ベルマーク運動説明会 6月6日(木)大阪②


(2019/06/25)印刷する



摂津市立別府小学校

釜木尚美さん


 みなさん、こんにちは。私は、大阪府摂津市立別府小学校でベルマークサポーターをしております、釜木尚美と申します。

「ベルゾンなおみ」毎日つぶやく

 またの名を「ベルゾンなおみ」と言いまして、ツイッターで、毎日つぶやいています。

 これは、私が書いた昨年のベルマーク便りです。ベルマーク便りコンクールで優秀賞をいただいた報告をしています。写真は、ベルマークつきの商品で作った料理を、ツイッターに載せているものです。お席が遠くて見づらい方は、よろしければ後で「ベルゾンなおみ」を検索なさってください。

 ベルマーク便りコンクールは、とてもおいしいコンクールで、出しただけでも、参加賞2000円の図書カードがもらえます。優秀賞なら3万円です。9月末が締切ですので、昨年の10月からさかのぼって探し出して、みなさんもぜひ応募してみてください。

 ○○点集まりました、○○を買いました、だけでも大丈夫です。2000円の図書カードをもらったら、「ゾロリ」や「おしりたんてい」を買って、「ベルマークで買いました」とシールを貼っておけば宣伝効果は絶大です。

9年間で30万円以上の本を寄付

 こちらは2018年のベルマーク便りです。私は別府小学校で9年間、ベルマークサポーターをしていますが、サポーターは私一人です。

 ベルマーク活動を始めてから3年間は、別府小学校で学校司書として勤務していましたが、6年前から別府小を離れています。現在の活動は年に1回。夏休みにベルマークを持ち帰り、一人で集計しています。だいたい1万円~2万円くらいになります。

 1万円集計するのに10時間かかります。それで本を買って、図書室に寄付します。コンクールの賞金もすべて、寄付して本を買っています。この9年間の総計は、ベルマーク集計で13万円、賞金で17万円、合計30万円以上の本を寄付したことになります。

会場は歴史的建造物の大阪市中央公会堂

山古志小の話からスイッチが…

 そんな私ですが、初めからベルマーク賛成派だったわけではありません。

 13年前、私はわが子の幼稚園で、ベルマーク委員があたりました。教えられたとおりに10枚ずつテープで貼りながら、なんてめんどうな、みんなから100円ずつ集めた方が早いのに、と思っていました。

 その時、たまたま手にとったベルマーク新聞で、中越地震で壊れた山古志小学校が2年後に校舎を再建し、ベルマーク財団から大型温風機が贈られたという記事を読んだのです。

 私たちは、災害が起こると、その時はニュースを見たり募金をしたりしますが、離れたところなら、そのまま忘れてしまいがちです。この子たちは、2年もがまんしてたのか……。そう思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。そして、ベルマーク財団はなんていい仕事をしているんだろう、と感激しました。

 ベルマーク新聞をじっくり読んでみて、ベルマークは日本中のへき地、被災地、支援学校、そして海外の学校と幅広い支援を行っているのだと、初めて知りました。

 ここで、私のベルマークスイッチが入りました。これはみんなに知ってもらおうと、当時のベルマーク便りに書きました。

 また、ベルマーク手帳をよく読んでみると、「10枚ずつ貼らなくてもよい」ということがわかりました。数えるだけなら、時間は劇的に短縮できます。テープ代も、ホチキス代もかかりません。バラバラにいれた封筒をクレラップでキュッさらにカサを減らすと、2万円分でも360円のレターパックで送ることができました。

 「ベルマークって、思ってるよりめんどくさくない。自分の学校だけじゃなく、困っているこどもたちを、笑顔にするための運動なんだ」

 と、この時、気づいたのです。

 「1枚で1秒笑顔ベルマーク」

 つらい思いをしているこどもたちが、ふっと1秒、微笑んでくれたら。

 ベルマークを切るたびにそう祈るようになりました。

こどもたちに背中を押されて

 数年後、別府小学校でベルマーク活動を始めることになるのですが、始めたきっかけも、学校を離れても続けようと思ったのも、すべて、こどもたちが大きくかかわっています。

 別府小学校では35年間、ベルマーク活動をしていませんでした。かわりにPTA会費を多めにしていたようです。私は保健の先生に牛乳石鹸のベルマークをたくさんもらって、息子の通う別の学校に持って行っていました。

 そのうち、保健係の児童が持ってきてくれるようになりました。「せんせー、ベルマーク持ってきたでー!」「集めてどうするん?」と聞かれ、別府小で集めたベルマークは、別府小のために使いたい、と思うようになりました。

 管理職やPTAに許可をもらい、2010年に一人で始めました。

 こどもたちが「はしっこ切ろうか?」「私らにも分けさせて」と言ってくれたので、図書館に書類ケースを置き、会社ごとに分けていれてもらいました。1年生の子には上の学年の子が教えたりと、とても微笑ましい風景でした。

 カレンダーの裏紙にマス目を書いて、「10ずつ置いてね」というと、1年生でも、真剣な眼差しで取り組んでくれました。

 あっというまに3000点が集まり、「ギネス世界記録」を買いました。それはそれは大喜びで、「これ、ぼくらが仕分けたベルマークで買ってんやんな!」と鼻タカダカでした。休み時間は、周りを取り囲んで、頭を寄せ合って読んでいました。「来年も買ってな!」と、またどんどんベルマークが集まりました。

