沖縄・読谷村立図書館で宮西達也さんのオーサー・ビジット
(2025/01/10)印刷する
沖縄県読谷村立図書館(山内明秀館長)で12月8日、ベルマーク財団の教育応援隊事業「オーサー・ビジット」が開かれました。本の著者(オーサー)が参加校・団体を直接訪ねて(ビジット)特別な授業をする取り組みで、朝日新聞社との共同企画です。
訪れたのは、絵本作家で、ベルマーク財団の理事でもある宮西達也さん。宮西さんはこれまで数々の賞を受け、作品は小学校の教科書にも取り上げられています。
読谷村立図書館は2025年秋には新しい建物に移転する予定です。現在の図書館の思い出になる企画となりました。
午前10時、近隣の小学校に通う1年生から6年生の児童29人が集まりました。いつもは静かな図書館も少し違った雰囲気です。山内館長が「オーサー・ビジットの開催を目標に、みんなでベルマークを集めてきました。待ちに待って、とうとう今日を迎えることができました。コツコツと地道に集めたベルマークが、大きなプレゼントになりました」とあいさつして、特別授業が始まりました。
宮西さんはもう準備ができており、動きやすい「つなぎ服」姿です。大きな声で「みんな!ベルマークを集めたら、有名な宮西さんがやってきましたよ!」と笑わせてから、自己紹介。「おじさんは、小学4年生の時に、絵描きになる夢を持ちました。それからいっしょうけんめいに絵を描いてきました。なんでもいっしょうけんめいにやると、みんなの前でお話する時は少し恥ずかしいけど、元気がでてくるよ」と語りかけました。
まずは宮西さんの絵本「まねしんぼう」と「おっぱい」の読み聞かせです。著者本人の楽しい読み聞かせに、児童たちは大きな笑い声を上げながら、聴き入っていました。
その次は、ワークショップです。
宮西さんが「さあ、みんな自分で考えた『妖怪』『お化け』『宇宙人』なんでもいいから、いっしょうけんめい描いてみて」と声をかけました。小さな段ボールに、それぞれ自分で考えた好きな絵を書き、オレンジ色と黒色のマジックで色をつけます。それを切り抜いて、土台の段ボールに貼り付け、自分だけのオリジナルのアート作品を制作しました。最後に、宮西さんが、一つひとつの作品に参加者の名前を手書きで書いた「ネームプレート」を貼り、完成です。
途中で行き詰まりそうな児童には、宮西さんが「がんばれ」「いいぞっ」「かっこいいね」などと声をかけ、励ましました。「いっしょうけんめい描いた作品はどれもかっこいい。平面に描く絵とは全然違うよね」。完成したそれぞれの作品を「かわいいなあ」などと紹介しました。
ワークショップの最後、全員で自信作を胸に記念撮影をして、授業が終了しました。宮西さんは「みんなが想像して描いた作品をいつも楽しみにしています。子どもたちの予想外の発想には、本当にいつも驚かされます」と話していました。
ベルマーク運動には、公民館などの生涯学習施設も参加登録することができ、現在は200近い団体が参加しています。読谷村立図書館は2012年から参加し、来館者がベルマークを持ち寄り、活動しています。