コロナ禍の休校中に21万点の「お宝」発見/長野・安曇野市立穂高北小


(2020/10/29)印刷する

 コロナ禍で休校中の4月、長野県安曇野市の市立穂高北小学校(小松幹校長、児童679人)の大畠紀志世先生が、校内に置かれたままのダンボール3箱に入ったベルマークを見つけました。先生と子どもたちが仕分け・集計をしたところ、なんと21万点超もありました。

穂高北小学校の大畠紀志世先生
マークを仕分ける収集委員たち

 穂高北小は北アルプスを間近に仰ぐ自然豊かな安曇野の里にあり、学校からは地元で「信濃富士」と呼ばれる台形をした有明山がくっきり見えます。1970年にベルマーク運動に参加。50年をかけて累計470万点超のマークを集めてきました。現在は5、6年の児童19人でつくる収集委員会が活動の中心で、マークの収集を呼びかける一方、休み時間や昼休みに交代で仕分け・集計作業をしています。

穂高北小からは有明山(後方右)などの北アルプスを間近に仰ぐことができる

 コロナ禍で休校中だった4月中旬、先生たちは、校内で普段片付けられない場所の掃除をしていました。大畠先生はその際、職員の女子更衣室で、棚の上段に置かれたままのダンボール3箱を見つけました。「何だろう?」と箱を開けてみると、入っていたのはどれも、たくさんのベルマークでした。

 「宝の山が出てきたよ!」。大畠先生はすぐ他の先生たちに知らせました。みんなびっくりしていたそうです。マークにはすでに脱退した会社のものも混じっていて、「おそらく10年ぐらい誰にも気づかれずに置かれていたのではないか」と大畠先生は推測します。

2015年当時、穂高北小が発行した「ベルマークだより」(左)と、財団の同年7月10日付「ベルマーク新聞」の記事。写真後列の一番左が大畠先生

 大畠先生の穂高北小への着任は今年4月ですが、実は15年ほど前にはお子さんが同校に通っており、そのときは自身でPTAのベルマーク責任者を引き受けていました。2005年2月に累計400万点の大台を達成した時には、財団からの取材を受けたことを覚えているといいます。当時は年間15万点ほど集めており、その経験から、今回の箱は「20万点ぐらいありそう」と思ったそうです。

 大畠先生は5人の先生と協力して、空き時間に職員室でマークの仕分け・集計を始めました。休校が明けた5月下旬からは児童の収集委員も加わり、7月下旬まで作業。8月に大畠先生がとりまとめました。合計点数は21万1058.1点。直感がほぼ的中しました。

先生たちは空き時間に職員室でマークを仕分け・集計した

 整理を終えたベルマークはダンボール1箱にまとめ、新学期に2日間展示されました。大畠先生は、協力してくれた子どもたちへの感謝と今後への期待を込めて「なんと!! 20万点達成!! ありがとう!! さらに集計、よろしくね♡♡」のメッセージを壁に貼りました。20万点という数に、子どもたちからも「すごい!」という声が上がっていたそうです。

 今回見つかったベルマークで貯めた預金は、各クラスで使うボール、USBやSDカードが使えるオーディオデッキの購入に役立てる予定です。ボールは昨年もベルマーク預金で買いましたが、個数が足りず、収集委員会が購入品として提案。先生たちも「今年は全クラスに配れるね」と喜んでいるそうです。

 大畠先生は「ベルマークは、捨てずに貯めれば、自分たちで買える物があるだけでなく、買い物額の1割が支援に回ります。しまい込んだままになっているベルマークがないかどうか、他の学校も見直してみては」と話してくれました。

穂高北小から財団に届けられたベルマーク

ベルマーク商品

防災ずきん KR010

ベルマーク検収

今週の作業日:3/25~3/29
1/31までの受付分を作業中