106人でマーク仕分け、「共に生きる」を学ぶ/宮城学院高


(2021/07/30)印刷する

 仙台市青葉区にある宮城学院高等学校(平林健校長、生徒363人)の1年生のうち106人が、ベルマークの仕分け作業にボランティアとして取り組みました。学校でも初めての試みでしたが、1ヵ月以上前から生徒の委員会や先生を中心に準備を進め、約4万4000点分のマークを整理することが出来ました。

みんなでピース!いい笑顔です

 宮城学院高は今年度が創立135周年。キリスト教系の女子校で「神を畏れ、隣人を愛する」の理念を掲げ、年間を通してキリスト教に基づいた行事があります。そのうちのひとつ、毎年5月に設けられる「キリスト教教育週間」では、外部から招いた牧師による特別礼拝や、丸一日かけて特別プログラムを行う「全日行事」があります。

 その「全日行事」の学年別プログラムのひとつとして今回、ベルマークの仕分け作業が企画されました。発案者は宗教主事の大久保直樹先生。キリスト教教育週間をはじめ、サマーキャンプや学校クリスマスなどの宗教行事を統括する役割を担っています。ボランティアとしてベルマークを仕分けることは、『共に生きる』という今回の全日行事の主題を具体的に経験できる活動だと考えたのだそうです。

 このプログラムで使える時間は160分。どうすればスムーズに作業が進み、生徒たちが学びを得ることができるか……。先生はベルマーク財団に問い合わせるなどして模索を続け、4月下旬からは宗教行事を担当する各クラス選出の宗教委員8人とも打ち合わせを重ねました。

各クラスから2人ずつ選出される宗教委員が運動の概要を説明
一覧表と見比べながら、1人1袋のベルマークを会社別に仕分けていく

 5月25日、全日行事が始まりました。ベルマークの仕分けは4つのクラスで実施されます。まず財団が公開している動画「未来を育むベルマーク」を前もって観ていた宗教委員が、自分たちで作成した説明用スライドをもとに、運動の概要や目的を説明することから始まりました。高1学年の宗教委員長を務める瀧澤色春さんは「小学生の時にベルマークに触れる機会がありましたが、何のために役立つのかは今回初めて知りました」と振り返ります。

集中して仕分けに取り組んでいることが伝わってくる

 概要をつかんだところで、いよいよ作業に移ります。生徒1人ずつにジッパー付きの袋に入ったベルマークが配られました。それを一人で黙々と仕分けていきます。次にグループを組んで、カップやゼムクリップ、ダブルクリップを使いながらマークをまとめていきます。2種類のクリップは、マークの厚さによって使い分けたそうです。その結果、時間内にクラスごとに集計するところまで作業をすすめることが出来ました。大久保先生と学年担当の佐藤友久先生が後日、全クラス分を合わせる集計作業を済ませ、仕分けたベルマークを財団に送りました。

みんなで同じ作業をすることが、話すきっかけになったそう
協賛会社のベルマーク番号が黒板に書かれている
机にマスキングテープを貼って点数を区別する生徒も

 106人で仕分けたマークは合計4万3896.9点。作業の指示を出した宗教委員会の皆さんは、実は準備段階では不安だったそうです。なぜなら、高校生活が始まって2ヵ月も経っておらず、みんなで一緒に何かをする経験も、クラスメイトと話すきっかけも少なかったからです。クラスの様子を見ていた瀧澤さんは、委員以外の人が臨機応変に声掛けをしてくれる姿や、終わっていない人を率先して手伝う友達の姿に気付きました。「マーク仕分けは多くの人が話すきっかけとなり、クラスメイトと打ち解ける良い機会になりました」と感想を話してくれました。

財団に届いた送り状と整理袋。明細がていねいに記入されていた

 財団に届いた仕分け済みのベルマークは、東日本大震災等の災害で被災した学校などへの支援に活用されます。ベルマークを仕分ける作業は、マークを寄せてくれた方々の思いを形にしていくことと同時に、支援を必要とする子どもたちと「共に生きる」ことにもつながります。宮城学院高の皆さんがそれを体感することができたなら、これほど嬉しいことはありません。

ベルマーク商品

「クノール® Soup Do®」ふかひれスープ用

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/19までの受付分を作業中