岩手・山田町立山田小が900万点達成


(2020/09/09)印刷する

 岩手県山田町にある町立山田小学校(三浦秀行校長・348人)のこれまで集めた点数が900万点を超えました。4月に周辺の6校が統合して創立し、うち4校がベルマーク運動に参加していたことから預金が合算されました。岩手県内で累計900万点に到達した学校は初めてです。

 統合したのは、運動参加校だった山田南小、山田北小、大沢小、織笠小、それに轟木小と大浦小を加えた6校。運動参加の4校は、多くのベルマークを集めてきたのと同時に、ベルマーク財団の東日本大震災被災校支援の対象校でもありました。震災は町にも深刻な影響をもたらし、現在の校舎となっている旧山田南小も「当時は学校としてだけでなく、消防署、病院、避難所として、多くの重要な役割を担った」と三浦校長が教えてくれました。

 学校の最寄り駅は、三陸鉄道リアス線の陸中山田駅。岩手県の三陸海岸沿いを走り、NHKが2013年に放送した朝ドラ「あまちゃん」で一躍有名となった列車です。駅は震災後に建てられた新しい駅舎です。

 駅から山田小までは徒歩約10分、平らな道を歩きます。道のりの半分ほどは、比較的新しい住宅や店が立ち並び、舗装されて間もない道路が続きます。この地域は津波の被害を受けただけでなく、プロパンガスが爆発するなどして火災も発生し、復興・再整備には長い時間を要したそうです。

 震災から10年目になりましたが、学校での児童へのケアは継続されています。たとえば、県教委が実施する“心とからだの健康観察”では、抱えるストレスを把握し、反応を示した子どもたちへのサポートが行われます。当時生まれていなかった1年生から3年生までの子どもたちの中には、「お母さんのおなかの中でで津波の音を聞いた」と話す子もいるといいます。

 また、旧山田南小で毎年3月11日に行われてきたのが、“希望と絆の会”。学校には、震災遺族から寄贈された2本の寒緋桜があり、“希望の木”“絆の木”と名付けられました。その経緯などを、全校集会を開いて子どもたちに伝えてきたそうです。三浦校長は「統合しても、語り継ぐことは続けていきたい」と話しました。

宮古駅に停車中の三陸鉄道。2両編成の短い列車です
駅の愛称は、山田湾にあるオランダ島にちなみ、“海のオランダ島”。大きな風車のオブジェが目立つ
駅を挟んで海側にある中央公園は、2019年4月に開園した

 学校が統合した主な理由は、複式学級の解消です。通学範囲は大変広く、スクールバスは欠かせません。海に突き出た船越半島にある旧大浦小学区では、道路が整備されていなかった平成初め頃まで、中学校への通学に船を使っていたそうです。

 統合後の学校運営の方針については校長部会、副校長部会、教務部会などで話し合いが重ねられました。その中で、ベルマーク活動は児童のベルマーク委員会が行うことになりました。

 新型コロナウイルス流行の影響を受けて、学校は現在、様々な活動が例年通りには進められない状況です。三浦校長は「運動会も修学旅行も延期、PTA総会も出来ていない」と話します。それでも「学校の歴史は始まったばかり。学校の文化をみんなで創り上げていきたい」と初代校長として意気込みを語ってくれました。

ベルマーク委員会の皆さん。後列左端が三浦秀行校長、その隣が米澤久美子先生、後列右端が森内俊彦先生

 8月下旬、ベルマーク委員会の活動がありました。この日の活動内容は、貯めてきたベルマーク預金を使って何を買うか決めること。予算は1学級5000円。候補にあがったのは、ドッチビーやソフトボール、バドミントンといった運動用品から、トランプやカルタといった室内で使う教材までさまざま。校庭でも教室でもみんなが仲良く遊べるようにと、よく考えている様子が伝わってきました。「ボールなら2、3個は買えるね」「これは高すぎるね」とお金の計算もします。この日選んだ品物のなかから、各学級で何を買うか決めてもらい、先生に発注してもらいます。届いたら委員会メンバーが記名をして学級に配る予定だそうです。

先生にヒントをもらいながら、みんなが喜ぶものを選んでいく
どんな備品を買いたいかな?

 マークの仕分けも児童が担当しています。担当の米澤久美子先生によると、「これまでやったことがない子も慣れている子も協力して活動している。中には、自ら休み時間や朝の時間を使って仕分けしてくれる子もいる」と、児童の積極的な姿勢が見てとれるそうです。

 委員長の西川生紗さん(6年)は、5年生のときにベルマークに関わって楽しかったことから委員長に立候補しました。「仕分けにはチームワークが必要で、みんなで最後まで作業が出来たとき嬉しい」と話します。副委員長の佐々木七海さん(6年)は今年初めてベルマーク委員会に入りました。細かい作業が好きで、活動は楽しいと感じてくれています。

左から委員長の西川生紗さんと、副委員長の佐々木七海さん。ふたりで司会進行をつとめる
候補にあがった品物は、黒板に記録していきます
ふせんに欲しいものを書いて、お買いものガイドに貼っていきます


 山田小には、遠方のボランティア団体からベルマークが寄贈されることもあるそうです。三浦校長に今後、マークを使って購入したいものをうかがうと「各学校から備品は持ってきているが、実際に1年間過ごしてみないと、何が必要になるかわからない。いざ欲しいものが出てきたときに、すぐに使えるベルマークはとても心強い」と話してくれました。

 山田町は以前からベルマーク活動が盛んでした。今回合併した学校のうち、山田南小は1984年に県内で6番目に累計100万点を達成、97年には200万点台に達していました。山田北小も1994年、大沢小も2009年に100万点を突破しています。2011年の震災後は寄贈マークも多く集まり、それらが合わさって今回の大台達成となりました。

駅から学校と反対側に数分歩くと、山田湾が望める

ベルマーク商品

白鶴 米だけのまる 純米酒

ベルマーク検収

今週の作業日:9/14~9/18
3/30までの受付分を作業中

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