東北にマーク贈って10年/コープこうべのボランティアサークル


(2022/07/05)印刷する

 生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区、組合員約172万人)は、組合員がボランティアのサークルを作ってベルマークを仕分け・集計し、被災地の子どもたちに贈る活動をしています。5月13日に開かれた交流会にはベルマーク財団の職員も出席し、各サークルに感謝状をお贈りしました。

感謝状を手に集合写真

 コープこうべは、兵庫県を中心に事業を展開しています。ベルマークのボランティアをしているのは第1地区(川西市・宝塚市・伊丹市・尼崎市・猪名川町)の9つのサークルです。東日本大震災の発生後、「ベルすみれ」「チーム菜の花」などのサークルが次々と立ち上がり、ベルマークを収集・仕分け・集計して、縁のあった宮城県の気仙沼市立松岩小学校と南三陸町立伊里前小学校に送付してきました。過去10年で、寄贈したベルマークは累計159万点にのぼります。

グループに分かれて話し合い

 交流会は、コープこうべの第1地区本部で開かれ、普段は別々に活動している各サークルの代表とメンバー計15人が出席しました。会では、まずこれまでの東北支援の取り組みについての経緯報告がありました。震災発生当日、組合員から支援の問い合わせがあり、そこから話し合いを重ねたそうです。阪神淡路大震災を経験した身として他人ごとではない、あの時の恩返しがしたい……子どもたちを支援したい一心だったという当時の心境が語られました。

 店に回収箱を置いて収集を呼びかけるとともに、仕分け・整理するボランティアを募集したところ、複数のサークルが結成されました。参加人数も増え、作業も進み、寄贈先として松岩小と伊里前小を選びました。以来、毎年かかさず寄付を続けてきたそうです。現地を訪問したこともあるそうで、出席者は当時を思い出し頷きながら聞き入っていました。

 続いてベルマーク財団職員が、ベルマーク運動の現況や寄贈マークの活用方法について説明。これを受けて、今後の寄贈先についての議論がありました。「今まで通り東北2校の支援を続けたい」という考えの一方で、震災から10年以上が経過したことをふまえ、「自然災害など緊急支援に備え、財団への寄付も選択肢に加えては」との意見も出、この日は結論には至りませんでした。所属サークルのメンバーと相談したうえで、後日あらためて取りまとめることになりました。

話合った内容を白板で共有

 参加者からは「長いこと仕分けはしていたが、今回初めて運動の全体像が分かって良かった」「海外も支援しているとは知らなかった」などの感想があがりました。コロナ禍でサークル活動も縮小が余儀なくされているそうで、「以前は昼食をはさんで、楽しくおしゃべりしながら1日作業していたが、今は午前中だけで寂しい」との声も。また「作業がままならず、未整理の状態でたまっていくのが気になっていたが、財団に直接送ることもできると分かって気がラクになった」といった意見もありました。

 交流会を主催したコープこうべ職員の戒能竹子さんは、「ベルマークのプロジェクトも活動自体は今年で12年目となりました。今回、ボランティアの皆さんに労いの言葉をいただき、大きな励みとなりました。これからも、できることを協力してすすめていきたい」と話しました。サークルのメンバーは「目立ちたいわけでもなく、淡々とコツコツと今まで通り作業するのみ」と、今年度も仕分け・集計活動の継続をしていくと語ってくれました。ありがとうございます。これからもよろしくおねがいいたします。

ベルマーク商品

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ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
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