今年は、「教育の機会に恵まれない人たちのために、学びの場=寺子屋を草の根運動で広げていこう」という「ユネスコ世界寺子屋運動」が始まって、ちょうど20周年。 それを記念する「日本ユネスコ運動全国大会」が11月8日、横浜市中区の大さん橋ホールで開かれ、その席上で、運動に当初から協力してきたベルマーク教育助成財団に対して、主催者の社団法人日本ユネスコ協会連盟から「『世界寺子屋運動』の発展に多大のご協力を寄せられ、発展途上国の教育の改善に貴重な貢献をされました」という内容の感謝状が贈られました。
「世界寺子屋運動」は、国連が定めた「国際識字年」の前年にあたる1989年に同連盟が始めたプロジェクト。この20年間で、「43カ国1地域で約124万人が『寺子屋』で学んだ。支援総額は、およそ500の『寺子屋』建設費用などで約22億円」といわれます。
ベルマーク財団は1990年から、この運動の支援の輪に加わりました。PTAの皆さんがベルマーク預金で購入した価格の10%が援助資金となりますが、その一部を「海外援助」にも回すことにしたのです。この年、タイ、インドの子どもたちに識字教育用絵本や識字教室・設備を贈ったのが最初でした。以来、バングラデシュやスリランカ、ベトナム、ラオス、カンボジア、中国、ネパール、アフガニスタン・・・それぞれの国で識字教育センター建設費用などの形で「世界寺子屋運動」を支援してきました。支援総額は、同連盟を通じたものだけで、昨年度で1億円を超えました。
しかし、「世界にはまだ、学校に行けないこどもたちが7500万人、読み書きができない大人たちが7億7000万人もいる」そうです。なんと、世界の大人の6分の1が読み書きできない!というのです。「世界寺子屋運動」をますます活発にする必要がありそうです。
《写真》日本ユネスコ協会連盟の松田昌士会長=左=からベルマーク財団の森田秀男常務理事に「世界寺子屋運動」への感謝状が贈られました=横浜市中区で
(2009/11/11)
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