400万点達成・小田原市立酒匂小学校


(2014/12/25)印刷する

学校行事日に仕分け、牛乳箱は全児童が洗って開いて乾かして応援

 小田原市は、東海道(現・国道1号)の宿場町として栄えてきた神奈川県西部にある街です。400万点を達成した小田原市立酒匂(さかわ)小学校(柳下正祐校長、426人)は、その市域のほぼ中央を流れて相模湾に注ぐ2級河川・酒匂川の近くに建ちます。1876(明治9)年の開校で、138年の歴史を刻みます。校庭の一角に大イチョウと、大クスノキ2本がそびえます。クスノキは1893(明治26)年に植栽されたもので(イチョウは不明)、ともども学校のシンボルです。

市民プラザに当てられている教室の前に置かれた協賛会社別の整理棚。棚の上に載せられているのは児童委員会が回収に使う「ベルマークいれ」

 活動は、児童の環境委員会(17人)の協力を得て、PTAベルマーク係(斉藤真佐美、加藤礼子係長、49人)で取り組まれています。PTA(家庭数338)には学年、広報など6つの委員会と、夏休みのプール監視など4つの係があり、委員・係員はその年度の家庭数に基づいて割り振られます。

 マークの収集に先立つ4月、協力のお願いを記載したベルマークだより、収集封筒の準備、前年度3月に作成された企業ごとの整理袋の点検をします。封筒「ベルマークぶくろ」は、A4用紙に封筒形を印刷したもので、各家庭には切り取ってのり付けして作ってもらいます。「ベルマーク一覧表」を添えて配布します。また点検は、点数別マークに混同はないか、集計はあっているかをチェックします。

 マークは各クラスに収集箱を置き、5月から通年で集めます。これを児童の環境委員会が回収します。5年生と6年生による委員会活動です。環境委員会は、慈善活動協力のプルタブ回収、資源再利用の「その他紙」回収にも取り組んでおり、ベルマーク活動は担当6人での取り組みです。毎週火曜日、午前中の20分休みの時間に、全校13あるクラスを回ってマークのみを回収し、PTAが利用している教室前の廊下に置かれる回収箱「ベルマークいれ」に収めます。時間があるときは、マークを切りそろえながら企業別に仕分ける作業もします。また、時間があれば、月一回ずつの委員会活動の時間、始業前委員会活動の時間にも仕分けに当たります。有光明子先生、小川大地先生の付き添いを得ての活動です。

感謝状を持つベルマーク係長の斉藤真佐美さん(左)と、加藤礼子さん

 2人の係長を除くベルマーク係は、年間を通じて仕分けに3回、使用済み紙容器のメーカー送りに1回、送票に1回、学校に集まって作業します。仕事を持つ保護者が多いので、登校する頻度をできるだけ少なくするためです。仕分け作業を、学校行事がある日に合わせて行うのも、こうした理由です。

 仕分け作業は延べ4回の取り組みです。1回目は6月の授業参観日です。この日は1年生と2年生保護者の係員だけでの作業です。2回目は10月の学年学級懇談会の日に、5年生と6年生で担当します。3回目の12月は、3・4年生の学習発表会が開かれる日で、3年生と4年生の係員のみで作業に当たります。4回目の3月は、全係員が集まって仕分け作業に加えて、協賛会社別に集計し、整理袋を完成させるまで取り組み、整理袋はそのまま翌年度ベルマーク係へ託します。

 作業開始時間は、学校行事の日程に応じてマチマチですが、作業時間は1時間30分から2時間に収めています。「市民プラザ」に当てられている教室での作業です。「市民プラザ」は、地域の人たちが会議など行うために提供される教室で、PTA活動も利用しています。各作業日、環境委員会の子どもたちが回収してくれた「ベルマークいれ」を運び入れ、マークを切りそろえながら、協賛会社別に仕分け、該当企業の整理袋に収めます。

 企業ごとに点数別枚数を数え、10枚つづりを作り、集計する作業は自宅で行います。仕分け作業に出席した人が、マーク入りの整理袋を自発的に持ち帰るほか、当日欠席した係員へお子さんを通じて振り分けられます。自宅作業の人は整理袋を2週間以内に完成させ、お子さんに託すなどして、児童委員会顧問の有光先生に届けます。これを係長の一人、加藤さんが受け取り、保管します。集計結果は6月作業分は10月の、10月分は12月の活動日にという具合で点検します。

収集封筒「ベルマークぶくろ」は、切り抜いて作ってもらいます

 整理袋は作業日ごとに作成しますから、多い協賛会社は整理袋が4つになります。送票日は、これを合算して一つの整理袋にまとめ、送り状を作成します。全員参加を得て、15年1月に取り組む予定です。

 使用済み紙容器は、給食の牛乳が対象商品で、「開いて洗って乾かして」は全校児童の協力を得ています。回収の一部作業に環境委員会のお手伝いを得ながら、6月から3月まで、8月を除く毎月、メーカー送りをしています。これには5~6人の班を9班作り、月替わり一度ずつ担当します。インクカートリッジは職員室前に専用箱を置いて、3社の区別なく回収した後、メーカー別に送ります。

 400万点達成に、斉藤さん、加藤さんの係長お二人は「51年かかっての達成と知り、積み重ねの大切さを感じます。しかも、私たちの時になんて、宝くじに当たったような気持ちです。何か持っているのかな? と思いました。残された任期を全うして次へつなげてゆきたいです」と満面、笑顔で話していました。

ベルマーク商品

ほしいぶんだけ ちくわの磯辺揚げ

ベルマーク検収

今週の作業日:4/30~5/2
2/20までの受付分を作業中