右耳のハンディが芸磨くきっかけ /タレント・コロッケさん ベルマーク版オーサー・ビジット


(2017/11/16)印刷する

「大事なのは感謝の気持ちと『あおいくま』」

 本の作者(オーサー)が学校を訪ねて(ビジット)特別授業をする「オーサー・ビジット 」のベルマーク版が兵庫県姫路市の県立姫路聴覚特別支援学校(上野仁史校長、100人)で10月11日に催されました。講師は初登場となるタレントのコロッケさん。ものまねで子どもたちを爆笑の渦に巻き込みながら、右耳が聞こえないハンディがモノマネ芸を磨くきっかけになったことなどを打ち明け、「感謝と思いやりの気持ちを忘れずに、楽しいこと、うれしいことのために毎日を大切に生きて下さい」と語りかけました。ベルマーク教育助成財団、朝日新聞社が主催、日教販の協力を得ました。

 特別授業を受けたのは小学部の27人。中高等部の約70人も後ろで見学しました。

 コロッケさんはマイクを逆さに持って登場。話し始めようとすると、子どもたちがすかさず「違う! 違うー!」。のっけから、ボケるコロッケさんに、子どもたちがツッコミ、大盛り上がりです。

体育館での授業風景

 「こういう形でお話をするのは初めてで、とても緊張しています。まずは質疑応答から始めよっか」。すると、さっそく「なぜ耳が聞こえないんですか」との質問が出ました。コロッケさんは右耳が聞こえない理由を話し始めました。

 小学2年生の時にプールに深く潜って鼓膜が破れました。母子家庭で貧しかったため、お母さんには内緒にして、痛みや聞こえにくさを我慢していたそうです。中学2年の時に学校で右耳に激痛が走って病院に担ぎ込まれましたが、中耳炎がこじれてもう手遅れでした。右耳が聞こえない事情を知らない友達が面倒臭がって話してくれないこともあり、人とコミュニケーションをとるのが怖くなった、当時の苦しい気持ちも明かしました。

 そして、こう語りかけました。「みんなには、いい意味で臆病になってほしい」。意外な言葉に、子どもたちはちょっとキョトンとしています。

 「どんどん前へ進むと横の景色が見えなくなるんだよね。コロッケのおじちゃんは、臆病になったことで、知らず知らずのうちに、いろんな人やものをよく観察するようになって、それがものまねの芸に結びつきました」。ものまねに目覚めたのは、中学生の時。大好きな子に自分を見てほしかったけれど、勉強もスポーツもダメ。好きだったものまねをクラスで披露したら、みんなに喜んでもらえて、それがとてもうれしかったそうです。「自分の武器」が見つかった瞬間でした。

 ここからは、ものまねタイム。子どもたちのリクエストに応じて、次々と披露していきます。ニワトリ、ゴリラ、ライオン、ウサギ、ネコ、ロボット……。

みんなでニワトリのまね
コロッケさんと1対1でゴリラのまね

 「これはやったことないんだけど」「それは無理だなー」と言いつつ、そこはプロ。すぐにそれぞれの表情や動きなどの特徴を解説しながら、見事にまねていきます。十八番(おはこ)の歌手シリーズに突入すると、五木ひろし、森進一、岩崎宏美……。本物をよく知っている先生方はもちろん、知らない子らも大爆笑です。志村けんの「アイ~ン」、三代目 J Soul Brothersの「ランニングマン」などは、小学生も一緒に挑戦しました。ブルゾンちえみを披露する子もいて、「芸達者が揃ってるなー」とコロッケさんも脱帽です。

おなじみの志村けんのアイーンを全員で
ランニングマンだー
ブルゾンちえみも飛び出しました

「『あおいくま』を覚えておいて下さい」

 休憩を挟んで、コロッケさんがみんなに伝えたい大事なことを話し始めました。

 一つ目は、「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れないで、ということです。

 「コロッケのおっちゃんが一番大切にしている言葉は『ありがとう』。お父さん、お母さん、先生。そして、いつも使っている鉛筆や消しゴムなどにも『ありがとう』の気持ちを持とう。そうすることで、いろんなことに気づくはずだよ」。

 二つ目は「相手が1番、自分が2番」。いつも相手のことを考えて動くということです。

 三つ目は「あおいくま」。「あせるな」「おこるな」「いばるな」「くさるな」「まけるな」の五つの言葉の頭の文字を取って、コロッケさんはそう呼んでいます。熊本で育った小さい頃、お母さんが紙に書いて家の居間の柱に貼り、「人生はこの五つの言葉たい」といつも言っていたそうです。

 コロッケさん自身、人生の節目節目でこの言葉をかみしめ、楽になったり、救われたりしました。一つひとつの言葉の意味を子どもたちに紹介し、「くさるな」では、「自分のことを追い詰めるなということ。人生はあきらめてはいけない。みんなはこの言葉をすごくわかってくれると思います。つらいし、大変だと思うけれど、自分でいやにならないように」と話しました。「まけるな」では、「みんなはやがて学校から社会へ出て行くけれど、人生の半分以上はつらくて悲しいこと。楽しくてうれしいことは3割ぐらいかな。ちょっとしかない。でも、ちょっとしかない喜びのために、負けないで頑張ってほしい」と呼びかけました。

 最後は先生たちのリクエストに応じて、再び歌手たちのものまねを披露し、「こういうのも『相手が一番』の気持ちから生まれてくるんだよ。これからもいろんな所に出てふざけますので、見て下さいね。きょうは本当にありがとうございました」と感謝の言葉で締めくくりました。

子どもたちから贈られた似顔絵入りのうちわ

 コロッケさんと一緒にゴリラのものまねをした小山翔馬くん(6年生)は授業について、「とてもおもしろかった。『あおいくま』の話では、『おこるな』が自分に一番必要だと思いました」と振り返りました。山本ほのかさん(5年生)も「生まれて初めてものまねをしてみて、楽しかったです」と語り、「『あおいくま』を生活の中で使っていきたい。自分にいま必要なのは『負けるな』です」と話していました。

最後に「アイーン」で記念撮影


 【コロッケさん】1960年、熊本県生まれ。80年に「お笑いスター誕生!!」で芸能界デビュー。ものまねレパートリーは300種類以上で、2014年には文化庁長官表彰、16年には日本芸能大賞を受賞。東日本大震災などの被災地支援活動にも取り組んできました。著書に「マネる技術」(講談社+α新書)、「母さんの『あおいくま』」(新潮文庫)など。

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