京都府南丹(なんたん)市で走り方教室


(2014/10/23)印刷する

力まず楽しんで正しく走ってみよう

ラダートレーニングで最終チェック

 秋晴れの中、京都での開催は初となるベルマーク財団のへき地校支援授業の走り方教室が南丹市美山(みやま)中学校で行われました。

 今回コーチとしてニッポンランナーズより、齊藤太郎ゼネラルマネージャー兼ヘッドコーチ、萩谷正紀ゼネラルコーチをお招きしました。お二人とも、数々のプロスポーツ選手・審判への指導歴や自身での大会出場・優勝経験を持つ「走り方のプロ」です。

 この日は齊藤コーチの「今日は鍛えるというよりはコツをつかんで、楽しみながら正しい走り方を覚えていきましょう」という言葉と共に、まずはウォーミングアップからスタートしました。最初に体育館を数周走ったら、全身を順番にほぐしていきます。まだ運動の準備段階ですが、「むずかしい」という声が大きかったのが片足でのバランスのとり方です。バランスがうまく取れずにフラつく生徒さんたちに、すかさずコーチのアドバイスが入ります。「バランスが崩れてしまうのは姿勢が良くないからです。この体育館も、もし柱が曲がっていたら天井が崩れてしまうでしょう。つま先やかかとではなくて、おへそを意識して、肩もリラックスしてやってみましょう」。わかりやすい例えに次第にふらつく姿が減っていきます。

ベルマークを紹介する原禰(はらね)秀幸校長先生

 全身を一通りほぐし終えたら、正しい走り方についてスライドを見ながら学びます。正しく走るために大切なポイントの「骨盤・肩甲骨・姿勢」の頭文字からとった「こ・け・し」走りの理論を、齊藤コーチから伝授してもらい再びエクササイズです。 脚や腕の力ではなく「つけ根」を動かすよう意識することや、一歩一歩を支えられるようにするためには上ではなく下への重みが重要であることなど、スライドで学んだばかりの知識を思い出しながら試します。最後にラダーと呼ばれるはしごを使ったトレーニングで仕上げをして、いよいよグラウンドへ向かいます。

 グラウンドでは3人グループを作り、一人30秒ずつを5回走るリレーで今までの総復習・総仕上げです。30秒走った後ほかの二人が走る間1分を休んでまた30秒走るという、時間で区切ったなじみのないリレー方法に、戸惑いながら走る生徒さんたちですが、そのフォームは朝より確実に軽やかです。

校庭を走る姿はいつもより・・・?

 全校生徒がリレーを走りきり、今日の走り方教室は無事完了です。教室終了のあいさつの際には齊藤コーチから、教え子であるオリンピック選手の話をまじえ「平たんな道ばかりをくり返し走り込みするよりも、美山町のような地形を走るだけでも練習になりきれいなフォームになる。皆自分ではまだ実感がわかないかも知れないけれど、朝よりずいぶんやわらかい走りになりました」と激励の言葉をいただきました。

 終了後に話を聞かせてくれた長野凌真くんと木戸あづみさんは「新聞紙を落とさないように走る練習が印象に残っている」「普段の部活にはないトレーニングで、コツをつかむのがむずかしかったがたのしかった」と教えてくれました。ふたりとも、サッカー部と駅伝部をかけもちして活躍する3年生です。高校生になっても今日学んだことを忘れずに、走り続けると笑顔で答えてくれました。

全校生徒でコーチ2人を囲んで

 紅葉につづき白銀のかやぶき屋根など、あきることのない景観を眺めることができる美山町。ここでしか得られない思い出をたくさん携える生徒さんたちの心に、今回の走り方教室も刻まれていると幸いです。

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