協賛会社インタビュー③ キリンビバレッジ


(2014/08/13)印刷する

キリンビバレッジ株式会社 マーケティング本部 メディアSP室 部長代理 菅野 佐千子さん


 ベルマーク運動を通じた社会貢献や販売促進策などについて、協賛会社の方々に聞くインタビューシリーズ「私の会社とベルマーク」の3回目は、キリンビバレッジ株式会社です。飲料メーカーとして2008年からベルマーク運動に協賛しています。マーケティング本部メディアSP室の部長代理・菅野佐千子さんを訪ねました。(聞き手・今倉世志江、写真・朝日教之)


――菅野さんの所属するマーケティング本部メディアSP室とは、どのようなお仕事をされているのですか?

 SPとは、セールスプロモーションの略です。9人のメンバーがいて、いろいろな販促施策についてどんな目的で行うのかを共有し、アイデアを出し合います。お客様に自社商品を買ってもらうための販売促進として、さまざまな戦略を練っています。

得意先のファンつくりに取り組む


生茶パンダ先生を抱えて微笑む菅野さん

――キリンビバレッジが2008年2月にベルマーク運動に参加されたきっかけは何でしょうか。また、そこに至るまでの経緯やご苦労などもお聞かせください。

 お得意先のひとつに、スーパーがあります。スーパーのお客様の多くはお母さんとお子さんです。そしてそれは、ベルマーク運動の中心にいる世代です。楽しさや驚きを感じてもらえる、マンネリ化しない販促施策を展開しながら、「あそこのスーパーに行けば、ベルマーク付きの商品も買えるね」となれば、繰り返し来店してもらえると考えました。
 お得意先のファンつくりに一緒に取り組むのが弊社の営業スタイルです。

――地域との関わりをはじめとした社会貢献活動についてお聞かせください。まず、ベルマーク運動のほかにどのような活動をされていますか。

 1978年からサッカーの日本代表を応援しています。当時、日本のサッカーの知名度は、まだまだ高くない時代です。弊社の近くに日本サッカー協会があったことから、「いっしょに盛り上げてもらえませんか」と声がかかり、始まりました。
 そのほかにも、東日本大震災の「復興支援キリン絆プロジェクト」で、農業や水産業の復興支援、農業関連の高校生に対する就学支援を行っています。
 また、「ピンクリボン運動」がありますが、乳がんの早期発見・診断・治療の大切さを啓発するこの活動に賛同し、「ピンクリボン自動販売機」を展開しています。売り上げの一部を「乳がんをなくすほほえみ基金」に寄付し役立てていただいています。

各社と協力 大きく展開



――2011年の東日本大震災の後、キリンビバレッジはベルマークの寄贈を呼びかけ、マークの回収箱やメッセージボード、そしてマークを送るための専用封筒もデザインし、作ってくださいました。こうしたアイデアの豊かさと、そのスピード感には目を見張りました。

 あの東日本大震災のようなことが起こったときの対応には、とにかく、スピード重視だと考えています。そのための稟議や決済は最優先で迅速に通すことが弊社の慣例となっています。

――クイーンズ伊勢丹やイトーヨーカ堂、ユニーと組んで震災復興支援のためのベルマーク寄贈に力を入れておられます。専門の部署やプロジェクトチームのようなものがあるのですか。

 各社さんとも、社会貢献にとても熱心です。いずれも、先方から弊社のベルマーク活動に対する協力の申し入れがあって始めました。

――2008年の暮れには、ファミリーマートと共同で「ベルマーク応援キャンペーン」を展開されました。こういったアイデアはどこから出るのですか。

 それぞれの企業が何をしたいのか。そして、それを大きく展開していくには、ともに組んでやることも必要だと思い、このキャンペーンを行いました。

学校のマーク点数を活用



――ベルマーク財団が定期的に送る市場調査の資料は、どのように分析されて販売促進に役立てていますか。

キリンビバレッジオリジナル回収箱とベルマーク商品
 財団にベルマークが一番多く送られてくるのは、年度末です。2番目が学期末です。つまり、お客様は実際にはその少し前に商品を購入しているということです。ですから、その時期に合わせて、スーパーなどにいろいろな提案をさせていただいています。
 それから、ランキングも大いに参考になります。ご提案するお店周辺の小中学校でのマーク収集点数がわかるので、お店の担当の方へのご提案資料としてとても有効です。商談が盛り上がります。

――「こんな資料がほしい」というものはありますか。

 ほかの協賛会社の方々が取り組んで成功した事例や、そのときのお客様の反応などが知りたいですね。

――ベルマーク運動に参加する前と現在では、売り上げに違いはありますか。

 売り上げの面では、大きな違いは見られません。

全国にオリジナル絵本を届ける活動



――ベルマーク運動に参加している学校では、いろいろな工夫をしてマークを集めています。その一つが「ベルマーク便り」です。「春の行楽には生茶」「運動会のおともにラブズスポーツ」など、さまざまなキャッチコピーで収集の呼びかけをしています。そういうベルマーク便りの中に「ぜひこの一言を盛り込んで!」というものがありますか。

 「小岩井純水果汁シリーズは、親と子の絆を応援します!」ですね。
 小岩井純水シリーズのうち、りんご、ぶどう、みかんの3種類にベルマークが付いています。指定農園で栽培した果実のみを使い、親が子に安心して飲ませられる飲料としてご支持いただいています。また、「こども文庫プロジェクト」を実施しており、全国の幼稚園や学校、図書館、病院にオリジナル絵本を届ける活動を行っています。

――ベルマーク運動に何を最も期待されていますか。また、どのようなことを求めたいですか。

 多くのスーパーにマーク回収箱を設置していただきたいと考えています。もっとも、そこには課題もあります。スーパーとしても、地域の学校のために協力したい。ですが、そのスーパーには近隣の複数の校区の方が買い物にきます。一つの学校に絞ってしまうと不公平になるということで躊躇されることもあるのです。

――では、学校名を書いた複数の回収箱を置いてもらい、ベルマークを持ってきた方に投票していただくというのはいかがですか。

 それは良いアイデアですね。すぐに検討してみましょう。

ベルマーク商品

こどもがよろこぶ・けしやすい学習帳B5こくご12マスリーダー

ベルマーク検収

今週の作業日:4/15~4/19
2/14までの受付分を作業中