静岡県の梅ケ島小中学校で理科実験教室


(2023/12/07)印刷する

 静岡市の繁華街から北へ約40キロ。安倍川の源流域で標高千メートルにある梅ヶ島温泉の入り口に、静岡市立梅ケ島小中学校(平野恵司校長、児童・生徒18人)があります。

 同校で11月2日、理科実験教室が開かれました。講師は、茨城県つくば市にある「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」の青木優美さん。ベルマーク財団とは初めてのコラボです。

子どもたちに説明する高エネルギー加速器研究機構(KEK)の青木優美さん

 KEKは、加速器と呼ばれる装置を使って基礎科学を研究しています。高エネルギー加速器は、電子や陽子など粒子を光の速度近くまで加速して高いエネルギー状態を作りだす装置です。青木さんは、素粒子実験が専攻の理学博士です。

 午後1時40分、同校の小中学生合わせて13人が集合。みんな胸をワクワクさせた様子で席につきました。まずは、KEKの職員らが独自で制作した、“人形紙芝居”の動画からスタートです。私たちの宇宙はどのようにしてできたのか、何から作られているのかなど、難しそうな“素粒子”について、わかりやすくパペットを使って解説します。勉強した後は、実際に「霧箱」を使った実験が始まりました。霧箱とは、宇宙の謎を解く「ヒッグス粒子」の発見につながり、これまでノーベル賞を3つ取った装置だそうです。実験では、霧箱の中にアルコールを入れ、ドライアイスで冷やします。キャンプ用のランタンなどに使うトリウムから放射される微量の“アルファ線”を観測します。懐中電灯で照らしながら観察すると、光の中に浮かび上がる放射線の“軌跡”を見ることができました。

 授業の後、青木さんはKEKでの研究生活について話しました。「KEKには、地下11メートルにある日本一大きな加速器があり、宇宙や生命の謎を研究しています。施設の全体は、東京ディズニーランドくらいの広さで、研究者用の宿泊施設などもあり、施設内では自転車で移動しています」。児童生徒からは「研究に興味を持ったきっかけは何ですか」「研究で驚いたことはありますか」などと質問が飛び出します。「アルファ線を見ることができてうれしかった。家に帰って、家族に自慢します」との感想も。最後に児童生徒の代表から、「今日は、素粒子のことはあまり知らなかったけど、よくわかるようになりました。ありがとうございました」とお礼の言葉がありました。

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