毎月10日を「ベルマークの日」とし、各家庭で集めたベルマークを児童が学校へ持ってきます。ベルマーク収集に協力してくれる近隣商店もあり、昨年度は10万点ほどを集め、黒板拭きクリーナー1台、電気鉛筆削り15台を購入できました。
 「ベルマークの日」の前日、ボランティア委員は各クラスにクラスごとの回収袋を配り、収集当日の放課時間に回収します。集めたベルマークは校内のふれあいホールに置いてある回収ボックスに入れます。毎週水曜日の委員会の日にこれを仕分けし、ベルマークコーナーの袋に入れます。
 私たち厚生委員は、年度当初に品番ごとの担当を決めます。月に1度学校に集まって回収箱に残っているベルマークを仕分けし、自分が担当する品番のベルマークを家庭で整理し、集計します。そして集計袋の確認と送り状の記入を行います。
 私たちが工夫している点は、回収目前のタイムリーな時期に、厚生委員会からのお知らせをPTAの広報誌に載せ、全会員にPRしているということです。協賛会社の新規加盟・脱退情報、ベルマークの切り方、ベルマークがついている身近な商品例、回収日、お買い物紹介などを載せています。購入した物品の贈呈式を朝礼で行い、全児童にPRしています。またベルマーク説明会に毎年、厚生委員会のメンバーが全員参加して勉強し、高い意識を持つようにもしています。
 反省もありました。年度当初にベルマークの切り方のお願いを広報誌に載せたのですが、十分に徹底せず、ガムなどのマークが小さく切ってあって扱いに苦心しました。学校周辺の人たちから好意でベルマークが寄せられたり、声をかけていただいたりしたことがあり、地域にも協力をお願いする必要があると改めて感じました。
 これからも子どもたちのために児童ボランティア委員会と協力し合って日々の活動に取り組んでいきたいと思っています。

(スライドショーを使って発表)
=5月20日、名古屋市の愛知県勤労会館つるまいプラザ2階小ホールで


5月19日(火) 岐阜


岐阜県北方町立北方小学校
吉村 みゆきさん(2009年度PTA副会長)
丹羽 まゆみさん(同)
(前列右から)
伊藤 裕子 さん(同厚生副委員長)
大池 千代美さん(同委員長)
安藤 和代 さん(同副委員長)
(後列右から)
 岐阜、本巣、瑞穂市に隣接する北方町は、美濃三弘法の一つである円鏡寺の門前町として栄えた町です。北方小は、この円鏡寺のすぐ隣に位置しており、2008、09年度には文部科学省の「児童生徒の心に響く道徳教育推進事業」の指定を受け、学校、家庭、地域が一体となって心の教育を推進しています。
 PTAでベルマークを担当しているのは専門部の厚生委員会(委員長以下19人)です。ベルマーク運動に参加したのは1963年で、昨年度段階で累計800万点を突破、ベルマーク財団より感謝状をいただきました。現在は毎年、コンスタントに12〜13万点を集めています。
 具体的な収集方法は2つあります。1つは、回収箱を町役場や教育委員会、スーパー、病院などに置かせていただき、地域の方のご協力を仰いでいます。副委員長2人が毎月、回収しています。
 もう1つは、担任の先生が配ったベルマーク袋に、子どもたちが各家庭で集めたベルマークを入れ、毎月第2火曜までに持ち寄ります。袋は長年、全児童に配布していましたが、家庭内で兄弟が分け合うと1人分が少なくなるなどの理由で、3年前からは長子のみに配るようになりました。各教室には10個の牛乳パックを束ねて紙コップを入れた回収箱が置いてあり、子どもたちは各自で1〜10、11〜20というように紙コップに書かれた番号を見て、ベルマークを入れます。袋は担任の先生に渡します。
 私たち厚生委員は、奇数月は委員全員で、偶数月は副委員長2人で、これらの箱を「第一ホール」という広い部屋に運び、紙コップからタッパーに移します。偶数月は、ここで作業終了です。奇数月は、タッパーから番号ごとのイチゴパックに仕分けし、点数を数えます。手間のかかる作業ですが、合間には子どもの情報交換をするなど和気あいあいと話が弾みます。
 ベルマーク袋には、毎月「ありがとう」の意味を込め、印を押して返しています。10枚以上入れてくれた子には2つ、30枚以上の子には3つ押しています。ベルマーク便りは年に5回ほど発行、ベルマークの切り方や集まった点数の報告、購入した設備品の紹介などをしています。
 学校、家庭、地域が力を合わせた結果、毎年たくさんの買い物ができます。子どもたちに人気があるのは一輪車で、そのほかボールやCDラジカセもよく買っています。子どもたちの笑顔が見られることと、ボランティアに役立っているという気持ちが、ベルマーク活動に取り組むエネルギーになっていると思います。
 これからも、より多くの子どもたちの笑顔が見られるよう、地道な活動を続けていきたいと思います。

=5月19日、岐阜市文化センター2階小劇場で

実際に使っている道具で説明
 岐阜市民センターで体験発表した北方町立北方小学校のお母さん方は、学校で実際に使っている回収箱や仕分け用のイチゴパックなどの小道具を会場に持ち込み、日ごろの活動ぶりを分かりやすく紹介しました。
 並べたのはスーパーなどに置かせてもらっている回収箱や、牛乳パックを10個束ね中に取出しが容易な紙コップを入れたクラスごとの回収箱、仕分け用のイチゴパックなどで、話の進行に合わせて一つ一つを観客に示していました。
 発表の後、質疑で「もっとよく見せてほしい」という要望があり、会場の出口のところに並べ、手にとって見てもらう場面もありました。