キヤノン・未来につなぐふるさとプロジェクト「ビオトープ畑で宝探し」


(2017/09/19)印刷する

茨城・牛久市のNPOアサザ基金

 協賛会社のキヤノンマーケティングジャパン(ベルマーク番号19)のCSR活動のひとつ「未来につなぐふるさとプロジェクト」が8月27日、茨城県牛久市のNPO法人アサザ基金(飯島博代表)が活動するビオトープ畑で行われ、児童7人と保護者が参加しました。

 アサザ基金によると、ビオトープとは「有機的に結びついた生物群。すなわち生物社会(一定の組み合わせの種によって構成される生物群集)の生息空間」です。

 

飯島代表「かぼちゃのつるで、雑草を自然と抑える効果も」

 まず、みんなでビオトープ畑を探検しました。バッタやコオロギ、クモをはじめ多種多様な生物を見つけながら進んでいくと、中央に池を発見しました。代表の飯島さんは「畑の中に池を作るのは珍しいと思うけど、いろいろな生き物が集まってきます。ビオトープ畑は無農薬ですが、これらの生きものの食物連鎖によって、野菜の害虫被害はほとんど見られません」と説明しました。「今度、馬を飼う予定だから、みんなも世話してあげてね」と言うと、毎月手伝いに来ている地元の小学生たちから歓声が上がりました。

 

虫は観察したあとに畑に戻します
収穫した野菜を手に喜ぶ子どもたち
場所を離して種をまくことで、連作障害を防ぐ

 活動は「種まき」と「収穫」の2チームに分かれました。

 「種まきチーム」は、耕さないまま草で覆われた地面を部分的にスコップで掘り起こし、畝(うね)を立てない状態で玉ネギや大根、ホウレンソウなど10種類の種をまきます。「もう少し種を入れようか」「この辺にもまいてみる?」とスタッフがさり気なくサポートします。

 幼い頃にアサザプロジェクトに参加した経験をもつスタッフの岡田洋さんは「子どもへの声かけや、畑へのアイディアなど、スタッフが意見を出し合いながら進めていける点にもやりがいを感じます」と言います。

 「収穫チーム」は、まるで宝探しです。トウモロコシやカボチャ、赤や黄色のミニトマトなどたくさんの野菜を、草をかき分けながら探します。どの野菜も大きく育っています。ただ単に採るのではなく、「これは加工用トマトだよ」「トウモロコシは皮をむいて実があるか確かめてごらん」と、スタッフが種類や食べ頃の見分け方を伝えます。子どもたちも「茎をひねると簡単にとれるよ」「ハサミでここを切ってみよう」と教え合いながら収穫していきました。

 

30分あまりでこんなに採れました
古民家には五右衛門風呂や大きな蔵もあります

 習志野市から子ども2人と参加した伊藤将太さんは「今回で三回目です。同年代の子ども達と触れ合いながら土を触れる機会は貴重で、子どもも楽しそうに過ごしています」と話しました。長男の小学3年の晴磨(はるま)君と、長女のくららちゃん(5)は、「いろんな虫の名前を知れて楽しい。キュウリの茎が結構痛かったよ」「かぼちゃをとったりして面白かった」と笑顔で話しました。

 種まきと収穫の後は、畑から約5分の場所にあるアサザ基金が借りている古民家に移動して昼食の準備です。子どもたちも野菜を切るなどの手伝いをして、流しそうめんや肉じゃが、かぼちゃの煮つけなどが食卓に並びました。

 「おいしい!」という声があちこちから聞こえます。食べた後は、自分の使った食器は自分で片付けるのがルールです。

 向台小5年の中島ティワン宗くんは「川に行って泳いだり、お昼を作ったり、やること全部楽しい。いつも友達と一緒に遊びにきます」と話しました。

 

「自分で作ると、美味しくていっぱい食べられるよ」
竹を切って水筒づくり。安全なノコギリの使い方も学べます

 昼食後は、キヤノンカスタマーサポート認定EOSインストラクターによる写真教室がありました。子どもの手でも持ちやすい一眼レフカメラが一人に一台貸し出され、撮影方法を教えてもらったら、ずっと前から楽しみにしていたという自由撮影タイムの始まりです。

 

はじめての一眼レフカメラに喜ぶ子どもたち

 講師が「みんな、何を撮ろうか」と声をかけると「虫!」「森がいいな」「川に行きたい」「口の中~」などたくさんの声があがりました。畑で捕まえたカブトムシや古民家の隣にある神社、友人同士で撮りあい、思いおもいに撮影しました。

 「初めて一眼レフを使った」と言う向台小5年の藪口蓮汰君は「教えてもらって、簡単に撮れました。いい写真がいっぱい撮れたよ」と楽しそうでした。

 撮影した写真のうちの一枚をプリントし、撮影画像はすべてSDカードに入れてプレゼントされました。

 

蜂の巣(左上)や友達など、工夫して撮影しました

 NPO法人アサザ基金は22年前、霞ヶ浦流域の自然を守るため「アサザプロジェクト」として始まりました。高齢化が進み、手入れされていない耕作放棄地が多い牛久市を拠点に、スタッフ8人で活動しています。13年ほど前からは、市内をはじめ全国340以上の小中学校で年間1万人以上の子どもたちに環境学習の授業をしています。

 飯島さんは、「初めから子どもたちを主体に考えています。ウナギの遡上や、特別天然記念物のトキが霞ヶ浦に戻ってくるような自然を取り戻すことを目標に、未来に向け持続可能な社会を作っていきたい」と話しました。

 

参加者とアサザ基金スタッフの皆さん

 


 

 キヤノンマーケティングジャパンの「未来につなぐふるさとプロジェクト」は、事業を通じて生物多様性を守り、未来の子どもたちのための環境保護を目的として2010年にはじまりました。今年も8、9月に13カ所で開催予定です。詳しくはスペシャルサイト(http://cweb.canon.jp/csr/furusato/index.html)へ。

 他にも、学校に講師を派遣してリサイクルについて学ぶ「環境出前授業」や、東日本大震災の被災地のコミュニティづくりを目指した「みんなの笑顔プロジェクト」、ぺんてる株式会社と共同実施している「校舎の思い出プロジェクト」といったCSR事業を展開しています。

 

世界一の高さを誇る牛久大仏(左上)と、牛久が故郷である稀勢の里の手形

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