ベルマーク運動説明会 5月10日(金)横浜①


(2019/05/21)印刷する



横浜市立市場小学校

左から 平成30年度学年学級委員会副委員長の
    武井綾子さん、中原由紀子さん


 私たちは横浜市立市場小学校の昨年度学年学級委員の武井・中原です。この様な発表は初めてなので、お聞き苦しい点もあると思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。

 はじめに市場小学校について説明させて頂きます。

児童数1432人、神奈川一の大規模小学校

 市場小学校は川崎に接した鶴見区の東にあり、鶴見川・国道1号・京浜急行に囲まれた区域で、かつ一里塚跡が残る旧東海道とJR東海道線・横須賀線・京浜東北線・貨物線の鉄道4路線が横切るという大きな特徴を持った区域に立つ、146年の歴史を持った学校です。

 学区内の自動車工場跡地に建設された大型マンションの影響で、入学児童の急増が始まり、現在の児童数は1432名という、横浜一・神奈川一の児童数を誇る学校となりました。

 これまで新校舎の建設や特別教室の一般化・給食室の拡張・第2グラウンドの付設などで生徒数増加の対応を行ってきましたが、昨年度・今年度の入学児童数は290名にのぼり、今後も続く増加予定を見越して、来年度から10年限定で「けやき分校」が併設されることとなりました。

 学校・保護者・地域が一丸となって話し合いを重ねた結果、1年~4年までが本校、5・6年が分校という、全国でも稀な学年分けでの学校運営を行う予定となっています。

 本校は地域との関わりが深く、PTA活動も盛んに行われています。

 本校のPTA組織は、全体を統括する「本部役員会」を筆頭に、「成人委員会」「広報委員会」「保健給食委員会」「推薦委員会」「学年学級委員会」、そして地域から選出される「図書委員会」「校外指導委員会」の7つの委員会で構成されています。ベルマーク活動は、この中の学年学級委員会が担当しています。

 学年学級委員は各クラスより1名ずつ選出されるため、昨年度は39名のメンバーで活動しました。学年学級委員の主な仕事は、年に2回の学年学級便り発行、親子イベントの開催、そしてベルマークの集計・発送です。

テトラパックは毎月発送、マーク仕分けは自宅で

 本校のベルマーク回収方法についてお話します。

 毎月の委員会時に、校内に設置された回収BOXから、テトラパック・インクカートリッジを回収します。テトラパックは対象でないものは廃棄し、テトラマークのついているものを10キロ単位で梱包し、ほぼ毎月発送しています。

 インクカートリッジはキャノン・エプソン・ブラザー製品を対象に回収し、箱がいっぱいになった段階で発送しています。

 ベルマークは、生徒1人につき1枚のベルマーク回収袋を用意し、月末に回収袋を配布、毎月5日頃に各学級の担任が袋を回収し、各クラスの委員の子どもが自宅に持ち帰ります。それ以外にも、スーパーや郵便局、自治会館に設置させて頂いたベルマーク回収BOXから、年に数回当番を決めて回収を行います。

 回収したベルマークは、各クラス委員が自宅で企業別に仕分けを行います。月1度の委員会時に、各自が企業別に仕分けたベルマークを、企業番号がかかれたいちごパックに入れ、そこからさらに点数別に仕分けて、各点数が何枚あるかを数えます。

 2人1組になってチェックを行うようにするなど、点数や枚数の数え間違いを減らすための工夫もしています。

 数えたベルマークの点数と枚数を集計メモに記載し、数え終わったベルマークを集計メモと一緒にチャック付きの透明な袋に入れて、次の委員会時まで保管します。

 7月・11月・2月の年3回、ベルマークの発送作業を行います。

 毎月の作業で点数は数えてあるため、透明のチャック付き袋から整理袋に移して、集計メモの点数を記載するだけで済むので、発送作業自体に大きく時間を割かれることがなく、通常のベルマーク仕分け作業を行いながら発送作業を行っても、かかる時間はたいして変わりません。

 昨年度は、1~5年がベルマーク集計作業、6年がテトラパック・インクカートリッジ、と分担して作業を行いました。

 昨年度の累計点数は約22万点で、実物投影機1台と、ストップウォッチ39台を購入しました。


貼り付け作業廃止で時間節約

 例年、他の委員会が1時間程度で終わる中、学年学級委員だけは作業内容が多いため、朝9時に集まってお昼過ぎまで作業に時間がかかっており、学年学級委員になると大変、というようなイメージがついていました。

 この状況を打開するべく、昨年度は一番時間のかかるベルマーク作業内容の見直しを行いました。

 本校ではずっとベルマークを10枚にならべてセロテープで貼り付ける作業が慣例化されており、10枚並べてセロテープで貼るという作業を行うために、ベルマークをきれいに切り揃える必要もあったので、この作業を行うだけで3~4時間の時間を必要としていました。ベルマーク説明会での財団からの説明などで10枚に貼る必要がないとわかり、切り貼りの廃止、集計メモを作成・活用することで、それまでかかっていた時間の半分以下の時間で作業が終えられるようになりました。

