静岡県・下田小学校が600万点達成/地道に息長く、20年前に購入したジャングルジムやブランコが今も人気


(2015/11/19)印刷する

 黒船来航の町として知られる静岡県下田市の市立下田小学校(臼井静男校長、256人)のベルマーク送票点数が約54年をかけて、累計で600万点を超えました。県内で15番目です。ベルマーク運動が始まった1960(昭和35)年の翌年から参加し、地道に運動を続けてきました。約20年前にベルマーク預金で購入したジャングルジムやブランコなどは今も校庭に残り、子どもたちが集まる元気な姿は変わっていません。

畳式のマットの上で、ベルマークを仕分けする委員たち
仕分け袋は床の上に配置すると、意外に便利です

 ベルマーク運動を担当しているのは、PTAの厚生委員会(吉田亜希子委員長、10人)です。年に8回、「作業日」を設定。各クラスから選ばれた厚生委員と、担当月の学年保護者が集まり、仕分け作業をしています。年度末の8回目に厚生委員が集まり、集計と発送の作業をしています。

 子どもたちは、家庭で集めたベルマークを随時、持参して、クラス内に設けられた回収箱に入れています。

 仕事を持っている保護者が多いことから、「作業日」の作業は午後1時半から3時までです。都合の良い時に参加してもらうようにしています。このやり方は、当初からほとんど変わっていません。「無理なく息長く地道に」をモットーに活動しています。

各クラスに設置されたベルマーク回収箱。年季が入っています

 下田小ではベルマーク預金で1988(昭和63)年にピアノ、96(平成8)年に子どもたちからの強い希望を受けてジャングルジム、2000(平成12)年にはブランコを購入しました。ジャングルジムにはベルマーク預金でさらに滑り台が付けられ、子どもたちが今も楽しく使っています。

ベルマーク預金で購入したジャングルジムと滑り台

 吉田委員長と渡辺美枝副委員長は「歴代の保護者や子どもたち、地域の方々の協力と努力のおかげです。今回の大台到達を励みにして、子どもたちの笑顔を支えに、今後も運動を地道に続けていきたいです」と話しています。

 同小は1872(明治5)年に創立された歴史のある学校です。ペリー艦隊が1854(嘉永7)年の条約締結で来航して上陸した地に立つ記念碑から、北西に約500メートル離れた住宅街にあります。校歌にも、「米使ペリーの来航に鎖国の扉開かれて」とうたわれています。校内には、1934(昭和9)年に開かれた第1回黒船祭で、日米交流の「あかし」として米大使から同小に贈られた貴重な柱時計が飾られ、今も時を刻んでいます。

アメリカから1934年に贈られた柱時計

 黒船来航から開国への歴史や由緒ある史跡、旧町名などを学ぶ「歴史オリエンテーリング」、黒船祭(毎年5月)で日米の交流を図る「黒船交流会」などの行事があります。同小に併設された特別支援学校の下田分校と協力した運動会や交流会も実施しています。

 臼井校長と佐藤知佐子教頭は同小の卒業生で、ベルマークを集めた経験があります。臼井校長は「ベルマークを集めれば、『買えないものを買える貴重な運動』と当時の先生に教わり、一生懸命ベルマークを集めた記憶があります。600万点の中には、私が小学生の時に集めたベルマークも含まれており、感慨深いですね。長い歴史の重みを感じます。多くの保護者や地域の方々のご協力に感謝申し上げます」と話しています。

PTA厚生委員会の皆さん。吉田亜希子委員長(前列右)と渡辺美枝副委員長(同左)を囲んで

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