101歳、まだまだ元気/ベルマーク大使・幡野たいさんの近況


(2018/10/25)印刷する

 ベルマーク大使の幡野(はたの)たいさんは、今年4月12日のお誕生日で101歳になられました。次女が小学校4年生だったときにベルマーク活動への参加をPTAに働きかけ、それ以来、半世紀ものあいだ地道に仕分け作業を続けてきました。PTAでの活動から、児童によるベルマーク委員会での活動になっても、責任を持ってサポートをし続けました。2016年に第一陣のベルマーク大使として選ばれたのですが、活動実績の長さは大使の中でも最長でしょう。山梨県上野原市にあるご自宅と、幡野さんの“マネージャー”がいる上野原市教育委員会を訪ねました。

 ご自宅の部屋に入ると、幡野さんが手先を器用に使ってチラシの箱を折っていらっしゃいました。年齢を重ねるにつれ、仕分けのミスが気にかかりはじめ、現在はベルマーク仕分けをお休みしている幡野さん。マーク仕分けは生きがいだったそうで「やめるとき、本当に寂しかったですよ。つらかった」と言います。82歳で胃がんになり、もうだめかと思った時、ベルマーク委員の子どもたちからのメッセージを見て「私、まだ仕事があったんだ」と元気を出したそうです。やめてからもまだまだ幡野さんの元にベルマークが届きます。

 現在は自宅にいるほか、週3回デイサービス、時々ショートステイに通っています。自分の話をするより、聞き役のほうが好きだそうですが、この日は今までの経験をたくさん話してくださいました。長生きできる秘訣は「物事をいい方へ解釈すること」「好き嫌いをしないこと」。大好物はお肉です。

 ベルマーク活動についてだけでなく、戦時中にご主人を亡くした辛い記憶や苦労、デイサービスでの楽しい時間など、101年歩んできた幡野さんの言葉には説得力があり、いつまでも聞いていたくなりました。


 幡野さんの功績を伝えるのに、欠かせない人がいます。「私は何もしてないんです。ただのつなぐ係。それは、おばあちゃんのすごい功績を見てもらいたいから」。そう言うのは、上野原市立上野原小学校の元校長先生で、現在は教育委員会に勤めている近藤周利(こんどうひろとし)さんです。近藤さんは、担任から教頭、校長にいたるまで通算4回、上野原小に勤務しました。ベルマーク委員会の顧問をしたこともあり、ベルマークを通して学校教育に大きく貢献する幡野さんを長年見てきました。その頑張りを出来るだけ多くの人に知ってもらいたいという強い思いから、まるでマネージャーのように、取材を希望すると率先して幡野さんに連絡を取ってくださいます。「おばあちゃんが取材を受けると、私もおこぼれで写真に写っていることが多いんです」と笑います。

 取材を終えて帰る際、幡野さんはご自宅の2階の階段から顔をのぞかせてくださいました。それだけでなく、丈夫な足腰を使って降りてこようとする幡野さん。思わず「そこでいいですよ」と近藤さんが声をかけました。優しくて、笑顔の素敵な幡野さん、いつまでもお元気で。

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