「集めるのがあたり前」/700万点 宮崎・小林小


(2019/01/30)印刷する

 九州山地と霧島連山に囲まれた「花と緑と水のまち」、宮崎県小林市にある市立小林小学校(本部礼次郎校長、児童数607人)の集めたベルマーク点数の累計が昨年10月、同県内では初めて700万点を突破しました。ベルマーク財団が発足した翌年の1961年から運動に加わっており、児童とPTAの二つのベルマーク委員会の連携プレーで、県内トップレベルの集票実績をあげ続けています。

 1872(明治5)年創立の伝統校。学校を訪ねると、校庭にどっしりと根を張り、枝を広げた巨大なクスノキにまず圧倒されます。樹齢は優に100年を超え、学校のシンボルにもなっているそうです。

樹齢100年以上というクスノキ

 そして、木のぬくもりにあふれた校舎に入り、真っ先に目に飛び込んできたのは、校長室前の廊下に掲げられた、これまた大きな大きな掲示板。150年近くに及ぶ学校の歩みが、7~8メートルはあろうかという横長の黒板に、真っ白な文字でびっしりと記されています。よく見ると、そこかしこにベルマークに関する記述があります。

 昭和58年「ベルマーク運動第1位の表彰を受ける」▽59年「PTAベルマーク200万点突破校となる」▽平成3年「ベルマークによりテント3帳、書棚31個購入」▽7年「ベルマーク400万点達成 大型テレビ(42型)購入」▽9年「ベルマークで朝礼台を購入する」「鉄棒購入(ベルマーク)」▽12年「万国旗購入(ベルマーク)」「ベルマーク500万点達成。全国表彰を受賞」……

 取材であちこちの学校を訪れましたが、学校の年表にここまで詳しくベルマークとの関わりを記載してくれているところはありませんでした。小林小のみなさんのベルマーク愛の深さをひしひしと感じました。

学校のあゆみを紹介する大きな掲示板。下の黒板は空欄で、あと100年分は書き込めそうです
ベルマークに関する記述も目立ちます


 マークの回収は児童のベルマーク委員会が担っています。5~6年生の各クラス3~4人の計約20人がメンバーで、月に1~2回活動し、子どもたちが持ち寄ったマークを番号ごとに仕分けしています。

 一方、PTAのベルマーク委員会は全学年のクラスごとに2~3人いて、計43人。偶数と奇数の学年に分け、年に3回ずつ活動しています。児童のベルマーク委員会がやり残したマークや、地元のファミリーマートが集めてくれているマークを仕分けし、集計しています。事務用品店から寄せられるインクカートリッジも整理しています。

 貯まったベルマーク預金で、今年度は運動会用の大きなテントを買いました。ベルマーク便りで全家庭に知らせ、さらなる協力を呼びかけたそうです。また、環境教育という観点から全クラス分のごみ分別ボックスを購入したり、東日本大震災に際しては集めたマークを被災地の学校に寄贈したりしてきました。

PTAのベルマーク委員らによる仕分け作業
仕分けに使うボックスは、商品の写真を貼って一目でわかるようにしています


 委員長の斉藤寿代(ひさよ)さんは委員会歴3年のベテラン。「代々この学校に通っているという家庭が多く、ベルマーク集めは当たり前になっている感じ。みなさん、よく協力してくれています」。自身も卒業生で、「子どもの頃から一生懸命集めていました。でも、まさか自分が親になってこういう役をするとは思わなかった」とも。副委員長の水間真由美さんは神奈川県出身ですが、実家の父母にもマーク集めに協力してもらっているそうです。

 700万点超えについて、2人とも「累計の点数を知らなかったので驚いた」と言います。「これまでの在校生やPTAのみなさんの努力の賜物。これからもずっと積み重ねて行けたらいいなと感じています」

 本部校長も「PTAの方々の頑張りには本当に頭が下がります。ベルマークに込められた家庭や地域のみなさんの思いを子どもたちにしっかりと伝え、感謝の気持ちを持てるようにしていきたい」と話しています。

PTAベルマーク委員会のみなさん

ベルマーク商品

フォン・ド・ボー ディナーカレー97g 甘口

ベルマーク検収

今週の作業日:3/25~3/29
1/31までの受付分を作業中