20年貯めたマークで点字プレス機購入 「生徒の就労支援に期待」 高知県立盲学校


(2016/09/26)印刷する

 高価なため、半ばあきらめかけていたプレス機械を、高知県立盲学校(高知市、宮地暁男校長、23人)が購入しました。20年かけて集めたベルマークが47万点も貯まっていたためです。この機械があれば、点字名刺を作ることができ、「卒業生の就労の機会が広がる」と学校は期待しています。

 先生が、たくさんの小さな穴が開いた名刺大のプレートにピンを入れていき、本体にセットし、名刺を置きました。「さあレバーを倒して」。高等部3年の井上直樹さんが力を込めて倒し、点字名刺が出来ました。同じ作業を繰り返し、名刺10枚があっという間に出来上がりです。

 2学期から始まった点字プレス機の授業は視覚と軽い知的障害がある井上さんが受けています。ピンを入れて点字を作ることはまだできませんが、「将来は点字の仕事に就きたい」と意欲満々です。

先生の指導で点字プレス機の授業を受ける井上直樹さん

 「生徒の就労支援に、何かいい方法はないだろうか」

 昨年、宮地校長が先生らに相談しました。卒業を控えた生徒に、空き缶のプルトップ集めと化粧水作りの作業学習をしていますが、視覚のほかにも障害のある生徒が多く、単純作業しかできないためです。もっと社会に貢献できる仕事の準備をできないか、宮地校長は考えました。

 そんな折、東京の福祉機器メーカー「あい・あーる・けあ」が開発した点字名刺を作るプレス機を知りました。点字名刺は「視覚障害者と健常者をつなぐツール」として関心が高まっています。同校で点字名刺を作るとなると一枚一枚、手打ちで作るしかなく、重複障害の生徒には難しいため、点字作製の授業はありませんでした。しかし、プレス機を導入する福祉作業所は徐々に増えており、学校で授業を受ければ将来、役立ちます。

井上さんが作製した点字名刺

 プレス機は約40万円します。県の予算では到底、購入してもらえそうもありません。宮地校長は半ば諦めざるをえませんでした。そんな悩みを聞いたPTA会長の笠松真弓さんが「ベルマークが貯まっているのでは」と思いつきました。同校がベルマークに加盟したのは1965年と50年以上前ですが、児童・生徒が少なく最近は年間1万点を集めるのがやっとです。休止していた時期もあります。調べてみたところ、約20年前に冷水器を購入して以来、細々と続けていたマークが約47万点にも達していました。全教員とPTA会員にアンケートをしたところ、全員がプレス機の購入に賛成してくれました。

 今年5月、宮地校長から財団に相談がありました。プレス機はベルマークでの購入の対象ではないためです。商品を扱う協力会社に連絡したところ、東通産業がメーカーから仕入れて、学校に納入してくれることになりました。笠松さんは「まさかベルマークがこんなに貯まっていたとは。先輩PTAからの贈り物です」と喜んでいます。

 宮地校長は「自分たちが製作に関わった点字名刺が福祉の場で利用されると、子どもたちの自信になる」と話しています。

ベルマーク商品

マンガン乾電池「クリーク」

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