岩手県中学校長会長が財団を訪問


(2019/05/23)印刷する

 岩手県中学校長会の小野寺昭彦会長(盛岡市立下橋中学校長、岩手県中学校文化連盟会長)が5月20日、ベルマーク財団を訪れました。

岩手県中学校長会の小野寺昭彦会長

 財団では東日本大震災の発生直後から継続して東北3県を中心に被災校の支援を続けています。昨年度は岩手・宮城・福島各県の小中学校長会の協力を得て、総額1020万円相当の支援を実施しました。このうち岩手県の中学校には、部活動や遠征試合、校外学習などの移動で利用するバス代を援助しています。

 鉄道の駅から遠い学校が多く、バスは重要な交通手段。小野寺会長は「ベルマークからの支援はありがたいです」とお礼を述べました。

 岩手県の沿岸部と内陸部には「横軸連携」があり、「震災もこの連携で乗り越えてきました」と小野寺会長。昨年、沿岸部の野田村立野田中学校は、2年生の宿泊研修で、内陸部の盛岡市立厨川中学校、矢巾町立矢巾中学校の生徒たちとの交流会をそれぞれ行いました。交流場所までの移動手段にも、バスが使われました。生徒たちは、交流会では皆、同じ中学生という形で学び合っているそうです。

 震災から9年目を迎え、被災地の今については、「学校での子どもたちは明るくとも、地域によっては、町自体の支えはまだまだです」とのこと。子どもの数が減り、学校の統合が進む地域もあります。それでも、校庭にあった仮設住宅がなくなり、今年初めて校庭で体育祭が行われた中学校もあったそうです。昨年度には、大槌町立大槌学園がNIE(Newspaper in Education)全国大会の会場になったり、釜石市立釜石東中学校の生徒たちが旧校舎の跡地にできたラグビーW杯の会場「釜石鵜住居復興スタジアム」のこけら落としで「Rising Sun」のダンスを踊ったりするなど、全国へ向けた生徒の発表機会もありました。

 防災や復興教育の取り組みにおいては、「当時のことを話すよりも、今ここまで頑張ってきたことや、前へ向いてもらうこと」を大切にしているそうです。2021年8月には、盛岡市で「全国中学校総合文化祭」が開催されます。2011年、同岩手大会は、全国からの支援を得ながら震災の5カ月後に開かれたそうです。それから10年。「全国からの支援への感謝を込めた大会にしたい」と、小野寺会長は期待を寄せていました。

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