北海道・士別ベルマークの会が寄贈マーク活動/財団や地元の保育園へ


(2020/12/21)印刷する

 北海道士別市のボランティアグループ「士別ベルマークの会」は、市民や地元企業・団体からベルマークを集め、ベルマーク財団や地元の保育園に寄贈しています。コロナ禍の今年も「豪雨被害を受けた学校のために」と活動を続けました。

士別ベルマークの会のみなさん。前列中央が代表の平賀尚子さん

 会の代表は平賀尚子さん。「2018年に会を立ち上げ、士別市社会福祉協議会のボランティアセンターに登録しました」。活動はツイッターやフェイスブックで情報発信しています。マーク回収箱を社協窓口と図書館に置くほか、毎年7月に開かれる社協主催の「ふれあい広場」にブースを出し、マークを集めたり小中学生に仕分け体験してもらったりします。「今年の広場はコロナで中止になり、残念です」と平賀さん。

 それでも、7月豪雨の被災校のために役立てようと、社協や地元紙を通じて約1カ月間、ベルマーク収集を呼びかけました。同時に仕分け・集計の要員も募集したところ、50~70代の11人が協力してくれました。社協の会議室でお互いに距離を取りながら作業をしたそうです。こうして集まった1万7718.3点が財団に送られ、ベルマーク新聞12月号の寄贈者リストに会の名が載りました。

 昨年は、市内の上士別保育園(迦西晃演園長、園児15人)にも約1万5000点を寄贈しました。同園は簡易テントの購入を目指してベルマークを集めているそうで「貴重なものをいただき、大変ありがたいです」と迦西園長。

昨年開かれた「ふれあい広場」のべルマークコーナー
昨年、上士別保育園にマークを寄贈した

 この会には、実は長い前史があります。平賀さんは、中学の代替教員や高校の時間講師を務めた経験があり、市内の中学校で相談員をしていた2000年に「やまびこネットワーク」を立ち上げました。不登校などを経験した子どもと保護者の会です。そこで居場所作りや勉強会などの活動をするうちに「子どもも大人もできるボランティアとしてベルマークも集めるようになりました」。2010年にフリースクール「やまびこネットワークこだま教室」として財団に参加登録。貯めたベルマーク預金は「人のために役立てよう」と、すべて財団の友愛援助に寄付していたそうです。

 やまびこネットワークは、市が不登校児のための教室を作ったことに伴い2019年に解散しました。その前年に、ボランティアとしてのベルマーク活動を引き継ぐため、新たに作られたのが「士別ベルマークの会」でした。

今年の仕分け・集計作業の様子

 活動の輪は広がりを見せています。「災害に遭われた人のために使って」と長年集めたマークを会に届けてくれる人がいたり、地元企業や団体からマークが贈られたり。昨年は平賀さんが市立士別南小学校(鈴木康弘校長、児童315人)で、ベルマークについて話す機会がありました。3年生の総合的な学習で、支援につながる仕組みやマークの仕分け方を説明したのです。その後、同校では授業を聞いた児童らが中心になって全校からマークを集め、社協に寄贈しました。

 社協地域福祉係主事の古川芽衣さんは「窓口に来た方がベルマークの回収箱やチラシを見て『今度持ってくるね』と声をかけてくれることもあります。やまびこネットワークが解散する時に、マーク収集を終わりにする選択肢もあったかもしれませんが、市民の役に立てればと活動を続けていることが素晴らしい」と話します。

 北海道内陸の北部に位置する士別市はサフォーク種の羊がまちおこしのシンボル。観光牧場などで羊の毛刈りショーやジンギスカンなどが楽しめます。一方、冬の寒さは厳しく、今季もすでに最低気温がマイナス10度を下回り、1日に20~30センチほど雪が積もる日もあるそうです。

 そんな中、平賀さんは「ウィズコロナを意識して今年は活動しました。ベルマークは今も集まって来ているので、来年もまたやらなくちゃ」と意気込みを語ってくれました。

 【リンク】
士別ベルマークの会のツイッター
フェイスブック

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