福井・長橋小学校で理科実験教室、音のサンエンスショーに興奮
(2017/01/19)印刷する
くるくる回るダンシングスネーク
へき地学校を対象とした理科実験教室が11月、福井市の長橋小学校(大森千惠校長、14人)で開かれ、保護者や併設した幼稚園室の園児、先生たち42人が参加しました。講師は福井県の中学校教諭、月僧(げっそう)秀弥先生です。目には見えない音や空気、温度などを身の回りにあるものを使った実験を園児や保護者、先生が体験しました。
月僧先生がまず取り出したのは、ストローです。つまんで唇にあてて吹くと「ピー」と音がでました。全員が同じようにやってみますが、「ブー」と鈍い音しかしません。コツをつかんだ子どもたちからはいい音色が聞こえてきます。
「音が出たとき、ストローはどうなってる?」「震えてる」と子どもたちが答えます。「音が出るということは、何かが震えてることだよ」と教わります。
次に、細かい発泡スチロールの球を入れた長い透明のプラスチックの筒を取り出しました。筒の端から、月僧先生が「あー」と叫ぶと、球が波のように動きました。「音が聞こえるのは、空気が震えているから。空気の動きが見えたでしょう」。
モールと予め切り込みが入った紙コップと小さな紙が配られました。紙を筒状に丸めて紙コップの切り込みに差し込みます。クルクルと巻いたカラフルなモールを、逆さまにした紙コップの底の上に乗せます。うまくモールを巻けない幼稚園児の弟のモールを巻いてあげている小学生のお兄ちゃんもいます。
筒に口を当てて「おー」と声を出すと、音の震えが紙コップに伝わって、モールで作ったヘビがくるくると踊りだしました。音が低いとゆっくりと、音が高いと早く回ることを子どもたちは知りました。
長さがバラバラの鉄の棒を、月僧先生は床に置いたコンクリートの上に一本ずつ落としました。「きらきら星」の演奏でした。
紙コップを組み合わせてカメラ本体を作り、不透明なプラスチックコップをスクリーンにして、カメラを作りました。子どもたちは、コップをのぞき込んでは「映ってる」「はっきり見える」と興奮を隠せない様子です。
次に、「水が凍る時はきれいなので見て欲しい」と過冷却の実験をしました。
大きなビーカーに水を少し入れて、氷と塩をたしてかき混ぜながら、水温をマイナス10度ちかくまで下げます。その中に水を入れた試験管を差し込んで3分、水は液体のままですが、小さな氷のかけらを静かに落とすと、水はパラパラパラと凍っていきます。炭酸飲料の三ツ矢サイダーでも同じように実験しました。糖を含んだ炭酸飲料は結晶を作りながらゆっくり凍っていきます。
月僧先生は「実験には必ず秘密があります。実験の結果を予想することも大事。実験はむずかしいものだから、3回に1回出来ればいい方。一番大事なのは、チャレンジし続けることです」と話しました。
親子4人で参加した松田希代子さんは「子どもと一緒に音と光の実験に声をあげて興奮している自分にびっくりしてしまいました。昔の理科の実験を思い出して懐かしかったです」と話してくれました。