浜松市の春野中学校で「走り方教室」/「こけし走法」で効率的な走りを学ぶ/元五輪選手が体験談「夢をあきらめないで」


(2015/11/26)印刷する

 浜松市天竜区の市立春野中学校(山下修平校長)で11月25日、「ベルマーク走り方教室」が開かれました。全校生徒100人が、一流のコーチから正しい走り方を学びました。

 走り方教室は2002年度から、へき地校への支援を目的に「出前授業」として始まりましたが、静岡県内での開催は初めてです。

 春野中は県西部地区北部(北遠地区)の山間部にあります。近くには気田川が流れ、上流の渓谷は紅葉の名所になっています。

 この日のコーチは、NPO法人ニッポンランナーズ・ヘッドコーチの齊藤太郎さんと、元五輪選手の遠藤司さん(エスビー食品)が務めました。齊藤さんは全国高校駅伝の出場歴があり、シドニー五輪の女子代表選手を育成しました。現在、多くのランナーを指導しています。遠藤さんは早大競走部出身。箱根駅伝に4回出場し、区間賞を2回獲得しています。1988年のソウル五輪に代表選手として出場しました。

骨格の模型やひもを使って姿勢の大切さを教える齊藤コーチ(右)と遠藤コーチ

 体育館で開かれた教室では、人間の骨格模型やひもを使うなどして、体幹と肩甲骨、骨盤を生かした効率的な走り方を学びました。走るには「こ・け・し」(「こ」は骨盤、「け」は肩甲骨、「し」は姿勢)が大切で、走るときの姿勢や重心のかけ方、腕の振り方によって体にかかる負担が全然違うことなどの説明がありました。生徒たちは熱心に耳を傾けました。

こけし走法の基本を学ぶ生徒たち

 続いて、肩甲骨や骨盤を意識しながらの準備体操、ストレッチを行い、体育館の中を実際に走って姿勢などをチェックしました。

 齊藤さんはパソコンとプロジェクターを使いながら、獲物を狙うチーターや自分の次女(当時1歳)のハイハイ、世界最速ランナーのボルト選手が世界記録を出したレースなどの映像を紹介。いかに、より速く、より効率的に走ることができるかについて説明しました。

新聞紙を胸に添えて落とさずに走る生徒たち

 グラウンドでは、新聞紙を胸の前に添えて落とさないように走り、正しい姿勢を体で覚えました。

 そのあと体育館に戻り、遠藤さんが箱根駅伝や五輪での体験を講演しました。「夢をかなえることはなかなか難しいけれど、夢を持たなければ、夢はかなえられない」と生徒たちに将来の夢を大切にするように語りかけました。

 春野中は、全校生徒が少ないながら、全国陸上大会にこの3年間だけでも5人が出場。3人が入賞している陸上強豪校です。

陸上部が獲得した数々の賞状を紹介する山下校長

 陸上部員で生徒会長の藤原駿希君が生徒を代表し、「きょう教えていただいたことを忘れずに、練習に生かして良い結果を出していきたいです。ありがとうございました」とお礼の言葉を述べました。

 山下校長は、浜松商業高校野球部時代に、甲子園の選抜高校野球大会で優勝した時のレギュラー選手でした。「生徒たちへのアプローチの仕方が実にうまいですね。彼らの目つきが変わったのも、本物に触れたからでしょう。大きな励みになりました。貴重な教室を提供していただいた多くの人たちに感謝申し上げたい」と話していました。

遠藤コーチの体験談「夢をあきらめないで」を真剣な表情で聞く生徒たち

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