愛知県豊田市の梅ケ丘学園が累計400万点/集計をシステム化し、学園支え続けたNTT女性退職者ボランティアグループ


(2015/11/09)印刷する

 愛知県豊田市の社会福祉法人愛知玉葉会児童養護施設「梅ケ丘学園」(中屋浩二園長、57人)のベルマーク送票点数が、1978(昭和53)年の運動参加から約37年間の累計で400万点を突破しました。その陰には、家庭環境に恵まれない施設の子どもたちのために、ベルマークの仕分けや点数計算などの整理活動を長年にわたり支えてきたNTT女性退職者ボランティアグループ「花みずき」の人たちがいます。その活動を拝見しました。

 花みずきは、1993(平成5)年4月に、地元のNTTを退職した女性たちで結成しました。社会貢献活動として、当初は重度身体障害者施設での車椅子介護支援活動を10年間、続けてきました。ベルマーク運動の存在を知ったのをきっかけに、2003年から「梅ケ丘学園」での支援活動を始めました。

 同学園は、保護者のいない児童や虐待されていた児童たちが入所し、自立を目指す施設です。自力では、ベルマークを集め、仕分けすることができません。このため花みずきは、豊田市社会福祉協議会から寄せられたベルマークの仕分けから点数計算、発送の準備まで一手に引き受けてきました。

日当たりの良い部屋で談笑しながら仕分けをする会員たち

 メンバーは現在12人。66歳から82歳まで、平均年齢は約70歳です。毎月第1、第2の金曜日の計2回、「明るく楽しく朗らかに」をモットーに元気よく活動しています。

 当初は細かな作業で戸惑いもありましたが、経験を重ねるうちに熟練し、手慣れた手さばきでスムーズに処理できるようになりした。

 日当たりの良い施設2階の作業室で、作業は午後1時半から4時まで続きます。

 みんな気の知れた仲間たちです。世間話から職場仲間の消息、家族や孫の話題、最近出かけた旅行の思い出まで、様々な会話が弾みます。しかし、熟練した手は休みません。

 最近、やや目が遠くなりましたが、それでも拡大鏡や老眼鏡に頼る人はいません。

手づくりのベルマーク仕分け板。便利です

 小さなマークも、きちんとハサミで切り続けています。番号も読み分けています。ベルマークを分類する仕分け板も、工夫しながら作りました。

 集計作業はとくに大変な作業です。パソコンに精通した会員のご主人に、パソコンによる集計のシステム作りを依頼しました。エクセルで、ベルマークを集計して点数計算ができるシステムができました。

 今では、そのご主人が「特別会員」としてサポートしてくれます。集計時には、エクセルで計算して、作業が極めてスムーズに進むようになりました。財団に提出する集計表も、誤差はほとんどありません。

 発送は毎月1回。できるだけ、作業を効率的に進めるようにしています。

仕分けされたベルマークをエクセルで計算した集計表。正解です

 最高齢の宇野鈴子さんと丹羽鉅枝さんは「ここに来るのがとても楽しみ。仲間たちと子どもたちの笑顔を見るのが、私たちの元気の『みなもと』です。体が続く限り、いつまでも、ベルマーク活動を続けたいですね」と笑顔で話しています。

 江坂悠紀子代表は「みなさんの健康と仲間意識、そして、社会に貢献できるという喜びがここまで長く活動できた要因だと思います。無理なくコツコツとやってきました。子どもたちのためのみならず、人のため、そして自分たちの健康のためにも、とても意義ある活動です。今後も息長く、活動を続けたいです」と話しています。

 そして、「ベルマークは捨てればゴミ。しかし、集めれば宝。ベルマーク運動に多くの方々が参加していただければ」と各地で呼びかけています。

ベルマーク預金で購入したスポーツ道具類。好評です

 梅ヶ丘学園がこれまでベルマーク預金で購入したものは、サッカーやバスケットなどのボール類、一輪車、フラフープ、バッティングティ、バランスボール、卓球の得点板などです。スポーツ好きな子どもたちの要望に応えました。

 中屋園長は「多くの市民の方々や花みずきのみなさまの多大なご尽力のおかげです。これまでのご努力に感謝申し上げます。今後も子どもたちのための学園づくりに努力していきます」と話しています。

花みずきの皆さん。財団からの感謝状を持つ江坂悠紀子代表を囲んで

ベルマーク商品

LEDミニカラーライト

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/19までの受付分を作業中