
映画やドラマの脇役として親しまれた俳優の牟田悌三(むた・ていぞう)さんが1月8日夜、80歳で死去されました。牟田さんはボランティア活動にも熱心に取り組んでおり、1999年3月に財団法人ベルマーク教育助成財団の理事に就任され、10年近くにわたりベルマーク運動に尽力されました。
北大農学部在学中にNHK札幌放送劇団に入り、ラジオドラマなどに出演。特に1970年代のTBS系ドラマ「ケンちゃん」シリーズで、厳しくも優しく温厚な父親像が人気を集めました。ドキュメンタリー番組などでのナレーションにも定評がありました。一方、子どもの通う中学校のPTA会長を務めた経験からボランティア活動にも熱心に取り組み、子ども相談電話「チャイルドライン」の普及に努め、中央教育審議会専門委員のほか、世田谷ボランティア協会名誉理事長などを歴任。2000年にはこうした活動が評価され、吉川英治文化賞を受賞しています。
ベルマーク教育助成財団理事としても、春の協賛会社懇談会の席上、ボランティア活動や子どもの問題などについて何回か講演。「ベルマーク運動から、手間ひまをかけることの大切さを知って欲しい」などと話されています。
13日に行われた通夜には約700人が参列、東京・世田谷区で長年続けたボランティア活動に対して、熊本哲之・世田谷区長から、顕彰状が贈られました。
(2009/01/30)
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