すべて生徒で作業し、600万点、香川県・土庄中
(2016/10/12)印刷する
瀬戸内海に浮かぶ香川県・小豆島にある土庄(とのしょう)町立土庄中学(下地芳文校長、272人)がベルマーク集票点数600万点の大台を達成しました。集票から仕分け、発送まで、すべて生徒でするのが伝統です。集めたマークで昨年度は全校生徒が取り組む合唱のために伴奏用電子ピアノを買いました。
9月下旬の昼休み。校内の各教室から生徒の歌声が響きました。購入したばかりの電子ピアノで伴奏した1年生の岡田珠さん(12)は「普通のピアノより鍵盤が軽くて弾きやすい」とニッコリ。
毎年10月に近くの公民館で文化祭「島映会」を開き、地域の人たちや保護者らが多数、見学します。全クラス対抗の合唱コンクールがあり、練習に余念がありません。伴奏も生徒がしており、これまでは校内のピアノ2台を使っていました。「もっと練習の場を増やしたい」と今回、ベルマークで電子ピアノの購入を決めました。藤原一章教頭(52)は「できたら1クラス1台の電子ピアノがあれば。生徒にもっとベルマークを集めてもらいます」。
ベルマーク活動は全学年9つの各クラスから選ばれた男女一人ずつの生徒が中心です。クラス全員に集票を呼びかけ、毎月1回集めて教室に持ち寄り、仕分け作業をします。藤原教頭も卒業生で、中学時代は熱心に集めていたそうです。教師になって同校に赴任した時、「綿々と続いている」と感慨深かったそうです。
小豆島は瀬戸内海で2番目に大きな島で、小説「二十四の瞳」やオリーブ栽培で有名です。人口は約2万8千人ですが、近年、激減しており、若者の多くは学校を卒業後、島を出ていきます。藤原教頭は「島を出てもベルマークの事を忘れず社会貢献に興味を持ってほしい」と話しました。