被災校・釜石市立鵜住居(うのすまい)小をマークで支援


(2014/04/04)印刷する

北九州市立小石小 「鉄のまち」の縁で

「ベルマークぶくろ」を集めるポスト

 北九州市立小石小学校(加来清広校長、216人)が3月5日、3年前の東日本大震災で被災した岩手県釜石市立鵜住居(うのすまい)小学校(岩間三輝校長、197人)に寄付する1万5043点のベルマークを財団に送りました。小石小の父母教師会(PTA)の総務委員会が前年度から活動の一環として被災校を支援しようと始めているもので、これで2回目。総務委の黒木美江委員長は「今後も続けていきたいと思います」と話していました。

今年度最後の仕事に臨む総務委員の方々

 小石小は北九州市若松区の高塔(たかとう)山(標高124㍍)の東北丘陵地帯の住宅地にあります。創立は1951(昭和26)年4月。学校の教育目標は「美しい心にあふれ かしこく たくましく生きる子どもの育成」で、温かい信頼と一体感で結ばれ、通うのが楽しくなる学校づくりなどを推進しています。

 ベルマーク運動を支えているのは父母教師会の総務委員会(約10人)。月に1回、「ベルマークぶくろ」を先生が子どもたちに配り、集まったら1階の玄関入り口の「ベルマークポスト」に入れてもらいます。毎月1回、総務委員5、6人が学校に集まり、ポストを開いて仕分け・集計作業をして保管しています。使用済みインクカートリッジも総務委員が集めて、専用の箱に入れ、箱いっぱいになったら協賛会社関連の業者が回収に来るのを待っています。

 そして基本的には年度末に1回、「ベルマーク」と「送り状」を最終チェックして財団に送ります。3月5日は午前10時ごろ、総務委員8人が学校に集まり、2階の図書室で今年度最後の作業に入りました。被災校支援の2回目の集計確認・発送作業です。鵜住居小への寄贈マーク分と小石小分のものと2つに分けて送りました。

総務委の作業用必需品

 黒木委員長の説明によると、2年前に被災校への支援として、小石小の児童会が中心になって校内で募金活動を始めたそうです。それぞれの小遣いを出し合ったそうです。しかし、お金ではなくて、自分たちが勉強するために使う学用品などについているベルマークを集めることに意味があるし、長く続けるためにはベルマーク収集の方がいいという声が上がりました。ベルマーク新聞の記事で、他校へマークをプレゼントした例を知って、小石小もその方法にしようということになったそうです。

2回目の鵜住居小支援作業が終わり、記念撮影

 被災校として、どの学校にプレゼントするのか。2012年度の総務委員会が先生たちと相談した結果、北九州市がともに日本の近代産業の発展を支えた「鉄のまち」として交流をしてきた釜石市の小学校の中から選ぼうと判断。ベルマーク運動に参加している小学校に電話したところ、鵜住居小と連絡が取れたため、決定したそうです。

 1回目は前年度の3月に、鵜住居小分と小石小分と2つに分けて送りました。小石小分は1万0453点で、鵜住居小分を少し多めにしたそうです。小石小分については、後日、使用済みインクカートリッジの分を合わせると、ほぼ同じ点数になる、との判断だったそうです。

 2回目の今回も同じようなやり方で、鵜住居小分は1万5043点、小石小分は約7270点で、財団に発送しました。

 3年前の東日本大震災発生で、釜石市北部の鵜住居地区は津波で壊滅的な被害を受けました。当時、鵜住居小の児童と釜石東中学校の生徒たちは高台に向けて速やかに避難したそうです。鵜住居小は震災後、市内西部地区の2小学校に分かれて間借りして授業を受けるなどしていましたが、2012年2月末から仮設校舎で一緒に授業を受けています。鵜住居小によると、今年度、ジャングルジムや雲梯(うんてい)など遊ぶところができたそうですが、まだプールはなく、体育館、校庭は中学校と共用していて不自由な面もあり、完全復旧には相当時間がかかりそうです。

 小石小の総務委員会では、仮設校舎での授業は震災前の学校生活にはまだまだほど遠いと見て、来年度以降も引き続き支援運動を続ける意向です。

ベルマーク商品

KGスキンタッチコットン(男児)

ベルマーク検収

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