物の特徴を利用してリサイクル/エコテクノパークで環境学習と工場見学を体験


(2019/04/15)印刷する

 キヤノンのインクカートリッジなどのリサイクル拠点「キヤノンエコテクノパーク」(茨城県坂東市)に4月2日、小学校の児童など計19人が見学に訪れました。協賛会社のキヤノンマーケティングジャパン(ベルマーク番号19)が3~4月の期間、ベルマーク運動参加校などを対象に募集していたプログラムです。

 茨城県坂東市にあるエコテクノパークからは、筑波山を望むことができます。訪れたのは寒気団のため冷たい風が頬をなで、周辺の桜もまだ六~七分咲きという日でしたが、建物入口の高い天井まで届く窓からは、柔らかい日差しが注ぎこみ、暖かな空間を作っていました。

 当日の参加者は、保護者と子どもたちを合わせて19名。まずは記念撮影。財団職員が取材に“同行”したベルマーくんを見せると、「知ってる」「学校からの手紙に付いている」と、次々に教えてくれました。

 

記念写真は、最後に全員にプレゼント

 続いて環境学習です。テーマは、「モノの“とくちょう”を利用してリサイクル~理科は地球を救う~」、学びのポイントは、「3R」。リデュース、リユース、リサイクルの頭文字です。この言葉にいち早く反応したのは、台東区立東泉小6年生の平原美和さん。学校で習ったことがあるそうです。

 限りある地球資源を大切にし、未来につなぐため、ごみを減らす(リデュース)、使い終わった物をもう一度使う(リユース)、使い終わったものを、材料に戻してもう一度使う(リサイクル)。この「3R」が大切なことをみんなで確認しました。

 

トナーカートリッジの実物に興味津々

 ビデオやスライドを交えて学んだところで、参加者が、物の特徴を利用した分別を体験する実験の時間です。鉄、アイロンビーズ、黒い小粒状の『なぞのプラスチック』、ビーズの4つの材料が混ざった容器が机上に配布されます。さらに水の入ったバケツ、ふるい、ろうと、穴あきおたま、磁石という5つの道具も。この道具を使って、4つの材料を分別していくのが実験のミッションです。

 どの道具を使えばいいか、そのカギになるのは、材料の性質、大きさ、重さといった特徴の違いです。まず10分間、同じ机のメンバーで手順を予想します。「最初は鉄かな?」「プラスチックは水に浮くの?」。試行錯誤しながらも手順を決め、制限時間5分の分別が一斉にスタートしました。大急ぎで取り掛かったり、着々と進めたり、それぞれのペースで楽しく作業を続け、各グループともミッションを成功させました。

 

物の特徴を利用した分別ミッションに成功!

 よりよいリサイクルの材料を作るためには分別を効率よく行うことが大切、と手順のおさらいをした後は、休憩を挟んで、ショールームと工場の見学に進みます。

 ショールームでは、インクやトナーカートリッジを分解・分別する技術が、パネルで分かりやすく解説されています。実際に材料を分別できる体験機もあり、子どもたちがスイッチを押したりハンドルを回したりして操作します。

 

磁力で鉄を仕分ける作業の体験機

 その後はいよいよ工場内の見学。最初はトナーカートリッジのリサイクルです。ここには1日に16トン、小学4年生550人分の重さのトナーカートリッジが運び込まれるそうで、巨大な機械が動いています。見学通路には分別を経て取り出された「HIPS(ヒップス)」と呼ばれる黒い小さな粒のプラスチックが置かれていました。どこかで見たような……「なぞのプラスチックだ!」。そう、先程の実験で使った材料の1つだったのです。工場で取り出されたHIPSは、再び原材料として使われます。

 インクカートリッジは、紙のラベルを機械で削り取ってから、ふた、ケース、インク吸収体などの素材ごとに解体します。ここで案内役の方から「カートリッジは、使い終わってもインクがもれないので、テープで穴をふさぐ必要はありません」と一言。テープが付いていると工程からはじかれてしまうそうなので、みなさん気をつけてください。

 ショールームに戻った一行は「生活の中のリサイクル」というパネルの前に集合。ベルマークもカートリッジの回収手段の一つだと学びます。点数は、インクカートリッジは1個5点、トナーカートリッジ50点だと聞き、子どもたちから「えーっ!」「高い!」という驚きの声が上がりました。工場敷地内に飛来する鳥を観察できるバードウオッチングのコーナーでは、キヤノンの高性能の双眼鏡を手に大喜びでした。

 

「鳥はいないかな」と捜索中
認定証を手にしてにっこり

 これで約2時間のプログラムは終了。参加者には受講した記念として「エコマスター」の認定証が贈られました。同時に、プリントされた記念写真とエコバックもプレゼントされました。川崎市から見学に来た4年生の山口翔子さんは、春休みに自由研究の宿題があるそうで、熱心にメモをとっていました。「インクカートリッジやトナーカートリッジの分解がより効率的。すごいなと思いました」と話してくれました。

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