600万点達成校・水戸市立五軒小学校


(2014/05/19)印刷する

5、6年生のボランティアが協力

 ベルマーク運動が誕生した翌年、1961(昭和36)年から取り組んできた水戸市立五軒小学校(坂場克身校長、286人)の活動が、53年をかけて累計600万点を達成しました。688団体が参加する茨城県で第7位の成績です。

マークを切りそろえながら仕分け作業に取り組む厚生委員(手前)と、マークの切り方案内を収集封筒に貼る児童ボランティア委員(奥)

 開校は141年前の1873(明治6)年。数多くの卒業生を送りだしましたが、日本画家、横山大観もその一人です。

 現校舎は、JR水戸駅からバスで約10分の高台に建ちます。周辺は住宅街ですが、緑も多く、ウグイスのさえずりが校庭に届きます。日本三名園の一つ、偕楽園の一部が学区にかかるということもあり、毎年、5年生が子ども梅大使を務めています。水戸藩第9代藩主・徳川斉昭が造園趣旨などを漢文でつづった「偕楽園記」を暗唱して、梅まつり期間の週末、園内の「偕楽園記」碑わきで発表し、引き続き、観光客の園内案内のお手伝いをします。

感謝状を持つ小杉陽子(左)と安田清美・両副委員長を囲む厚生委員。前列左端は坂場克身校長、右端は久地岡啓一郎教頭

 ベルマーク活動は児童ボランティア委員会(関根更紗委員長、7人)の協力を得ながら、PTA厚生委員会(渡辺広委員長、21人)が取り組んでいます。厚生委員会は文教、校外指導、広報とあるPTA(家庭数224)委員会の一つで、全校9つのクラスから2人ずつ選ばれた保護者18人と、指名推薦による委員長、2人の副委員長で構成されます。委員長は委員会統括が主で、仕分け、集計作業など実務は副委員長が仕切ります。

 5月、顔合わせの初会合が開かれ、前年度に引き続き副委員長となった安田清美さん、小杉陽子さんを中心に、年間作業日程を決定。その後、収集封筒の裏に、図解入りマークの切り方の紙片を張る作業、前年度3月に回収したマークの仕分け作業に取り組みました。紙片の張りつけ作業には、児童ボランティア委員が20分休みの時間を利用して初めて参加、時間いっぱい、取り組みました。

手描きしたポスターを持つ、ボランティア委員会委員長の関根更紗さん

 児童ボランティア委員会は5、6年生による委員会活動で、募金活動などにも取り組みます。ベルマーク活動では、毎月25日に配布、翌月1日提出の収集封筒を、各回1日の休み時間に回収、PTA室へ運び入れるお手伝いをしています。2014年度からは、在校生にベルマークへの関心をさらに深めてもらう取り組みを始めました。第1弾は、収集日程やマークの切り方などを知らせるポスター作りです。低学年、高学年の教室前に掲出します。委員長の関根さん(6年生)は「ベルマーク運動の仕組みなども、分かりやすく説明してゆきたいと考えています」と話していました。子どもたちの活動には田代由貴、関谷佳苗両先生のサポートがあります。

200mlの牛乳空箱を利用した仕分けケース

 マークは6月から、翌年3月まで年間9回の回収です(4月、5月、8月はお休み)。

 PTA厚生委員会は仕分け作業を、6月からの第2木曜を基本に年間8回、行います。学校PTA室に午前10時に集合、不ぞろいなマークを切りそろえながら、協賛会社別に仕分けます。仕分けケースは、200ml牛乳の空き箱の利用です。一つひとつベルマーク番号が手書きされ、4×5列のケース3つで1セットとなっています。正午前には作業を終え、仕分けたマークは整理棚の協賛会社別ケースに収納します。「ありがとうございました」のスタンプが押された収集封筒は、次回配布日前、ボランティア委員会に引き取られます。

 集計作業は、9月と2月の2回で、送票まで行います。9月は2度目の集まりで、仕分け作業から1週間後です。整理棚の各協賛会社別ケースからマークを取り出し、点数別に10枚つづりをテープ止め、ホチキス止めでつくり、整理袋を完成させます。送り状は副委員長2人で作成、郵便局からベルマーク教育助成財団へ送ります。

 送票は13年度までは学期に一度、7月にも行って年間3回でした。ところが、教室にはエアコンがありません。扇風機を利用しますと、マークが風に舞い散ります。保護者が連れた小さいお子さんは暑さに泣きますし、扇風機を止めることもできません。結果、7月の送票は、14年度は行わないことにしました。

正面玄関壁に飾られる「五軒小学校で学んだ人々」の額。中央が横山大観

 集計作業には、一般保護者ボランティアの応援があります。厚生委員会だよりや、学校からの協力呼びかけに応じてくださった人たちです。事前登録ではないので、集計当日にならないと人数は分かりません。13年度は、15人ほどの協力を得ました。

 学校外ではスーパー2店、公民館に回収箱を置かせてもらい、地域の方たちから協力を得ています。3カ所とも学期に一度、厚生委員長が回収します。

 使用済みインクカートリッジは、収集封筒で回収します。PTA室に置いた3社の回収箱に集め、随時、副委員長2人で箱詰めし、メーカー送りしています。紙製容器回収は、まだ、取り組んでいません。

 ベルマーク預金では、学校と相談の上、ワンタッチテント、一輪車、図書などを購入してきています。14年度からは、児童の希望を反映させては、と検討を始めています。

 600万点達成に、副委員長の安田さんは「50年を上回る、PTAの皆さんの取り組みの成果と受け止めました。節目に立ち会えたことは、うれしいです。活動を通して、子どもたちへの応援をさらに高めてゆきたいです」。また、小杉さんは「1枚1点にも満たないマークも集めて、よくぞここまで、と思いました。続けてゆくことの大切さ、つむいでゆけば大きな力になることを改めて学びました。ベルマークへの関心をさらに高めてもらえるよう努めたいです」と話していました。

ベルマーク商品

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