今でもサポーターを続けている理由

 そんな時、東日本大震災が起こりました。私は山古志村のことが頭に浮かび、すぐに臨時号を出して呼びかけました。こどもたちは心配そうな顔で「これも届く?」とたくさん持ってきてくれました。

 年度末で転勤になるかも、という時期でしたが、この子たちの顔を見て、もし転勤になったとしても、別府小学校でベルマークを続けよう、と決心しました。

 幸いにも異動にならず、次の年はベルマーク財団の標語コンクールがあり、児童にも呼びかけると、被災地を思う標語がたくさん集まりました。

 「ひさいちに ぬくもりとどけ ベルマーク」

 児童が作った標語です。ベルマークを通じて、こどもたちの優しい顔、楽しそうな顔、真剣な顔、いいお顔をたくさん見せてもらいました。これが、今でもサポーターを続けている理由です。

 このベルマーク標語コンクールで、最優秀賞に選ばれたのは、残念ながらこの標語ではなく、私がこっそり応募したものでした。

 「ベルマーク きればきこえる 『ありがとう』」

 プロの方が、すてきなポスターにしてくださいました。

 それを記念して私が作った創作絵本を、こどもたちに何度となく、配布し、読んできました。色を塗ったのはこどもたちです。最後に、この思いをこめた創作絵本を聞いてください。

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 ベルマーク きればきこえる『ありがとう』
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 ①ここは ベルしょうがっこうの としょかんです。
 ほんが いっぱい。ひとも いっぱい。
 「あれ? なにしてんの?」
 「ベルマーク 分けてんねん」
 「わけて どうするん?」
 「かいしゃごとに かぞえて おくるねん。
 せんまい あつめたら せんえんの ほんが かえるねんで」
 「えーっ せんまいなんて むりやわ」
 「みんなで あつめたら すぐやで」
 「これ おばあちゃんが ためてた」
 「わーっ! いっぱい! わけよ わけよ」

 ②「ぼくも わけていい?
 あっ! これ みたことある。バナナや。これは ノート。
 いっぱい ついてんねんなあ」

 ほんたろうくんは いえにかえると さっそく ベルマークを さがしてみました。
 「あった あった。きのう たべた チョコボール すてるとこやったわ」
  …チョキン……ありがとう…
 「あれ? いま なんか きこえたかな?
 あっ! へんなとこ きってもうたやん」

 ③なんにちか たって せんせいが あたらしい ほんを もってきました。
 「ベルマークを さんぜんまい おくって
 『ギネスせかいきろく』を かいました。よみたいひと!」

 「はーい!」「はーい!」

 「えっ ぜんいん? じゃあ じゃんけん。
 さいしょは グー! じゃんけん!」
 「よっしゃあー! ぼくが かった!」
 「いいなあー。よこから みていい?」
 「うしろから みていい?」
 ほんの まわりは ひとだかりです。
 ほんたろうくんは みやすいように
 ゆっくり ページを めくりました。

 ④きがつくと だれも いません。
 ほんの かげに こびとが たっていました。
 ぼうしが すこし きれています。
 「あっ! ぼくが きった ベルマーク! なんで ここに おるん?」
 「ぼくたち ベルマークは 10まいのうち 1まいが
 『おたすけベルマーク』に なるんだ。
 いまから じしんで こまっている がっこうへ いくんだよ」
 「ぼくも いっしょに つれてって!」
 ほんたろうくんと こびとは にじの うえを すべって いきました。

 ⑤ついたところは ゆきが つもっていました。
 「はあ~ さむかったなあ~」
 「きょうしつも さむいんだべな」
 「かせつだもんな。やねが あるだけ マシだ」
 「あれま? ストーブが あるべ。だれが もってきたんだ?」
 「はあ~ あったけえなあ。」
 「うん。あったけえなあ。ほら まどが くもって しろくなったべ」
  …チョキン… …チョキン…
 「あんれ? まどの そとから なんか きこえっぺ」

 ⑥  …チョキン… …チョキン…
 「あ! ベルマーク きってるのがみえる! このストーブは ベルマークの おくりものだべ」
 「こんな たくさんの ひとが、ベルマーク きって くれたんだべ」
 「みんなに おれいを いいたいなあ」
 「きこえっぺ きっと。みんなで いってみっぺ」
 「よし。いってみっぺ」

 「ありがとうー!」
 「ありがとうー!」

 「ありがとうー!」

 ⑦  …チョキン… …チョキン…
 「どうしたん? ほんたろうくん。ぼーっとして。」
 「あれれ?いつもどってきたんやろ?」
  …チョキン……ありがとう…
 「あれ? いま ありがとうって きこえた?」
  …チョキン……ありがとう…
 「ほんまや。ベルマーク きったら、きこえるわ。」
 「あ! ゆき! はつゆきや!」
 「じしんに あった がっこう さむくないかな?」
 「きっと とどいてるで。ストーブ。」
 「そうやね。」
  …チョキン……ありがとう…
  …チョキン……ありがとう…

 ベルマーク きれば きこえる 『ありがとう』

 ご清聴、ありがとうございました。

*画像をクリックすると、PDFでご覧になれます。

 

(パワーポイントを使って説明)

=大阪市中央公会堂 大集会室(ホール)

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