協賛会社インタビュー⑥ クレハ


(2014/11/17)印刷する

株式会社クレハ 執行役員・家庭用品事業部長 山田文彦さん

家庭のキッチンに立つ人を応援したい


 ベルマーク運動の協賛会社へのインタビューシリーズ「私の会社とベルマーク」。6回目は株式会社クレハです。同社は1996年から、看板商品のひとつであるNEWクレラップにベルマークをつけています。執行役員・家庭用品事業部長の山田文彦さんにお話を伺いました。(聞き手・海野哲生、写真・朝日教之)


――よろしくお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。過去のインタビューシリーズを拝見しました。協賛各社はベルマーク運動をさまざまなことに利用されているようですね。弊社では、売り場を確保するとか、ベルマークつきの商品であることで販売につなげようという意図は、それほどありません。マークをつけはじめた1996年当時は、そのような考えもあったかもしれませんが……。
 実は、ベルマークをNEWクレラップにつけることについては、社内で意見が出たこともあります。「日本全体が豊かになった現代、ベルマーク運動の果たす役割はもう終わったのではないか」「うちの商品にマークをつけ続けることも考え直す必要があるのではないか」と。でも私は、そうではないと思うのです。

家庭のキッチンに立つ人を応援したい


――ありがとうございます。そうお考えになるのはなぜでしょう。
山田文彦・クレハ執行役員

 私たちには、仕事をするうえでいつも心がけていることがあります。「家庭のキッチンに立つ人のために、その人たちの役に立つために、仕事をしよう」ということです。弊社の商品、とくにNEWクレラップやキチントさんシリーズの多くはキッチンで利用する商品です。キッチンで使っていただくことで、少しでも便利に、もっと簡単に、お仕事をしていただきたい、そして、家庭のキッチンで仕事をする人を、その家庭の主役にしたい。主役がおいしい料理を作って家庭を明るくし、家族みんなが幸せになる――そういう思いで私たちは仕事をしています。
 ベルマークを実際に集めたり、集計してくださったりするのも、多くが家庭のキッチンで仕事をされる女性の方々。そういった方々を応援したいという思いがあるからです。ベルマークは、子どものころから身近にあるもので、日本中だれもが知っていますしね。

――御社はベルマーク運動のほかにも、さまざまなCSR活動に取り組んでいらっしゃいます。

 はい。ピンクリボン運動も応援しています。これもやはり、家庭の主役である女性の方々を応援したいという思いからです。ご存知の通り、ピンクリボン運動は乳がんの正しい知識や検診を啓発することが主な活動です。その対象はまさに、私たちがいつも応援しているキッチンで仕事をする方たちですよね。早期発見すればほとんどが治る病であるにもかかわらず、欧米に比べ日本の乳がん検診率は非常に低い。この状況を改善するために少しでも力になれればという思いです。NEWクレラップにはピンクリボンのマークも入っています。

説明会で得られたさまざまな意見


――そうだったのですね。ベルマーク財団では、PTAの方々を対象にしたベルマーク運動説明会を毎年5~6月、全国を巡回して開いています。今年、御社は協賛会社になってから初めて大々的にその説明会に参加し、山田事業部長も神戸会場にお越しくださいました。ご覧になって、いかがでしたか。

ベルマーク運動説明会場で「NEWクレラップ」を配るクレハ社員。参加者からは大好評=2014年5月、さいたま市・浦和会場で
 会場がいっぱいになっていましたね。出席された方の9割以上が女性。とても熱心に話を聞いていらっしゃいました。この方々があの小さなマークの切り取りや細かい集計作業をしていらっしゃるのだなと、熱意やパワーを感じました。私は神戸会場だけでしたが、ほかの会場に参加した弊社社員も、貴重な体験ができたと申しておりました。

――もう少し具体的にお聞かせください。

 先ほど「家庭の主役のために仕事をしている」と申し上げましたものの、実は、仕事をしていて弊社商品を利用してくださっている方々と直接話したり触れ合ったりする機会はそれほど多くはありません。説明会に参加して、「NEWクレラップにベルマークがついているなんて知らなかった」「商品のどこにマークがついているのかわからない」、あるいは弊社商品について「マーク点数がなかなか集まらなくて困っている」また、「毎日使うNEWクレラップにベルマークがついているので、集票に役立っている」などなど、さまざまなご意見を聞くことができたようです。

――来場されたすべての方にNEWクレラップを配布され、みなさん、とっても喜んでいました。

それは良かったです。

――御社が参加された25会場には計5,100人が来場されました。5,000個以上のNEWクレラップの配布となると、さぞかしコストも相当なものだったのでは。

 先ほども申し上げましたが、お客様相談室にベルマークを表記している位置についてのお問い合わせがたまにあります。「知らずに捨ててしまった」と言うお客様からの声を聞き、コストを考えるよりも実際の商品を手に取っていただき、ベルマークを確認していただいたほうが良いと判断して、NEWクレラップを配布させていただきました。

さらに触れ合うための時間と場所を


――説明会に参加した他の社員からは、どんな感想や意見が出ましたか。

 説明会のなかで、協賛会社からあいさつをさせていただくコーナーがありました。事前に説明を受けていたものの、協賛会社の商品やベルマーク運動への思いを伝えるには時間がやや少ない、という印象を受けたようです。限られた時間のなかで進行されているのは承知していますが、来年以降、知恵をしぼって可能な限り改善していただければ良いですね。弊社に限らず、実際に商品を利用してくださる方々と触れ合う場や時間は、非常に貴重なものですから。

――貴重なご意見、ありがとうございます。検討させていただきます。ここ数年、御社のベルマーク集票点数が右肩上がりで増え続けています。この点については、どうお考えでしょうか。

 集票点数が右肩上がりであることだけを見ると、大きな額なのかもしれません。ただ、近年は高い点数をつけた50m巻き商品の売り上げが増えていることを考えれば、弊社のベルマークを集めてくださっている方々の割合は、そんなに変わっていないと見ています。集票されずに捨てられてしまっているベルマークのほうがまだまだ多いようですね。

――今年の説明会では、NEWクレラップのCMに出演する「おかっぱガール」オーディションの告知もされていましたね。応募は4万件超とも伺いました。来年もぜひベルマーク説明会にご参加ください。

 こちらこそ、よろしくお願いいたします。

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