見学してきました ~テトラパックの紙容器がリサイクルされるまで~


(2026/07/29)印刷する

 協賛会社の日本テトラパック(ベルマーク番号17)のベルマーク運動は、マークを切り取る方式ではありません。テトラパックの紙容器を「開いて、洗って、乾かして」、専用回収箱に入れて回収センターに送ります。重量に応じてベルマークの点数になります。

 日本テトラパックは2011年に協賛会社になりました。教育を支援するとともに、紙容器のリサイクルによって資源を有効活用することを目的にベルマーク運動に参加しています。回収に参加する学校・団体は着実に増え、2025年末で7000以上。年間平均700トン以上の紙容器が回収されています。

 回収された紙容器が、どのようにリサイクルされるのか見学してきました。


マークを切り取ってはダメ! マークがついた紙容器ごと送ります

*日本テトラパックのベルマーク運動の仕組みはこちらの動画をご覧ください*

 訪れたのは、静岡県富士市にあるテトラパック回収センターと、市内にある「コアレックス信栄」の工場です。日本テトラパックとコアレックス信栄は長年協業しており、ベルマーク運動で回収された紙容器は、ここでトイレットペーパーやティッシュペーパーに生まれ変わります。廃棄物も資源として再利用する「ゼロエミッション」の過程は、驚きの連続でした。

 参加団体が集めたテトラパックの紙容器は専用回収箱に入れられ、回収センターに送られてきます。1箱に10kgの紙容器がぎっしり詰め込まれています。スタッフ2人が向かい合って、手作業で箱から取り出して、秤で計量します。アルミ付き紙容器とアルミなし紙容器はここで仕分けするので、一緒に箱に詰めて送って大丈夫です。

 ベルマーク点数はアルミ付き紙容器1kg当たり40点、アルミなし紙容器が1kg当たり20点で、日本テトラパックはアルミ付き紙容器の回収に力を入れています。

参加団体から段ボール箱に入れて送られてきた紙容器

 スタッフはPTA番号や学校名を確認し、ひとつひとつ丁寧に作業していきます。その様子はカメラで撮影しており、後で問い合わせがあっても対応できるようにしています。

中身を確認して、仕分け

 計量が終わると、車で10分ほどのコアレックス信栄のリサイクル工場に搬入されます。同社は古紙100%の再生家庭紙メーカーで、工場は2015年に富士宮市から移転しました。約4万㎡の敷地に、総床面積約2万4000㎡の社屋が建っています。

コアレックス信栄の社屋外観

 周囲の山並みと調和するよう社屋の外壁はモスグリーンの色に塗られ、富士山が見える眺望を遮らないよう高さも抑え、景観に配慮しています。防災面でも、災害が発生した時、社屋の上階にある大会議室を地域住民らの避難場所として開放することを想定しており、水や食糧も備蓄しています。

上階の大会議室はいざという時の避難場所に

 工場のストックヤードに搬入される古紙は、書類、ミックスペーパー、紙パックなど様々で、1日あたり170~180トン。それをパルパーという装置で溶かします。パルパーは1時間あたり約30トン処理できます。投入する際は、従業員が経験をもとに様々な古紙を最適な比率で混合しているそうです。

ストックヤードに積み上げられた紙容器
古紙を溶解するため、次々と投入していきます

 溶かされた紙は、熟成タワーで約12時間ねかせ、紙とそれ以外のものを分離しやすくした後、別の装置で金具類や石など重量物を取り除き、次の工程でプラスチック類やフィルムなどを取り除きます。液状になったパルプに残るインクは気泡に付着させて取り除きます。さらに洗浄して、細かな汚れまで洗い落とします。

 取り除かれたビニールや金属などの異物も見せてもらいました。コイン、時計、石やねじ回しのような大物もあり、びっくり。金属は再利用されます。

取り除かれた異物
細かなプラスチック片もしっかり除去

 工場を案内してくれた同社総合企画室の松尾千絵さんによると、この技術が同社の強みで、ビニール加工やアルミ加工など、通常は焼却処分され、リサイクルに回らない「難再生古紙」を原料に使用することができるのです。アルミ付き紙容器もパルプ原料に生まれ変わります。

 出来上がったパルプは、抄紙(しょうし)機で巨大なロールに巻き上げられ、長さと幅を規格サイズにカットしてトイレットペーパーやティッシュペーパーになります。工場では140人が働いており、トイレットペーパーに換算して1日に約130万ロールを製造しています。

抄紙機でロールに巻き上げていきます
巻き上げられた巨大なロール

規格サイズにカットされ、トイレットペーパーに
製品はすぐに袋詰めされていきます

 コアレックス信栄は、その技術を生かし、2025年の大阪・関西万博で、会場で出た紙コップ、紙皿、紙パックなどを会場で使うトイレットペーパーにリサイクルする活動に取り組みました。難再生古紙を含む約96トンの紙資源を再資源化し、会場内のトイレで使用するトイレットペーパー約45万ロールを納品したそうです。

 ちなみに古紙1トンは、立木20本分のパルプに相当します。森林を保護すれば、この立木が年間に約280kgのCO²(二酸化炭素)を吸収します。また、古紙1トンを焼却すると、約1268kgのCO²を排出しますが、リサイクルすれば約489kgに抑えることができます。ベルマーク運動で紙容器を集めることが、地球温暖化対策につながることがよくわかりました。

 コアレックス信栄は工場見学を広く受け入れており、詳細は同社ホームページをご覧ください。

 https://corelex.jp/about/group-shinei.php


*見学した内容を動画にまとめました*

ベルマーク商品

フォン・ド・ボー ディナーカレー194g 甘口

ベルマーク検収

今週の作業日:7/27~7/31
7/30までの受付分を作業中