500万点達成・さいたま市立岸町小学校


(2015/01/28)印刷する

年6回の「ベルマーク週間」に収集、仕分け・集計は自宅で

 埼玉県のさいたま市立岸町(きしちょう)小学校(高野隆充校長、560人)が、53年の取り組みを重ね、ベルマーク累計500万点に到達しました。約1100校・団体が参加する埼玉県で32番目の達成です。

点数計算表を合算し、整理袋を作成する総務委員たち=岸町小PTA提供

 旧浦和市(現・さいたま市浦和区)で1953(昭和28)年、14番目に創立された学校です。近隣に県庁をはじめ、浦和地方裁判所、県立図書館などがあり、学校はJR浦和駅周辺の高級住宅街の中心として知られる岸町地区に建ちます。

 PTA総務委員会(芹沢しのぶ委員長、21人)が、ベルマーク活動を担っています。広報、成人教育、保健安全とある4つの専門委員会の一つです。総務委員は、全校で21あるクラスから1人ずつ選ばれたお母さんたちです。

 仕分け、集計作業を自宅で行う方式で取り組まれているため、取材には委員長の芹沢さん、書記の松永月絵さんと、専門委員会窓口を務めるPTA副会長の小石原愛さんが、授業参観の日に時間をつくって応じてくださいました。

感謝状を囲む、左からPTA副会長の小石原愛さん、総務委員長の芹沢しのぶさん、総務委員会書記の松永月絵さん

 活動は4月下旬、PTA理事会の後、前年度からの引き継ぎを受けることから始まりました。5月初め、第1回総務委員会が招集され、年間スケジュールを決め、収集封筒を作りました。自分のクラスの児童分を担当します。1年生クラスの委員は、児童の氏名を手書きしますが、2年生以上は学級から氏名印を借りて押します。

 マークは6月、7月、10月、11月、12月、2月の年間6回、収集します。

 収集封筒を、収集月の前月末に配布します。第1回は5月30日、収集協力のお願いを記載した「ベルマーク便り」と、ベルマーク一覧表を添えての配布です。各回、1日~7日を基本に「ベルマーク週間」を設け、この期間内に封筒を、マークの有無にかかわらず提出してもらいます。ベルマーク週間の最終日、総務委員のお子さんがクラス分をまとめ(低学年は担任にサポートをお願いしています)、クラスバッグ(トートバッグ)に入れ、自宅に持ち帰ります。

 受け取った総務委員は、協賛会社別にマークを仕分け、点数別に枚数を数え、結果をベルマーク点数計算表に記入します。この際、10枚つづりを作りますが、台紙に張ったり、テープやホチキスで止めたりは、各人の自由に任せています。整理を終えたマークは協賛会社別の封筒に収納し、送票作業日まで保管します。この協賛会社別封筒は、銀行で手に入る封筒の利用です。一方、収集封筒は、月末の配布に間に合うよう、お子さんを通じてクラスへ戻します。

収集封筒の持ち運びに使われるクラスバッグと、ベルマーク袋(収集封筒)

 ベルマーク教育助成財団への送票は学期に一度、7月、12月、2月に行います。回収したマークのクラス分集計を終えてから数日後、全員が学校A会議室に集まります。協賛会社別のベルマーク点数計算表は1枚に集約して、電卓、筆記用具を持参します。協賛会社別封筒を一つにまとめ、点数計算表を集計して、整理袋を完成させます。午前10時からの作業は、1時間半ほどで終了となります。送り状は委員長、書記、会計の三役で作成、郵便局から送票します。

 使用済みインクカートリッジ、紙容器はマークとは別に、職員室前に専用箱を置いて通年で回収しています。メーカー送りは学期に一回、三役で行います。

 学外では公民館と、大型マンション管理室に収集箱を置き、地域の方たちから協力をいただいています。年度初めにお願いの文書を、年度末には集票総数の報告とお礼の文書を掲示します。

 500万点達成について、委員長の芹沢さんは「53年もの間、多くの保護者、地域の方たちの協力があってのことですね。活動に取り組まれた保護者の力も見落とせません。継続は力――を実感しました。小さな点数でも集めれば学校備品や図書など年間10万円相当が購入できます。また、購入することで、へき地や海外の子どもたちへの支援にもつながるというベルマーク活動に携わることができ、うれしく思います。たまたま500万点達成に巡り合え光栄です。さらなる成果が得られるよう、活動を進めてゆきたいです」と話していました。

こま犬に代わり、こまうさぎが置かれ、鳥居のない調神社

 ところで、「豊かな心を持ち、たくましく生きる児童の育成」を教育目標に掲げる岸町小で、子どもたちが地域を知る勉強のため訪れる施設の一つに「つきのみや」と呼ばれる神社があります=調宮、社名・調神社(つきじんじゃ)。神社なのに、鳥居がありません。社頭に置かれる魔除けも狛犬(こまいぬ)ではなく、狛兎(こまうさぎ)がいる珍しい神社です。「調」は貢(みつぎ)と同じで、伊勢神宮へ収める調物(貢物)を収めるための倉庫群の中に造営されたため、貢物の搬出搬入の妨げとなる鳥居が取り払われ、今日に至るまで建てられていないと伝わります。また、調が月と同じ「つき」と読まれることから、月待ち信仰と結びつき、ウサギを神の使いとするウサギ信仰が行われるようになったといいます。

 学校正門から子どもたちの足で約15分の「つきのみや」は、「ツキがある」とスポーツ選手のお参りも多いそうです。

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