佐賀・小川島で一輪車講習会/唐津市立小川小学校の児童5人


(2018/10/24)印刷する

 ベルマーク財団のへき地校支援プログラム「一輪車講習会」が10月5日、佐賀県唐津市立小川小学校(藤井昭三校長)で開かれました。美味しいイカで名高い唐津市の呼子港から、船で20分ほど、古くはクジラ漁で栄えた小川島の小学校です。昭和30年代半ばには小中学校合わせて370人を超えていた子どもたちの数は、今は14人。小学校は1年生から5年生まで各1人ずつです。講習会には小川小学校の5人全員が参加しました。

 教えるのは一輪車競技で世界チャンピオンの経験もある鈴木奈菜さんと須郷真弥さん。この日は、強い台風25号の接近が伝えられ、無事船が出るかどうか前日からヤキモキしていました。当日朝になって、昼過ぎに島から帰る便までは運行することが決まり、勇んで船に乗り込みました。かなり波が高く、須郷さんは船酔いでグロッキー。世界で活躍するアスリートにも苦手はあるものです。でも、さすがに回復力は人一倍。講習までの1時余の時間で休養を取って見事復活しました。

スラローム走行に思わず「キャ!」
息もぴったりの模範演技
お見事、高速スピン


 9時45分、体育館に子どもたちが体育館に勢ぞろいして講習スタート。小川小は今年の春にベルマーク預金で一輪車3台を購入しましたが、乗り方や練習方法が分からず、余り使われていませんでした。そこで今回の講習会です。まずは、挨拶代わりに須郷さんが、間を置いて座った子どもたちの間を縫って走るスラローム走行に、子供たちはびっくり仰天。「すげー!」。緊張が一気にほぐれました。続く、音楽に合わせた2人の模範演技では、片脚を車輪に乗せ、もう一方の脚を大きく上げてバランスを取ったり、フィギュアスケートのようにくるくる回転したりと、次々と繰り出される超絶技巧に目は釘づけでした。

 いよいよ子どもたちの出番です。ベルマークのステッカーが貼られた真新しい一輪車3台を10の瞳が見つめます。一輪車の仕組みや安全な乗り方、サドルの高さ、ペダルの正しい踏み方……。分かりやすい説明に、子どもたちだけなく先生たちも大きく頷いています。5人はあんまり体格差がないので、一輪車を交代で使っていざ挑戦。

上手になれるかな?
真新しい一輪車にはベルマークのシール
まずは乗り方から
ペダルの位置にも気を付けて
休憩中もエア一輪車


背筋をピンとね!

 まずはステージの縁で体を支えながらサドルにお尻を置き、片足乗りの練習です。最初は憎たらしいほどにスルスル逃げていた一輪車ですが、鈴木さんと須郷さんの丁寧な指導ですぐに全員が、ステージの支えがあればお尻をサドルに乗せ、片足でペダルを踏んで立てるようになりました。次はその姿勢をどれだけ長く保っていられるか。「背筋を伸ばして」「前を見て」。バランスを取るには姿勢が何より大事なことを体で覚えていきます。慣れて来たら、ステージに置いた手を離してサドルに乗ったまま拍手してみます。最上級生の吉永煌成くん(5年)は、さすが年長の貫禄。あっという間にコツを覚え、拍手も4回、5回と増えていきます。下級生の井上美侑さん(1年)や西岡秀真くん(2年)も、先生たちに励まされながら、くじけずに何度も挑戦。サドルの上にいる時間がどんどん伸びていきます。嬉しそうな顔、悔しそうな顔、明るく元気な歓声が、広い体育館いっぱいに弾けました。


支えを離して拍手もできた

 この日は、片手で支えながらペダルを漕ぐところまででタイムアップ。支えなしで乗れるようになった子はいませんでしたが、始まる前と後とでは、一輪車を見つめる目の強さがまるで変わっていました。「一輪車が上手になるのに一番大事なのは繰り返し練習すること。諦めずに頑張ってください」という鈴木さんの励ましに深く頷いた子どもたち。3年生の川野芽依さんは「初めて一輪車にのって少し上手になれたのでいい経験になりました。時間があるときにまたやってみたい」、4年生の西岡沙笑さんも「またいつか奈菜先生と真弥先生に来てもらいたいです。そしてアドバイスをもらって少しでも上手になりたいです」と嬉しい感想を寄せてくれました。

笑顔で「お疲れさまでした」

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