子ども主体の活動への移行を検討

 本校はここ数年、家庭数が激増している割に、ベルマーク点数はそれほど増えていないのが現状です。それは現在、本校のベルマーク活動が保護者主体の活動となっており、ベルマーク運動に対して関心のある保護者とそうでない保護者の温度差が大きいためだと思っています。

 この現状を打開するためには、ベルマーク活動を保護者主体ではなく、子ども主体の活動に切り替えていくことが必要だと考えています。

 今後、本校では、

 ・子ども達に対してベルマーク運動の説明の場を設ける

 ・多目的室などの共有スペースに企業別のベルマークBOXを設け、子どもたち自身で企業別に仕分けてもらう

 ・購入品は年度始めに子どもたちに決定してもらう。

 この3点を実現できるように環境を整えていこうと検討しています。

ベルマークを知ってもらう工夫を

 我が家では、私が委員になり、自宅でベルマークの仕分け作業をするようになったことで、子どもも楽しんで自主的にお手伝いをしてくれます。お店や家庭にあるベルマーク商品に対して「ママ!これベルマークついてるよ!」とベルマークを意識し、子ども自身がベルマークを商品から切り取ってくれるようになりました。でも、それまでは「この日が収集日だから袋出さなきゃ」といった程度で、一切ベルマークに興味を示していませんでした。

 そんな我が子の姿を見たことで、点数が集まらない原因は子どもたちのベルマークに対する興味の無さに原因があるのではないか、と感じました。

 保護者だけでなく、まずは子ども達に「ベルマーク活動とはどんなものか」「ベルマークを集めることで、自分達の学校生活にどんなメリットが生まれるのか」を知ってもらうことが大切だと思います。

 現在は先生方にアンケートを取って、先生方にその年度の購入品を決めて頂いていますが、先生だけでなく、学級で話し合いの時間を設けるなどして、子どもたちにも購入したいもののアンケートを取り、子どもたちが自分達で購入(予定)品を決め、必要な点数を集めることを全校生徒の目標とさせる、など、子どもたち自身にベルマークを集めたい!と思ってもらうことで、子どもは自然と保護者にベルマークを持っていくことを求めるようになると思います。

 図書室や多目的室などの共有スペースに企業別のベルマーク収集BOX作り、子どもたち自身で持ってきたベルマークを企業別に分けて入れてもらうなどの工夫をすることで、現在委員が家に持ち帰ってやっている作業が省ける上に、子ども達の「自分達でベルマークを集めている」というやる気や、目標額を達成したときに達成感を感じることができ、「またがんばろう!」という継続的なやる気にもつながっていくと考えています。


支援につながるベルマークのシステム

 昨今では、共働きの世帯が増え、PTA活動自体が保護者の負担になっているという声があったり、ベルマークひとつとっても、「作業ばかり大変で無駄な作業」と思っている人が世間にはたくさんいます。

 ですが、作業を大変にしているのは実は委員内で決められたルール・やり方であって、ベルマーク財団から提示されている集計作業はそれほど大変なものではありませんし、いつも買っている商品についているマークを集めるだけで、それがお金と同様の価値になり、学校設備品をベルマークで購入するだけで、被災校やへき地校の支援につながるなど、自分の財産を削ることなく色々な支援ができるシステムは、他にはないすごいシステムです。

 ベルマークは私が子どもの頃からあって日本で知らない人はいないといっても過言ではないのではないかな、というほど浸透したシステムであるものなのに、小学校で集めているものという程度の理解しかない人がほとんどなのが現状だと思います。

 恥ずかしながら、私も昨年度のベルマーク説明会に出席するまで、ベルマークが被災校支援につながる、ということは知りませんでした。

 これだけの生徒規模になってくると、PTA役員から保護者全員への働きかけには限度があります。子どもたちのためのベルマーク運動であるからこそ、子どもたち自身にベルマークとはどういうものなのかを知ってもらい、子どもたち自身のやる気を引き出すことで、結果的に保護者に動いてもらえるようにすることこそが、一番の近道であり、将来的なベルマーク運動の発展にも繋がって行くと私たちは考えています。

 ベルマーク財団のHPには全国のたくさんの学校のベルマーク作業のやり方や工夫点が載っていて、とても参考になります。是非皆様の学校に合ったやり方を探してみて下さい。

 これで私たちの発表は終わります。ご静聴ありがとうございました。

*画像をクリックすると、PDFでご覧になれます。

 

(パワーポイントを使って説明)

=神奈川県立青少年センター ホール

ベルマーク商品

トップバリュ学習帳

ベルマーク検収

今週の作業日:4/15~4/19
2/14までの受付分を作業中