600万点達成・仙台市立東六番丁小学校


(2015/01/23)印刷する

マーク仕分けに5・6年生「児童ボランティア」活躍/収集たたえる「がんばりカード」も

 仙台駅のペデストリアンデッキに立つと小雪がちらほらと舞っていました。階段を下り、歩いて10分。東北新幹線の高架に接して仙台市立東六番丁小学校(小野順校長、426人)があります。1873(明治6)年の創立で、1966(昭和41)年のベルマーク運動参加から48年で600万点を達成しました。宮城県では2番目です。

PTAの委員に交じって、業間休みにマークの仕分けなどを手伝う児童たち。みんなボランティアです

 ベルマークを担当するのはPTA福利厚生給食委員会(富樫ますみ委員長)の皆さんです。マークを整理し仕分ける「取りまとめ作業日」は年に5~6回あり、取材でお邪魔したのは今年度4回目の日でした。16人の委員だけでなく手伝ってくれる保護者も交え、PTA会議室で午前9時半から4時間ほど作業に集中します。仕事をもつ人も多く、時間が足りないときは持ち帰って作業をするそうです。

 マークは各家庭を通じて集めます。児童一人ひとりに専用の収集袋があり、クラスごとにまとめて回収します。忘れる子もいますが、毎回350袋前後が集まります。袋にはマークが1枚の子も、数十枚の子もとまちまちですが、「枚数ではなくて集めてくれる気持ちと行動がうれしいです」と富樫さんや副委員長の菅野真由美さんは話します。

年度末に児童全員に渡される「がんばりカード」

 こうして集まったマークは協賛会社ごとに番号をつけた小箱に入れていきます。牛乳パックを加工した入れ物です。小箱は十数社ごとに束ねて大箱3~4つにまとめ、これを1グループにします。部屋には3グループ分、用意します。大勢でも効率よく仕分けるためです。仕分けた分を数えやすいように10枚ずつテープでとめていく担当の人もいます。

 業間休みが始まった午前10時25分でした。5・6年生41人が駆け込んできました。男子34人、女子7人の「児童ボランティア」です。肌寒い部屋が一気に熱気に包まれました。仕分けていないマークの袋を委員から受け取ると、「これは○番!」などと言いながら分けていきます。マークがなくなり「おかわり!」と求める男子もいます。女子数人は切り取り、テープ貼りと役割を決めています。手慣れたものです。多くの子が経験者なのです。

 業間休みのタイムリミットは次の授業5分前の10時40分。41人はぎりぎりまで粘り、風のように去っていきました。委員の1人は「仕分けが進んで本当に助かります。みんな意欲的で」と話します。

 収集は全校をあげての取り組みです。児童の協力に対しては年度末に「がんばりカード」を渡してたたえています。収集日に毎回集めてきたら「パーフェクト!」、毎回でなくても「すばらしい!」とスタンプが押してあります。「集めてくれてありがとう」。そんな感謝の気持ちを委員会として、学校として伝え、励みになってくれれば、と考えるからです。

 地域の協力も忘れてはなりません。郵便局、児童館、スーパー西友、ファミリーマート、そして歯科医院にも収集箱が置いてあります。学区は仙台東照宮の門前町として栄えた地区も含め、商店、ビジネス街、住宅街からなり、歴史と伝統があります。住民の連帯意識も高いとされていて、学校への愛情も注がれているようです。

 委員会と学校ではいま、仕分け作業を効率的にする方法として昇降口に協賛会社ごとの箱を「常設」し、日常的にマークを回収できないか検討しています。インクカートリッジの回収箱はすでに設置しています。「子どもたちのために何かできないか。先人たちの取り組みと継続に感謝するとともに、PTAのみなさんと心をひとつにし、新たな目標に向かっていくことを確認しあいました」と語るのは、赴任3年目で600万点達成に立ち会った曽根由美子教頭です。

ベルマーク活動をするPTAの皆さん。前列右から曽根教頭、小野校長、感謝状を持つ富樫委員長、菅野副委員長

 これまでに折りたたみテーブル、長縄、バスケットボールなどを購入してきました。富樫さんは「先輩方の積み重ね、努力の結果です。私たちはたまたま節目の時に活動していただけ。でも、次は900万点を目標に継続していくことを引き継いでいきたい」と、喜びと決意を話してくれました。

 1月23日の給食にベルマークつきの「雪見だいふく」(ロッテアイス)が並びました。もちろん、児童も、「楽しみにしていた」小野校長も先生たちもマークを切り取りました。

ベルマーク商品

「バヤリース」オレンジ PET 430ml

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/19までの受付分を作業中