地域の協力を得ながら800万点/神奈川県川崎市立菅小学校


(2018/08/02)印刷する

 神奈川県の川崎市立菅小学校(戸塚裕康校長・児童数862人)が、2月に累計点数800万点を超えました。ベルマーク運動に参加した1964年からの地道な活動の積み重ねです。JR南武線の稲田堤駅から徒歩5分の場所にあり、創立144年という長い歴史があります。校門には140周年記念に際して作られたパネルがあり、そこには「ありがとうのバトンをうけつぎ、未来へむかって進もう菅っ子」と書かれていました。

菅っ子のスローガン

 取材日は、今年度初めての全体集計日でした。午後1時半、特別活動室には学年ごとに分かれて作業するテーブルが用意され、前方には作業の流れを書いたホワイトボードも準備されていました。そこに集まってきたのは、PTAベルマーク委員会の委員長・八木澤恵美さんと副委員長の榊原周子さん、ベルマーク担当本部役員の杉本悦子さん、応援に駆け付けたPTA会長の木村徹さん、そして各クラス1人ずつ選出されているベルマーク委員の皆さんです。

左から木村徹さん、八木澤恵美さん、榊原周子さん、杉本悦子さん

 八木澤さんと榊原さんはこの日集まった皆さんのまとめ役。「わからないことがあったら聞いてください」と積極的に声がけをしていました。とは言っても、そんな心配はいらないくらい、委員の皆さんは慣れた手つきで黙々と作業を進めていきます。

 活動について八木澤さんは、「歴代の先輩たちが残してくれた資料はあるものの、まだ、どんな方法がよくて、何が悪いのか、わからない」と模索中だそうです。回収月は5・6・9・10・11・1・2月の全7回。回収期間は余裕をもって1週間を設けています。各月末に委員が自分のクラスのベルマークを回収し、家庭で事前集計をします。この時点で、同じ会社・点数のマークは10枚ずつ紙に貼るというルールにのっとって、ある程度まとめます。

わかりやすいルールで
テキパキと動くまとめ役のふたり
協力的なみなさん

 委員の中には、職員室前の回収箱からカートリッジ類やテトラパックを回収する「学校班」や、近隣のスーパーに置いてある回収箱のベルマークを担当する「スーパー班」もあります。スーパーから回収するマークは予想外に多く、「地域の人の協力で活動が成り立っていることを知って驚いた」という声が挙がるほどだそうです。

 全体集計では、ベルマーク一覧表の一部を切り貼りした手作りの封筒や紙コップを使って、準備してきたものをまとめ直し、ダブルチェックも欠かしません。そうすることで、どこの会社かわからないマークや脱退した会社のマークも確実に分別します。それぞれ担当する作業が終わると、「何かお手伝いありますか」と他の班の作業を自ら手伝い、協力する姿勢が印象的でした。

一覧表を切って貼ってあります
協賛会社別の袋たち
ベルマークで買った黒板消しクリーナー
注意事項もはっきりと伝えます
職員室前の回収箱コーナー


 2時半頃には授業を終えた低学年、3時半頃には高学年の「菅っ子」たちが、お母さんの仕事の様子を見にきました。八木澤さんの娘で5年生の結衣さんは、お母さんについて「細かい作業が好きだということもあって、ずっとベルマークに関わりたいと言っていました。普段からベルマークがどこについているかを気にしていて、意外と集まります」。お母さんは学校の図書ボランティアもしているそうで、そんな日々の活動ぶりを笑顔で話してくれました。

 作業が終わったのは午後4時頃。その際、作業上の注意点をあらためて伝達するのですが、ここで驚きなのが、ベルマーク運動説明会でお伝えしたとても細かい注意事項をそっくりそのままお話しされていたことです。いかに熱心にお話を聞いてくださっていたかがわかります。

 榊原さんは「家庭で事前集計してもらえるくらい学校全体がベルマーク収集に協力的です。副委員長として、八木澤さんと役割分担し、助け合って仕事をしています」と話し、ベルマーク運動に協力して下さる方々と委員長に感謝していました。

 また、今回は800万点の節目ということで昨年度の委員長・伊達絵美さんと副委員長・糟谷由美子さんがコメントを寄せてくださいました。伊達さんはベルマーク活動のヒントを「活動は委員会メンバーだけでなく、活動にご協力いただける全ての方々の善意で成り立っているので、負担を少しでも減らせるように心がけた」と言います。糟谷さんは「へき地校や災害被災校への教育設備助成金としても使われるやりがいのある活動だと思うので、今後もコツコツと活動していきたいです」とその意義を語りました。

集まった皆さんでパシャリ

ベルマーク商品

木工用速乾

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/19までの受付分を作業中