突風、雪崩、液状化……自然災害を学ぶ/愛知・黄柳川小で理科実験教室


(2026/02/19)印刷する

 愛知県新城市にある市立黄柳川(つげがわ)小学校(夏目久代校長、児童38人)で2月4日、ベルマーク財団のへき地校支援事業「理科実験教室」が開かれ、4~6年生の22人が会場の体育館に集まりました。

 講師は「Dr.ナダレンジャー」と助手の「ナダレンコ」。2人とも色つき眼鏡に地下足袋、金髪とピンクのカツラという怪しい格好です。でも、その正体は、国立研究機関の元研究者で理学博士の納口恭明さんと元専門員の罇(もたい)優子さん。納口さんは雪崩が専門で、サイエンスショーの世界の有名人です。どこでも手に入る材料で作った実験装置を使い、自然災害をわかりやすく伝えてきました。

 でも、どう見ても不審者です。ナダレンジャーが「不審者と思う人は?」と児童に問いかけると、みんな手を挙げました。いつの間にか、ナダレンコまで児童の側に座り、ナダレンジャーを不審者扱い。児童たちから笑い声が起こりました。

皿を回して、児童にパス。うまくいくかな?

 ついでナダレンジャーが皿回しを披露。児童たちや先生にも棒を持ってもらい、回した皿を次々とリレーしていきます。みんな回る皿を落とさないよう夢中になりました。教室の冒頭からナダレンジャーに魅了されたようです。

 最初の実験では、穴の空いたバケツを使って圧縮した空気を送る装置が登場。ナダレンジャーが一人ずつ順番に向けると、数メートル離れたところでも風を感じ、「おお!」という驚きの声が上がりました。これが巨大化すると、立っているのも難しいかも。

このバケツで突風を起こします

 次に繰り出したのは、雪崩が迫る様子を観察できる装置。まずは赤い砂が入った透明で容器を児童たちがそれぞれ傾け、観察します。その後、発泡スチロールの細かい粒が入った長いビニール袋を膨らませ、児童たちの前で傾けると、正面から土砂に見立てた粒が迫ってきました。「量が増えると、速度は速くなります」。東京ドームにこの粒を満タンに入れて山の上から流すと新幹線と同じ時速300kmくらいになります。

容器をのぞくと、雪崩の様子がわかる
大きくなって迫力を増した雪崩

 ここでナダレンジャーの決めゼリフ。「これを巨大にすると怖い。逆に災害を起こす自然現象も、小さくすればおもちゃになるんだよ」。おもちゃで仕組みを学ぶことで、災害への関心を高め、「自分の命は自分で守る」という意識を持ってもらうことが願いです。

 液状化現象の説明では、水と砂の入ったペットボトルを使いました。ボトルをよく振ってからしばらく置き、砂が沈んだところで、横を軽くはじくと、砂から丸いピンが浮き上がりました。不思議な姿に児童たちは目を丸くしてのぞき込みます。

砂と水の入ったペットボトルをよく振って、しばらく待つ

 水を多く含んだ地盤は、地震で液状化するとマンホールが浮かび上がったりします。「軟弱な地盤では電柱までが地中に沈んだよ」。実際の写真を見せながら、ナダレンジャーが解説すると、みんなうなずきました。

 地震の揺れの周期の説明では、長さの異なる3本のスポンジを高さの異なるビルに見立て、異なるリズムで揺らしてみせました。早いリズムでは低いビル、ゆっくりしたリズムでは高いビルがよく揺れます。「東日本大震災では東京の高いビルが揺れたんだ」という説明もありました。

3本のスポンジをビルに見立てます

 その後、発泡スチロールのブロックをうずたかく積み上げました。ブロックを挟んで両側にすわった児童たちの前で、リズムを変えながら、ブロックを揺すると……。最後は雪崩のように崩れ、児童に降りかかってきました。もちろん痛くありませんが、災害の脅威を体感できました。

高く積み上げたブロック

 ちょうど日本海側を中心にした大雪のニュースが報じられており、児童たちの期待も高かったようです。期待を裏切らない楽しい時間でした。児童の代表が「難しい話を簡単に教えてくれて、ありがとうございました」とお礼の言葉を述べ、教室は終了。その後も、ナダレンジャーとナダレンコの周りを児童が取り囲んで問いかけ、興味は尽きない様子でした。

教室が終わり、みんなで記念写真

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