400万点達成・宮城県岩沼市立岩沼小学校


(2015/02/06)印刷する

児童会の委員会が回収・仕分けに協力、PTAベルマーク委員会と初の交流活動も/ポスターコンテスト、クラス対抗枚数コンテストなどで工夫

 ベルマーク点数が累計400万点に達した宮城県の岩沼市立岩沼小学校(蓬田和弘校長、689人)に2月初旬、取材でお邪魔しました。PTAベルマーク委員会(23人)委員長の川村明美さんは「仕分けの時はいつも、ベルマークが捨てられることなく、この部屋までよくたどり着いたねって感動しています」と話します。学校ぐるみ、地域ぐるみで積み重ねてきた52年の成果です。

男性も混じって仕分け作業。丁寧に切り取って分けていきます

 ベルマーク活動の中心はPTAの委員会と、児童会のJRC委員会(18人)です。

 集め方はこうです。①各家庭でベルマークを切って専用封筒に入れ、児童は毎月20日に各教室の回収箱に入れる②JRC委員が箱を回収し、枚数を数え、担当の先生に預ける③回収箱を置いてくれている協力店9カ所と中学校2校からは年5回ほど回収する。

 こうしてベルマークが集まると、PTAの委員会の出番です。

 メンバーはほぼ毎月1回、学校のプレハブ教室に集まり、午前9時半からお昼ごろまで仕分けに取り組みます。1回につき平均で3500枚にのぼります。今年度9回目の活動日だった取材の日は5325枚も集まっていました。

 仕分け作業は二つのテーブルで始めました。カップラーメン20個が入っていた透明なケースがずらり並び、ひとつずつに協賛企業の番号がふってあります。メンバーは、マークを丁寧に切り取ってから番号別に分けていきます。次は点数別に分ける作業、セロテープやホッチキスで10枚ずつ束ねる作業、そして集計、というのが大きな流れです。

昨年10月に初めて試みたPTAと児童会のベルマーク交流活動の様子です(岩沼小学校提供)

 ベルマーク財団に発送するのは年2~3回。インクカートリッジは専用の回収箱で集め、送付は担当の先生が引き受けます。

 仕事の都合などで活動日に来られなかった人たちには、点数ごとに分けたり、束ねたりする作業に家で取り組んでもらい、次回の活動日までに届けてもらっています。

 昨年10月22日、新しい試みがありました。PTA委員会とJRC委員会が一緒に仕分けや束ねる作業をするベルマークの交流活動が実現したのです。PTA委員会発行の「ベルマークだより」には、児童から「けっこう大変!」「楽しい!」「またやりたい」という声が聞こえてきた、という喜びがつづられています。

 毎年夏休みに児童がチャレンジする「ベルマークポスターコンテスト」、年度末にクラスごとに集めたベルマークの枚数を競う「クラス対抗枚数コンテスト」もあり、学校全体でベルマーク集めを楽しむ工夫も凝らされています。

今年度「ベルマークポスターコンテスト」作品のひとつです(川村さん提供)

 川村さんは2013年度、2014年度と続けて委員長を務めています。初めはベルマーク運動の仕組みもよくわからず、不安だらけだったそうです。でも、前年度の役員たちがプレハブ教室の鍵の借り方から初めての発送の時まで、「必要なことすべてを丁寧に引き継いでくださったので何とかできました」と振り返ります。400万点達成は「半世紀も関わってきたすべてのみなさんの努力の積み重ねだと痛感しています」と力を込めて話しました。

 作業日のたびに参加しているPTA会長の加茂武雄さんは、五つある委員会すべての活動を体験してきました。ベルマークは、活動が真夏でも部屋の窓を開けられず、扇風機もつけられない。そんな汗だくの仕分け作業も苦労の一端です。「自分で切り取ってみないと、大変さが何もわからない」。加茂さんは感謝の言葉を何度も口にしました。

 昨年度はベルマーク預金で一輪車5台、バスケットボール20個、マイクスタンドなどを購入しました。今年度は未定ですが、購入するときには先生やJRC委員たちの意見も聞いて決める予定です。

PTAベルマーク委員のみなさん。前列右から加茂・PTA会長、担当の小幡聡美先生、蓬田校長、委員長の川村さん

 学校はJR東北本線と常磐線の分岐点、岩沼駅から徒歩5分。昨年、140周年記念式典があったばかりです。近くに竹駒神社、市役所、商店街、マンションも建ち並びます。ベルマーク収集の協力店のひとつ、学校そばの「渡藤書店」には、川村さんが小学生の頃から回収箱が置いてあるそうです。地域の温かい目が、いまも学校に注がれています。

ベルマーク商品

Penfield スウェット デイパック2

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/19までの受付分を作業中